
1: 野良ハムスター ★ 2015/12/26(土) 13:50:09.07 ID:CAP_USER*.net
月や小惑星での鉱物採掘が脚光を浴びている。地上で大規模ガスターミナルを建設するよりコストが低い可能性があるからだ。企業幹部と米航空宇宙局(NASA)の科学者が参加するフォーラムで発表された調査結果で明らかになった。
NASAと宇宙採掘の経済性を共同研究している豪ニューサウスウェールズ大学(UNSW)経営大学院に在籍する学生の試算によると、太陽から約4億1400万キロ離れた、テキサス州ほどの大きさの小惑星ケレスへのミッションにかかるコストは270億ドル(約3兆2500億円)程度に収まる可能性がある。
これには装置を運ぶロケットの打ち上げ10回分、金属と水の採取、軌道上に鉱物加工施設を建設するコストが含まれる。
一方、豪州最大の単一資源開発プロジェクトとして、米シェブロンが手掛ける「ゴーゴン」液化天然ガス(LNG)プラントの建設コストは、約540億ドルになると予想されている。
重要なポイントは、この計画では採掘した鉱物を、限りある資源の補充のために地球に輸送しないことだ。
ロケットの往復はコストの無駄だと考えられており、採掘した資源は新たな採鉱や、最終的には火星、さらにはその先の惑星への入植に必要な動力源として、宇宙空間で活動する産業に提供することに焦点が置かれている。
同調査によると、月での採鉱は約90億ドルの設備投資でできる比較的簡単なプロジェクトとなる。
宇宙採掘プログラムをすでに立ち上げている企業が目標としている、地球近くの小惑星での採掘は、わずか4億9200万ドルで可能になるかもしれない。
計画の支持者は、当初は宇宙探査と衛星運用が主導していた市場で、入植地への金属と水の供給、ロケットへの燃料供給を行う宇宙採掘事業が数兆ドル規模の産業に成長すると主張する。
小惑星での採掘と宇宙空間での製造・加工を計画する米ディープ・スペース・インダストリーズの役員、ジュリアン・マルニック氏は「金が発見されても、そのままにしておくだろう。宇宙には立ち上げるべき真の経済があり、宇宙の資源はそれを立ち上げるために存在する」と述べた。
NASAジェット推進研究所、エンジニアリング・サイエンス理事会のレネ・フラデ副理事長は、宇宙空間で採掘する技術が実現可能であることが、NASAの小惑星再配置ミッションなどのプログラムによって立証されていると指摘する。鉱業界の懐疑派を説得できる、信頼あるビジネスケースを構築することが重要な一歩だという。
UNSW会計大学院の上級講師、ジェフ・コールトン氏は「もうかるベンチャーではないが、20年か30年、あるいは50年後には利益が出るようになっているかもしれない」とみる。
(ブルームバーグ David Stringer)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/151226/mcb1512260500009-n1.htm
NASAと宇宙採掘の経済性を共同研究している豪ニューサウスウェールズ大学(UNSW)経営大学院に在籍する学生の試算によると、太陽から約4億1400万キロ離れた、テキサス州ほどの大きさの小惑星ケレスへのミッションにかかるコストは270億ドル(約3兆2500億円)程度に収まる可能性がある。
これには装置を運ぶロケットの打ち上げ10回分、金属と水の採取、軌道上に鉱物加工施設を建設するコストが含まれる。
一方、豪州最大の単一資源開発プロジェクトとして、米シェブロンが手掛ける「ゴーゴン」液化天然ガス(LNG)プラントの建設コストは、約540億ドルになると予想されている。
重要なポイントは、この計画では採掘した鉱物を、限りある資源の補充のために地球に輸送しないことだ。
ロケットの往復はコストの無駄だと考えられており、採掘した資源は新たな採鉱や、最終的には火星、さらにはその先の惑星への入植に必要な動力源として、宇宙空間で活動する産業に提供することに焦点が置かれている。
同調査によると、月での採鉱は約90億ドルの設備投資でできる比較的簡単なプロジェクトとなる。
宇宙採掘プログラムをすでに立ち上げている企業が目標としている、地球近くの小惑星での採掘は、わずか4億9200万ドルで可能になるかもしれない。
計画の支持者は、当初は宇宙探査と衛星運用が主導していた市場で、入植地への金属と水の供給、ロケットへの燃料供給を行う宇宙採掘事業が数兆ドル規模の産業に成長すると主張する。
小惑星での採掘と宇宙空間での製造・加工を計画する米ディープ・スペース・インダストリーズの役員、ジュリアン・マルニック氏は「金が発見されても、そのままにしておくだろう。宇宙には立ち上げるべき真の経済があり、宇宙の資源はそれを立ち上げるために存在する」と述べた。
NASAジェット推進研究所、エンジニアリング・サイエンス理事会のレネ・フラデ副理事長は、宇宙空間で採掘する技術が実現可能であることが、NASAの小惑星再配置ミッションなどのプログラムによって立証されていると指摘する。鉱業界の懐疑派を説得できる、信頼あるビジネスケースを構築することが重要な一歩だという。
UNSW会計大学院の上級講師、ジェフ・コールトン氏は「もうかるベンチャーではないが、20年か30年、あるいは50年後には利益が出るようになっているかもしれない」とみる。
(ブルームバーグ David Stringer)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/151226/mcb1512260500009-n1.htm