人類最古の絵画は洞窟内に 世界遺産「ショーヴェ壁画」が美しい-南フランス
フランス南部アルデシュ、ヴァロンポンダルク周辺に位置するショーヴェ洞窟。この洞窟には人類最古と言われるショーヴェ壁画が残っています。
ショーヴェ壁画が発見されたのは1994年で、研究の結果、およそ約3万2000年前に作られたものだということがわかりました。
旧石器時代の絵画にしては保存状態が非常に良い・・・それには理由がありました。
この洞窟そのものが約2万年前に崩れ落ちた岩の塊によって封鎖され、外気に触れることがなかったからだそうです。
洞窟内に現存している壁画は主に動物で、当時の生活の中で動物がいかに重要な存在であったかを示しています。人間を含め、動物をモチーフにした壁画だけでも300点以上あり、クマ、ライオン、牛、馬など13種類の動物が描かれており、ハイエナやフクロウなどの珍しいものも見つかっています。
洞穴学者であるショーヴェにちなんで名づけられたこの洞窟は、人類最古の壁画が発見されて以降更なる研究が進められてきました。旧石器時代の壁画のため、この時代に生きた「ネアンデルタール人」によって描かれていたものと考えられています。
現在ショーヴェ洞窟は閉鎖中ですが、数キロ離れた場所に完璧な壁画のレプリカを製作して話題を呼んでいます。ちなみに、レプリカ製作には約55億円($55million)が投資されたそうです。すごいですね。
2014年には世界遺産にも登録されたショーヴェの壁画。旧石器時代に描かれた人類最古のアート、どうぞご覧下さい。