ロボコップはキリストの物語?
舞台は近未来のデトロイト。警察のロボット化を企てていたオムニ社は、死んでしまった主人公・マーフィの体をロボット警官「ロボコップ」として蘇らせてしまいます。ロボコップはロボットだけに、人間にはできないような成果を次々にあげていきました。街の治安は回復していきますが、一方ロボコップは、ロボットではなく「マーフィ」として生きていた頃の記憶の断片に悩まされ始めます。そしてついに、相棒の女警官に「あなた、マーフィでしょ?」と言われ、暴走してしまい……話のあらすじはこんなところですが、この作品に対し、当時多くのファンがある考察をしていたようです。それは……「ロボコップはキリストの物語なのではないか?」Credit: wako8500.blog.fc2.com/
多くはネタバレになるので伏せますが、その多くの苦痛と受難をもって街の住民を救うその姿が、キリストのそれと重なったのだとか。こちらも後に同映画の監督、
ポール・バーホーベンがこう語っています。
「え?ロボコップ?勿論キリストの映画だけど」
こんなにフランクだったかどうかは定かではありませんが、とりあえずえらくストレートにこう告白したそうです。
彼いわく、「最初の50分は十字架に貼り付けられる時間」で、「次の50分は蘇りの時間」とのこと。
考察の世界は、「妄想乙」で片付けられそうなことも、監督の一言で全てがひっくり返されるのです。怖い怖い。
個人的には製作者様にはその権力を振りかざしていただくことなく、ファンに好き勝手に想像させて欲しいなと思います。
次は誰もが知ってるあの有名アニメ。
『アナと雪の女王』のアナとエルサは『ターザン』のお姉さん?
Credit: Disney Wikia社会現象にまでなった、ディズニー初のダブルヒロインもの、『アナと雪の女王』。
ことの発端は海外掲示板サイトRedditの「アナ雪スタッフのQ&A企画」で、監督
クリス・バック氏がこう答えたことから。
「アナとエルサの両親は船の事故で死んでいません。
ジャングルに流れ着いて、王妃は男の子を出産しました。そして両親はヒョウに食べられたんです」
そんなこと言われたら、ネット上の名探偵たちは同じディズニー作品の『
ターザン』を思い浮かべるわけです。
Credit: disney.co.jp『ターザン』は、親が
海上で事故にあいアフリカの密林のジャングルに残され、ゴリラに育てられた人間のお話。
海上で事故、残された子ども……。
早速特定班の間で『アナと雪の女王』と『ターザン』が繋がっているのでは、との推測が広がりました。
そしてその後、 例によって監督が鶴の一声を発するのでした。
「私の頭の中では、
アナとエルサの弟がターザンなんです。
アナとエルサの両親が乗った船は沈んだけど、沈む前に母親は船の上で男の子を産みました。そして船が沈んだ後、遠くまで流されてしまいます。そして彼らはジャングルにたどり着き、木の上に家を建てたんです。ヒョウが2人を襲う前に……」
まさかの作品を超えた「実は姉弟でした」設定。
最初に気づいたかた、アッパレです。
他の作品と世界が繋がっている設定はとても夢がありますよね。
共通点を探してみるだけでもワクワクします。
ただ、『アナと雪の女王』に関しても、仮説を「証明」したのは監督のみであり、ディズニー公式のものではありません。
物語は誰のものか?という論争に関しては、様々な意見が飛び交っています。
監督や製作者の意図を探ろうとする「作品論」か、「作品は発表された次点で作者の手を離れ、自律的なものとなり、多様な読まれ方を許すようになる」とする「テクスト論」で考えるかで意見が異なってくることでしょう。
しかし作者の意図を推測し、当たったとわかった時の快感は何物にも代えがたく、ついついあれこれ考えちゃうのが人の性ですね。
[via: mentalfloss.com]