3: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/10/12(水) 18:19:50.05 ID:LjyBAT7d0
聞いて行こうか
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:21:09.38 ID:hg7O8lQw0
ある大学の文科系サークルに所属していた
その日は確か初夏
何かの打ちあげで部室で飲み会を開いていた
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:23:17.01 ID:hg7O8lQw0
メンバーは3年生の先輩男5人ぐらい
俺を含む2年が男3女2
一年生が男2
確かこのぐらいだった
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:23:48.28 ID:1QdyXKr00
式神合戦でもしたん?
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:24:22.10 ID:qlUBDN0Ii
呪いとかほんとにあったら怖い
誰の呪いだよ
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:24:58.55 ID:hg7O8lQw0
同級生スペック
男1:イケメン超イケメンでもおまえら以上のコミュ障
男2:アホ、KY
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:30:19.80 ID:hg7O8lQw0
女A:スレンダー巨乳ちゃん黒髪ロング
顔は並
性格は陰鬱ネガティブ今思えば若干メンヘラかも
何故かこの娘が好きだった
女B:ぽちゃ茶髪ウェーブ顔立ちはキレイ
痩せればいい女だと思う
俺がAに好意を寄せていることにいち早く気付き
よく相談にのってもらっていた
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/12(水) 18:30:20.86 ID:TIqpYfdn0
呪いって要するに因果応報
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:31:21.70 ID:KTDguuCp0
パンツ脱いだ
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:32:31.09 ID:hg7O8lQw0
ちょっと脱線するが思い出した
その場にはいなかったが同級生女子がもう一人いた
女C:妹系顔カワイイど天然
俺は何故かこの娘に懐かれていた
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:35:41.53 ID:hg7O8lQw0
女Cとの話
構内でも人目を憚らず腕を組んできたり
同じ講義では二人寄り添って受講してたりと
傍から見ればバカップル
サークル外の友人達にもあれ彼女って認識されていたようだ
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:36:55.14 ID:hg7O8lQw0
ところがお互い恋愛感情一切無し
俺は3%ぐらいあったかもしれん
あんなにベタベタくっついてきたら勘違いするわな
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:38:23.72 ID:hg7O8lQw0
まあCは先輩Iが好きで
俺に先輩の話を聞いてくる
俺はAのことを聞く
そんな間柄
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:41:17.50 ID:hg7O8lQw0
あるとき一緒に昼飯を食っているときに
Cが「I先輩と一緒にこうしたーい」
とか言うので
何の気なしに「俺じゃダメ・・・?」て聞いちゃったんだ
即答で「1は違うー」だと
何が違うんだと、じゃあ何故お前はベタベタくっついてくるんだと
ほんとよくわからん女だった
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:42:58.70 ID:hg7O8lQw0
その後CはBと合わなくてサークルを辞め
アメリカに留学していった
スマン話を飲み会に戻す
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:45:25.43 ID:pBZpyTIF0
とらドラ思い出す
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:45:59.15 ID:hg7O8lQw0
俺はAと一緒に部室を抜け出し
二人で外で話しをしていた
A曰く「あの部室の空気あんまり好きじゃないとのこと」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/12(水) 18:46:42.59 ID:TIqpYfdn0
きた…
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:48:55.54 ID:hg7O8lQw0
深夜1:00をまわっていただろうか
終電は鳴くなり帰れない者も多い
突然先輩がキモ試し行くぞと言い出した
大学の側に廃病院があるんだが
そこにキモ試しに行こうというのだ
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:50:20.96 ID:hg7O8lQw0
女二人は嫌がったので部室に残し
結局男十人近くで行くことになった
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:53:34.76 ID:hg7O8lQw0
俺は霊感0で幽霊とか全く信じていなかったんだが
さすがに深夜の廃病院は怖い
とは言っても何も起こることなく
瓦礫とゴミの山の中を恐る恐る歩いていたときだった
突然PHSが鳴った
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 18:56:50.75 ID:hg7O8lQw0
俺はビックリしてうわああああとか変な声をあげたと思う
なんのことはないBからの着信だった
B曰く「Aがおかしい、何か聞こえたとか言ってる、みんなすぐ戻ってきて」
俺は全員にこのことを話し部室に戻ることになった
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:00:48.74 ID:hg7O8lQw0
部室に戻ると怯えているAをBが慰めていた
Aに話を聞くと「突然男の声が聞こえた」
「苦しい・・・苦しい・・助けて・・・」って
俺や下級生は笑いながら「まだ酔ってるんじゃないの~?」
などと言っていたが
先輩達は全員誰も笑っていなかった
何か目配せをしているのが覗えた
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:04:34.42 ID:hg7O8lQw0
気になった俺は先輩達に何か知ってるんですかと聞いたが
はぐらかされてしまう
結局先輩達は近所に住んでいたO先輩のところに泊まると言い出し
全員そさくさと帰ってしまった
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:09:08.55 ID:hg7O8lQw0
残されたのは男5人と女2人
朝までここにいようということになった
人が増えて安心したのかAは大分落ち着いていた
男達は麻雀を始めて女2人は昔の伝言ノートを読んでいた
53: 忍法帖【Lv=35,xxxPT】 :2011/10/12(水) 19:12:27.54 ID:pC03T9D00
wktk
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:14:00.52 ID:hg7O8lQw0
Bが突然何か変なこと書いてあると言って
何年も前のノートを見せてきた
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:15:51.23 ID:hg7O8lQw0
そこには一人の男の恋文のような文章が延々と綴られていた
同じサークルの女子に向けてのもののようだ
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:19:13.16 ID:hg7O8lQw0
こんなことに書くなよとか笑いつつみんなで見ていたんだが
段々文章がおかしくなってくる
なんでOOさんは僕を見てくれないんですか
どうして僕の話を聞いてくれないんですか
僕が死んでしまったら悲しんでくれますか
こんな具合
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:21:21.95 ID:hg7O8lQw0
もう死んでやる
と一際大きな字で書かれた後は紙が数枚に渡って破かれていた
全員沈黙
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:24:58.28 ID:hg7O8lQw0
後輩が「これ・・・・マジっぽいですね・・」等と言い出し
深夜だったが先輩に連絡をすることにした
あの態度は何か知ってそうだったし
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:25:04.64 ID:n2y38onC0
ふぅ・・・
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:28:44.55 ID:hg7O8lQw0
以下先輩から聞いた話
あのノートに書かれていることは事実
上級生に恋をした男が自分の想いを綴ったもの
上級生は気味悪がって男を遠ざけていた
気を病んだ男は部室で首を吊って死んでしまった
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:31:34.12 ID:hg7O8lQw0
その話を聞いたAは青ざめて私が聞いたのはこの人の声かもしれない
とか言い出すし
全員一致でこんなとこに居たく無いということで部室を出ることになった
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:35:34.90 ID:hg7O8lQw0
そんなノート捨てろよって話だが
捨てると祟られそうなので隠して保管しろと代々言われてきたらしい
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:38:31.00 ID:qO47ncIf0
おせーよはやくしろ
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:46:40.09 ID:hg7O8lQw0
へい
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:48:45.05 ID:hg7O8lQw0
季節は冬だった
いつものように部室で麻雀をしていて気付けば夜の10:00
いい加減帰るかと麓の駅に着いたところでサイフを部室に忘れてきたことに気付く
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:50:51.58 ID:hg7O8lQw0
一人取りに戻った俺は帰るのが面倒になってしまい
部室で寝てしまう
この頃には例の首吊り事件等すっかり忘れていた
そもそも半信半疑だった
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:52:09.76 ID:hg7O8lQw0
夢の中で見知らぬ男が出てきた
苦悶の表情を浮かべたまま何かぼそぼそとつぶやいている
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:52:27.13 ID:kYJ04Hy50
やらないか
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:13:30.62 ID:wKwO3AJX0
>>72
タイミングwwワロタwww
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:55:00.42 ID:hg7O8lQw0
「く、苦しい・・・苦しい・・助けて・・・お前も・・・・・・・・」
俺は飛び起きた
全身に汗をかいていた
深夜だったがアパートまで走って帰った
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:58:04.94 ID:hg7O8lQw0
それから夢の中に度々あの男が現れるようになった
悪夢だ
俺はそれでも心霊現象等信じていなかったので
この話は誰にもしなかった
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 19:59:36.24 ID:hg7O8lQw0
春休みに入った頃奴は毎晩俺に語りかけてくるようになっていた
何を言っているのかは聞き取れない
この頃俺は既に精神を病んでいたんだと思う
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:03:17.87 ID:hg7O8lQw0
ある日部屋で一人で酒を呑んでいた
すると唐突に「あ、死のう」
「違う死ななきゃ」
今でも覚えている
突然の強烈な自殺衝動
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:05:51.00 ID:hg7O8lQw0
首を吊ろうと思ったがロープは見当たらない
切腹しようと考え台所から包丁を持ち出してきた
しかし切腹は苦しいと何かで読んだ
そうか心臓を刺してしまえばいいんだ
妙に冷静な気分だったのを覚えている
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:06:40.60 ID:s16V7Exo0
もう少し長く書いてくれ
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:10:09.51 ID:hg7O8lQw0
肋骨の間に包丁を水平にあて
あぁこれでいいのか・・
そんな思いが頭をよぎった
包丁に力をこめる
しかし、皮膚に少し傷を付けただけだった
人間の身体って丈夫なんだな
こんなことを思った
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:10:35.76 ID:9hFwN+tu0
ふむ
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:10:59.36 ID:s16V7Exo0
面白い
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:13:31.57 ID:hg7O8lQw0
恐怖心はまるで無かった
もう一度手にした包丁に力を篭める
今度は驚く程すんなりと刃は俺の胸に突き刺さった
痛みは感じず意識を失ったのか
俺は胸から血を流しながら畳の上に倒れた
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:21:15.30 ID:hg7O8lQw0
ところが突然意識は覚醒した
胸の強烈な痛みで立ち上がることすら出来ない
畳に出来た血溜まりは塊りかけている
このままじゃ死ねない
苦しい痛い誰か・・
助けて
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:23:00.25 ID:hg7O8lQw0
生きたい
助けて
記憶に無いのだが
俺は救急車に乗っていた
隊員曰く俺自身が呼んだらしい
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:26:31.71 ID:hg7O8lQw0
救急車の中で自分でやったんですね?自分で刺したんですね?
としつこく聞かれていたのを覚えている
そのまま病院に運ばれ手術を受けた
包丁の刃はギリギリ心臓に届いていなかったらしい
主治医が言うには後数センチで確実に死んでいましたよとのこと
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:30:16.91 ID:hg7O8lQw0
それでも刃は肺を貫通していたので
俺は外的要因の気胸という妙な病状で入院することになった
入院中家族は当然、サークルの同級生男1が見舞いにきてくれた
どうやら大学から連絡がいったらしい
何も言わずに手を握ってくれて涙が溢れ出した
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:33:52.55 ID:hg7O8lQw0
精神科のカウンセラーに自殺の理由をしつこく何度も聞かれたが
夢のあの男部室で首を吊ったあの男の話は決してしなかった
精神には特に異常無しとの診断を貰い
俺は10日程で退院することができた
久しぶりに吸ったタバコが妙に美味かったのを覚えている
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:36:56.97 ID:KTDguuCp0
傷跡残ってるよな
うp
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:41:03.12 ID:hg7O8lQw0
>>92
あるけどうpしたことない
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:40:05.01 ID:hg7O8lQw0
退院してからは夢にあの男は出てこなくなった
いつしかそんな事も忘れ
大学卒業就職と普通に生活を送っていくことになる
結局あの夢に出てきた男は俺の思い込みだったのだろうか
あの突然の自殺衝動は思春期特有の突発的な精神病のようなものだったのだろうか
今となっては知る由もない
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 20:53:43.68 ID:omATjmyw0
見たい見たい
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 21:00:14.78 ID:hg7O8lQw0
これでいいのかな

104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 21:04:21.45 ID:omATjmyw0
呪い怖い…
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 21:08:03.12 ID:p/ftVCQv0
呪われて自殺するのに痛みとか考えるんだなぁ理性はあるんだなぁ。みつを。
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 21:19:59.67 ID:hg7O8lQw0
こんな拙い文章を読んでくれた方に感謝します
特にオチは無いのですがこれで終わりにします
人間の脳というのは嫌な出来事を忘れるようにできているといいますが
自分自身夢に出てきたあの男のことを最近まで完全に忘れていました
脳が思い出さないようにしていたという方が正しいのかもしれません
では何故突然に思い出したか
数日前あの男が夢に現れたのです
・・・寝るのが怖い・・・
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 21:21:18.66 ID:p/ftVCQv0
洒落怖でどうぞ(笑)
1001:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/12(水) 22:36:56.97 ID:KTDguuCp0