
1: 紅あずま ★ 2016/04/15(金) 11:01:44.64 ID:CAP_USER*.net
恐ろしげな生物が苦手な人は知りたくないかもしれないが、この世にはクモのふりをする毒ヘビが存在する。
※鳥が捕食されています。苦手な人は注意
イランに生息するスパイダーテイルド・クサリヘビ(Pseudocerastes urarachnoides)は、偽の“クモ”をくねくねと動かし、近くにいる鳥たちを引き付けて襲いかかる。
まるで本物のクモのように見えるのは、ヘビの尻尾の先端に付いた、クモの脚のような形状をしたウロコのおかげだ。
イラン、ヤースージュ大学の生物学者、ベフザード・ファティニア氏率いる研究者チームは、同国イーラーム州において、3年に及ぶ調査の中で初めて、このヘビが狩りをする姿を確認し、動画に収めることに成功した。
研究者らはヘビが擬態によって周囲の岩に完璧に溶けこみ、クモに見せかけた尻尾をくねらせながら、獲物をじっと待ち伏せする様子を観察した。
学術誌「Amphibia-Reptilia」に先ごろ発表された論文によると、鳥がその“疑似餌”に釣られて寄ってくると、ヘビはわずか0.2秒という電撃的な速さの攻撃を繰り出したという。
尻尾に付いた奇妙な構造物については、他のヘビが持つどんな器官とも似ていなかったため、先天性か成長途中の異常として片付けられた。
その後、複数の個体が発見され、いずれにも同じ特徴が見られたことから、2006年に正式に新種として認められた。
学者らはかねてから、その特徴的な尻尾は獲物を誘うために使われるのではないかと予想しており、今回、見事に鳥を捕まえる姿が確認されたことによって、その説が正しいことが学術的に確かめられた格好だ。
研究者チームによると、スパイダーテイルド・クサリヘビの成体が捕まえるのは、ムシクイ類を中心とした渡り鳥に限られていたという。
留鳥が一切餌食にならないのは、おそらくそうした鳥がこのヘビの策略を見抜いているからではないかと推測される。
今回の研究ではまた、ヘビの尻尾の疑似餌は生まれた後から発達しはじめ、成体になるまでは完全な形状にならないことも明らかになった。
研究者チームは、発達途中の疑似餌を持つ若い個体がトカゲを誘って捕まえる様子を確認しているが、鳥を誘うのが成体だけかどうかはわかってない。
(中略)
米サウスカロライナ州にあるアメリカマムシ研究所の進化生物学者で爬虫類学者のゴードン・シュエット氏は言う。
疑似餌を使って獲物をとらえるヘビは少なくないが、通常、その作りはごくシンプルで、特に多いのは長い尻尾に白、黄色、黒などの色が付いており、これをくねらせておいしそうなエサのように見せかけるというものだ。
「一方で、尻尾の動かし方は種によって大きく異なります。カエルや鳥、トカゲなどは、こうした疑似餌に非常に誘われやすいのです」
獲物をだまし、自分の体の一部を食べさせるふりをするヘビの方にも、危険がないわけではない。
研究者チームによると、スパイダーテイルド・クサリヘビの疑似餌は傷つきやすく、鳥につつかれてすっぱり切り落とされてしまった例もあるそうだ。
National Geographic:2016.04.14
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/041300136/
※鳥が捕食されています。苦手な人は注意
イランに生息するスパイダーテイルド・クサリヘビ(Pseudocerastes urarachnoides)は、偽の“クモ”をくねくねと動かし、近くにいる鳥たちを引き付けて襲いかかる。
まるで本物のクモのように見えるのは、ヘビの尻尾の先端に付いた、クモの脚のような形状をしたウロコのおかげだ。
イラン、ヤースージュ大学の生物学者、ベフザード・ファティニア氏率いる研究者チームは、同国イーラーム州において、3年に及ぶ調査の中で初めて、このヘビが狩りをする姿を確認し、動画に収めることに成功した。
研究者らはヘビが擬態によって周囲の岩に完璧に溶けこみ、クモに見せかけた尻尾をくねらせながら、獲物をじっと待ち伏せする様子を観察した。
学術誌「Amphibia-Reptilia」に先ごろ発表された論文によると、鳥がその“疑似餌”に釣られて寄ってくると、ヘビはわずか0.2秒という電撃的な速さの攻撃を繰り出したという。
最初の発見では尻尾の「クモ」は異常とされた
2001年まで、このヘビについての記録は、1968年に米国の調査隊によってイランで発見され、誤った分類をされた例がひとつあるだけだった。尻尾に付いた奇妙な構造物については、他のヘビが持つどんな器官とも似ていなかったため、先天性か成長途中の異常として片付けられた。
その後、複数の個体が発見され、いずれにも同じ特徴が見られたことから、2006年に正式に新種として認められた。
学者らはかねてから、その特徴的な尻尾は獲物を誘うために使われるのではないかと予想しており、今回、見事に鳥を捕まえる姿が確認されたことによって、その説が正しいことが学術的に確かめられた格好だ。
研究者チームによると、スパイダーテイルド・クサリヘビの成体が捕まえるのは、ムシクイ類を中心とした渡り鳥に限られていたという。
留鳥が一切餌食にならないのは、おそらくそうした鳥がこのヘビの策略を見抜いているからではないかと推測される。
今回の研究ではまた、ヘビの尻尾の疑似餌は生まれた後から発達しはじめ、成体になるまでは完全な形状にならないことも明らかになった。
研究者チームは、発達途中の疑似餌を持つ若い個体がトカゲを誘って捕まえる様子を確認しているが、鳥を誘うのが成体だけかどうかはわかってない。
(中略)
とびきり精巧な疑似餌
「ヘビはもちろんのこと、獲物をおびき寄せる戦略を使うあらゆる爬虫類の中でも、スパイダーテイルド・クサリヘビの疑似餌が最も精巧なものであることは間違いありません」。米サウスカロライナ州にあるアメリカマムシ研究所の進化生物学者で爬虫類学者のゴードン・シュエット氏は言う。
疑似餌を使って獲物をとらえるヘビは少なくないが、通常、その作りはごくシンプルで、特に多いのは長い尻尾に白、黄色、黒などの色が付いており、これをくねらせておいしそうなエサのように見せかけるというものだ。
「一方で、尻尾の動かし方は種によって大きく異なります。カエルや鳥、トカゲなどは、こうした疑似餌に非常に誘われやすいのです」
獲物をだまし、自分の体の一部を食べさせるふりをするヘビの方にも、危険がないわけではない。
研究者チームによると、スパイダーテイルド・クサリヘビの疑似餌は傷つきやすく、鳥につつかれてすっぱり切り落とされてしまった例もあるそうだ。
National Geographic:2016.04.14
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/041300136/
引用元: ・【生物】「本物そっくりなニセのクモ」で鳥をだまして食べるヘビ 誘われてやって来た鳥を0.2秒で攻撃 その奇妙な尻尾の秘密