2: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:20:26 ID:M1A
カリグラ 在位AD37-41
https://ja.wikipedia.org/wiki/カリグラ
ローマ帝国第三代皇帝
現存する殆どの資料で狂人と称される皇帝。
堅実で徹底的な緊縮統治を行った前皇帝ティベリウスは国民に大変不人気であった為、
24歳でこれと言った実績のないカリグラを国民は一丸となって歓迎した。
しかし蓋を開けてみれば彼の統治は散々なものであった。
4: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:21:21 ID:M1A
カリグラは度を越した散財癖により前皇帝が蓄えた国家予算は僅か数年で底を尽く
当時溺愛した愛馬を国の重要な役職に就けようと画策、近親相姦、自分を神と称し元老院との対立、
領土を拡大する目的で同盟国の統治者を一方的に処刑、
など挙げれば切がないほどの悪行を積み重ね最終的には近衛隊によって暗殺される。
5: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:22:01 ID:M1A
因みにカリグラという名は愛称であり、彼が子供時代に履いていた小さな軍靴からきている。
子供時代を父と共に前線で過ごした彼は、甲冑から軍靴まで特別仕立てのミニチュア軍装を身に着けていた為、
軍団兵から大変愛され、マスコット的な存在であった。子供の彼の存在によって軍団兵士による反乱が収まったほどである。
そして一説によれば彼を暗殺した近衛隊は子供時代のカリグラと前線で共に過ごした兵士であったという。
彼らの心境が如何程のものだったのかは計り知れない。
6: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:22:25 ID:M1A
ネロ 在位AD54-68
https://ja.wikipedia.org/wiki/ネロ
ローマ帝国第五代皇帝
ネロは芸術をこよなく愛しすぎた皇帝である。
僅か18歳で皇帝となった彼は序盤は優秀な人材のサポートもありうまく行っていたが
その後は母、妻、弟の殺害、ネロの師とも言える存在であるセネカを粛清し自殺を命じるなど彼の狂気的な面が目立つようになる。
7: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:23:28 ID:M1A
彼は芸術家に過剰なまでの憧れを抱いており
自分が歌手となり数千人規模の民衆を集めたコンサートを頻繁に開催したことでも知られる。
しかし、彼のコンサートはあまりにも退屈だった為、塀をよじ登ってまで逃げ出そうとする人間が後を絶たなかった。
そこでネロは例外なく外に出ることを禁止したが、今度は死んだ振りをする者や産気づく女性が続出したという。
曰く、ネロのコンサートを抜け出すには三人必要だ、死人が一人とそれを運び出す二人である。
四年に一度開催されるオリンピア祭に対抗し五年に一度開催されるネロ祭を創設した。
8: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:24:19 ID:M1A
最終的に反ネロに立った属州総督が次々に反乱を起こし、追い詰められた末に自殺した。
ネロの最後の言葉は「これで、一人の芸術家が死ぬ」だったといわれている。彼は死の瞬間まで芸術家だったのである。
そして、彼の死より後のローマ帝国は内乱の時代へと突入していくことになる。
また、彼は最初にキリスト教徒を処刑した人物でも知られており、その影響で現代では一番有名な皇帝とも言われている。
ここまで書いておいてあれだが彼の悪評には賛否両論あり、キリスト教徒による過剰なネロ下げも度々指摘されている。
9: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:24:32 ID:Uwe
10: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:24:58 ID:M1A
>>9
そうだす
14: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:27:10 ID:Uwe
>>10
了解。がんばれー
12: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:25:28 ID:06N
読者はここにいるぞ
15: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:27:37 ID:M1A
>>12
>>14
励みになります
まあひたすら投下するだけだからすぐ終わるけどな
19: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:29:46 ID:Uwe
>>15
ユリアヌスついでに時代錯誤な背教者のほうもたのむw
20: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:31:01 ID:M1A
>>19
そっちも好きだが彼は悪帝ではないw
11: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:25:18 ID:M1A
コンモドゥス 在位AD180-192
https://ja.wikipedia.org/wiki/コンモドゥス
ローマ帝国第十七代皇帝
剣闘をこよなく愛した剣闘士皇帝
五賢帝の一人に数えられる父マルクス・アウレリウスとは対象的に暗愚として知られる。
僅か18歳で皇帝となったが、間もなく実の姉による暗殺未遂事件が発生、事なきを得たコンモドゥスだったが、この一件で周囲の忠誠を疑った彼は大粛清を決行。
無関係の者までも殺しまくりこれを機に元老院とも対立を深めるようになる。
13: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:26:05 ID:M1A
それからは政治を放り出し剣闘試合に没頭し、自らをギリシア神話の英雄ヘラクレスの化身と自称した。
皇帝自ら剣闘士となり、闘技場では獣や剣闘士を打ち倒したという。
191年に起きた大火災の折、彼は都市ローマの大改革計画を実施し、再建予定地全てに自らの名を冠した地名を名づけ、陸軍、海軍も自らの名を冠した名称に変更した。
しかし最終的には部下によって暗殺されその生涯を閉じる。
剣闘によって鍛えられた彼は武器を取らせては大変な使い手だった為、浴室で暗殺されたと言われている。
しかしそれでも、鍛えられていただけあって中々死ななかったようである。
16: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:27:51 ID:M1A
ディディウス・ユリアヌス 在位AD193-193
https://ja.wikipedia.org/wiki/ディディウス・ユリアヌス
ローマ帝国第十九代皇帝
帝位を競売で勝ち取った皇帝。
コンモドゥスの死後、後継者が定まらず混乱したローマ帝国内で前代未聞の帝位競売が行われる。
競売は当時、絶大な権力を誇っていた近衛隊により主催された。
最終的に帝位を勝ち取った彼だが、競売を醜聞と見做していた民衆から批判を受け、それは間もなく将軍達の反乱を招くことになった。
最終的に近衛兵によって暗殺される、在位期間は一年にも満たない短いものとなった。
23: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:32:21 ID:ZU6
>>16
これ別に本人は悪くないんじゃないか?…
25: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:33:15 ID:M1A
>>23
自ら進んで帝位競売に参加した厚顔無恥さが決め手となりました
28: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:34:53 ID:ZU6
>>25
えぇ…じゃあ誰が競り落としても自動的に愚帝になっちゃうじゃん…
30: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:35:34 ID:M1A
>>28
まあなw
帝位競売と言う珍事件を取り上げたくて・・・
17: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:28:52 ID:M1A
カラカラ 在位AD209-217
https://ja.wikipedia.org/wiki/カラカラ
ローマ帝国第二十一代皇帝
とにかく殺しまくる虐殺皇帝。
当初は弟であるゲタと共同統治の形を取ったがすぐに対立。
実の母親の前で弟を殺害し、権力を確立した。
彼の弟への敵意は凄まじく、殺害後、ゲタをダムナティオ・メモリアエ(名誉の抹殺)に処している。
これによりゲタはその一切の存在が無かったものとして、あらゆる彼の痕跡は抹消された。
18: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:29:09 ID:M1A
この一件を受け、エジプトの都市アレクサンドリアでは皇帝が殺害を正当防衛だと主張したと揶揄するような詩が流行した。
これを聞きつけたカラカラはアレクサンドリア市民の誤解を解きたいと提案し、弁明を聞きに集まった民衆を虐殺した。
そのほかに自身の劇場や別荘を建てる費用を賄うために重税を課すなど様々な悪政を行った。
元老院議員は粛清を恐れ、カラカラの機嫌を損ねぬよう彼のご機嫌を取る日々を送っていた。
最終的に近衛兵により暗殺される。一説では立ちション中に暗殺されたとも言われている。
21: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:31:17 ID:M1A
ヘリオガバルス 在位AD218-222
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘリオガバルス
ローマ帝国第二十三代皇帝
その異常な性癖を後世まで晒されるオカマ皇帝。
僅か十四歳で皇帝となるが、実権は祖母と母が握っており、ヘリオガバルスは傀儡でしかなかった。
彼は所謂オカマであり、即位の際もまるで女の様な風貌で現れた彼は民衆からも異形の皇帝として迎えられた。
22: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:31:42 ID:M1A
因みに最初に結婚した女性からはその異常な性癖を理由に離婚されている。
最終的には反乱を起こされ母と共に処刑される。
遺体は激高した民衆によって切り刻まれ川に投げ込まれと言う。
27: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:34:21 ID:M1A
とか言いつつ早くも次がラストという
29: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:35:19 ID:qRF
からからって、市民権与えた人?
31: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:36:09 ID:M1A
>>29
そうだね
あれも類を見ない失策だ
33: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:36:48 ID:qRF
34: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:38:00 ID:M1A
>>33
そう
彼なりの一案はあったようだけど全部裏目に出てしまった
32: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:36:23 ID:M1A
ホノリウス 在位AD384-423
西ローマ帝国初代皇帝
実質的にローマ帝国の終焉を招いた愚帝。
テオドシウス帝によってローマ帝国が東西に分割されその西側の帝国を引き継いだ。
当時のローマ帝国は蛮族による度重なる侵略に悩まされていた。
しかし彼は政務に一切の関心を示さず、各地で反乱が起きまくるもひたすら引き篭もる。
38: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:39:51 ID:M1A
>>32
挙句ぎりぎりの所で西ローマ帝国を保っていた忠臣スティリコを処刑してしまう。
曰く、ホノリウスが長い在位中に自ら決断した事柄はたった一つ、それはスティリコの処刑である。
スティリコを失った西ローマ帝国は当然、蛮族に蹂躙され続ける事となった。
遂には都市ローマが蛮族に蹂躙された際の逸話が残っている。
当時鶏を飼う事を趣味としていたホノリウスは、鶏に「ローマ」と名づけていた。
都市ローマ陥落の際、使者からその報を聞いたホノリウスはローマならここにいるではないかと不思議に思ったと言う。
鶏と都市を勘違いした彼は、使者の説明によりようやく事の次第を理解したといわれている。
35: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:38:37 ID:3XO
薔薇の処刑とかやってたのどいつだっけ
37: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:39:09 ID:M1A
>>35
ヘリオガバルスだな
ヘリオガバルス
マルクス・アウレリウス・アントニヌス・アウグストゥス(203年3月20日 - 222年3月11日)は、ローマ帝国第23代皇帝で、セウェルス朝の第3代当主。
ヘリオガバルスの評伝については、当時の歴史書における常として、のちに即位した皇帝やその支持者によって誇張された部分があると考えられている。
そうした誇張のなかで
特に有名なのが『ローマ皇帝群像』のなかにある「客人に薔薇の山を落として窒息死させるのを楽しんだ」とする逸話であり、このエピソードは有名なローレンス・アルマ=タデマの絵画「ヘリオガバルスの薔薇」のモチーフとされている。これは、ヘリオガバルスが宴会に招いた客の上に巨大な幕を張り、幕の上に大量の薔薇の花を載せたうえで宴会中に幕を切り、花を一斉に落として客を窒息死させたという風評にちなんでいるが、真偽のほどは明らかでない。
wiki-ヘリオガバルス-より引用
42: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:42:57 ID:3XO
>>37
あー、そうなんか
ライチで見たなと思って
部下にトイレで殺されたって書いてあったけど
40: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:41:13 ID:M1A
以上、あっという間に終わってしまった
46: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:46:14 ID:Uwe
>>40
以下ラーメンスレ
ってイタリアじゃパスタか 汗;
43: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:43:07 ID:M1A
今回は悪い皇帝ばかり紹介したけど
誰もが憧れるような魅力的な人物のが多いからね!
44: 名無し 2016/01/16(土)01:45:56 ID:P66
ヘリオガバルスのそうした逸話って実話なの?なんか諸説あるとかなんとか聞いた気がするが
48: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:49:00 ID:M1A
>>44
まあどうでしょう、全部が真実なわけではないと思うけども
しかし彼が変態だったってのは間違いなさそうだ
45: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:46:04 ID:3XO
ローマ史好きからしてグラディエーター系の映画はどう思うの
47: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:47:36 ID:Uwe
>>45
横
塩野七海があの本でぼろくそに書いてたなw
52: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:49:54 ID:3XO
>>47
そうなんだ
他にも第9師団の鷲とか見たけどまず英語しゃべってるのが違和感だったな
しょうがないんだけどさ
51: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:49:34 ID:M1A
>>45
単純にエンターテイメントとして好きだな俺は
49: 名無し 2016/01/16(土)01:49:12 ID:P66
俺は史学部の推薦入試の時に何の本読むの言われたから塩婆の本好きです言ったら教授達がそんなやつ知らん言い出して焦ったな
54: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:50:48 ID:M1A
>>49
塩ばあさんは学者さん達からはあんま評価は芳しくないかもね
まあ彼女はあくまで作家だしな
59: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:53:52 ID:Uwe
>>54
立ち位置的には「沈まぬ太陽」の山崎豊子に近い気がする。
なんとなく
50: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:49:17 ID:eEJ
ディオクレティアヌスでねーなーって思ってたらテトラルキアやってたな
あれは結局成功だったのか?
58: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:53:13 ID:M1A
>>50
一定の成功は収めてはいると思う
55: 名無し 2016/01/16(土)01:52:04 ID:P66
なんかよく政敵側が史実を改竄するとか言うじゃないすか?
だからヘリオガバルスもそういったプロセスでど変態になったんじゃないかと思ったりわ
61: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:56:13 ID:Eq2
ネロとかカラカラ帝って世界誌に載るレベルだからどんなやつかと思ったら
案外そのレベルがポロポロいるんだな
62: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)01:58:00 ID:M1A
>>61
ネロなんかは意見が別れる
外交では一定の成功を収めているのも事実だし
ホノリウスやカリグラなんかのガチの奴らと比べるとまだ救いようはあるかも知れない
63: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:01:03 ID:Eq2
>>62
教科書に載るのは何にしても大きな変動をもたらした皇帝なのか
その上で色々とまずいことをしたかどうかで紹介のされ方が変わると
ホノリウスなんて何もしてないしな
65: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:03:33 ID:M1A
>>63
そうだね、後の世界に影響を与えなければ教科書には載らない
しかし教科書に載るはずのないヘリオガバルスなんかが一番インパクトあったりするから歴史は面白い
68: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:08:01 ID:Eq2
>>65
中国史の煬帝なんかも悪帝とされつつやったことが大規模で教科書に乗ってるからな
国民使って運河掘らせるとか馬鹿かと思ったわ
64: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:02:47 ID:Uwe
>>62
マザコンネロが低評価なのに、嫁さんの尻に敷かれたユスティニアヌスが高評価て
外人さんの考えはわからんw
66: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:05:57 ID:M1A
>>64
ユスティニアヌスはローマ法大全が後世に影響与えまくってるし
ローマ復興もインパクトがでかいからねー
73: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:14:31 ID:Uwe
>>66
ローマ法とか実は名前しかよくわかんない(´・ω・`)
やっぱそういう知識いるよねぇ…
71: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:13:44 ID:M1A
時間も遅いし俺はこの辺で
また気が向いたらスレ立てるかもしれないけどそのときはよろしく
楽しかったよありがとう
76: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:30:22 ID:06N
おつ!
第2段を希望!
72: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:14:00 ID:Eq2
>>71
乙
74: 名無しさん@おーぷん 2016/01/16(土)02:14:44 ID:Uwe
おつ~
▼合わせて読みたい
樋脇 博敏
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引用元: ・ローマ帝国の愚帝をひたすら紹介していく