6: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 09:54:53.04 ID:OkPxUekV0EVE
ええやん
7: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 09:55:05.33 ID:Vo8EU7gxdEVE
その年の夏も私たち子供グループは夜の8時ごろには屋台にも飽きてしまい、祭り会場の神社の駐車場でDSなどで遊んでいました。
しかしそれにも飽きてしまったあたりで、グループのリーダー的存在だった中3の先輩が「肝試しに行こう」的な事を言いました。
9: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 09:56:54.80 ID:Vo8EU7gxdEVE
私たちの間では、夏祭りの日には大人たちに黙って肝試しに行くのがお約束になっていたので私含め、みんなのテンションが一気に上がったのを今でも覚えています。
早速どこに行こうかという話になりました。
とはいえやはり田舎なので、有名な心霊スポットなどがあるわけでもなく、ただ近所の墓地に行ってみたり夜の学校を外から眺めて「あ!廊下になにかいる!」などと言ってみんなではしゃぐのが毎年のことでした。
13: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 09:58:36.68 ID:8/T2Us2t0EVE
続けて
14: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 09:58:52.11 ID:Vo8EU7gxdEVE
その年も同じように、まずは夜の学校に向かいました。
中には入れないので学校の周りをゆっくり歩きながら廊下や教室の窓を懐中電灯で照らしてみんなケラケラ笑っていました。
特に私は、かなり大きな懐中電灯を持っていたので、 自分の顔を下から照らすやつをやってみたりもしてすごく楽しかった記憶があります。
15: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 09:59:51.85 ID:Vo8EU7gxdEVE
しかし、学校は何度も行っていたため、みんなすぐに飽きてしまいます。
神社の方からは、まだ太鼓の音が聞こえてきます。まだまだ祭りは終わらないのです。
みんな退屈しながらゆっくり神社に戻ろうとした時でした、先輩が言いました
「山の墓に行こう!」
24: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:02:27.00 ID:Vo8EU7gxdEVE
それを聞いた瞬間、一瞬みんなの空気が変わったのを感じました。
それは地元の山奥にある大きなお墓で、そこには戦争によって命を落した人たちが沢山入っているというのを私たちは学校や親から聞かされていたのです。
そして、子供だけで行ってはいけないとも言われていました。
毎年、何かしらの行事で大人たちが向かっている姿は見ましたがその頃の私はまだ実物を見たこともありません。
26: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:03:25.52 ID:Vo8EU7gxdEVE
これは今回の話とは関係ないかもしれませんが、私の友達が行方不明になりその後、そのお墓の近くで気絶しているのを発見された事もありました
本人は何も覚えていないと言っていました。
そんな事もあったので私たち、地元の子供からすればその場所は近寄っては行けない場所、というよりかは近寄りたくない場所だったのです。
グループ内の小学生なんかはもうガクブルで泣きそうな子もいました。
しかし先輩はノリノリで、それに釣られる感じでまずは中学生メンバーが賛成派になりました。
私もその1人です。
正直怖かったですが、みんながいるので怖さが和らいでいたんでしょうね
28: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:04:03.79 ID:kzNpktNj0EVE
そこには追い出されたジンオウガがいたんだろ
知ってる
29: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:04:15.94 ID:Vo8EU7gxdEVE
中学メンバーが行く気満々だったので、怖がっていた小学生たちも最終的には行く気になり、私たちはその禁足地に向かう事になりました。
夜の山はかなり不気味で、音は虫の声と遠くから聞こえる太鼓の音、それからみんなの足音のみ。
足元が真っ暗なので懐中電灯を持っていた子たちで足元を照らし、小学生たちに気も使いながらゆっくり山の奥へ進みました。
そのうち、ボロボロの石階段が見えてきました。
みんなの足が一瞬止まります。
それこそが、禁足地への階段だったからです。
31: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:05:14.28 ID:Vo8EU7gxdEVE
帰りたい
正直そう思っていました。
しかし先輩は相変わらずで一番乗りに階段に足を乗せました。
そのまま先輩がぐんぐん登っていくので私たちも後に続きました。
階段は幅がバラバラで歩き難く、何度か転びそうにもなったし、あとすごく長かった。
だから疲れました。
そんな事などお構いなしに進む先輩。
やがて先輩の背中も見えなくなり、不安になりながらも私たちは登った。
やがて登りきりました。
先輩は私たちに背中を向けたまま、じっとたって見上げていました。
巨大なお墓を。
32: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:06:21.45 ID:Vo8EU7gxdEVE
私たちも見上げました。
初めてみるそれは本当に大きく、凄まじい存在感を放っていました。
「おいこれなんだよ」
先輩が指差したのは、それをぐるっと囲むように設置された鎖のようなもの
それはまるで何かを封じ込めるかのようでした。
少しして、みんな思い思いに周りを散策し始めました。
「これトイレじゃね?うわ!虫がいっぱい死んでる!気持ち悪りぃ!」
小学生たちは墓の近くにあったトイレに大興奮な様子でした。
そのトイレもかなり古いものなようで、いわゆる「ぼっとんトイレ」というやつ
見に行ってみると確かに虫の死骸が大量にあり、とても使えるような状態ではなかった。
33: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:07:17.03 ID:Vo8EU7gxdEVE
しばらくの散策の後、最後にお墓の写真を撮ろうという事になりました。
みんなカメラで何度もシャッターを切って写真を撮り始めます。
私も撮ろうと思ったのですが懐中電灯が大きく、邪魔でした。
「ちょっと持ってて」
私は隣にいた子に懐中電灯を渡し、カメラで何枚か写真を撮りました。
その時でした、先輩が突然叫び始めました
「うわぁ!これヤバいって!マジで洒落にならん!!」
そんな感じで叫びながら、ものすごい速さで走って階段を降りていきました。
私たちもパニックになり、みんな叫びながら走り出します。
階段を三段飛ばしくらいで降りたので何人か怪我をしたりもしました(擦りむく程度でしたが)
35: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:07:56.72 ID:Vo8EU7gxdEVE
みんなそのまま神社の近くまで戻りました。
息を切らしながら先輩の方を見ると先輩はニカっと笑い
「引っかかってやんのw」
素直に殺意が湧きました。
「なんだよもー!まじありえん!」
先輩に対するブーイングが止まらない。
しかし次第にみんな笑い出し、「いやけどほんとビビったわw」などと言い出しました。
祭りはもう終わりに近づいていました。
屋台が閉まり始めており、人の数もかなり減っていました。
どうやら時間潰しには成功していたようです。
私は家が少し遠かったのでみんなより先に帰る事にしました。みんなはまだ少し、神社で話しているみたいでした。
46: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:12:12.50 ID:Vo8EU7gxdEVE
さっきまでいた山ほどではなくとも田舎の夜道は暗く、明かりがないと不安でした。
そこで私は懐中電灯を渡したままだという事を思い出しました。
神社に戻るとまだみんな残っており、ほっとしながら私は聞きました。
「誰かに懐中電灯を渡したんだけど持ってる?」
みんなはきょとんとしていました。
それからみんなで手元を見合って一言
「誰も持ってないよ」
そんなはずはないと私は何度も聞きました。そのうち、みんなが私をからかっているのではないかと思いだしました。
しかしみんなは本当に持ってないようで遂には「持ってないっていってるじゃん!」と誰かがキレました。
48: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:13:37.38 ID:/O/tqJo/dEVE
ジッジ「お前あそこにいったんか!?」
53: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:16:27.34 ID:yMdzkxNN0EVE
早く
54: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:18:01.03 ID:Vo8EU7gxdEVE
「だいたい、誰に渡したんだよ!」
そう言われて私はもう一度考えました。
しかし思い出せない。
いや、一つ思い出しました。
「女の子」
そこでまたグループ内の女の子たちが目を見合わせて言います
「誰も持ってないよ」
そして先輩が言います。
「懐中電灯あったとはいえあんな山奥。互いの顔なんてよく見えなかっただろうになんで女の子だって分かった?声を聞いたのか?」
そう言われ私は首を横に振ります。
声は聞いてない。咄嗟のことだったから。
「じゃあ誰に渡したって言うのよ」
私が言うと先輩は
「落としてきたんじゃないの?」
と笑いながら言う
ムッとした私は「じゃあ今から取ってくる」とだけ言って神社から去り、また山の墓に向かおうとしました。
65: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:23:50.24 ID:Gcu6VAN3dEVE
なかなか面白いやん
68: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:25:03.32 ID:yMdzkxNN0EVE
ほう
73: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:26:09.63 ID:yMdzkxNN0EVE
続けて
74: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:26:12.05 ID:Vo8EU7gxdEVE
墓のある山の近くまできて、やはり怖くなりました。
けどそれ以上に当時は懐中電灯を無くしたと親にバレる方が怖かったのです。
意を決して山に入ろうとした時でした。
山の上に、何かがありました。
それはゆっくりと空に登る光の塊のようなもので、ゆっくりゆっくりの登っていき、スーッと消えていきました。
いよいよ怖くなった私は走って神社に戻りました。
神社にはまだみんないましたが、みんな空を見上げて固まっていました。
「みんなも見た?」
「見た」
どうやらみんなも山から登る光を見たそうです。
結局懐中電灯は見つからず、私たちが墓に近づくことはその先ありませんでした。
ただ後に聞いた話だと、あれは墓というよりは戦争に対する恨みや憎しみも封じる役目があったそうです。
今となっては真実を知る由もありませんが
以上が私の実体験です。
出身地とか年齢バレるのが嫌なのでその辺が分かりそうな部分は少し脚色させていただきましたが
89: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:30:33.24 ID:Vo8EU7gxdEVE
質問あれば受け付けますが
地域が分かるような質問などにはあまりお答えできません。
すみません
77: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:27:53.81 ID:LS5JXU7/aEVE
どこの県だよ
83: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:29:17.25 ID:Vo8EU7gxdEVE
>>77
関西とだけしか言えません
75: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:26:43.70 ID:LZX9DBSo0EVE
光の玉かよ…
76: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:27:48.81 ID:qYsOT/ny0EVE
なんや泣く母もビンタ父も行ったんか爺もおらんやんけ…
81: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:29:13.14 ID:Gcu6VAN3dEVE
分かった!それ懐中電灯の灯りやろ!
82: 風吹けば名無し 2022/12/24(土) 10:29:14.65 ID:x+J4uTXR0EVE
UFO見た話やん
引用元:https://eagle.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1671842925/