1: TwilightSparkle ★ 2014/07/20(日) 14:48:44.64 0.net
7月、鳥取市教育委員会のゆるキャラ「かつ江さん」が、ゆるキャラ界から姿を消した。兵糧攻めにあった鳥取城の「鳥取の渇(かつ)え殺し」という史実から生まれたキャラクターだったのだが、「城内で人肉食が起きるほどの飢餓状況に陥った凄惨な出来事を茶化しているようだ」と、強い批判を受けたため公開が中止になったのだ。
太平洋戦争中にも飢餓に陥った人々による食人行為があったように、食糧の枯渇は人を人肉食へとかきたてる。また、以前トカナでご紹介した通り、今から45年後には、人口増加と食糧の不足により人肉食がはびこる世界になるとも言われている。そんな恐ろしい世界は想像したくないが、一方で、人肉ってどのくらいのカロリーがあるのか気になったりしないだろうか? 実は、そんなことを真剣に計算した研究者がいた。
■禁断の算出、人肉のカロリー
7月に「Popular Science」に掲載された記事によると、イギリスのブライトン大学で人類学を研究しているジェイムズ・コール博士が、成人男性の全身のカロリーを、81,500カロリーと算出した。部位別に見てみると脚が各7,150カロリー、腕は各1,800カロリーあるそうだ。また、脳や脊髄、神経の束は2,700カロリーで、肺や肝臓、消化器官はそれぞれ1,500カロリー、心臓は722カロリーほどだという。
今回の数値の算出は、1940年代~50年代に発表された身体組成のデータを使用しているので、ジャンクフードが蔓延している現代では、もう少しカロリーが高い可能性もある。
しかしながら、成人が1日に必要なカロリーは2,000~2,500カロリーほど。つまり、1人の人間は約40日分くらいの食料となることがわかった。確かに、飢餓状況では貴重な食料と言えるだろう。
■儀式か、生存のためか? 食人行為の闇が明らかに
ところで、一体なぜ人類学者がそのような計算を行なったのだろうか?
それは、これらの数値が、人類の人肉食の歴史の解明につながる可能性があるからだ。人類の祖先の中には、人肉を食べていた集団もあったことが明らかになっている。しかし、その食人行為が生存のための「食事」であるのか、儀式的行為であるのか、はっきりとはわかっていない。だが、今回算出されたカロリーを元に、当時の人類が栄養の豊富な部位を好んで食べていたかどうかを調べ、食人の目的を推理するというわけだ。
たとえば、2010年にはスペインの洞窟で、初期の人類「ホモ・アンテセッサー」が80万年前に食人行為を日常的に行っていた形跡が発見された。洞窟の中では他の動物の骨などと一緒に人間の骨もあり、他の食糧と同じように人間を食べていたとされている。そのことから、日常的に栄養を補給する目的で人肉を食べていたと推測されるが、カロリー面の分析を行うことでより詳しい結果がわかるだろう。
■「養人場」の可能性は?
では、やはり我々も食糧が不足したら、人肉食が日常的な行為になってしまうのだろうか? 食用の人間を飼育する「養人場」も…? だが、少なくとも人間を家畜のように育てて食べることはなさそうだ。
なぜなら人間のカロリーは、約20万カロリーを持つ馬や約60万カロリーを持つ熊など、他の動物に比べて非常に少ないからである。
また、数年で食肉に加工できる他の動物と違い、人間は成体となるのに10年以上の時間が必要なので、非常に効率が悪い。さらに、効率よく生産できる鶏肉でさえ、1kgの肉を作るために4kgの穀物が必要なのに対し、人間を育ていたら、いくら穀物があっても足りなくなるだろう。
だが、何も食べるものがない状況であれば、人間同士で食べ合うという事態になる可能性は確かにあるだろう。しかし、人間のカロリーの半分は脂肪。あまり美味しいものではなさそうだ。美味しい肉をもつ人間を追求するのであれば話は変わるが…。
(文=杉田彬)
TOCANA 2014.07.19
http://tocana.jp/2014/07/post_4472.html
太平洋戦争中にも飢餓に陥った人々による食人行為があったように、食糧の枯渇は人を人肉食へとかきたてる。また、以前トカナでご紹介した通り、今から45年後には、人口増加と食糧の不足により人肉食がはびこる世界になるとも言われている。そんな恐ろしい世界は想像したくないが、一方で、人肉ってどのくらいのカロリーがあるのか気になったりしないだろうか? 実は、そんなことを真剣に計算した研究者がいた。
■禁断の算出、人肉のカロリー
7月に「Popular Science」に掲載された記事によると、イギリスのブライトン大学で人類学を研究しているジェイムズ・コール博士が、成人男性の全身のカロリーを、81,500カロリーと算出した。部位別に見てみると脚が各7,150カロリー、腕は各1,800カロリーあるそうだ。また、脳や脊髄、神経の束は2,700カロリーで、肺や肝臓、消化器官はそれぞれ1,500カロリー、心臓は722カロリーほどだという。
今回の数値の算出は、1940年代~50年代に発表された身体組成のデータを使用しているので、ジャンクフードが蔓延している現代では、もう少しカロリーが高い可能性もある。
しかしながら、成人が1日に必要なカロリーは2,000~2,500カロリーほど。つまり、1人の人間は約40日分くらいの食料となることがわかった。確かに、飢餓状況では貴重な食料と言えるだろう。
■儀式か、生存のためか? 食人行為の闇が明らかに
ところで、一体なぜ人類学者がそのような計算を行なったのだろうか?
それは、これらの数値が、人類の人肉食の歴史の解明につながる可能性があるからだ。人類の祖先の中には、人肉を食べていた集団もあったことが明らかになっている。しかし、その食人行為が生存のための「食事」であるのか、儀式的行為であるのか、はっきりとはわかっていない。だが、今回算出されたカロリーを元に、当時の人類が栄養の豊富な部位を好んで食べていたかどうかを調べ、食人の目的を推理するというわけだ。
たとえば、2010年にはスペインの洞窟で、初期の人類「ホモ・アンテセッサー」が80万年前に食人行為を日常的に行っていた形跡が発見された。洞窟の中では他の動物の骨などと一緒に人間の骨もあり、他の食糧と同じように人間を食べていたとされている。そのことから、日常的に栄養を補給する目的で人肉を食べていたと推測されるが、カロリー面の分析を行うことでより詳しい結果がわかるだろう。
■「養人場」の可能性は?
では、やはり我々も食糧が不足したら、人肉食が日常的な行為になってしまうのだろうか? 食用の人間を飼育する「養人場」も…? だが、少なくとも人間を家畜のように育てて食べることはなさそうだ。
なぜなら人間のカロリーは、約20万カロリーを持つ馬や約60万カロリーを持つ熊など、他の動物に比べて非常に少ないからである。
また、数年で食肉に加工できる他の動物と違い、人間は成体となるのに10年以上の時間が必要なので、非常に効率が悪い。さらに、効率よく生産できる鶏肉でさえ、1kgの肉を作るために4kgの穀物が必要なのに対し、人間を育ていたら、いくら穀物があっても足りなくなるだろう。
だが、何も食べるものがない状況であれば、人間同士で食べ合うという事態になる可能性は確かにあるだろう。しかし、人間のカロリーの半分は脂肪。あまり美味しいものではなさそうだ。美味しい肉をもつ人間を追求するのであれば話は変わるが…。
(文=杉田彬)
TOCANA 2014.07.19
http://tocana.jp/2014/07/post_4472.html
【超・閲覧注意】カニバリズムの話教えてくれ『ブルックリンの吸血鬼』 他・・・
http://world-fusigi.net/archives/7100328.html
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