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    彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー、将来の大芸術家や」

    s


    1: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)00:24:54 ID:Rxq
    オーストリアの田舎 リンツ

    (´・ω・`)(僕はアウグスト・クビツェク)

    (´・ω・`)(家具職人の息子で父さんの手伝いをしているんだ)

    (´-ω- `)(でも本当は子供の頃からやってる音楽の道に進みたいんだよなぁ…)


    父「お疲れさん ほれ今月の給料だ」

    (´・ω・`)「ありがとう」

    父「またオペラを見に行くのか?」

    (´・ω・`)「う、うん」

    父「そうか…まぁ余った時間で何をするかはお前の自由だ」
    管理人です!
    年末・年始は過去の名作や、おすすめ記事をお送りしています。

    アウグスト・クビツェク

    アウグスト・クビツェク(1888年8月3日 - 1956年10月23日)はアドルフ・ヒトラーの青年時代の親友。アドルフ・ヒトラーの青年期を良く知る人物として、その回想録は非常に重要である。

    August_Kubizek_1907

    引用元: 彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」










    3: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)00:36:14 ID:Rxq
    劇場

    (´・ω・`)(毎日、機械的に作業をする毎日)

    (´・ω・`)(でも音楽家になりたいなんて口が裂けても言えない…)

    (´・ω・`)(僕の人生、こんなのでいいのかなぁ…)

    (´・ω・`)(楽しみと言えば貰ったお金でオペラを見に行く位…)

    (´・ω・`)(ま、小遣い程度だから立ち見しかできないんだけどね)


    (´・ω・`)(あの柱の下が秘密の特等席なんだよね)

    彡※※※

    (´・ω・`)(あちゃ、誰かに先を越されてる)

    (´・ω・`)(仕方ない、こっちの壁にもたれて見るか)

    4: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)00:36:54 ID:5Jl
    期待

    6: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)00:45:42 ID:Rxq
    (´・ω・`)(今日は「真夏の夜の夢」か)

    (´^ω^`)(ああ~いい。いい! どんなに疲れていてもこれでぶっ飛ぶなぁ)

    (´・ω・`)(本当に…芸術からは勇気を貰えるよ)

    (´・ω・`)(あーでも柱が少し邪魔だなぁ)

    (´・ω・`)(そういえば前もあの人に場所取られたような…?)

    彡※※※

    僕はこのライバルを観察した

    彼はひときわ青白く華奢な青年だった

    僕と同じように、目を輝かせて舞台に夢中になっていた

    7: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)00:54:08 ID:Rxq
    (´・ω・`)(いつもキチっとした身なりでどこか控え目)

    (´・ω・`)(明らかに僕よりいいとこの家の子みたいだ)

    ブー

    (´・ω・`)(休憩だ… あーもう半分か ずっとこの時間を楽しんでいたいよ)

    (´・ω・`)(んーでも今日の公演は音楽と演出はいいけど……)

    彡※※※「歌手が微妙やな」

    (´・ω・`) !

    それが会話のきっかけだった

    10: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:03:40 ID:Rxq
    (´・ω・`)「そうそう! 歌手が台無しにしてるよね!」

    彡※※※「せやせや! 初めはおっ!って思ったんやがなぁ」

    これを切っ掛けに僕らは幕間、公演の不満点や評価する所について話すようになった

    彼とは恐ろしく意見があい、お互い喜びを覚えた

    僕は彼の飲み込みに驚かされた! 理解力の点では間違いなく僕より優れていた

    初めに会話した日、1904年の11月。それ以来僕らの付き合いが続いた

    そしてある公演の後、僕は彼と一緒に帰った。その時、わかり際に彼は自分の名前を名乗った。

    彡(゜)(゜)

    「アドルフ・ヒトラー」

    11: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:15:55 ID:Rxq
    学校

    その単語が、僕の体験した、彼の最初の怒りの爆発だった

    彡(゜)(゜)「ええかクビツェク 学校なんてなぁ、なまくら者を作る場所でしかないんや」

    (´・ω・`)「アドルフは先生が嫌いなんだよね」

    彡(゜)(゜)「当たり前や! そんな話より、今日の「魔弾の射手」について語ろうや」

    (´・ω・`)「まぁまぁ、そうせっかちにならないで」

    彼は僕の仕事を煩わしい傷害と思っていた

    彡(゜)(゜)「また仕事かいな 」

    (´・ω・`)「アドルフは何か仕事をしてないの」

    彡()()「……」

    (´・ω・`)??

    彡(●)(●)「冗談やない!」

    12: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:28:40 ID:Rxq
    彡(゜)(゜)「ええわ!今日はトコトン付き合ったるで」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、お前の言っとる仕事ってのはな、一言で言えば」

    彡(゜)(゜)「パンを得るための仕事や」

    (´・ω・`)「えぇ…」

    (´・ω・`)(きっと、アドルフは裕福な家の子なんだろうな)

    (´・ω・`)(考えられる線としては…親の遺産? 学生?)

    (´・ω・`)(うーん…だったら何で僕みたいな家具職人の子と友達に選んだんだろ)

    (´・ω・`)「そういえば、僕も学校の成績は良くなかったなぁ」

    彡(゜)(゜)「…勉強はちゃんとせなアカンで」

    (´゜ω゜`)「えぇ!?」

    (´・ω・`)(矛盾してるよアドルフ…君のことが全然解らないよ…)

    13: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:37:44 ID:bxr
    これは期待

    14: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:51:29 ID:Rxq
    (´・ω・`)(こんな風に大人しくて少し夢見がちな僕)

    (´・ω・`)(こんなんだから相手の立場に感情移入できて順応性がある)

    彡(゜)(゜)

    (´・ω・`)(対して彼は極めて短気で激しい気性)

    (´゜ω゜`)(さっきみたいに唐突に怒り狂うことがしばしば)

    (´・ω・`)(こんな正反対な僕らは芸術という共通の趣味で繋がっている)

    (´・ω・`)(はっきり言えば、僕が聞き役、受け手で彼が話す役)

    (´-ω-`)(そして僕らはお互い、孤独だったんだ…)

    (´・ω・`)(彼にとって、僕は只の聞き役、お供に過ぎなかったのかも)

    (´・ω・`)(よく解らないけど、ただ一つ言えることは、僕は彼に必要とされていたんだと思う)

    15: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:58:39 ID:eDU
    支援

    16: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:01:42 ID:aAL
    原ちゃんはだれかモデルおるんか?

    17: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:03:18 ID:ItP
    >>16
    アウグスト・クビツェクでググるんやで

    18: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:03:59 ID:bE4
    面白いんやけど実話なんか?

    19: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:05:29 ID:ItP
    >>18
    おそらくクビツェクの回顧録元に書いとるはず。
    青年期ヒトラーの研究の資料としてはスタンダードやで。

    20: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:09:06 ID:bE4
    >>19
    ほえ~
    ヒトラーを教科書程度にしか知らんワイにはめっちゃ勉強になるわ

    21: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:10:23 ID:Rxq
    ある日

    彡(゜)(゜)「クビツェク、迎えにきたで~」

    (´・ω・`)「うーん、ちょっと待って」

    彡(゜)(゜)「はよしいや 始まってまうぞ」

    (´・ω・`)「ごめんごめん、木屑の掃除が大変でさ」

    産業の発展はそこそこ進んでいるものの、未だ田舎町というレッテルは外れない アドルフは人気の少ない道をよく使っていた

    彡(゜)(゜)「クビツェク…ワイはいつかこの町から出ていくで」

    (´・ω・`)「どこに行くの?」

    彡(^)(^)「勿論ウィーンや!」

    (´・ω・`)「羨ましいなぁ、僕m」

    (●▲●)「ん? アドルフ! アドルフじゃないか!」

    23: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:18:42 ID:Rxq
    (´・ω・`)(ん…上品そうな人だな 僕らと同じ16歳位…アドルフの元同級生かな?)

    (●▲●)「最近どうだい? 相変わらず痩せてるねぇ!」

    彼はアドルフの上着を親しげに触って、語りかけた

    (´・ω・`)(アドルフは礼儀ただしく接するんだろうな 劇場での時みたいに)

    (´・ω・`)チラッ

    彡()()

    (´゜ω゜`)!!

    僕は何度か経験済みだったので、アドルフ表情が次にどう変化するか予測できた

    彡(●)(●)「そんなこと、おまえには関係ないやろ!」

    25: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:21:45 ID:TF8
    久しぶりにワクワクするスレやで

    26: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:25:29 ID:Rxq
    彡(゜)(゜)「行くでクビツェク!」グイッ

    (´・ω・`)「えっ、ちょ、いいの…?」

    ((●▲●))「あわわわわ」

    (´-ω-`)(ああ…なんというか…御愁傷様…)


    劇場前

    彡(゜)(゜)「あいつは未来の木っ端役人や!」

    (´・ω・`)「彼になにかされたの…?」

    彡(゜)(゜)「ふん!」

    彡(゜)(゜)「ワイは、あんなつまらない奴と一緒のクラスやったんや!」

    彼が落ち着くのに、暫くかかった

    27: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:35:24 ID:Rxq
    それともう1つの出来事があった 僕のヴァイオリンの先生が亡くなった時の事だ

    教会

    彡(゜)(゜)「クビツェク、まぁ元気だしや」

    (´;ω;`)「アドルフ…君も先生を弔いに来たんだね…」

    彡(゜)(゜)「ん… まぁ… せや」

    (´;ω;`)?

    後になって訪ねてみると、やはり彼は先生を知らなかった
    理由を問いただすと、

    彡(゜)(゜)「お前が他の連中と一緒にいて、くっちゃべっていることに我慢ならなかったんや」

    (´・ω・`)「そ、そう…」

    実際、アドルフと知り合って以来、彼は僕の自由時間をやたら縛りたがっていた

    30: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:44:53 ID:Rxq
    つまるところ、僕達の友情のためには、役人気質をよく思わないでいることが是非とも必要だった

    彡(゜)(゜)「役人? あんなもん地位をちらつかせて威張る奴よりも家具職人の方が立派なもんやで 気にすんなや」

    (´・ω・`)(役人の子供なのに役人が嫌いなんて…何かあったのかな…)

    (´・ω・`)「あのさ、アドルフは将来何になりたいの?」

    彡(゜)(゜)「ん?んなもん芸術家に決まっとるやろ おまえと一緒や」

    (´・ω・`)「あ……」

    (´^ω^`)「うん、そうだよね! 僕も本当は家具職人なんかじゃなくて音楽家になりたいんだ!」

    彡(゜)(゜)「今更何を言っとるんやお前は…変な奴やなぁ」

    32: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:47:35 ID:bUf
    ヒトラー我が青春の友か ええなあ

    33: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:52:21 ID:Zr9
    見とるで  

    34: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:54:35 ID:Rxq
    そういうわけで、僕は彼の友達になるために必要な条件を全て満たしていた訳だった

    僕は彼の級友とも役人気質とも無縁で、ただひたすら芸術に明け暮れていた

    (´・ω・`)(僕は音楽家になる! アドルフも芸術家になる!)

    (´^ω^`)

    お互いの性格は正反対、でも傾向は同じことで僕らは結びついた

    アドルフは、自分の言いたいことをぶつけられる「ある人間」を群衆の中から見つけただけなのかもしれない

    でも、ただ一つ言えることは劇場の出会いからウィーンでの貧乏生活の途中まで、アドルフにとって僕こそがその「ある人間」だったことは確かだ

    35: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:55:33 ID:Rxq
    取り敢えずひと区切り

    37: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:57:28 ID:w5Y
    おつやで


    36: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:56:43 ID:gRf
    見てるやでイッチ
    がんばやで

    38: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:58:11 ID:bE4
    おつ
    楽しみで寝れんわ

    43: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)10:47:09 ID:daJ
    ガチ屑という事実も重要やが どうしてそんな屑が出来上がったのか?
    の方が重要 良スレ期待

    44: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)10:51:52 ID:7ZA
    良スレ

    46: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)11:39:32 ID:Rxq
    クビツェクの家

    (´・ω・`)「まぁ汚いけどゆっくりしていってよ」

    彡(゜)(゜)「お邪魔しますやで~」

    彡(゜)(゜)「って誰もおらんやんけ」

    (´・ω・`)「ああ、母さんたちは写真館に行くってさ」

    彡(゜)(゜)「ほーん…ワイは写真が嫌いや」

    (´・ω・`)「でも学校とかでは撮らされたでしょ」

    彡(>)(<)「あれは苦痛やったで~! なんであんな馬鹿共と雁首揃えた写真残さなならんねん」

    彡(゜)(゜)「それにギジナジウムでの肖像画の授業! 組まされた奴が下手くそさといったらそら酷かったで」

    彡(●)(●)「あいつに今度あったらあの絵燃やしたる!」

    (´・ω・`)「そういえばアドルフは人物画を描かないね」

    50: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)11:51:33 ID:Rxq
    (´・ω・`)「風景画描いてるとこしか見たことないよ」

    彡(゜)(゜)「ワイはいつかウィーンへ行くからな その前にここの風景をなるべく書き留めておくんや」

    彡(゜)(゜)「この田舎町は橋やら街道やらはええがなぁ、建築物がアカンな!」

    彡(>)(<)「昔ウィーンに行った時に見た劇場の外装といったらそら凄かったで~!」

    (´・ω・`)(始まった)

    彡(゜)(゜)「でもここは田舎や!そう豪華絢爛様式兼備な建物は作れん!」

    彡(゜)(゜)「そこで田舎特有の自然や!なんといってもドナウ川の眺めやな!」

    (´・ω・`)(くるぞ…)

    彡(゜)(゜)「この川は、古きゲルマン伝説の一行がフン族の国に向かう際に使われたんや!」

    彡(>)(<)「ブルグントの船団や!あ~!たまらん!」

    53: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:01:14 ID:Rxq
    彡(゜)(゜)「よっしゃ!これから遠足にいくで!」

    (´・ω・`)「ええ!? そんな急に…今日は劇場行かないの?」

    彡(゜)(゜)「予定変更や! 背広じゃ動けんから着替えて来るで!」

    (´・ω・`)「お弁当作るから待ってて」

    彡(゜)(゜)「んなもんいらんいらん パンと牛乳だけで十分や」

    リンツの北 ミュールフィアテル

    (´@ω@`)「ア、アドルフ、少しキツくない…?」

    彡(゜)(@)「そ、そんなんじゃ屈強なゲンマンに、なれ、なれんで…ハッ…

    彡(゜)(゜)「お、丘陵が見えたで! あそこからの眺めが最高なんや!」

    54: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:09:25 ID:Rxq
    ポツ…ボツ…

    (´゜ω゜`)「あーあ降ってきたよ…」

    彡(゜)(゜)「ここまで来たら引き返せん! それに山の天気は変わりやすいんや すぐ晴れるで」

    (´・ω・`)(うーん、あんながりっポチな体でよく備えしないで山登りできるよ…)

    彡(゜)(<)「ゲホッゲホッ」

    (´・ω・`)(それに肺も弱いみたいだし…)

    ザァー

    (´゜ω゜`)「ああ…本格的に降ってきた…」

    川(゜)(゜)「うーん、自慢の前髪がびしょ濡れや」

    (´・ω・`)「アドルフは前髪いつも垂らしてるよね せっかくの大きい目が隠れて勿体ないよ」

    川(゜)(゜)「せやろか」

    57: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:22:13 ID:Rxq
    彼の顔は、鼻筋が通っていて、すっきりした顔立ちだった

    川(゜)(゜)「濡れた髪うっとおし杉ィ! オールバックにしたろ!」

    額は広く、突き出ていて、その他鼻、口はわりと平凡 しかし

    (´・ω・`)(なんて表現していいか解らないけど、アドルフほど大きい目をした人は見たことないよ)

    (●)(●)「お、視界良好やんけ」

    (´・ω・`)「オールバックは禿げるよ」

    ()()「ファ!?、アカンやんけ…ワイの家系は禿げ遺伝子もっとるんや…」

    数十分後

    (´@ω@`)「ヒイ、ヒイ…」

    川(゜)(゜)「ハッ…ハッ……」

    (´・ω・`)「あ…」川(゜)(゜)

    (´・ω・`)「や、やっと……」

    川(゜)(゜)「頂上や!」

    58: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:33:53 ID:Rxq
    雨雲はいつの間にか消え、町の反対側までが一望できた

    彡(゜)(゜)「お! リヒテンハーク城が見えるやんけ! スケッチしたろ!」

    (´・ω・`)「よくそんなに体力あるね…体は僕より貧弱なのに…」

    彡(゜)(゜)「ワイは毎日歩いとるからな ウォーキングはワイのスポーツや」

    彡(゜)(゜)「お、見ろやクビツェク ゲオルゲン村も見えよる 農民戦争時代の遺物探しに今度行ってみるやで」

    (´・ω・`)「えー…今更そんなの残ってないでしょ」

    彡(゜)(゜)「一度行けば解るで かつての偉大な闘いの遠い記憶が生き生きと残っとる」

    この日改めて解ったことは、彼はこのように異常なまでの真剣さを持っていたことだ たとえそれがどんな分野でも 単なる遊びにでも

    60: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:45:14 ID:Rxq
    クビツェク家前

    (´・ω・`)「あーやっと着いた…もうクタクタだよ」

    彡(゜)(゜)「じゃあま」

    クビツェク母「あらクビツェクどうしたのその格好」

    (´・ω・`)「あ、お母さん 写真館から帰ったんだね」

    (´・ω・`)「あ、それからこちらは僕の友達d」

    彡(゜)(゜)「私はアドルフ・ヒトラーと申します。いつもクビツェクさんとは楽しく過ごさせています」

    (´・ω・`)(うーん、劇場モード それともこっちが素なのかな…?)

    クビツェク母「これはご丁寧に」

    彡(^)(^)「いや~、まだまだお若いですなぁ!今日写真館の方もきっとよいお仕事をなされたに違いない!」

    クビツェク母「あらお上手!」

    61: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:56:00 ID:Rxq
    「生真面目な男」 それがアドルフと短い時間関わった人間が持つ彼の印象だ

    彡(゜)(゜)「それでは私はこの辺で。 じゃあまた、クビツェク」

    (´・ω・`)「うん、また来週」

    彼はキチッとした動作で帰路へたった

    クビツェク母「おまえの友達はなんて目をしているのでしょう!」

    母の言葉には、称賛よりも驚嘆がこもっていた

    少年時代のヒトラーの非凡性は、どこに顕著に表れていたか?

    それは目に!

    彼の低くよく響く声よりも、目に比べればそれは大したことはない

    63: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:57:30 ID:Rxq
    続く

    64: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)12:58:34 ID:daJ
    イッチおつ 続きも期待しとるで

    65: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)14:37:48 ID:keO
    イッチおつやでー

    66: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)15:20:01 ID:gRf
    おつやで
    続きゆっくり待ってる

    67: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)15:30:01 ID:K2o
    期待


    68: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)17:49:35 ID:Rxq
    (´・ω・`)(最近、僕はあることを調べている)

    (´・ω・`)(アドルフの家族のこどだ)

    (´・ω・`)(アドルフのお父さんは既に他界していた)

    (´・ω・`)(前にその事についてかまをかけてみたことがある)

    (´・ω・`)「それでさ、僕のお父さんは僕を家具職人にしたいと思っているんだよ どう思う?」

    彡(゜)(゜)「父親ってのは子を縛りつけたがるもんや ワイの親父もワイを役人にさせようと必死だったんや」

    (´・ω・`)「へえ」

    69: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)17:56:35 ID:Rxq
    彡(゜)(゜)「全く、こっちはいい迷惑やで」

    彡(゜)(゜)「あいつの仕事のせいでワイはオーストリア中を引っ越して回ったんや 一時期バイエルンにいれた時だけはその事に感謝しとるがな」

    彡(゜)(゜)「税関だかなんだか知らんがワイやマッマにいつも高圧的にかかってきよる」

    彡(゜)(゜)「学校にいた時は成績やらなんやらでよく殴られたもんやで」

    彡(゜)(゜)「死んでせいせいしたわ!」

    (´・ω・`)「そ、そうなんだ…」

    (´・ω・`)「ねぇ、今度アドルフの家に行っていい?」

    彡(゜)(゜)「ん? 別に構へんで」

    70: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)18:05:13 ID:Rxq
    ヒトラー家

    (´・ω・`)「お邪魔します」

    彡(゜)(゜)「マッマ、こいつはワイの同志、クビツェクや」

    (*^◯^*)「アドルフが友達を連れてくるなんて珍しいんだ!」

    (´・ω・`)「こ、こんにちは」

    (´゜ω゜`)(おお…この目の大きさ…眼光…アドルフとそっくりだ!)

    (´・ω・`)(どうやら、アドルフは母親似で生まれてきたみたいだ)

    (´・ω・`)(でも、内面は父親似…これはアドルフに言えないけど…)

    71: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)18:14:45 ID:Rxq
    (´・ω・`)(アドルフのお母さんは聞いていた通りで明るい人だ)

    (´・ω・`)(失礼かもしれないけど、家は僕の予想よりアレだな 小綺麗なアパートの4階… 質素な内装)

    彡(゜)(゜)「こっちがワイの部屋やで ついてこいや」ギシギシ

    (´・ω・`)「あ、この写真って……」

    手入れの行き届いたカイゼル髭が少し怒ったような顔つき 印象的ないかにも役人顔

    十中八九、写真に映っているのはアドルフの父だろう

    彡(゜)(゜)「今日はチビがいないから特別や 一度興奮し始めたら五月蝿くて敵わんからな」

    (´・ω・`)「ああ、確か9歳の妹さんだよね」

    73: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)18:26:43 ID:Rxq
    (´・ω・`)「アドルフの兄弟って妹さんだけ?」

    彡(゜)(<)「うーん、いるにはアッネがいるんやが……」

    彼にはアンゲラという一応の姉がいた なんでも父アロイス・ヒトラーの前妻の娘らしい つまりは腹違いということになる

    彡(>)(<)「そのアッネと結婚したラウバルって奴がエライ腹立つんじゃ」

    彡(゜)(゜)「あいつは飲み屋に入り浸って酒、煙草、博打をやるクズや!」

    彡(●)(●)「そしてワイを見下す役人や!」

    (´・ω・`)「あ~(君からしたら)役満だね」

    彡(●)(●)「更にムカつくことに、あいつはワイを役人にしようとあれこれ口煩く言ってくるんや!」

    彡(゜)(゜)「ホンマ腹立つで!」

    (´・ω・`)(あー、だからアンゲラさんはヒトラー家に滅多にいないんだ 主にアドルフの怒りが原因で)

    74: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)18:39:49 ID:Rxq
    キャ…キャ…

    彡(゜)(゜)「チビが帰ってきよった! 裏口から逃げるでクビツェク!」

    (´・ω・`)「ちょ、待ってよ」

    ヒトラー家の家庭事情は色々複雑みたいだけど、僕はアドルフが母を愛してることだけは理解できた


    (´・ω・`)「あーあ、オペラが始まるまでアドルフの家で時間を潰す予定だったのに…」

    彡(゜)(゜)「すまんな しゃあないからラント通りでも歩こか」

    (´・ω・`)「はぁ、そうしようか……ん?」

    僕らの歩く前方から長身でスラリとしたブロンドの娘が母親らしき人物と歩いていた

    (´゜ω゜`)「うわぁ…綺麗な人だなぁ…引っ越してきたのかな? きっと良家の出自で仕事の都合でこんな田舎に来たんだろうなぁ」

    (´・ω・`)「アドルフはどう思う?」チラッ

    彡(・)(・)

    (´・ω・`)「え?」

    75: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)18:49:12 ID:Rxq
    彡( ゜)( ゜)

    (´・ω・`)(ど、瞳孔が開いてる…只でさえ大きい目が更に大きくなってる…)



    (´・ω・`)「ね、ねぇ、アドルフ彼女はもう行ったよ…早く元に戻ってよ…」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、ワイは彼女を愛してるしまったようや」

    (´・ω・`)「うん、だろうね お陰で今日買ったオペラのチケットが無駄になったよ」

    彡(゜)(゜)「調べるで」

    (´・ω・`)「え?」

    彡(●)(●)「名前!住所!職業!家族構成!全部調べるで!!」

    (´・ω・`)(もうこうなったら止まらないな…)

    76: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:00:59 ID:Rxq
    (´■ω■`)(あれから3日僕は彼女について聞き出すことに成功した)

    (´■ω■`)「名前はステファニー 住所はウアファール地区3番地34号 母は未亡人 ウィーンで法律を学んでいる」

    彡(゜)(゜)「ほう…して…恋人関係はどや…?」

    (´゜ω゜`)「それが…青年士官と…」

    彡()()プチッ

    彡(●)(●)「かあああああ~!~!~!」

    彡()()「あんな見栄っ張りの空っぽ人間どもと…糞…糞……ああ~!!」

    彡(゜)(゜)「あ…あ…」

    (´゜ω゜`)「ま、まぁ、こんなこともあるって…残念だけど…」

    彡(゜)(゜)「いや! ワイは諦めんで!」

    77: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:14:34 ID:Rxq
    彡(゜)(゜)「クビツェク! 今日もラント通りを散歩するで!」

    (´・ω・`)「昨日も一昨日も行ったじゃないか…」

    彡(゜)(゜)「いいや!今日こそ会えるで!ワイの目力をもってすれば彼女はワイに気づいてくれる筈や!」

    (´・ω・`)「僕はそういう意味で君の目を誉めたんじゃないんだけど…あ…」

    (´゜ω゜`)(か、彼女だ…! 遂に来た…!)

    彡()()「よっしゃ!行くで!」

    ステファニー「……」スタスタ


    彡(◯)(◯) (大丈夫…! きっと気づいてくれる)

    ( ・`ω・’)キリッ

    ステファニー「…………」ニコッ

    彡()()

    (´゜ω゜`)

    78: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:26:55 ID:Rxq
    彡(゜)(゜)「やったやで…!気づいてくれた…! やっぱり前からワイのこと気にかけとったんや…!」

    (´・ω・`)「う~ん、只目が合ったから愛想よくしただけだと思うんだけど…」

    彡(゜)(゜)「いいや、ワイには解るで 直感でわかる…! 向こうもそう思っとる筈や!」

    彡(゜)(゜)「クビツェク!ワイは次にどうすべきや!?」

    (´・ω・`)「う~ん、まぁ普通ならご両親と会ったりするんじゃない?」

    彡()()「そ、それはちょっと早いやろ やっぱもう暫くの間愛を育むで!」

    (´・ω・`)「もう好きにしなよ…」

    それから彼は彼なりの愛を表現するべく努力した

    時には愛の詩を書き、僕の前で朗読したりした
    また時には将来設計について真剣に悩んでいたりもした

    (´・ω・`)「僕の調べた情報によるとね、彼女はダンスが好きらしいよ」

    彡(゜)(゜)「ダ、ダンス…!?」

    80: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:37:55 ID:Rxq
    (´・ω・`)「これを気にやってみたら? 上流階級の人間にとってダンスは必修科目だよ」

    彡(゜)(゜)「いやっ、ダンスなんて無意味で無価値で…とにかく駄目や!」

    彡(゜)(゜)「想像してみいや!仮に音楽切った上でなされるダンスパーティーを! あいつらが気が狂ってるってわかるで!」

    (´・ω・`)「そんなこといっても仕方ないよアドルフ 彼女はダンスが好きなんだから」

    彡(●)(●)「駄目や駄目や!断じて駄目や!彼女は周囲に付き合わされて無理やりやらされてるだけなんや!」

    彡(゜)(゜)「許さへんで士官どもめ…!ワイがステファニーと結婚したらこんな思いさせんですむようにしたる!」

    それから彼はダンスのことばかり考えるようになった 家でもずっとそうらしい

    (*^◯^*#)「アドルフが毎晩ピアノでワルツを弾いてて五月蝿いんだ!なんとかしてほしいんだ!」

    (´・ω・`)「暫くほっときましょう」

    82: 名無し 2015/08/08(土)19:41:15 ID:hIl
    執着心強そうとは思うとったが…うーんこのアドルフ

    83: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:45:21 ID:Rxq
    二週間後

    彡(゜)(゜)「クビツェク、ワイは決めたで」

    (´・ω・`)「やっと諦める気になったんだね」

    彡(゜)(゜)「んな訳ないやろ ワイは…ワイは…」

    彡(●)(●)「彼女と駆け落ちするで…!」

    (´゜ω゜`)「誘拐!?」

    彼は極めて詳細に誘拐計画を練っていた 僕の役割も決まっていた
    僕が母と話して気を引いている隙に彼が娘を強奪するというのだ

    (´・ω・`)「その後、君たち二人さどこで暮らすんだい?」

    彡()()「う……」

    僕の質問で彼の頭を冷やすことはできた

    84: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:45:59 ID:VW4
    ヒトラー、アスペかな?

    86: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)19:53:13 ID:Rxq
    状況は悪くなっていった

    たまたま彼女の機嫌が悪い時に彼女に視線を送った結果、彼女は明らかに煙たそうにそっぽを向いた

    彡()()「ファ!?」

    この行為はアドルフを絶望の淵へと追いやった

    彡(゜)(゜)「もう耐えられへん! 終わりにするで!」

    彡(゜)(゜)「橋からドナウ川に飛び込んだる 勿論、ステファニーも一緒に死ななアカン」

    (´゜ω゜`)「アドルフ…」

    彡(●)(●)

    ここ三週間、彼の頭にはその計画しかなかったようで、僕は恐る恐るそれを見守るしかできなかった

    88: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:01:41 ID:Rxq
    1906年6月

    その日は花馬車行列という催しが行われ、僕とアドルフも教会の前でそれを見ていた

    (´・ω・`)「前に君が言ってた通り、自然も芸術の一つに違いないね 花と連隊の音楽がよくマッチしてる」

    彡(●)(●)「せやな…」

    (´・ω・`)「あっ、花の投げ入れが始まったよ! 君の妹さん位の娘もいるね」

    彡(●)(●)「せやな…」

    (´゜ω゜`)「あっ……見てアドルフ! ステファニーだよ! ステファニーが花馬車から降りてきたよ」

    彡(゜)(●)「ファ!? ほ、ホンマや!!」

    その時のステファニーは赤いヒナゲシ、白いマーガレットに囲まれて最高に魅力的だった

    89: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:08:52 ID:Rxq
    そのうち馬車が僕達の目の前にやって来た その時、ステファニーの明るい眼差しがアドルフに注がれた

    彡(゜)(゜)「」

    彼女はお祭り気分にふさわしく無邪気に微笑みかけ、花束から花を一本抜いてアドルフに投げた

    (´・ω・`)チラッ

    (´゜ω゜`)!!!

    その時ほど、幸せそうなアドルフの顔を僕は見たことがない


    祭り後

    彡(;)(;)「やっぱり……やっぱりそうだったんや! 彼女はワイに気があるんや」

    (´;ω;`)「うん…うん…気があるかどうかはともかく良かったねアドルフ…」

    90: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:12:04 ID:w5Y
    アドルフくっそこわい
    クビツェクくっそ不憫

    91: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:12:55 ID:w5Y
    不憫は少し表現が違うな、優しすぎるんだわ

    92: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:23:13 ID:Rxq
    若きアドルフは市民社会を何よりも嫌っていたが、好きな人と接する際には誰よりもその社会のルールを厳守した

    彡(-)(-)「結局、ワイは未だに自己紹介すらできておらん…」

    逆に考えれば、ルールを守ることにより一つの事実から自らを守っていたのかもしれない

    彡(゜)(゜)「ワイの片思い…なんやろか…」

    結局、長期に渡る状況の無変化とウィーンへの移転という時間的にも空間的にも疎遠となった二人の関係は風化するに至った

    彡(゜)(゜)「ワイの努力は全部無駄やったんやろか…ワイが考えた二人で暮らす家も…理想も…」

    (´・ω・`)「女の人は逃げても芸術は逃げないよ、アドルフ それはいつだって僕らの手の中さ」

    彡(-)(-)「せやな…」

    しかし、一つだけその夢は叶う その場にステファニーはいなかったが、後にその夢の家はオーバーザルツベルクで実現した

    なんにせよ、ステファニーは彼の生涯で最も美しく純粋で豊かな夢だったことは確かだ

    93: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:23:25 ID:Rxq
    続く

    95: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:40:49 ID:oQb
    「女の人は逃げても芸術は逃げないよ、アドルフ それはいつだって僕らの手の中さ」

    ぐう名言
    どっかで引用したい

    96: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:49:01 ID:Rro
    追いついたンゴ

    97: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)20:54:51 ID:mgV
    若きアドルフは市民社会を何よりも嫌っていたが、好きな人と接する際には誰よりもその社会のルールを厳守した


    なんかこの文面が凄く響くわ

    101: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)21:55:25 ID:Dp2
    なんやこれめっちゃおもろいやんけ

    103: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)22:11:03 ID:Jh9
    身長さえあればなぁ…

    111: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)05:03:02 ID:XPN
    おもろいなぁ
    続き待ってるやで

    114: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:06:33 ID:tuu
    彡(゜)(゜)「お前はそれについて全く理解しておらん!」

    彡(゜)(゜)「それについてお前に話すことはできん!」

    彡(゜)(゜)「政治に関してはクビツェク、お前はマヌケやな!」

    彡(゜)(゜)「全く、マッマといいお前といい皆政治に無関心過ぎるで!」

    (´・ω・`)(僕達の友情にとって政治はいつも難点だった)

    (´・ω・`)(僕は政治のことで自分の意見を全ど持たなかった)

    (´・ω・`)(そんな僕を、彼は「ヒトラー教」に改宗させたがっていた)

    (´・ω・`)(つまり、この若き民族主義者と同じ意見をもって欲しかったんだ 芸術についての考えと同じように)

    115: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:10:59 ID:kAo
    お!続き来てるゥー!

    116: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:11:18 ID:2ra
    待ってたでイッチ

    117: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:14:50 ID:tuu
    彡()()「全く、政治に興味がないなんてしんじられんなぁ。情熱が足らんのか?」

    彡(゜)(゜)「だったらワイが政治というものを教えたるで! よし、今日は国会議事堂に行くで!」

    (´・ω・`)「ええ~。僕帰ってピアノの練習したいんだけど…」

    彡(゜)(゜)「このままお前を野放しにしてたら将来どうなるかわからん! ええからついてこいや!」


    (´・ω・`)「おばさん、アドルフはなんで政治に興味を?」

    (*^◯^*)「亡くなったお父さんも政治談義が好きだったんだ!」

    (*^◯^*)「いつも居酒屋でゲルマン人についてやらオーストリアの多民族性についてやら話して煙たがられてたそうなんだ!」

    (*^◯^*)「でもそれをアドルフに直接言ってる所は見たことがないんだ! きっと似た者同士だったなんだ!」

    118: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:29:57 ID:tuu
    (*^◯^*)「ま、最近の若者はみんな自分をドイツ人だと思いたいみたいなんだ! アドルフもそんなニュアンスのことを言ってたんだ」

    (*^◯^*)「クビツェク君みたい歳でノンポリはむしろ少数派なんだ!だからアドルフもほっとけばじきになおると思うん!」

    (´・ω・`)「うーん、そうでしょうか」


    (´・ω・`)「でさ、最近ヴィオラの先生に言われたんだけど、音楽の時代はイタリアに移り変わってるらしいよ」

    彡(゜)(゜)「イタリアぁ~? イタリアはないで」

    (´・ω・`)「ホントドイツ以外の外国に興味がないんだねアドルフは」

    彡(゜)(゜)「ワイは死ぬまでドイツ帝国人やからな! 芸術的才能もドイツの為に使うで」

    (´・ω・`)「へー、僕は楽器が弾ければどこだっていいや ピアノの先生にこう言ったらユダヤ人みたいだなって言われちゃったよ」

    119: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:40:51 ID:tuu
    (´・ω・`)「ユダヤ人って言われても僕はあんまりピンと明るいこないんだけど、アドルフはどう思う?」

    彡(゜)(゜)「ワイは別になんとも思ってへんで」

    (´・ω・`)「あ、そうなんだ」

    彡(゜)(゜)「そういえば学校の教師がユダヤ人についてあれこれ言っとったなぁ ワイは寝てたんやけど」

    彡(゜)(゜)「ま、不満があるとすればベツレヘム通りのシナゴーグやな あれはリンツにいらん」

    この頃、アドルフはそれほど反ユダヤ主義者ではなかった

    彡(゜)(゜)「おっ、国会やんけ! チェコ人は消えろや!」

    (´・ω・`)「ちょ…」

    結局、彼は民族主義者だった 彼は愛した民族のために無条件で献身的に打ち込んだ

    彼はただこの民族の中にだけ生きており、他の事は何も知ろうとしなかった

    120: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)22:48:45 ID:5JH
    意外やな
    若くして民族主義者って言うならユダヤも閣下時代レベルで嫌ってるかと思った

    121: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)23:02:03 ID:tuu
    彡(゜)(゜)「あれ、今日やっとらんやんけ!」

    (´・ω・`)「ホッ…じゃ帰ろうか」

    彡(゜)(゜)「チッ…しゃあないな…ん!?」

    (´・ω・`)「今度はなんだよもう…」

    彡(゜)(゜)「おっ、宝くじやんけ! 買ったろ!」

    彡(゜)(゜)「あら…金がないやんけ…クビツェク!お前半分出せや!」

    (´・ω・`)「ええ~! 只でさえ小遣い少ないのに…」

    彡(^)(^)「当たった金でワイらが民族記念館の改修するで! クゥ~! 夢が広がってきたで!」

    (´・ω・`)「国営宝くじなんて初めて買ったよ」

    彡(゜)(゜)「邸宅も作るで! 二階にワイのアトリエを作って地下にはクビツェクの音楽室や!」

    (´^ω^`)「あっ…いいねぇそれ」

    123: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)23:12:01 ID:tuu
    (´・ω・`)(当選発表までの期間は、僕達の友情にとっては最も美しい一時だった)

    (´・ω・`)(愛、熱狂、偉大な考え、大胆なアイデア、僕達には何でもあった)

    (´・ω・`)(ただこれまでは、お金がなかった それが手に入るなら、もう他に何を望むというのだろう)

    彡(゜)(゜)「うーんこの邸宅の案はええが費用がかかり過ぎるで」

    (´・ω・`)「確かに、これでお金を使いきったらいつものみすぼらしい服で豪邸に住むことになるね」

    彡(゜)(゜)「せや! 借家のワンフロアを貸しきって改造するのはどうや!?」

    (´・ω・`)「あっ、それ名案だね!」

    彡(^)(^)「よっしゃ、場所決めに行くで!」

    (´^ω^`)「行こう行こう!」

    124: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)23:20:29 ID:tuu
    ーーーーー

    (´・ω・`)「うーんこの辺りは周りが家ばかりだね」

    彡(゜)(゜)「次や次!」

    ーーーーー

    (´・ω・`)「ここいいんじゃない? 程よく町を見渡せるよ!」

    彡(゜)(゜)「……」

    (´・ω・`)「あっ……(察し)」

    (´・ω・`)(近所に学校があった…)

    (´・ω・`)「ここは学校の通学路があるから芸術活動に支障が生じるね」

    彡(゜)(゜)「せやな」

    125: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)23:31:16 ID:tuu
    (´・ω・`)「結局…たどり着いたのは…」

    彡(゜)(゜)「ここか」

    ウアファール地区キルヒェン通り4番にあった33号室

    (´・ω・`)「いい場所だね ドナウ川の近郊にこんな家があったなんて」

    彡(゜)(゜)「反対側はミュールフィアケル地域の緑の丘陵…ペストリンクベルの眺め…」

    彡(^)(^)「最高や!ここに決定やな!」

    彡(゜)(゜)「早速忍び込むで!」

    (´゜ω゜`)「忍び込むなら最も静かにね…」


    彡(゜)(゜)「はえ~!予想以上の眺めや」

    (´・ω・`)「うわぁー壁も厚いからピアノ位大丈夫そうだ」

    彡(゜)(゜)「早速平面図づくりや!」

    126: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)23:41:55 ID:tuu
    彡(゜)(゜)「おっ!ここのフロアにワイの作図机置くで!」

    (´・ω・`)「じゃあ僕はこっちの狭い方で こっちの方が音響よさそう」

    彡(゜)(゜)「カーテンとその飾りは任せるで! ワイは設置する家具や!」

    (´・ω・`)「伊達に家具職人見習いやってないからね、張り切らせて貰うよ!」

    (´・ω・`)(僕達は夢中になって作業した)

    (´・ω・`)(一等賞の宝くじに当選することを僕達は疑わなかった)

    (´・ω・`)(アドルフのおかげで、僕も当選への無条件の確信に目が眩んでもうすぐキルヒェン通りに引っ越す予定でいた)


    (´・ω・`)「できた どうだいアドルフ」

    彡(゜)(゜)「おお、ええな! 堅実で妥当や! よっ、大将!」

    127: 名無しさん@おーぷん 2015/08/09(日)23:53:54 ID:tuu
    (´・ω・`)「僕は宝くじが当たったら家の手伝いをやめるよ! 音楽の仕事に全力を注ぐんだ」

    彡(゜)(゜)「せやな!やめて止めてまえ止めてまえ」

    彡(゜)(゜)「たまにウィーンへ行くで! んで劇場に行ったり講義を聴いたりするで!」

    彡(゜)(゜)「でも生活スタイルは今と同じや! 上品かつ堅実にいくで! 家政はどっかのバッバでも雇うで」

    しかし、そう上手くはいかないものだ



    当選日

    父「クビツェク、椅子の脚をとっておくれ」

    (´・ω・`)「はい父さん」

    ガラガラ

    父さん「ん、だれだ? 納品日は明後日の筈だが…」

    彡(。)(●)「クゥー! ク、ク、クビツェクーーー!!!」

    (´゜ω゜`)「ア、アドルフ!!?」

    128: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)00:04:02 ID:200
    アドルフの手には紙切れとなったくじが握られていた

    彡(●)(●)「ンゴォォォォォォォォ!!!!」

    彡(。)(●)「人間の騙されやすさにつけ込む国家主導の投機!」

    (´;ω;`)(ああ…そうか駄目だったんだね…)

    彡()()「善良な市民を食い物にする公然の詐欺!!!」

    彡(●)(●)「10!?いや20!?民族の寄せ集めの糞国家が~~!!~~!!」

    実際には、二人の哀れな若者がなけなしの金を騙しとられた、というだけの話だった

    彡(●)(●)「ハプスブルク家の婚姻政策から生まれた怪物!!」

    アドルフは、自分に非がある、などとは思いもしなかった。一等を得るのは当然の欲求である、と思っていた

    131: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)00:13:19 ID:200
    (´・ω・`)(アドルフは、国営宝くじなどの国家組織を騙されやすさ当てにするよりも自分自身とその将来を信頼するほうが賢明だと思うようになった)

    彡()()「くそ…オーストリアなんて信じたワイが馬鹿だったんや…」

    彡()()「はえ~つっかえ~ くそ、気分直しに橋のスケッチにでもいくでクビツェク!」

    (´・ω・`)「うん、付き合うよ」

    父「なんだこいつ…」

    (´・ω・`)(それから、彼は橋を好むようになった)

    (´・ω・`)(ドナウ川を流れる水の上には、何か自由で前に進みたくなる雰囲気があった)

    まるで自分がそうでありたいと思うように、自らの国を嫌うこの若き民族主義者は熱心に橋をスケッチしていた

    132: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)00:13:51 ID:200
    続く

    152: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)19:52:52 ID:200
    第二部 ウィーンでの体験

    153: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)19:53:57 ID:njy
    お、来たか

    154: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)19:54:50 ID:bWr

    155: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:00:51 ID:200
    (´・ω・`)(1906年の5月から6月にかけて、アドルフはウィーンに滞在していた)

    (´・ω・`)(もう言うまでもないけど、アドルフは慣れ親しんではいるけど小市民的なリンツに限界を感じていた)

    父「おーいクビツェク、ヒトラー君から絵葉書が届いているぞ」

    (´・ω・`)「え、ほんと!?」

    『この絵葉書を送るが、ずっと便りを出さなかったことをすまないと思っている。僕はとても元気で、今はあちこちを見て回っている。明日はトリスタンを見に行き、明後日はさまよえるオランダ人という具合だ』

    (´・ω・`)「ふむふむ 楽しそうだなぁ」

    『全てがとても素晴らしいのだが、僕はもうリンツが恋しい。今日は市立劇場に行く 尊敬するご両親によろしく』

    『アドルフ・ヒトラー』

    彡(゜)(<)

    156: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:03:11 ID:QhM
    ヒトラーくんええやつやな

    157: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:10:23 ID:200
    (・`ω・‘)「んん… きっとこの『リンツ』っていうのはそのままの意味じゃなくて…」

    (´-ω-`)「きっと『ステファニー』のことなんだろうなぁ…全くもう」

    同じ日の1906年5月に、アドルフは二枚目の絵葉書を出していた

    『建物の内部に感動はしない。建物の外面の力強い威厳が芸術の記念碑的厳粛さを建物に及ぼすのであり、内部ではその威厳よりも感嘆を覚える』

    彡(`)(´)キリッ

    『力強い音の波が室内をうねり、風のざわめきが波打つ音のすごい洪水に消え失せるときにこそ、崇高さを感じ、内装を飾る金やビロードのことはわすれてしまう』

    彡(-)(-)

    『尊敬するご両親に宜しく』

    『アドルフ・ヒトラー』

    159: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:18:04 ID:200
    リンツ駅

    (´・ω・`)「おかえり、アドルフ」

    彡(^)(^)「おおクビツェク! なんか久しぶりに感じるで!」

    彡(;)(;)「ホンマによかったでぇーウィーンは! 流石ステファニーを生んだ町や! あそこの建築を見て音楽を聞けばワイも都会人や!」

    (´・ω・`)「絵葉書からも十分にその素晴らしさが伝わったよ」

    彡(゜)(゜)「クビツェク…ワイは決心したで…」

    (´・ω・`)「ああ…やっぱり…」

    彡(゜)(゜)「ワイは…ウィーンへ行くで」

    160: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:26:05 ID:200
    ヒトラー家

    彡(゜)(゜)「マッマ! ワイはウィーンへ行くで!」

    (*^◯^*)「駄目なんだ!」

    彡(゜)(゜)「なんでや! 費用はワイが親父から相続した分を使うんやからええやろ!」

    (*^◯^*)「そういう頑固なところがお父さんそっくりなんだ!」

    (*^◯^*)「それに、知り合いの農夫さんに職の斡旋をたのんでいるんだ!」

    彡(゜)(゜)「ファ!?聞いてへんでそんなこと!」

    (*^◯^*)「言ったら反対するから黙っていたんだ!」

    (*^◯^*)「アドルフ、二年前に実科学校を止めて以来お前はずっとブラブラしていたんだ!」

    彡(。)(゜)「ぶっ、ブラブラぁ!? それは聞き捨てならんで! ワイはいつも芸術家になるため努力しとったんや!」

    161: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:37:07 ID:200
    (*^◯^*)「はっきり言うんだ! 芸術家なんて不安定で軽率なものなんだ!」



    (´゜ω゜`)「す、すごい剣幕で言い争ってる クララおばさんのこんな声聞いたことないよ…」


    彡(゜)(゜)「何を言っとんじゃ! ワイはちゃんと大学にいって勉強するんや! 学校やぞ学校!! どや!? 学生なら世間体も悪くないやろ!?」

    (*^◯^*)「ぐぐ…でもクビツェク君みたいに音楽ならともかく絵なんて…」

    (*^◯^*)「それに、ラウバルだって反対だって言ってたんだ! 気違いの沙汰だって言ってたんだ!」

    彡(●)(●)「あんな小役人風情に芸術の何がわかるんや!! そうか、あいつがマッマに何か吹き込んだんやな!?」


    (´゜ω゜`)「僕の出る幕は無さそうだ…今日のところは帰ろう…」

    162: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:45:56 ID:200
    あくる日 クビツェク家

    (´・ω・`)「このマットレス、ずいぶん注文が込んでるね…! ぐぐ…」

    父「ああ…今日いっぱいはかかるな…」

    彡(゜)(゜)「クビツェク」

    (´・ω・`)「あ、アドルフ…ごめん、今は少し忙しくて…」

    彡(゜)(゜)「明日、出発するで 出来れば一緒に駅まで来てくれや」

    (´゜ω゜`)「明日!?随分急だね」

    彡(゜)(゜)「そんじゃ、仕事頑張ってな…」

    彡(゜)(゜)「叔父さんも、無理をなさらずに頑張って下さい」

    父「ありがとう、アドルフ君はいつも礼儀正しいねぇ」

    彡(゜)(゜)「ほな…また…」

    163: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:49:16 ID:200


    (´・ω・`)「やっと終わった…!アドルフの家に行ってみよう…」

    (´・ω・`)「ごめんください」

    (*^◯^*)「クビツェク君なんだ!アドルフはいないんだ!」

    (´・ω・`)「はぁ、そうですか…あの…」

    (*^◯^*)「ウィーンへの引っ越しのことなんだ?」

    (´・ω・`)「えっ、あ、はい…」

    164: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)20:58:57 ID:200
    (*^◯^*)「アドルフは実科学校できちんと勉強していたら、今頃高卒資格を得ていた筈なんだ!」

    (*^◯^*)「大急ぎでウィーンへ行って何になるんだ! 画家になっても、得るものはないし、歴史物語を書いても、1クローネにもならないんだ!」

    (*^◯^*)「もうアドルフを助けてやることはできないんだ!アドルフだけじゃなく、パウラもいるんだ!」

    (´・ω・`)「妹さん、体が弱いんでしたね」

    (*^◯^*)「アドルフはそんなことお構い無しなんだ! まるで世界に自分一人しかいないかのように、自分の道を進むんだ!」

    (*^◯^*)「うぐ…」

    (´・ω・`)「お、おばさん!?」

    (*^◯^*)「最近はもう…駄目なんだ…! ああ…あのお星さまに顔が見えるんだ…!」

    (´・ω・`)「し、しっかり…!」

    165: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:08:54 ID:200
    (*^◯^*)「クビツェク君…アドルフが自力のを見る前に、この体は駄目になるんだ…!」

    (*^◯^*)「アドルフは孤独なんだ…! だから一瞬いてやってほしいんだ…!」

    (´・ω・`)「おばさん…」

    翌日 駅

    彡(゜)(゜)「もうマッマは一切反対せん ワイは行くで」

    (´・ω・`)「あれ、クララおばさんは?」

    彡(゜)(゜)「親が子を見送るなんて恥ずいやろ!」

    (´・ω・`)「そっか…」

    彡(゜)(゜)「あいつだって…あの糞親父だってウィーンへ行かなかったら一生靴職人でマッマとも結婚できなかったんや ワイだってできるで…!」

    彡(゜)(゜)「だからクビツェク! お前もこいや!」

    (´・ω・`)「ははっ、またまた…」

    彡(゜)(゜)「クビツェク! これはいつもの冗談やない! 本気や!お前が望まんと一生そのままやぞ!」

    166: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:14:41 ID:200
    (´・ω・`)「うっ……!」

    彡(-)(-)「ワイは知っとるんやで、お前がワイに及ばずとも努力していることを… オペラに行く回数を減らして家庭教師を呼び、詩を読んだり…」

    彡(゜)(゜)「後はお前が勇気をだすだけや!そしたらワイも全力でやれることをやらせてもらうで!」

    (´・ω・`)「アドルフ…」

    彡(゜)(゜)「せやから、来い!クビツェク!」

    ポーッポーシュッポー

    彡(-)(-)「ほな…またな…待ってるで…」


    (´-ω-`)「……」

    (´・ω・`)「……!」

    167: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:21:59 ID:200
    クビツェク家

    父「クビツェク… そうか、ヒトラー君は行ったか」

    (´・ω・`)「父さん…僕…」

    父「皆まで言うな お前の頑張りはヒトラー君から聞いてる お前のやりたいこともな」

    (´;ω<`)(アドルフ…あんなこと言って、もうやることやってるんじゃないか…!)

    父「仕事がないときはなるべく家を避けていたお前が親友を見送った後すぐここに来た…! それだけでもう私は理解した」

    (´;ω;`)「父さん…! じゃあ…!」

    父「ああ…ただし後一年の修行を終えてだ 勿論音大の受験勉強と平行でな」

    (´;ω;`)「うん…うん…やるよ…勿論やるよ…!」

    168: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:32:26 ID:200
    ウィーン

    『アドルフへ 君のおかげで、父さんの許可が貰えたよ 宝くじの夢は叶わなかったけど、同居して二人、ウィーンで学生生活を送る夢は果たせそうだね』

    (´・ω・`)

    『あと一年で、君に追い付くよ それまで、抜け駆けして有名になったりしてちゃ駄目だからね』

    (´・ω<`)

    『アウグスト・クビツェク』


    彡(゜)(゜)「ふふふ、やりおった、やりおったであいつ! 全てはワイの計画通りや!」

    彡(゜)(゜)「だが悪いな、クビツェク! ワイはお前を待つつもりはないで! 必死にワイの芸術家人生に喰らいついてくるで!」

    「大松造形美術大学」

    彡(゜)(゜)「この美大からワイのそれは始まるんや!」

    彡(^)(^)「ほな、行くで!」

    169: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:32:37 ID:200
    続く

    170: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:35:34 ID:vll
    こういう友情マジで好き

    171: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)21:36:52 ID:Yg4
    しかしこのあとヒトラーは…

    173: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)22:26:24 ID:uUg
    こう見るとヒトラーも人間なんやと思って不思議な感じがする

    174: 名無しさん@おーぷん 2015/08/10(月)23:15:22 ID:Ijt
    ヒトラーに詳しくなりそう

    178: 名無しさん@おーぷん 2015/08/11(火)21:32:36 ID:s3v
    続き待ってるンゴ

    188: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)08:22:27 ID:JIr
    続きに期待
    1さん、無理せず頑張って

    190: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)08:58:08 ID:bHU
    1907年10月

    とある市場

    (´・ω・`)(アドルフがウィーンへ行って数ヶ月たった)

    (´・ω・`)(僕はヴィオラの交響楽団、弦楽合奏団に入り特訓の日々を重ねている)

    (*^◯^*)「あ、クビツェク君なんだ!」

    (´・ω・`)「あ、おばさん 元気そうでなによりです」

    (*^◯^*)「ありがとうなんだ!」

    (*^◯^*)「アドルフは上手くやっているそうなんだ! ただ、何について勉強しているのかわからないんだ! きっと忙しいんだ!」

    (´・ω・`)「ええ、そうらしいですね」

    (´・ω・`)(実は僕との文通でも政治やステファニーのことばっかりで不思議と勉強のことは書かれてないんだよね)


    194: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:08:08 ID:bHU
    翌日

    父「こ、これは…」

    (´゜ω゜`)「はえ~」

    注文書にはベットが50床とあった 新築された婦人科病棟のためだ

    空いてる時間は全て音楽の勉強に費やした こうして数週間の間、楽団と家だけを往復する日々が続いた

    11月後半 ヒトラー家

    (´・ω・`)「おばさん、暫く顔見せられなくてすいません」

    (* ◯ *)「だ、誰…なんだ……」

    (´゜ω゜`)「お、おばさん!?」

    数週間ぶりに見た彼女の顔は枯れ果て、弱りきっていた

    195: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:21:41 ID:bHU
    (* ◯ *)「アドルフは、ウィーンの生活、生活はとてもじじじじゅうじつしてるらしいんだ…」

    (´・ω・`)「へ、返事を書くのが大変なら僕が代わりに書きますよ!」

    (* ◯ *)「それは駄目なんだ…」

    (* ◯ *)「アドルフは母親の体調を知ったらきっとここに戻ってくるんだ…」

    (* ◯ *)「猛勉強しているアドルフに途中で中断を強いることはできないんだ…」

    (´・ω・`)(一体どうすれば…)

    (´・ω・`)(小さな妹さんは毎日学校、確かアドルフの義理の姉さんは妊娠中 その夫のラウバルもアドルフのウィーン行きの件で不機嫌らしいし…)

    (´・ω・`)「入院…」

    (* ◯ *)「お医者さんにもそう薦められたんだ…」

    結局、様々な理由が重なりアドルフへ手紙が送られることとなった

    197: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:28:27 ID:PGS
    なんでヒトラーがトップになれたんやろねぇ

    198: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:32:21 ID:bHU
    (´・ω・`)「ってことなんだよ…どうにかならないかな?」

    母はクララおばさんとは面識がなかったが時々おばさんの様子を見に行くことを進んで引き受けてくれた しかし、父が反対した

    父「頼まれてもないのに援助をするのは無作法にあたる」

    (´・ω・`)「…」


    翌日

    (´・ω・`)(よし、次はマットレスに詰め物をして…)

    彡(゜)(゜)ガチャ

    (´・ω・`)「アドルフ、帰っ」

    彡(゜)(゜)「医者は不治の病や言うとった」

    アドルフの口から出たのはこれだけだった

    彼の顔は透き通りそうなほど青白く、目はくもり、声はしわがれていた

    199: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:41:19 ID:bHU
    彡(゜)(゜)「不治の病てなんや? 不治やない、医者に治す能力がないだけや マッマはまだ47やぞ」

    彡()()「医者はどうしていいかわからないから不治の病なんて言い出すんや」

    (´・ω・`)(身近に起こったことを何でも問題視するのは、彼のいつもの癖だ)

    (´-ω-`)(でも、こんな風に話したのは初めてだな…)

    (´・ω・`)「僕に何かできることはある?」

    彡(-)(-)「……」

    彡(゜)(゜)「マッマの面倒を見るために、ワイは暫くリンツにいる」

    (´・ω・`)「大学はいいの?」

    彡()()「……」

    彡(゜)(゜)「だ、大学は毎日行かなくてもええんやで それに、今はマッマの方を優先せな」

    (´-ω-`)「そうだよね…無粋なこと聞いてごめん」

    200: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:49:20 ID:Lr0

    彡(゜)(゜)「だ、大学は毎日行かなくてもええんやで それに、今はマッマの方を優先せな」

    ダウトォ!

    201: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)09:51:37 ID:bHU
    (´・ω・`)「そういえば、君に家事なんてできるの?」

    彡(゜)(゜)「必要になれば、何でもできるもんや」


    翌週

    (´・ω・`)(アドルフはああ言ってたけど、家事を単調で退屈な作業だって見下していたアドルフにできるのかな…?)

    (´-ω-`)「無理だろうなぁ きっと三日坊主…」

    ヒトラー家

    (´・ω・`)「お邪魔します」

    (´・ω・`)「あれ、誰もいない」キョロキョロ

    「クビツェク、下や」

    (´゜ω゜`)「ア、アドルフ…床にひざ立ててなにしてるの…?」

    彡(゜)(゜)「ファ? 掃除に決まっとるやろ 見てわからんか」

    (´゜ω゜`)(嘘…あの、あのアドルフがエプロン着けて床を磨いてる)

    202: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:01:07 ID:bHU
    (* ◯^*)「あはは、クビツェク君驚いてるんだ! 無理はないんだ!」

    (* ◯^*)「でもご覧の通り、アドルフは何でもできるんだ!」

    彡(゜)(゜)「全く、人をなんだと思っとるんや…」


    (´・ω・`)(アドルフは別人のようになっていた)

    彡(゜)(゜)「今日は野菜でなんか作るで」

    (´・ω・`)(いつも彼が夢中になっている問題やアイデアは、もう出てこなかった)

    (´・ω・`)(政治のことは勿論、芸術への興味すら、ほとんど失せているようだった)

    (´・ω・`)(僕達は三年以上も密接で二人だけの友情を保っていて、隠し事は一切なかった)

    (´・ω・`)(アドルフは、本当に別人みたいになっていた)

    203: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:10:21 ID:bHU
    (´・ω・`)(クララおばさんの状態は良くなっていった)

    (´・ω・`)(やっぱり、息子がそばにいることが病状にいい影響をもたらしたのかも)

    (* ◯^*)「…」

    彡(゜)(゜)「ほい」

    (´・ω・`)(アドルフはおばさんの目からやりたいことを読み取り、心から愛情を込めて世話していた)

    (´・ω・`)(僕は自分の目と耳を疑いたくなったほどだ)

    (´・ω・`)(この日々の間の彼は完全に自分のことを忘れて、母への献身的な世話だけに生きていた)

    (´・ω・`)(あ、雪だ…)

    (´-ω-`)(アドルフにとって、今年のクリスマスはいいものになりそうにないな…)

    205: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:18:55 ID:bHU
    (´・ω・`)「それでは、僕はこの辺で…」

    (* ◯^*)「……」

    (´・ω・`)「アドルフー!? 聞こえてるかーい!?」

    彡(゜)(゜)「屋根裏からでも聞こえるでー! ほななー」

    (´・ω・`)「それでは、お大事に…」

    (* ◯^*)「クビツェク君」

    (´・ω・`)「はい」

    (*^◯^*)「アドルフにとって良い友達のままでいてほしいんだ!あの子はひとりぼっちになっていまうからなんだ!」

    (´;ω;`)「はい……」

    僕は目に涙をためながら約束して、帰った
    12月20日の夕方のことだ

    206: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:21:15 ID:qqG
    切ないなぁ……この後を考えると本当に切ない

    208: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:25:47 ID:Lr0
    友情やなあ…

    209: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:28:01 ID:xQR
    いいゾ~コレ

    210: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:29:25 ID:bHU
    翌日 午後 クビツェク家

    彡()()「」ガチャ

    彡()()「………」

    (´・ω・`)「アドルフ……」

    彡()()「夜中にマッマが死んだ」

    (´ ω `)



    埋葬は12月23日に行われた

    小さなパウラはすすり泣き、アドルフは落ち着いていた しかし、彼の大きな目はその悲しみを隠しきるのには些か向いてなかった

    明日がクリスマスのためか、葬列は隣人や知り合いのみでみすぼらしさが感じられた

    クララ・ヒトラーは夫アロイス・ヒトラーの墓の隣りに埋葬された

    211: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:36:43 ID:mpN
    おお、もう…

    212: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:39:29 ID:bHU
    翌日 クビツェク家

    母「こういう時こそ、家族と皆でクリスマスを平穏に過ごすのがよいでしょう」

    彡()()「そうですね」

    彼はそう言ったが別れ際に、彼は無愛想に言った

    彡()()「ラウバルの所へは行かへん」

    (´・ω・`)「それなら一体どこに行くつもりだい? 今日はクリスマスイブなんだよ」

    (´・ω・`)「僕の家で一緒にどうだい」

    彡()()「ありがたいが、遠慮しとくで」

    彡()()「ワイは…」


    彡(゜)(<)「たぶん、ステファニーのところへ行くで!」


    (´・ω・`)(彼はステファニーのところ、つまり夢の中へ向かった)

    後に彼はクリスマスイブについて、何時間も外にいた、とだけ話してくれた 朝方になってようやく家に戻り、眠ったそうだ

    何を考え、感じ、悩んでいたかは、話してくれなかった

    213: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:39:56 ID:bHU
    続く

    214: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)10:40:37 ID:PDI
    続くのか

    215: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)11:46:37 ID:qqG
    よりによって12/23か…

    216: 名無しさん@おーぷん 2015/08/13(木)12:10:20 ID:DB0
    おもしろい

    225: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)08:59:34 ID:iSp
    1908年 2月

    ウィーン駅

    ざわ…
    ざわ…

    (´゜ω゜`)「あう…あう…」

    「どけ」

    (´・ω・`)「す、すいません…」

    「邪魔だ」 「FackYou」

    (´゜ω゜`)「あわわわ」

    (´;ω;`)(か…帰りたい…)

    (´;ω;`)(アドルフは一体どこにいるんだろう…)

    彡(゜)(゜)「おーいクビツェク、ここやー!」

    (´;ω;`)「アドルフ! ああよかった…一生ここをさまよい続けるのかと思ったよ…」

    228: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)09:06:19 ID:iSp
    彡(゜)(゜)「おおげさやで 全く相変わらずやなぁ」

    (´・ω・`)「そういう君はすっかり都会に馴染んでるみたいだね」

    (´・ω・`)(混じりっ気ないグレーの冬用コート、グレーの帽子、象牙の握りのついたステッキ…こっちでも相変わらず服装はキチッとしてるなぁ)

    彡(゜)(゜)「トランクでか杉ィ! 完全なお上りさんやんけ!」

    (´・ω・`)「はは…母さんが色んなもの詰めこんでさ」

    ざわ… ざわ…

    彡(゜)(゜)「とりあえずこッから出るで 五月蝿くてかなわんわ」

    (´-ω-`)「うん、ぜひともそうしたいね…」

    彡(゜)(゜)「ほないくで」

    229: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)09:17:18 ID:iSp
    (´・ω・`)(まず僕達はアドルフの家に向かうことにした 取り敢えず二人で住む部屋を見つけるまでの拠点だ)

    (´・ω・`)(そして歩くこと数十分)

    彡(゜)(゜)「ここが今ワイの住んでるところや」

    (´゜ω゜`)「あれ…予想以上に綺麗なところだね…」

    彡(゜)(゜)「表向きだけや」ガチャ

    (´>ω<`)「うわっ、石油くさっ!!」

    彡(゜)(゜)「大家は留守みたいや」

    (´・ω・`)(アドルフの部屋はテーブルにも、ベッドにも、いたるところにスケッチがあった)

    (´・ω・`)(とにかく、全てが粗末で荒れ果てていた)

    彡(゜)(゜)「まっ、少し休憩しようや」

    231: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)09:33:24 ID:iSp
    (´・ω・`)「食料も沢山持ってきたよ」

    彡(゜)(゜)「お、おばさんgjやで」

    (´・ω・`)「まずはジャガイモのパンケーキ」

    彡(^)(^)「ドイツの家庭料理の代表格やな!」パクー

    彡(>)(<)「あ~甘さが抑えてあった塩味が染みとる マッマが作ってくれたのを思い出すで~」

    (´・ω・`)「だから肉料理にも合うんだよね はいローストポーク」

    彡(゜)(゜)「肉食うの久しぶりや! あ~この歯応えとパンケーキのふっくら感がええな」

    (´・ω・`)「はい次はブフテルン菓子 バニラソースをかけてね」

    彡(^)(^)「お、ワイの好物やん 覚えとったんか」モグー

    彡(-)(-)「この甘み…食感…チェコ生まれのものとは信じられん… 美味や」

    232: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)09:42:38 ID:iSp
    彡(゜)(゜)「流石、まだ母親がいるだけあるな!」

    (´・ω・`)(そらから、僕達は王様のようにたらふく食べた)

    彡(゜)(゜)「家庭の味に、そしてクビツェクのウィーン進出に乾杯や!」

    (´・ω・`)「かんぱーい」カツーン


    彡(゜)(゜)「そういえば、ステファニーは今どうしてるんや」

    (´・ω・`)「……」

    彡()()「貴様…任務を怠ったな…」

    (´・ω<`)

    彡(゜)(゜)「ちっ、自分で出かけるべきやったで」


    夕方

    彡(゜)(゜)「クビツェク、宮廷劇場にいくで!」

    (´・ω・`)「ええ…今日はもう休みたいんだけど…」

    233: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)09:53:56 ID:iSp
    彡(゜)(゜)「ウィーンに来て、宮廷劇場も見ずに眠れるわけないやろ ほな行くで!」

    (´・ω-`)(うーんこの感じもひさびさだなぁ)

    宮廷劇場前

    (´゜ω゜`)「おお、ホールからもうリンツのとは比べ物にならないや…」

    彡(゜)(゜)「大理石の欄干、ビロードの絨毯、金色に化粧された天井… 大都市がなせる技や」

    (´・ω・`)(それから、僕達は教会、聖堂、塔など、大都市の豪華絢爛な建物を見て回った)

    (´゜ω゜`)(リンツのものとは何もかもが桁違いで、僕はまるで別の惑星に連れてこられた気がした)

    彡(゜)(゜)

    (´・ω・`)「このエイリアンに…フフ…」

    彡(●)(●)「この先に普墺戦争時代の収容所があるんや…ぶちんこんだろか…?」

    234: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)09:59:25 ID:iSp
    (´・ω#`)(こうして僕達は帰宅した その頃にはもう真夜中で管理人さんにチップを払う必要があった)

    彡(゜)(゜)「ちっ、足下見おって…」

    アドルフの部屋

    彡(゜)(゜)「でな、クビツェク、ケルントナー通りの風景は…」

    (´-ω-`)「うん…うん…」z

    235: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)10:05:38 ID:iSp
    彡(゜)(゜)「ちっ、疲れ果てて寝おった 相変わらず貧弱な奴やで」

    (´-ω-`)(気づけば、眠っていた)

    (´-ω-`)(でも、この日はあまりに色々なことがありすぎた)

    (´-ω-`)(家族との別れ、列車の旅、到着、喧騒、雑踏、裏路地、宮廷劇場)

    (´-ω-`)(明日からは、新しい部屋探し それもピアノを弾けるところじゃいけないから大変そ…)

    こうして、ウィーンでの初日は終わった

    236: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)10:19:24 ID:iSp
    翌日

    (´・ω・`)「うーん、やっぱりピアノを置いていいかって聞くとどこからも苦い顔されるね」

    彡(゜)(゜)「まっ、当然やな」

    彡(゜)(゜)「それに音楽家の部屋探しなんて駄目で元々や 根気強くいくで」

    (´・ω・`)「うん、そうだね」

    ーーーーー
    ーーー


    (´;ω;`)「まずいよ…もう夕方だ 今日中に決めて明日音楽院に受験する予定だったのに…」

    彡(゜)(゜)「しゃあないな…奥の手や 着いてこいや」

    (´・ω・`)「?」

    アドルフの借家前

    (´・ω・`)「結局帰ってきただけじゃないか…」

    彡(゜)(゜)「なぁに、お前は部屋で待っとれ」

    (´・ω・`)「一体どうするつもりなんだろ…」

    237: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)10:27:06 ID:iSp
    彡(゜)(゜)「大家と話がまとまったで! ここを引き払って二階の大きい部屋に移ることになったで ピアノもOKや!」

    (´゜ω゜`)「ここの上!?」

    彡(゜)(゜)「だから最後の手段言うたやろ 南京虫はいるが20クローネとお得やぞ」

    (´・ω・`)「うん…そうだね…贅沢は言えないね」

    こうして、元々アドルフが借りていた借家の二階の広いスペースが僕とアドルフの城となった


    翌日

    (´・ω・`)「じゃ、僕は音楽院の受験に行くよ」

    彡(^)(^)「おう!頑張るんやで」

    バタン

    彡(゜)(゜)「……」

    238: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)10:36:47 ID:iSp
    (´・ω・`)(受験はすぐに受けることができた)

    (´・ω・`)(一般的な音楽の試験、その次は歌…そして和声学の筆記試験…)

    (´・ω・`)(僕は音楽史については独学だったから少しそこが不安だった)


    校長「受験生番号334番アウグスト・クビツェク君…」

    (´・ω・`)ドキドキ

    校長「おめでとう、合格だ」

    (´^ω^`)「あ、ありがとうござます! ありがとうございます!」


    (´・ω・`)(それからはもう、致せりつくせりなカリキュラムの説明がされた)

    (´・ω・`)(プロの指揮者を紹介され、その人の下で総譜の研究や指揮を学べることになった)

    (´・ω・`)(そして、僕はヴィオラ奏者として学内オーケストラにもいれてもらえた)

    239: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)10:45:52 ID:iSp
    (´・ω・`)(ウィーンにきた当初は混乱したけど、今や僕はしっかりした地歩を固めることができた)

    (´ ω `)(これまで僕は音楽の中に慰めと活力を見いだしていた)

    (´・ω・`)(でもこれからは、音楽が僕の人生の中心になるんだ!)

    (´・ω・`)(ついに、僕は椅子張り職人の埃っぽい仕事場から解放されて、音楽に生きることができるようになった)

    (´^ω^`)

    アドルフ…今すぐこのことを君に知らせたいよ

    これでようやく、僕も君と同じ芸術家の登龍門に立ったんだよ…!


    その頃

    彡(゜)(゜)「さて…一年ぶりやな」

    【大松造形美術大学】

    240: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)10:54:03 ID:iSp
    彡(゜)(゜)


    ーーー
    ーーーーー

    一年前

    教授松「受験番号334番、アドルフ・ヒトラー君」

    彡(゜)(゜)「はいやで」

    彡(^)(^)(これは主席やろなぁ…)

    教授松「不合格だぞ」

    彡(゜)(゜)「ファ!!? なんでや!!」

    教授松「人物画が提出されてないぞ 合格させる訳にはいかないぞ」

    彡(゜)(゜)「で、でも…その分は風景画の出来で補えるやろ…もっかいキチンと見てや…」

    教授松「……」

    教授松「正直こっちも微妙だぞ」

    彡()()「ほげっ……」

    242: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:02:53 ID:iSp
    ーーーーー
    ーーー


    現在

    彡(゜)(゜)「今度はちゃんと人物画も持ってきたで…」

    彡(-)(-)「ぬかりはない筈や…だから頼む…頼むで…」


    教授松「不合格だぞ」

    彡(●)(●)「な、ななな、何でや!!!? ちゃんと人物画も提出したやろ!!」

    教授松「単純に実力不足だぞ」

    彡()()「な…」

    彡(゜)(゜)「た……頼む……空気読んでくれや……親友が来たんや……今年合格せな……ワイは……ワイは……」

    教授松「知らないぞ」

    彡()()「ほげっ……」

    教授松「代わりにといっては何だが一つ助言だぞ この風景画を見るに、お前は建築家向きだぞ」

    彡(゜)(゜)「建築家……?」

    243: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:16:05 ID:iSp
    彡(゜)(゜)「せや…確かにそうや ワイは芸術も好きやが建築も好きなんや 何より都市の設計を想像するのも好きなんや…なんで今まで気付かんかったんやろ…」

    教授松「わかったなら帰るんだぞ 次」

    彡()()「くっ…」

    教授松「受験番号335番エゴン・シーレ君、合格だぞ」

    彡(゜)(゜)「ファ!!? こいつの訳わからん絵が合格ゥ!? 」

    教授松「シーレ君は天才的な現代芸術を書くんだぞ ドラフト1位だぞ」

    彡(●)(●)「現代ィ!? こんなものが……こんなものよりワイの絵の方が下なんか!!? こんな……退廃的な…」

    教授松「いい加減にするんだぞ」

    彡(●)(●)「ええんか!? 芸術家になれんかったワイがグレて犯罪者になってもお前の責任やぞ!!!!」

    教授松「こいつをつまみ出すんだぞ」

    彡(●)(●)「ふざけんな!!! こんな美大こっちから願い下げじゃボケェ!!! 」

    245: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:18:22 ID:YVx
    へー。エゴンシーレがこのとき受かったのか
    少女絵のファンだわ

    246: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:22:23 ID:TF9
    時代が写実では無かったからンゴねぇ
    駄目だったのはそれのせいやろ

    248: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:28:38 ID:iSp
    裏路地

    彡()()「くそ…くそ…」

    彡(゜)(゜)「いや、…あんな美大入っても録なもんやないやろ… それに、建築家いう新しい目標も出来たやんけ」

    彡(゜)(゜)「早速、建築学科について調べるで」

    彡()()「す、数学の知識…!? こ、こ、高卒資格が必要……!?」


    ーー
    ーーー

    (*^◯^*) 『アドルフ、実科学校だけは卒業しとくんだ!』

    彡(゜)(゜)『ふん、あんな馬鹿どもと一緒にいても馬鹿が移るだけや』

    (*^◯^*)『高卒資格は、これから絶対に必要になるんだ! 言うことを聞くんだ!』

    彡(゜)(゜)『んなもん必要ない ワイは芸術家になるんや! 芸術家に高卒資格なんて不要や!』

    ーーー
    ーー


    彡()()「ワイは…なんて…取り返しのつかないことを…」

    彡()()「ワイは…落ちこぼれたんか…? ワイは… ワイは…」


    彡(●)(●)「ンゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!」

    249: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:29:20 ID:VKo
    あっ...(察し)

    252: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:36:00 ID:iSp
    夜 アドルフ・クビツェクの借家

    彡()()「」ガチャ

    (´・ω・`)「アドルフ、遅かったね! どこ行ってたんだい」

    彡()()「ああ…少し……な 音大の受験どやった?」

    (´^ω^`)「ふふふ…バッチリ合格さ! これで二人でとも学生の身分だね!」

    彡()()「おお…よかったやないか ホンマに…ホンマに…」

    (´^ω^`)「うん…うん それでね、今までは、『音楽家』っていうやや曖昧な夢だったんだけど、今日明確に僕の夢が定まったよ!」

    彡()()「ほう…なんや…? 聞かせてや」

    (´^ω^`)「笑わないで聞いてよ…? 僕は…指揮者になろうと思うんだ!」

    255: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:45:15 ID:iSp
    彡()()「指揮者… そら大胆に出たなぁ」

    (´^ω^`)「うん 紹介された先生が素晴らしい人でさ」

    彡()()ピクッ「先生…?」

    (´^ω^`)「うん! 普段は大学で教鞭をとってて、講演の際は指揮者を務めてる凄い人なんだ!」

    彡()()ピクッ「…教授?」

    (´^ω^`)「うん! レールに落ちないように頑張らなきゃ」

    彡()()ピクッ「レール…」

    彡(●)(●)「ンゴ…!!!」

    (´^ω^`)

    彡(●)(●)「」

    彡()()

    彡(-)(-)「……」

    彡(゜)(゜)「せやな、しっかり勉強せなアカンな 後悔しないように頑張るんやぞ」

    (´・ω・`)「? うん!!勿論さ!!」

    彡(^)(^)「さ、今日はクビツェクの合格祝いや! ジャンジャン飲むで!」

    (´^ω^`)「飲もう飲もう!」

    256: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:56:20 ID:iSp
    この時、僕は合格の嬉しさの余り、アドルフの心境に気付くことができなかった 今思えば、親友として恥ずべきことだと思う

    (´・ω・`)「ここにグランドピアノを置きたいんだけど…」

    彡(゜)(゜)「おいおい、ワイを音楽家にするつもりかいな? もっと奥に置けるやろ」

    (´・ω・`)「はは、アドルフは部屋中を歩き回るのが癖だからなぁ」

    アドルフが美大に落ちたという事実を察するのに、それほど時間はようしなかった

    彡(゜)(゜)「まっ、その位はええ ピアノによってワイの知識欲も活発になるってもんや」

    彡(^)(^)「よっしゃ、もう一回乾杯や」

    (´^ω^`)『かんぱーい!』彡(^)(^)

    その頃には、アドルフは美大を諦め、建築家になるための独学を始めていた

    なんにせよ、こうしてウィーンでの共同生活は始まった

    257: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)11:56:31 ID:iSp
    続く

    258: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)12:04:23 ID:KVr
    ここから何がどうなればナチスが生まれるのか

    260: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)12:07:28 ID:TF9
    >>258
    そりゃもう第一次世界大戦のせいよ
    始まらなきゃ貧困な画家レベルで
    終わったんやで

    261: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)12:31:37 ID:eeO
    歴史の1ページか…
    ヒトラーの1秒はワイの人生より歴史に影響するんやろな…

    264: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)14:14:27 ID:YVx
    でもすげえよな
    ビンボー絵描きが国のトップになるなんてな

    267: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)22:00:51 ID:sNv
    >>264
    元々何事にも真剣で、明確な意思のもとに行動してる
    そもそも試験に人物画が必要なのに自分が気にくわないって理由で人物画描かないで入学できるとする精神力がそこらのごくつぶしとわけがちがう

    【悲報】ヒトラーの描いた絵、そこそこ良い
    http://world-fusigi.net/archives/8161768.html

    no title

    no title

    no title

    269: 名無しさん@おーぷん 2015/08/16(日)00:24:54 ID:FIu
    >>267
    ただのアスペのような気もする

    265: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)20:44:30 ID:iSp
    読み返したら誤字だらけで草
    スマンな

    266: 名無しさん@おーぷん 2015/08/15(土)20:45:14 ID:Bsh
    >>265
    ええんやで

    276: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)08:52:44 ID:FTF
    ウィーンでの生活が始まって2ヶ月目のある日

    朝6時

    (´・ω-`)゜゜「ふあぁーあ さて、大学に行くか」

    彡(-)(-)「ンゴー ンゴー」

    (´・ω・`)(そーっと そーっと)ガチャ


    (´・ω・`)(アドルフの朝は遅い 彼はいつも遅くまで建築家の勉強をしたり読書をしたりして、起きるのはいつも昼頃だ)

    (´・ω・`)(対して僕は夜に楽器を弾くわけにもいかないから、さっさと寝て朝早く学校に行く)


    学校

    教授「ふむ、君の知識は目に見張るものがあるな」

    (´・ω・`)「ありがとうございます」

    278: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:01:09 ID:FTF
    教授「君になら任せられるかもな…」

    (´・ω・`)「?」

    教授「実は課外レッスンの仕事の枠があってね 報酬も多くはないが出る どうだい、やらないか?」

    (´^ω^`)「ぜ、是非お願いします!」

    (´・ω・`)(僕は音楽院にとても早く馴染むことができた 正当に評価され、優秀だと褒められた)

    (´・ω・`)(こうして僕は、満足と幸福に浸りながら元気いっぱいに、毎朝音楽院に行っている)

    借家

    (´・ω・`)「来期の時間割はこんなところでいいかな」ペター

    彡(゜)(-)「チッ…」

    (´・ω・`)(おそらく時間割は、僕の将来の公的な保証書のように見えたのかもしれない)

    279: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:12:11 ID:FTF
    彡(●)(●)「この大学というやつは! 古くて硬直した時代遅れの役人、理解不能な官僚、愚かな木っ端役人なんや! 大学なんか全部消し飛べや!」

    (´・ω・`)(彼の顔色は死人のように青白く、口元からも血の気が引き、唇はほとんど真っ白だった)

    (´゜ω゜`)(しかし彼の目は燃えるように輝いていた ぞっとするくらい…)

    (´・ω・`)「でも、君が非難する大学の人たちは、やっぱり教授や先生なんだから色々彼らから学べることもあるんじゃない?」

    彡(●)(●)「あの連中はワイを認めずに放り出しおった ワイは大学から締め出された…」

    (´・ω-`)「……」

    (´・ω・`)「それで、これからどうするんだい?」

    彡(●)(●)「どうするんだい、と言ったな?」

    (´-ω-`) (きっと、この質問については彼も何度も何度も自分に問いかけたんだろう 他に話せる人だっていなかったんだから…)

    彡(゜)(゜)「ワイには本がある! 図書館がある! 大学なんぞ行かなくても建築の勉強はできるんや!」

    これが、彼のウィーン生活の指針となった

    280: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:23:01 ID:Oun
    あーこれは典型的な学歴コンプですわ

    281: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:23:35 ID:FTF
    あくる日 宮殿通り

    彡(゜)(゜)「はぁー、この国はホンマ駄目やな」

    彡(゜)(゜)「チェコ人、ハンガリー人、スロバキア人、ルーマニア人、クロアチア人、イタリア人……民族の寄せ集め…傲慢な支配者層」

    彡(゜)(゜)「愚かや 実に愚かや この間おまえと行った遊園地もなんやあれは! あんなおもちゃでばか騒ぎしおって…」

    (´・ω・`)(僕はそれなりに楽しめたけどね…)

    (´・ω・`)「あ、アドルフ、皇帝が馬車に乗って宮殿に入っていくよ!」

    彡(゜)(゜)「ほーんで?」

    (´・ω・`)「即位60年だから最近は忙しいんだろうね」

    彡(゜)(゜)「あーはいはい せやな」

    (´・ω・`)「君はつくづく、この国の芸術以外の殆どを嫌ってるね…」

    282: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:34:40 ID:FTF
    彡(゜)(゜)「なーにが42年の平和を築いた皇帝や 平穏な世界なんてつまらんだけや」

    (´・ω・`)「この前ロシアとニンジャの国が戦争したじゃない」

    彡(゜)(゜)「ゆうてもワイらと関係ないやん さっさと起きへんかなぁー 一心不乱の大戦争! んで世の中の嫌なもん全部吹き飛ばせや」

    (´・ω・`)「今の世の中戦争なんて起こる訳ないじゃん 大学の先生もそう言ってたよ」

    彡(゜)(゜)「いいや、近いうち革命的な事件が必ず起こるで! てか起これや!」

    (´・ω・`)(戦争が起こったら僕の指揮者の夢も駄目になるんだろうなぁ ま、戦争起きた時の心配なんて杞憂だよね)

    彡(゜)(゜)「大体、この間のボスニア併合で戦争になるとこやったやないか! あんなもん国が弱ってますって言ってるようなもんやで! やっぱり教授なんて信用ならんな!」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、お前も教授やら他人に聞いた話しを鵜呑みにするんやなくて自分の頭で考えるんやで」

    283: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:43:55 ID:FTF
    (´・ω-`)「はいはい、解ったよ」

    (´・ω・`)(アドルフは、ウィーンでの生活を送るうちに政治への関心を高めていった)

    (´・ω・`)(何より彼は『概念』というものを知らなかった)


    彡(^)(^)「お、国民公園についたで! ここの英雄広場がパレードをするのに最適なんや!」

    (´・ω・`)「リンツのウアファール地区を思い出すね」

    彡(゜)(゜)「せやな… ああ…住むところに関してはあの頃のがよかったな… また帰ったら南京虫を駆除せな」

    (´-ω-`)「それは言わない約束でしょ…」

    284: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)09:57:42 ID:FTF
    (´・ω・`)(芸術の話をしていても、いつの間にか政治の話に移り代わってることも多くなった)

    彡(゜)(゜)「こんなボロいアパートも、貧民も、体制もいづれ起こる『革命の嵐』が『理想国家』を誕生させることで払拭されるで」

    彡(゜)(゜)「社会改革や それで新しい時代が到来し、劣悪な住宅は取り壊されるんや…」

    彡(゜)(゜)「ワイの独学が完了する頃にそれはやってくるんや その時には正規の資格なんていらない実際の能力だけがものをいう素晴らしい時代が到来するんや」

    彡(゜)(゜)「美大の目的は教授どもが自分の地位を脅かすワイの出世を阻むことにあるんや」

    (´・ω・`)(彼は、美大に行くよりも行かない方が自分は進歩することを、教授たちに示そうとしていた)

    (´・ω・`)(僕は思う 教授たちはあっさりアドルフの入学を拒否したけど、それによって入学させた場合よりも強力な勉強意欲とエネルギーを彼に与えることになったと)

    285: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)10:08:45 ID:Axu
    良スレ

    286: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)10:14:18 ID:FTF
    (´・ω・`)「うーん、でもその独学の期間中どうやって生活するんだい? かなりの時間がかかるとおもうんだけど」

    彡(゜)(゜)「そんなことは親父とマッマの遺族年金と孤児年金が切れてから考えるで」

    (´・ω・`)(君の場合は新しい計画や構想に没頭するから余計に遠回りしそうなんだけどなぁ…)

    彡(゜)(゜)「お前はええな 若い婦人に課外レッスンして金稼げるんやからな」

    (´・ω・`)「あれは僕の努力じゃないよ 運がよかっただけさ」

    (´・ω・`)「それに、僕に君ほどの才能があればとっくに何か副業を探しているよ」

    彡(゜)(゜)「ほう…というと?」

    (´・ω・`)「たとえば、アドルフはスケッチができるじゃん 新聞社や出版社でイラストレーターの仕事を探すのはどうだい」

    彡(゜)(-)「ワイに対する期待は嬉しいがな、おそらく報道関係のスケッチなら写真の方がええやろ いくら優秀なイラストレーターでもカメラほど早くは書けん」

    (´・ω・`)「じゃ、演劇の批評は? 君はもうその仕事をしてるようなものだし 君の批評を聞くウィーン市民は僕でなければならない訳じゃないだろう?」

    (´・ω・`)「もちろん、過激な発言なんかには気を使う必要はあるけどね」

    彡(゜)(゜)「ウィーン市民にはドイツ系のオペラだけやなくてイタリアやロシアのものも必要やろ」

    彡(-)(-)「芸術は、特定の民族から生まれても、民族的な境界には束縛されんのや」

    288: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)10:24:04 ID:FTF
    彡(゜)(゜)ギュルギュル

    (´・ω・`)「ちょ…アドルフ…公園のど真ん中で脱糞しないでよ…」

    彡()()「ワイがそんなことするわけないやろ…なに言うとんのや」

    (´・ω・`)「あれ……なんとなくそんな気がしたんだけど」

    彡(゜)(゜)「これは腹が空いとるだけや」

    (´・ω・`)「君はいつも腹ペコだよね… 僕の母さんの料理を食べて以来パンとミルクとバターしか食べてないんじゃない?」

    彡(゜)(゜)「飯なんてそれだけで十分や」

    (´・ω・`)「僕も甘やかされてきた訳じゃないけど君の食事内容にはついていけないよ…」

    289: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)10:33:22 ID:FTF
    彡(゜)(゜)「そろそろ帰るか 浮浪者が多くなってきよった」

    (´・ω・`)「そうだね」

    彡(゜)(゜)「おっ、図書館やんけ 寄ったろ!」

    (´・ω・`)「あれ?君はあっちの図書館を使ってるんじゃなかったっけ?」

    彡(゜)(゜)「色んな本を借りられるように3つの図書館の会員になっとるで」

    (´・ω・`)「そ、そうだったんだ」

    借家

    彡(゜)(゜)パラパラ

    (´・ω・`)「さっきから何を読んでいるんだい?」

    彡(゜)(゜)「ル・ボンの『群衆心理』や これは凄いで」

    (´゜ω゜`)「また建築と関係ない本読んでるんだね… どっちかと言うとそれは政治系の本じゃないの?」

    290: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)10:44:36 ID:FTF
    彡(゜)(゜)「これからは群衆が中心の世界になるからな 勉強しとかんと」

    彡(-)(-)「それに、フランス革命でも暴徒化した市民にいくつもの建築が破壊されたんや…」

    (´・ω・`)「でも、直接建築には関係しないよね…」

    彡(゜)(゜)「お前は本当に…なんというか小市民的やなぁ 金や職に関わらん本でも進んで読むべきやぞ」

    (´・ω・`)(このようにアドルフは、ひたすら読書していた 本のない彼を想像することはできないくらいだ)

    彡(^)(^)「おお、この本は本当に参考になるなぁ…」

    彡(゜)(゜)「クビツェク! お前も愚かな群衆にならんようにこの本を読むんや! これは世の中の真実やぞ!」

    (´・ω・`)「わかったよ…どれどれ」

    彡(゜)(゜)「なにしとんねん! なんで目次をとばすんや」

    (´・ω・`)「え…どうせ全部読むし…」

    291: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)11:01:44 ID:FTF
    彡(゜)(゜)「全く、お前は本の読み方も知らんのやな! ええか、読書ってのは本を選ぶ時から始まっとるんや」

    (´・ω・`)(この点で彼は、平均的な読書家よりも明らかに優れていた)

    彡(゜)(゜)「ワイは馬鹿みたいに本を読む奴を知っとる 奴らは本から本へ一字一句読む…」

    彡(`)(´)「ワイはそいつらを『博識』とは呼ばん 確かにそいつらは膨大な知識を得るが、脳はその取り入れた知識を分類整理する方法を知らん」

    彡(゜)(゜)「一番大事なのは目次なんやで そして、最初に核心部分から読むんや そしてそこだけを覚えて頭の図書館にしまい込むんや」

    (´・ω・`)(彼の読書は、自分の考えの中の欠けたピースを埋めるためのいわば知識の補完、つまりは自己確認の意味合いが強かったのかもしてない)

    彡(^)(^)「この『群衆心理』は全部が核心や!そういう本だけ購入して手元に置いとくんや!」

    彡(゜)(゜)「つうことで今から本屋に行くで!」

    (´・ω・`)「ええ~」

    彡(^)(^)「いやぁ~こんな本に出会ったんは『ドイツ英雄伝説』以来かもしれんな! はよ行くで」

    292: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)11:10:05 ID:FTF
    彡(^)(^)「♪」テクテク

    (´・ω・`)「君は確かに凄い記憶力を持ってるけど、本当に本だけで勉強を完成させるつもりかい?」ムキュムキュ

    彡(゜)(゜)「ファ!?」

    彡(-)(-)ハァー

    彡(゜)(゜)「とにかくお前には教師が必要みたいやな ワイに教師は余計なだけや」

    彡(゜)(゜)「お前みたいなのを他人の机で学ぶ居候っていうんやで」

    (´・ω・`)「僕にはよくわからないや」


    帰宅後

    彡(゜)(゜)「つまり、群衆に理論は通じんで感情が聞くんや」

    彡(^)(^)「それみろや、この本の著者もワイと同じ考えや」

    彼はよく、読書の後こう言った

    293: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)11:10:56 ID:FTF
    続く

    295: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)11:16:22 ID:FTF
    ル・ボンの『群衆心理』は19世紀末の本やが今のネット社会でも十分参考になるで 講談社でててオススメや

    301: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)17:21:36 ID:Oun
    >>295
    ほーんおもろそうやな
    読んでみるわサンガツ

    296: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)11:31:20 ID:hOm
    サンキューイッチ

    298: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)12:26:56 ID:Z5k
    ホント面白い

    302: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)18:04:10 ID:OUR
    自分の意見と合わんかった本は糞本だと切り捨てて、意見があった本ばかり読んでどんどん思想が暴走してったんだろうなぁ

    303: 名無しさん@おーぷん 2015/08/17(月)20:45:42 ID:lMu
    ちょっとずつヒトラー総統のパーツが揃って来たな
    高卒資格さえあればまた別やったんやろうなぁ

    307: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)11:46:25 ID:Y3e
    >>303
    異様に強い自己承認欲求+コンプレックスの裏返しの差別意識+知識欲+大衆コントロールへの興味
    あとはなんやろな?

    308: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)11:51:07 ID:Lm2
    >>307
    カリスマ性やな

    んじゃぼちぼちいくで

    309: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)11:52:21 ID:Jua
    よっしゃ!
    頑張ってやで~

    310: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:00:43 ID:Lm2
    劇場

    彡(^)(^)「やっぱりワーグナーは最高や!」

    (´・ω・`)「リンツの劇場でも何回も聞いたけどやっぱり都会でのものとは格が違ってくるね」

    彡(゜)(゜)「ワイはいつかドイツ民族の巡礼の地・バイロイトに訪れるで ヴァーンフリート館を見て、ワーグナーの墓参りをするんや…」

    彡(^)(^)「そしてワーグナー自身が作った劇場でワーグナーの作品を見るんや! くぅ~夢が広がるで!」

    アドルフの生涯では多くの夢と願望が未完のままに終わったが、この願望だけは完璧に叶った


    チラ……チラ…

    (´・ω・`)(……ん?)

    チラ……チラ……

    (´・ω・`)(向こうの婦人たちがこっちを見てる……?)

    311: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:06:04 ID:Lm2
    (´・ω・`)(もしかして……僕にも春が……)ワクワク

    チラ……チラ……

    彡(゜)(゜)

    (´・ω・`)(……)

    (´・ω・`)(違う…この視線はアドルフに向けられたものだ……!)

    (´・ω・`)(アドルフは質素な服装で素っ気ない控え目な態度……)

    (´・ω・`)(僕と大して変わらないのに……一体どこに差があるんだろう?)

    314: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:28:01 ID:Lm2
    (´・ω・`)(婦人たちは、彼の謎の魅力を感じとっていた)

    (´・ω・`)(時には、振り向いて彼を見る婦人すらいた(これは宮廷劇場においてマナー違反))

    チラ……チラ……

    彡(゜)(゜)「…チッ 行くでクビツェク」

    (´・ω・`)「う、うん」

    (´・ω・`)(さらに驚くことに、これだけ人気があってもアドルフは何もしなかった)

    彡(゜)(゜)「全く、なっとらん、なっとらんなぁ」


    劇場 外

    (´・ω・`)「君は強い女運を持ってるのに、どうしてそれを利用しないんだい?」

    彡(゜)(゜)「……なんのことや? それより来週の公演は~」

    (´・ω・`)(アドルフが周囲の出来事を見逃すとは思えない きっと気付こうとしていないんだ)

    (´・ω・`)(なんでチャンスがあるのにそれを掴まないんだろう?)

    315: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:32:10 ID:Lm2
    彡(゜)(゜)「そろそろ後半が始まるで 戻ろうや」

    (´・ω・`)「うん」

    女召使「あの……これ……」

    女召使はアドルフの袖を引っ張り、カードを一枚手渡した

    彡(゜)(゜)「はぁ…どうも」

    女召使「」たったったっ

    316: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:36:47 ID:I8P
    おっ

    317: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:37:33 ID:4ZS
    実際ヒトラーもてたんか?

    318: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:38:09 ID:Lm2
    (´゜ω゜`)(つ、遂に大きな秘密を掴んだぞ! これから新しいロマンスが始まるに違いない!)

    彡(-)(-)ハァー

    彡(゜)(゜)「またや」

    (´・ω・`)「え…」

    彡(゜)(゜)「見てみいや、これ お前やったらこの意味ありげな誘いに応じるか?」

    (´゜ω゜`)「これは僕の問題じゃなくて、君の問題じゃないか」

    (´・ω・`)「でも僕なら、あの婦人を失望させたくないかな」

    彡(゜)(゜)「そか」

    319: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:44:50 ID:Lm2

    ヴー

    彡(゜)(゜)「お、そろそろ始まるで」

    (´・ω・`)(一体女性たちはアドルフのどこにそれほど魅力を感じるんだろう?)

    (´・ω・`)(たしかに彼は均整のとれた顔立ちでスラリとした若者だ)

    (´・ω・`)(でも一般的に「美男子」と呼ばれる容姿じゃあない)

    彡(゜)(゜)「あの主役、なかなかええ男やんけ」

    (´・ω・`)(あの舞台の上で踊ってる美男子とアドルフの違いはなんだろう…?)

    (´・ω・`)(考えられる線といえば……並外れた明るい目……)

    (´・ω・`)(そして妙に厳しく、禁欲的な表情……?)

    (´・ω・`)(う~ん……)

    322: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)12:55:34 ID:Lm2
    オペラ終了後 街道

    (´・ω・`)「そういえば、アドルフはステファニー以外に好きになった人っているの?」

    彡(゜)(゜)「おらん ステファニー以外の女なんて眼中にもないで」

    彡(゜)(゜)「ステファニーこそドイツ女性の理想像なんや… ステファニー以外の女にうつつを抜かすなんてことはドイツ民族に対する冒涜や」

    (´・ω・`)(彼は既にステファニーを諦めていたけど、彼女はアドルフの道徳観の拠り所として彼の心中に生き続けた)

    彡(゜)(゜)「彼女がウィーンにいたなんて信じられんな この都市は売春が蔓延るドイツ女性の敵や」

    彡(゜)(゜)「全てはこの国の多民族性が悪いんや! チェコ人、マジャール人、クロアチア人、イタリア人が~!」

    (´・ω・`)(ま~た始まった 最近は何を話してもここに行き着く)

    323: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:03:23 ID:Lm2
    交差点

    彡(゜)(゜)「この都市の性は乱れきっとる! 例えばバ……」

    (´・ω・`)「バ?」

    紳士ピクッ

    彡(-)(-)「…いや、お前は知らんでええ」

    紳士ジー

    紳士「君たち、最近の暮らしぶりは如何かね?」

    (´・ω・`)(おっ、身なりが上流階級のそれだ)

    彡(゜)(゜)「いいとは言えませんな なにせ貧乏学生なもので」

    (´・ω・`)「彼は建築を学び、僕は音楽を学んでいます」

    紳士「なるほど、ならば未来のオーストリアを担う若者という訳だ」

    324: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:11:35 ID:Lm2
    紳士「まずうち……の近くにホテルがあるんだ 夕食を食べていかない……か?」

    (´・ω・`)「えっ、本当ですか!?」

    彡(゜)(゜)「……」

    (´・ω・`)「アドルフ、たまにはこういうのもいいんじゃない?」

    彡(゜)(゜)「…せやな ご馳走になろか」

    ホテル前

    (´゜ω゜`)「うわぁ……大きいところですね 屋上があんなに高い」

    彡(゜)(゜)「ほう、中々ええ建築やな」

    紳士ジー

    紳士「さあ、早速中にイこうか」

    329: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:19:15 ID:Lm2
    ホテル内

    紳士「さぁ、好きなものを注文するといい」

    (´・ω・`)「じゃあ僕は…」

    彡(゜)(゜)「……」

    (´^ω^`)「ふふ、僕こんなところに来たことないよ! アドルフは何を食べる?」

    彡(゜)(゜)「せやな…じゃあワイは」


    食後

    (´^ω^`)「ああ~美味しかった 本当に今日はありがとうございます」

    (´・ω・`)「って、あの紳士の方は?」

    彡(゜)(゜)「いつの間にかいなくなったな」

    紳士「おまたせ デザートはケーキしかなかったんだけどいいかな」

    (´・ω・`)「デ、デザートまで!」

    彡(^)(^)「おっ、甘い物はワイの好物や」

    330: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:25:55 ID:Lm2
    食後

    (´^ω^`)「ああ~もうお腹いっぱいだ」

    彡(゜)(゜)「すっかりご馳走になりました」

    紳士「いやいや、若者を応援することが大人の務めというものさ」

    紳士「しかし、君は最近の若者にしては鋭い考えを持ってるようだね 先程交差点で君たちの話を聞いたらイても立ってもいられずにね」

    (´・ω・`)「アドルフはすっごく女の人にモテるんですよ でも、全然それに興味を示さないんです」

    彡(゜)(゜)「おいおい、よせって」

    紳士「ほう…実に興味深いね」

    334: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:36:38 ID:Lm2
    (´・ω・`)「さっきだって女の人からお誘いのカードを貰ったのにチラっと見ただけでしまっちゃうんです」

    紳士「ははは、君は私の若い頃にそっくりだね」

    紳士「私はフェクラブルックの工場主をしていてね、最近は金目当ての婦人ばかりに寄られてね」

    彡(゜)(゜)「最近のウィーンは欲にまみれてますからな かつての英雄がいた時代が輝かしいばかりです」

    紳士「本当にね… 筋骨隆々の男達が戦場で合間見えていた時代はもう遠い昔だ」

    紳士「君の方は音楽を学んでいるんだってね 私は最近室内音楽に凝っているんだが」

    (´・ω・`)「本当ですか! 室内での音響は~」

    喋ること数分

    (´・ω-`)「うーん、少し眠くなってきたかな……?」

    彡(゜)(゜)「はは、彼は毎朝早いのでこの時間はもうベッドの上なんです ではそろそろ」

    紳士「ああ、今日は実に楽しかったよ」

    紳士「それと君……」

    335: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:42:58 ID:Lm2
    二人の借家

    彡(゜)(゜)「クビツェク、起きろや」

    (´・ω-`)゜゜「うーん、あれ、僕いつの間にか寝ちゃってた?」

    彡(゜)(゜)「全く、お前を背負って来るのは大変やったで」

    彡(゜)(゜)「ところでクビツェク、お前あの紳士を気に入ったか?」

    (´・ω・`)「申し分ないよ! 芸術を好み、とても教養ある人だ」

    彡(゜)(゜)「他には?」

    (´・ω・`)「? 他に何があるんだい?」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、どうやらお前は肝心なことを何もわかっとらんな」

    337: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)13:50:22 ID:Lm2
    彡(゜)(゜)「このカードを見てみいや」

    (´・ω・`)「何のカードだい? 名刺?」

    『また、今日と同じホテルにおいで』

    彡(゜)(゜)「つまり、あいつはホモや」

    (´゜ω゜`)「ええ……!? 何それ……?」

    彡(゜)(゜)「ホモってのはな……」

    ーーーーーー

    (´゜ω゜`)「ひええ…… アドルフ、まさかまた行くの……?」

    彡(゜)(゜)「行くわけないやろ、このドアホ! 名刺はストーブにポイーや」

    アドルフは大都市のさまざまな性的倒錯に強い嫌悪感をもって立ち向かっており、彼は自身も、若者がよく耽るマスターベーションを拒否していた

    338: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:00:06 ID:Lm2
    堕落した都市ウィーンの真ん中で、アドルフは自身の周囲に堅固な防壁を築いていた

    (´・ω・`)「うう…なんかショックだよ」

    彡(゜)(゜)「まだまだクビツェクは田舎もんやな ここきて1年やぞ? ええ加減都会に染まれや」

    それによって、危険な周囲から独立して内面的自由の中に自分の身を置くことができたのだ

    彡(゜)(゜)ギュルギュル

    (´・ω・`)「はは、アドルフまた空腹でお腹が鳴ってるよ ……あれ? さっきご馳走食べたのになんで? 」

    彡(゜)(゜)「さ、最後に飲んだ紅茶が腹に合わんかったみたいやな!」

    彼は孤独であり続け、修道士のような禁欲生活の中で自分の存在を守り続けているのだ

    339: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:00:25 ID:Lm2
    続く

    340: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:04:07 ID:SLW
    おつおつ

    341: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:09:36 ID:3hN
    一気に読んでしもた

    342: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:12:27 ID:FDV
    ヒトラーって人を惹きつけるものがあるよな

    344: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:22:02 ID:P9K
    やっぱ面白かったわ

    346: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)14:27:33 ID:ODm
    文庫化したいンゴ

    352: 名無しさん@おーぷん 2015/08/18(火)16:27:47 ID:dRP
    一気に読んだ、期待してるで

    364: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)17:29:14 ID:Htq
    1908年4月

    大家「クビツェクさんに手紙ですよ」

    (´・ω・`)「どうも 何かな」ビリー

    (´・ω・`)「……」

    彡(゜)(゜)「どしたクビツェク」

    (´・ω・`)「これだよ よんでごらん」

    彡(゜)(゜)「どれどれ」

    彡(゜)(゜)「……」

    彡(●)(●)「クビツェク、絶対行っては駄目や もし行ったらおまえは愚か者や こんな令状、ワイが破り捨てたる!」

    (´゜ω゜`)「あっ、駄目だよ!」

    366: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)17:35:34 ID:Htq
    (´゜ω゜`)「全く、ヒヤヒヤさせないでよ」ゼーゼー

    彡(。)(゜)「くそ、一体どうすれば……」

    (´・ω・`)「まだ合格になるとは決まってないよ 去年肺病になったし」

    彡(゜)(゜)「せやな、とにかく、リンツに戻って兵役検査は受けた方がええ」

    彡(●)(●)「だがもし、合格した場合はこっそり越境してドイツに行くんや 絶対ハプスブルク家の兵隊になったらアカン」

    (´・ω・`)「そんなことできるのかな…」

    彡(゜)(゜)「あと9ヶ月でワイも20や その時がきたらワイはそうするで」

    (´・ω・`)「とにかく、音楽院の先生に相談してみるよ」

    367: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)17:43:46 ID:Htq
    音楽院

    校長「君は音楽院生だから、1年志願兵になる資格がある でも君は職人の息子だから後備兵に志願したほうがいい」

    (´・ω・`)「兵役を逃れる為にドイツに行くという方法はどうでしょうか」

    校長「!? 悪いことは言わないからやめておきなさい……」

    校長「とにかく、ご両親に手紙を出すんだ」

    (´・ω・`)「はい」

    数日後

    父『お前はなんてことを言い出すんだい?』

    (´・ω・`)「えっ」

    父『国境越えなんてしたら脱走とみなされ罰せられるだろう そしたら故郷に帰ることができなくなり、もう私達と会うこともできなくなる』

    (´゜ω゜`)「これは校長先生の言う通りにした方が良さそうだ…」

    369: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)17:51:15 ID:Htq
    (´・ω・`)「ということで、後備兵に志願するために今期の授業と学期末コンクールが終わったら一旦リンツに帰るよ」

    彡(゜)(゜)「ムム……たとえ3ヶ月といえどもハプスブルクの兵隊に……」

    彡(゜)(゜)「まっ、ワイと違ってお前は家族と故郷があるからしゃあないな」

    (´・ω・`)「やっぱり自分の時はやるつもりなんだね……」

    彡(゜)(゜)「それより、期末のコンサートが近いんやろ? 指揮者への進路が決まるイベント言うてたやないか まずはそれに集中しろや」

    (´・ω・`)「うん そうするよ」

    こうして、いつも通りの日々が過ぎていった

    371: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:01:27 ID:Htq
    数ヵ月後 ヨハンネスホール

    ♪~♪~♪~

    (´・ω・`)(よし、カールもソリストも練習どうりにやれてる)

    (´・ω・`)(簡単な演奏じゃないけど…このままミスなくいってくれ…!)


    バチバチパチパチパチパチパチパチ

    (´・ω・`;)(ふぅ、なんとか無事に終わったぞ)

    (´゜ω゜`)(でも本当の難関は次…! 僕の作曲したオーケストラ曲がプロの宮廷歌手に歌われるんだ…!)

    アーツキホーシタチヨー

    (´>ω<`)(これに僕の芸術家人生がかかっている…! どうか…!)

    372: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:08:38 ID:Htq
    (´・ω・`)(お、終わった… )

    パチパチ

    (´・ω・`)(お……)

    パチパチバチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチ

    (´゜ω゜`)(やった…拍手だ…)


    楽屋

    彡(゜)(゜)「おークビt」

    教授松「凄い反響だったぞ 指導したものとして鼻が高いぞ」

    (´・ω・`)「教授! ありがとうございます」

    校長「いやー期待以上だ ドラフト一位も夢じゃないよ」

    (´^ω^`)「またまたそんな…」


    ワイワイ ガヤガヤ

    (´^ω^`)

    ワイワイ ガヤガヤ


    彡(゜)(゜)「……」

    374: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:21:34 ID:Htq
    (´・ω・`)(一年前まで、僕はほこりっぽい椅子張り職人だった…)

    (´-ω-`)(内気な僕がここまでこれたのは、アドルフのおかげだ 感謝してもしたりないよ)

    彡(゜)(゜)「おめでとさん」

    (´^ω^`)「アドルフ! ありがとう!」


    公園

    (´・ω・`)「あと2、3日したら、僕はリンツに戻って兵役検査を受けるよ」

    彡(゜)(゜)「久々の故郷や 両親と過ごしてこいや」

    紳士「そうだよ 里帰りして親孝行しないと」

    (´・ω・`)(なんでこの人がいるんだろう)

    紳士「今日の指揮は迫真の出来だったらしいじゃないか どこかのオーケストラから推薦もウケたんじゃないか?」

    彡(゜)(゜)「え…そうなんか」

    (´・ω・`)「えっと…まぁ紹介はされたけど」

    376: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:32:32 ID:Htq
    彡(゜)(゜)「…… そか よかったなクビツェク」

    紳士「で、これからどうするんだ?」

    (´・ω・`)「どうするって… 故郷に帰って… 兵役をうけて…」

    (´・ω・`)「いずれにせよ、僕達は一緒です」

    彡(゜)(゜)「……」


    1908年7月



    (´・ω・`)「じゃあ、暫くの間お別れだねアドルフ ステファニーのこと、ちゃんと調べておくよ」

    彡(゜)(゜)「いや、ステファニーのことは調べんでもええ」

    この時、僕はどこか彼に違和感を感じた しかし、それに気付くことはできなかった

    彡(゜)(゜)「お前は大人しすぎるからな、軍隊で多民族の奴らに目つけられんように気をつけるんやぞ」

    彡(゜)(゜)「特に、ユダヤ人にはな」

    377: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:39:39 ID:Htq
    『都会には卑怯者しかいない 英雄が生まれるのは田舎だ そして、田舎にユダヤ人はいない
    ーーハインリヒ・ヒムラー』

    彡(゜)(゜)「じゃあなクビツェク」ガシッ

    彼は僕の両手をとり(彼が両手を握ることは珍しいことだった)、しっかり握りしめた

    (´・ω・`)「うん、またね」

    それから彼は回れ右して、一度も振り向かずに、少し早足で出口に向かった

    こうして、僕はリンツへ一時帰還した

    378: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:45:27 ID:LBL
    「(アカン)」

    380: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:50:33 ID:Htq
    リンツ

    (´・ω・`)(両親は、僕を快く迎えてくれた)

    (´・ω・`)(久々の故郷はちっとも変わっていなかった ドナウ川も、それに跨がる橋も)

    (´・ω・`)「父さん、仕事を手伝うよ」

    父「すまないな」

    (´・ω・`)「父さんは凄いよ たった一代でここまで事業を築くなんて」

    父「まだ職人仕事を尊重してくれてるみたいだな うれしく思うぞ」


    (´・ω・`)(アドルフはああ言ったけど、どうせ後になって騒ぐんだからステファニーのことを調べておこう)

    (´・ω・`)(いないな… 一家全員ということは避暑にでも出掛けたのかな?)

    381: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:52:40 ID:7hF
    これは…

    382: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:55:10 ID:izk
    パーツが揃ってきたンゴねえ

    383: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:57:14 ID:BUy
    周りから祝福されて順調な親友を見て何を思う

    384: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)18:58:22 ID:Htq
    (´・ω・`)(あれから、アドルフと何回か手紙のやり取りをした 冗談を言ったり、最後に親愛なるご両親によろしく、と付け加ええているいつも通りのものだ)

    (´・ω・`)(そして帰る日が決まり、手紙にその日時を書いた)

    11月20日



    (´・ω・`)「あの柱の下が、いつもの待ち合わせの場所なんだよね」

    (´・ω・`)「あれ…いない」

    (´・ω・`)「さてはまた寝坊してるんだな…全く 手紙に書いたのに…」

    20分後

    (´・ω・`)「……待合室にいるのかな?」

    386: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:06:19 ID:Htq
    (´・ω・`)(……)

    (´・ω・`)「もう一度ホームに行ってみよう」

    1時間後

    (´゜ω゜`)「おかしいな… 時間を破るなんて彼らしくない」

    (´・ω・`)「まさか……病気!?」

    (´゜ω゜`)「そうに違いない! そういえば手紙にまた気管支カタルがぶり返してるって書いてた! いそいで借家に行こう!」

    借家前

    大家「あらこんにちは」

    (´@ω@`)「こんにちは!」

    大家「……どこへそんなに急いでるんです?」

    (´・ω・`)「どこって……ここは僕達が借りてる家じゃないですか!」ガチャガチャ

    (´゜ω゜`)「あれ、開かない」

    大家「もしかして何も知らないのですか?」

    387: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:09:29 ID:stC
    何があったんや…

    388: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:11:09 ID:Htq
    (´・ω・`)「……え?」

    大家「ヒトラーさんは引っ越しましたよ」

    (´゜ω゜`)「ええっ!?」

    (´・ω・`)「か、彼はどこに引っ越したのでしょうか?」

    大家「そのことについては何も」

    (´・ω・`)「しかし彼は僕宛てに何か残したはずです 手紙とかメモ書とか それはどこに?」

    大家「いいえ、ヒトラーさんは何も残さなかったわ」

    (´・ω・`)「挨拶もなしですか!?」

    大家「何も言わなかったのよ」

    (´ ω `)

    389: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:11:27 ID:ciS
    えっ…('A`)

    390: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:11:27 ID:7hF
    かなc

    391: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:18:04 ID:lIR
    兵役からの逃亡ですかね...

    392: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:24:21 ID:Htq
    (´ ω `)(彼は自分の分の家賃を払い、姿を消した 次の日から、僕は独り孤独に新しい部屋を探しに出掛けた)


    (´・ω・`)「ここでいいかな…」

    (´-ω-`)(アドルフ…一体何があったんだ… 思い返しても、理由がみつからないよ)

    (´・ω・`)(きっと、ひょっこり現れるに違いない 元大家さんや学校、実家に僕の住所を教えておこう きっと彼が辿ってくるはずだ)

    しかし、一週間たっても、翌週になっても、アドルフは来なかった

    (´・ω・`)(確かに、ピアノを弾いたら怒ったり部屋中をうろうろしたり急に演説を始める同居人がいない方が勉強は捗るかもしれない)

    (´-ω-`)(でも、それじゃ駄目なんだ 君がいなければ僕の人生は平凡で退屈にしか思えないんだ)

    394: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:47:44 ID:Htq

    劇場

    (´・ω・`)(ここにくれば、アドルフに会えるかもしれない)

    (´・ω・`)(『真夏の夜の夢』……か)

    (´・ω・`)(ああ、いい…けど、一人だけじゃ感想は言い会えない…面白さも半減だよ…)

    (´・ω・`)(そういえば、リンツの劇場ではいつも柱の下で二人で見てたな…)チラ

    ※※※

    (´゜ω゜`)「あ、アドルフ!?」

    (☆…●)

    (´・ω・`)「すいません…人違いでした」

    395: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:53:10 ID:Jsg
    切ないなぁ…

    396: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)19:59:48 ID:Htq
    (´・ω・`)(あれから一年がすぎた)

    (´・ω・`)(ある情報によると、彼は貧民街の独身者合宿所に行ったらしい)

    (´・ω・`)(でも今は、どこにいるか解らない 兵役から逃れる為にドイツへ行ったか、それを無視してまだウィーンにいるか…)

    (´・ω・`)(彼は、大都市の闇に姿をくらませた)

    (´・ω・`)(彼には、もう友達がいなかった 大都市の真ん中にいる人ほど孤独なものはない 彼が選んだ道は辛く険しいものだった)

    彼は、自分の貧乏を恥じており、もう友達が欲しくなかったのだ

    (´^ω^`)『もしオーケストラの指揮者の推薦が決まったら、もっと僕が家賃を負担できるようになるよ!』

    彼が選んだ運命の道は、孤独、荒涼、虚無に通じる道だった

    397: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)20:02:08 ID:Htq
    最終話・総統兼帝国宰相アドルフ・ヒトラーに続く

    398: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)20:09:32 ID:Doi
    やっぱりここが転機だったんだな……
    別れる前に別れを悟ってたみたいだし、もうその時には何か起きてたのかな

    399: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)20:13:26 ID:ybb
    >>398
    この頃にナチスに染まったはず

    400: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)21:14:49 ID:Zwy
    切ないなあ…

    401: 名無しさん@おーぷん 2015/08/19(水)21:50:28 ID:sXo
    おお
    悲しいなぁ・・・

    417: 名無しさん@おーぷん 2015/08/21(金)22:31:59 ID:Oqi
    アカン楽しみすぎて・・・
    もう最終章かぁ・・・

    421: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:10:25 ID:heO
    1912年 私立劇場

    ザワザワ ザワザワ

    ヴー

    『ロルツィングの【刀鍛冶】指揮者 アウグスト・クビツェク』

    (´・ω・`)ノ ̄サッ

    ♪~♪~♪~♪~

    (´・ω・`)(音楽院での徹底的な四年間の勉強の後、僕はスロヴァキアの私立劇場の補助指揮者になった)

    (´・ω・`)ノシ\(そしてこの舞台が僕の指揮者デビューだ!)

    (´-ω-`)ノ ̄

    バチバチパチパチパチパチパチパチ

    424: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:19:19 ID:heO
    『続いてホロトウ【マルタ】』

    (´・ω・`)ノ ̄ジャカジャン

    バチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチ

    (´・ω・`)(この最初の本格的な仕事は成功に終わった)

    (´・ω・`)(スロヴァキア…アドルフから聞いていた話でいいイメージはなかったけど、そんなことはなかった 結局、それは偏見でしかなかった)

    支配人「素晴らしい!来シーズンまでの契約を早速結ぼう」

    (´・ω・`)「はい これからよろしくお願いします」

    (´・ω・`)(それから、僕はスロヴァキアをまわった 南の田舎から聞きにきてくれる人もいた)

    スロヴァキア とある街

    『続きまして『エヴァ』 指揮者アウグスト・クビツェク』

    (´-ω-`)スッ

    ♪~♪~♪~♪~♪

    ???「ほう…あの指揮者…使える」

    425: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:27:26 ID:heO
    公演後 楽屋

    支配人「クビツェク君、君に会いたいという人が来ている」

    (´・ω・`)「はぁ」

    (´゜ω゜`)「あ、あなたは!」

    大オペラ監督「君がクビツェク君か 君に来年、1914年に私のオペラで指揮者をやって貰いたい」

    (´・ω・`)「ぜひ、是非お願いいたします!」

    (´・ω・`)(やった! クラーゲンフルトの楽団といったら40人のオーケストラに美しい劇場、近代的な設備もある そしてケルンテンの州都、つまり都会だ!)

    (´^ω^`)(やったやった! もう最高だよ!)

    申し分なかった 僕はこの時、幸福に酔いしれていた

    426: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:37:23 ID:heO
    数ヵ月後 1914年

    ドガーン バパパババパパバパパ
    ヒュルルルルルルルル ズガッ 突撃ィー!!! ママー
    (´゜ω゜`)
    パンパンパンパンパン ドヴルルルルルルルル
    ロシアジンダ!コロセ! パンパンパンパンパン ドガー

    (´゜ω゜`)(僕は…なんでこんなところに…今頃『ローエングリン』の指揮をしていた筈じゃ…)

    アパーム!タマモッテコーイ フゥアハハハー パンパンパンパンパン
    大砲ヨーイ ズガーン パパパパパパパ

    軍曹「伏せろ、クビツェク二等兵!」

    (´゜ω゜`)「うわああ」

    ズガーン

    軍曹「死にたいのか貴様! 常に腰を低くしていろ!」

    (´゜ω゜`)「はい……」

    427: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:46:21 ID:heO
    士官「我々はこれからガリチアに向かう! ロシア熊どもから祖国を守るのだ!」

    (^q^)(°∀°)『サー、yes、サー!!!』(゜ロ゜)(´゜ω゜`)

    ウオオオオオオ?? 砲火だ! ズガーーーー ウアアアアア
    パパパパパパパパパパパパパパ ドガーン
    (´゜ω゜`)(とにかく、今は生き残ることだけ考えよう……)
    ガガガガガガガガガガガガ トツゲキー
    ズガーン

    1915年

    (^q^)「クビツェク、よけろー!!」

    (´・ω・`)「えっ」

    ズガーーーーーン

    (´。ω゜`)「うああああ!!!!」

    (^q^)「衛生へーい!!」

    428: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:49:12 ID:a7A
    あぁ...

    429: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)11:58:40 ID:heO
    野戦病院

    (´・ω・`)(ああ…なんとか命拾いした…でも、重症の人はみんな棄てられていく…)

    (´-ω-`)(僕も覚悟を決めておこう…)

    上官「アウグスト・クビツェク二等兵、回復したな 次の戦地が待ってるぞ」

    (´・ω・`)(助かった……いや、また地獄に行くだけか……)

    上官「その前に1ヶ月の休暇が下りた 故郷で過ごすといい」

    (´・ω・`)「はっ」

    リンツ

    (´゜ω゜`)「えっ…ここがリンツ…? ここまで荒れ果ててたなんて…」

    父「クビツェク…生きてたか…そうか…神はまだお前を見捨てなかったか…」

    (´・ω・`)「父さん…店は…」

    父「もう…疲れた 店は閉める ここら一体みんなそうさ」

    (´・ω・`)「……」

    430: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)12:07:33 ID:q0i
    唐突な当たり前の急転直下
    辛い時代ンゴ…

    431: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)12:08:19 ID:heO
    1917年

    (°∀°)「やった!ロシアで革命が起こったぞぉー!!」

    (´・ω・`)「やった!これで帰れる…?」

    (^q^)「次はイタリアが攻めてきたぞぉー!!」

    (´ ω `)「ええ…」

    1918年

    母『戦地で頑張る息子へ この度、父が死去しました』

    (´;ω;`)(父さん…もっといい晩年を送って欲しかった…何もこんな絶望と悲痛の中逝かなくてもいいじゃないか…)

    ーーーーー
    ーーー


    (°∀°)「俺達は……負けた」

    (^q^)「……ちのう」カチャ

    (°∀°)「……俺も」カチャ

    (´゜ω゜`)「あっ…駄目だよ!!」

    バンバン

    (°∀°)「」(^q^)

    (´゜ω゜`)「あう…あう…」

    ( ・`ω・´)「折角命拾いしたのに…馬鹿な奴らだ」

    432: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)12:16:33 ID:heO
    (´゜ω゜`)「上官……」

    ( ・`ω・´)「クビツェク二等兵、ここで俺達の部隊は解散だ」

    (´・ω・`)「上官…僕はこれからどうすればいいのでしょうか」

    ( ・`ω・´)「そうか、お前は元音楽家だったな これからの時代生きていくのは厳しいだろう」

    ( ・`ω・´)「取り敢えず、故郷に帰れ」

    (´゜ω゜`)「はい」トボトボ

    ( -`ω-´)(あいつも、不運な奴だ 時代が違えば名のある音楽家になれたものを…)

    ( ・`ω・´)(だが、戦争では落ちぶれる奴がいるのと同時に成り上がる者もいるものだ 革命と同じだな)

    ( ・`ω・´)(取り敢えず、俺はドイツの義勇軍にでも入るか)

    433: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)12:23:50 ID:heO
    ウィーン

    (´・ω・`)「あの、この劇場で指揮者や奏者は募集してますか」

    支配人松「こんな時代やってる訳ないぞ」

    (´・ω・`)「はい…わかりました」

    (´・ω・`)「あの、ここで」

    従業員「ああ!?忙しいんだ帰ってくれ!」

    (´゜ω゜`)「そりゃそうさ…敗戦国が呑気に音楽なんてやれる訳がない やってるとしても国営劇場外側くらい…」

    (´゜ω゜`)「でも、そんな大きいところで僕みたいな新米を雇ってくれる訳ない…」

    (´゜ω゜`)「映画館の楽長…取り敢えずこれで食いつなぐか…」

    438: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)12:46:57 ID:heO
    (´・ω・`)(この仕事も人件費削減ですぐ終わった…)

    (´゜ω゜`)(せめて、個人レッスンの契約でも見つけなきゃ……!)

    数日後

    (´・ω・`)(誰も見向きもしない… 万事休す…か)

    母『クビツェクへ 隣り街の役場で職員を募集しています 市長もあなたの音楽的才能について関心をもってくれています』

    (´・ω・`)(音楽と…全く関係ない 母さんはそれをわかってるみたいだ)

    (´・ω・`)(背に腹は変えられない…か)

    リンツの隣り街 エファーディング

    市長松「受験番号334番アウグスト・クビツェク君」

    (´・ω・`)「はい」

    市長松「合格だぞ」

    (´・ω・`)「…ありがとうございます」

    この瞬間、僕の音楽家への道は終了した

    440: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)12:57:20 ID:heO
    (´・ω・`)(でも、僕は幸せ者なんだよね 今オーストリアじゃあ自分の夢どころか今日のパンにすら事欠く人が大勢いるんだ)

    (´・ω・`)(夢なんて…贅沢なこと言ってられないんだ…)

    (´;ω;`)

    こうして、僕は役人になった

    1920年

    (´・ω・`)(生計は楽じゃなかったけど、段々音楽の趣味に捧げる時間もできてきた)

    (´・ω・`)(そして、街の仲間とオーケストラを立ち上げた 小さな町の小さな楽団だ 仕事をしながらたまに野外コンサートをしたりした)

    「待ち受け番号334番ハンス・ヒトラーさん、5番窓口にどうぞ」

    ※ヒトラーという姓は、オーストリアではそれほど珍しくない

    (´・ω・`)(ん)

    (´・ω・`)(アドルフ…か 懐かしいな あの頃は、本当に楽しかったなぁ)

    (´・ω・`)(そういえば、彼は今何をしてるんだろう)

    441: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:11:03 ID:heO
    (´・ω・`)(ゲルマンの英雄に憧れていた彼だ きっと僕よりも立派な兵士になったんだろうな)

    (´・ω・`)(もしかしたら、戦死…?)

    上司「クビツェク君、書類はまだかい?」

    (´・ω・`)「はい、只今」

    (´・ω・`)(ま、アドルフなら生きてたら有名な建築家か芸術家になっているんだろうな)

    この時、僕は彼がミュンヘンの政治家になっているとは思いもしなかった

    数ヵ月後

    (´・ω・`)「うーん、中々景気は回復しないなぁ」シンブンパラー

    『彡《●》《●》

    国家社会主義の著名な大衆演説家、アドルフ・ヒトラー』

    (´・ω・`)「」ピタッ

    (´゜ω゜`)「はい?」

    442: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:14:39 ID:a7A
    キタ...

    443: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:17:50 ID:BqE
    あっ…('A`)

    444: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:27:58 ID:heO
    (´・ω・`)(そうか…アドルフも芸術家の道はあゆめなかったんだな…)

    (´-ω-`)(……)

    1923年

    『アドルフ・ヒトラー 逮捕』

    (´・ω・`)(余りま驚くニュースでもないかな)

    (´・ω・`)(でも、彼が読んでた「群衆心理」で言ってたけど先導家って一回失敗したらもう終わりなんじゃ…)

    しかし、彼は、甦った

    (´・ω・`)(最近は、このオーストリアの新聞でもアドルフの名前をよく見るなぁ)

    「大ドイツ主義いいゾ~これ」
    「ヒトラー氏(オーストリアに)入って、どうぞ」
    「(英仏政府)これもうわかんねぇな」
    「(ユダヤ人)†悔い改めて†」

    445: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:36:50 ID:heO
    (´・ω・`)(アドルフはすごいな 昔は僕一人だけしか彼の話を聞いていなかったのに今は数万人が聞いてる)

    (´・ω・`)(ん……なんだろうこの違和感は)

    (´゜ω゜`)「あっ!」

    クビツェクの家

    (´・ω・`)「あった…!このトランク、アドルフの葉書、手紙、スケッチが沢山ある」

    (´・ω・`)「送るべき…かな?」

    (´・ω・`)「う~ん、でも、僕のことなんてもう覚えてないよね 取り敢えず保管しておこう」

    そして1933年、アドルフ・ヒトラーは帝国宰相となった

    (´゜ω゜`)「……」

    (´・ω・`)「よしっ、一筆書くか」

    449: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:44:04 ID:yYk
    >>445
    いつも一緒にいて夢を語ったり趣味を楽しんだり恋の話して
    暮らしてた友達を忘れるわけないやんけ・・・切ないで・・・

    446: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:39:34 ID:q0i
    クビツェクちゃんは何も知らなかったんやな……急展開しまくりだし仕方ないのか

    448: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:43:10 ID:heO
    (´・ω・`)(僕は勿論返事を期待していなかった)

    (´・ω・`)(帝国宰相は忙しくて、25年も前の友人に返事を書く暇なんてないだろうから…)

    (´・ω・`)(でも、政治的なことは抜きにしても、旧友としてお祝いを述べる必要はあるよね)

    一ヶ月後

    郵便屋「ク、クビツェクさんお、お、お便りです…」

    (´・ω・`)「はい(なんでこんなに怯えてるんだろう?)」

    (´・ω・`)「えーと、差出人は…」

    (´゜ω゜`)「アドルフ・ヒトラー」

    452: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:48:51 ID:heO
    彡(゜)(゜)

    『親愛なるクビツェク!

    今日やっと君の手紙を見た。就任以来、膨大な量の手紙を見るので、こういうことは珍しくないないのだ

    それだけに、長い年月の末に初めて君の消息と居場所がわかって、とても嬉しい

    困難な闘争の日々が終われば、僕よりも喜んで我が人生最良の日々の思ひ出にまた浸りたい

    君が僕のところに来ることは可能だろうか 旧友を想いながら、君と君の母上にご多幸をお祈りします
    アドルフ・ヒトラー』

    彡(゜)(<)

    453: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:52:28 ID:yYk
    手紙の最後、親にふれるいつもの結び方や・・・
    クビツェクのパッパマッマの安否状態知っててくれたんか・・・

    454: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:52:33 ID:sOG
    ぐう泣ける

    456: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:54:16 ID:a7A
    ヒトラーは本当は弱い人やからね
    近くにクビツェクがずっと居ればなぁ...

    457: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)13:56:25 ID:heO
    (´・ω・`)

    『我が人生最良の日々』

    (´・ω・`)

    (´;ω;`)「うっ……うっ……うあああああ

    ーーーーー
    ーーー


    『君が僕のところに来ることは可能だろうか』

    (´・ω・`)「うーん、これどういうことだろ 僕がオーバーザルツブルクの山荘に? いやそれはないな…」

    (´-ω-`)「それに、一体何を話せばいいんだ……僕は政治的な意見なんて言えないし、何より戦争は音楽ができなくなるから嫌だよ…」

    (´・ω・`)「どうしようかな」

    しかし彼は1938年にオーストリア国境を超え、かつて父が税関使として働いていたブラウナウに入った

    459: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)14:09:07 ID:heO
    ドイツ国防軍はオーストリアに進駐

    3月12日の夕方、ヒトラーはリンツの市長舎のバルコニーで演説した

    (´・ω・`)「よし行くぞ」

    僕は彼が泊まるホテルへ向かった

    ザワザワ ザワザワ ハイル! ザワザワ
    ザワザワ ハイル! ザワザワザワザワザワザワ

    (´゜ω゜`)(うわ、凄い人だかりだ)

    (´・ω・`)「ちょっとすいません……」

    ナンダアイツ アンナマエニデテナニヲ?

    (´・ω・`)「あの…帝国宰相と話がしたいんですが」

    SS「はぁ?(イカれてんなコイツ)」

    ソウトウニアワセテダッテヨ プーナニアノオヤジ ヤマダタロウオツ

    461: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)14:18:22 ID:heO
    (´・ω・`)「この手紙を…」

    SS「……少々お待ちを」

    SS「中に入って、どうぞ」

    ウオオトオサレタゾ イッタイナニモノナンダ

    (´゜ω゜`)(うああああ 新聞で見るような人ばっかりだ)

    (´゜ω゜`)(そうか!明日はオーストリア併合の国民投票をやる前日だ とんでもないタイミングで来てしまったぞ…)

    ジロジロ ジロジロ

    (´;ω;`)(か、帰りたい……)

    SS「この部屋です」

    (´・ω・`)(もうここまで来たんだ 行くぞ…)

    (´・ω・`)(アドルフ…は駄目だよね 礼儀正しくしないと アドルフはそういう無礼なのが嫌いだったし…)

    (´・ω・`)(ゴクリ…)

    ガチャ

    474: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:15:53 ID:heO
    彡(゜)(゜)「ん?」

    (´・ω・`)

    彡(゜)(゜)「お、クビツェクやんけ!」

    ザワザワ 「総統と親しげに…」「な、なんだと…」「うらやましい…」 ザワザワ 「一体奴は何者だ」

    (´・ω・`;)「え…えと…」

    (´^ω^`;)「お、お久しぶりです総統閣下 この度は急に押し掛けてしまい申し分ありません 今日のお日柄もよく…えと…」

    彡(゜)(゜)「はは…」

    彡(^)(^)「上出来や、クビツェク! ついにお前も他の連中と同じことを言うようになったな」

    (´^ω^`;)「あ、あはは…は…」

    彡(゜)(゜)「よっしゃ!こっちに来いや!」

    478: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:24:50 ID:heO
    通された場所は、バルコニーからリンツが一望できる部屋だった

    彡(゜)(゜)「クビツェク、お前は本当にあの頃のままや お前がどこにいても、ワイならすぐに見分けられたで お前は何も変わっとらん ただ年をとっただけや!」

    彡(^)(^)「久しぶりに会えて嬉しいで! まぁ座れや」

    (´・ω・`)「あ、ありがとうございます」

    彡(-)(-)「スマンな 本当はもっと長話したいんやが…」

    彡(゜)(゜)「今のワイにはブライベートはなく、普通の人みたいに振る舞うことができないんや」

    (´・ω・`)「はい、理解できています」

    彡(゜)(゜)「見ろや、ドナウ川に架かるあの橋を」

    彡(>)(<)「まだ架かっとるんか 昔と変わらんボロいままや!」

    479: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:26:11 ID:6Fe
    涙出るで

    480: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:32:54 ID:heO
    彡(゜)(゜)「ワイは断言するで! あの橋をあのままにはせん」

    彡(^)(^)「でもな、ワイはまたお前とあの橋を渡ってブラブラ歩きたいんや」

    彡(-)(-)「だがそれは無理や ワイが現れれば、皆がついてまわる」

    彡(゜)(゜)「しかしクビツェク、信じてくれや ワイはリンツに対してたくさんのことをしてやるつもりや」

    (´・ω・`)「あの計画ですね」

    彡(^)(^)「せや! 今こそあれを実現するで! まずはでかいオーケストラからや!」

    (´・ω・`)(彼は青春時代に企てたすべての計画を再び披露した まるであの頃から30年ではなく、せいぜい3年しか経っていないかのようだった)

    481: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:37:37 ID:E4w
    アドルフ・・・

    482: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:41:52 ID:heO
    彡(゜)(゜)「ところで、お前は何になったんや、クビツェク?」

    (´・ω・`)「私は地方官司になり、助役になりました」

    彡(゜)(゜)「助役とはどういうもんや」

    (´・ω・`;)「え、ええと…つまり、役人です」

    (´゜ω゜`)(し、しまった!これだけは口にしちゃいけないと決めていたのに!)

    彡(゜)(゜)「そか、役人か…書記か けれども、お前には合わんやろ お前の音楽的才能はどこにいったんや」

    (´・ω・`)(僕は話した 敗戦によって僕の音楽の道は台無しになり、飢え死にしたくなかったので、転職したことを)

    彡(-)(-)

    彡(゜)(゜)「せや、敗戦や」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、お前は役場書記のまま終わるべきやない」

    485: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:48:10 ID:B9A
    ンゴゴ…

    486: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:50:13 ID:heO

    ーーー

    彡(゜)(゜)「そか この小さな町で小さなオーケストラを…素晴らしいことや どんな交響曲を演奏しとるんや」

    (´・ω・`)「シューベルトの『未完成』、ベートーヴェンの『英雄』『運命』、モーツァルトの『ジュピター』などです」

    彡(゜)(゜)「そか それならワイはお前を援助せなな 報告書を作って送ってくれや それと、何か悩んだでることはないか」

    彡(^)(^)「ワイがパパーッと解決したるで!」

    (´・ω・`;)「い、いえ…つつましながらも十分生活は出来てるので特に希望はありません」

    彡(゜)(゜)「ファ!?大抵のの奴は喜んで頷いてたで」

    (´・ω・`)「そ、そうですか…」

    488: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:51:46 ID:6Fe
    ヒトラーのこういう面は全く知らなんだ

    489: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)20:53:19 ID:bsK
    けどクビツェクは敬語か…
    あの頃はもう戻らないんやね…

    490: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:01:08 ID:heO
    彡(゜)(゜)「ところでクビツェク、子供はおるか?」

    (´・ω・`)「ええ、3人います」

    彡(゜)(゜)「3人もか!」

    彡(-)(-)「ワイには家族がおらん 一人ぼっちや だが、お前の子供達の面倒をみてやりたいやで」

    (´・ω・`)(彼は子供について詳しく知りたがった 3人とも芸術的才能があると言うと、彼は喜んだ)

    彡(゜)(゜)「クビツェクの子供にはワイらみたいに貧困で苦しんでほしくないんや」

    彡(-)(-)「お前と別れてから、ワイは最悪の日々を送った 若い才能が困窮のために破壊されるようなことがあってはならんのや」

    彡(゜)(゜)「だから子供達に援助させてくれや!
    リンツのブルックナー学院に入れさせるで」

    (´・ω・`)(僕がそれを断ると、彼はそれでも食い下がった)

    彡(゜)(゜)「そ、それくらいはさせてくれや! 他ならぬ、クビツェクの息子や 遠慮するなや!」

    (´・ω・`;)「えと…やはりそういう訳には…」

    彡(。)(゜)「むむ…流石ワイの親友や…他の奴に通用する手が全く通じん…」

    491: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:01:10 ID:hSm
    クビツェクのこういうところがヒトラーに気に入られたんやろな

    492: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:06:52 ID:stK
    >>491
    逆に、クビツェクと真反対の人間ばかりがヒトラーを囲んどったんやなぁ…

    494: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:12:11 ID:heO
    副総統「総統、流石にそろそろ」

    彡(゜)(゜)「ファ!? もうこんな時間か!」

    (´・ω・`;)「あ、そうでした! これを!」

    彡(゜)(゜)「これは…ワイの画材や絵葉書か…」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、これらはお前だけの所有物や これをどうしようとワイは一切関与する気はあらへん」

    彡()()「全く、最近はワイが書いた絵だと言って高値で贋作を売るアホがおるんや」

    彡(●)(●)「覚えとるか!?ワイが学生時代に肖像画のペアを組まされたやつを! あいつ、ワイとほとんど喋ったこともない癖にワイの学生時代の伝記書きよった!!」

    彡(゜)(゜)「そういうものはワイのことを本当に知っとる人物だけが書くべきや もしそういう人物がいるとすれば、それはお前や、クビツェク」

    彡(●)(●)「ヘス副総統、このことを直ちに記録しておくように」

    ヘス「はい総統」

    彡(^)(^)「ほなまた会おうや、クビツェク」

    495: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:19:40 ID:9ND
    アドルフ……

    496: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:26:26 ID:heO
    (´・ω・`)(あれから、僕の静かで目立たない生活は急に騒がしくなった)

    (´・ω・`)(まず僕の所有物が狙われた ssの不良隊員や欲深な連中がよく家にきた)

    役所

    (´・ω・`)「あの、この書類についてなんですが」

    職員「は、はい…なんでしょうか…」

    (´-ω-`;)(明らかに怖がられてる…たまにそうでない人がいてもコネ狙い…)

    (´・ω・`)(でも新たな知り合いもできた 副総統のヘスだ 彼は他のss隊員や高官と違い、興味深そうにアドルフのことについて聞きたがった)

    (´^ω^`)「そこで彼は言ったんですよ『彼女と一緒にドナウ川に飛び込む』って」

    ヘス「ははは、女性に対しては昔からそうだったんですねぇ 今お付き合いなさっているブラウン嬢も…」

    (´^ω^`)「あはは、付き合った女性3人が自殺未遂……! ははは……は…」

    497: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:29:05 ID:WFH
    ひぇ……。

    498: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:48:23 ID:heO
    (´・ω・`)(そして、是が非でも援助を受けない僕に業を煮やしたアドルフは僕にあるチケットを送ってくれた リヒャルト・ワーグナーの祝賀劇の招待状だ! それは、あくまで彼の友人としてだ)

    (´;ω;`)(その公演は僕の叶わぬ夢だった! 美しい名曲、見ることすらできなかった巨匠! もう死んでもいいとすら思えた…!)

    彡(゜)(゜)「ワイが見ることができるのは、この上演だけや だが仕方ない、戦争なんや」

    彡(-)(-)「この戦争のせいで、ワイの建設事業は何年も後戻りしてしまったんや 残念や ワイは戦争をするために帝国宰相になったんやない…」

    (´・ω・`)「……」

    彡(゜)(゜)「クビツェク、お前も知っとるやろ どれ程ワイに建設したいものがあるかを」

    彡(●)(●)「戦争なんて糞や! ワイの建築計画を邪魔しおってからに……!」

    (´・ω・`)(フランスに勝利した後こんなことを言うなんて思いもしなかったよ…)

    彡(゜)(゜)「戦争が終わったら、ワイはまたお前を呼ぶ そして一緒に新しい建築を考えるんや」

    彡(゜)(゜)「お前はいつもワイのそばにいなけりゃならんのや」

    ヴー

    パチパチパチパチパチパチパチパチ

    こうして、最後の演目『神々の黄昏』が終わった 彼は別れ際に言った

    彡(^)(^)「ほな、また!」

    しかし、その約束は果たされることはなかった

    499: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:55:20 ID:heO
    1945年4月

    彡(゜)(゜)「お、拳銃と青酸カリやんけ! 同時に使ったろ!」

    ┏━━━━━┓
    ┃   / \ ┃
    ┃ /     \┃
    ┃ (゚) (゚)ミ┃
    ┃ 丿     ミ ┃
    ┃ つ   (  ┃
    ┃   )  (┃
    ┗━━━━━┛

    アドルフ・ヒトラー 死亡

    8日後 ドイツ降伏

    522: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:27:12 ID:Lgn
    >>499の適当さに草

    サンイチ

    500: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:58:15 ID:laU
    悲しいなあ…

    501: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)21:58:21 ID:6Fe
    なんでこんなことになってしまったんや…

    502: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:00:49 ID:bsK
    おお、もう…

    503: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:02:40 ID:heO
    1946年 グラーゼンバッハ収容所

    CIA「あなたはアドルフ・ヒトラーの友人なのですか?」

    (´・ω・`)「はい」

    CIA「いつから?」

    (´・ω・`)「1904年からです」

    CIA「それはどういうことですか?当時彼はまだとるに足らない人間だったはずです」

    (´・ω・`)「それでも私は彼の友達でした」

    CIA「なるほど それであなたは彼から何か貰いましたか?」

    (´・ω・`)「いえ何も」

    CIA「後年の彼はあなたを歓迎しましたか?」

    (´・ω・`)「はい」

    504: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:08:16 ID:heO
    CIA「どうやって彼に会ったのですか?」

    (´・ω・`)「私の方から出向きました」

    CIA「それであなたは彼と一緒にいたのですか? 本当に? すぐそばにですか?」

    (´・ω・`)「はい、すぐそばにいました」

    CIA「二人だけで? 警備なしで?」

    (´・ω・`)「二人だけで、警備もなしです」

    CIA「それなら、あなたは彼を殺すこともできたでしょう?」

    (´・ω・`)「できたと思います」

    CIA「ではなぜ、彼を殺さなかったのですか?」

    (´・ω・`)「彼は、私の友達だからです」

    508: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:14:47 ID:heO
    1947年4月

    CIA「もう帰ってくるなよ」

    (´・ω・`)(僕何もしてないんだけどなぁ…)

    (´・ω・`)(僕ももう57歳か)

    (´-ω-`)「……」

    集まれ!集まれ!

    (´・ω・`)「ん」

    急いでこっちに来い!

    (´・ω・`)「『リエンツィ』……か 久しぶりに見てみるか もうほとんど瓦礫みたいな劇場だけど」

    509: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:21:38 ID:heO
    劇場(急ごしらえ) 中

    (´・ω・`)「お、この崩れた柱が腰掛けるのに丁度いいや」

    石を持ってこい 松明を持ってこい!

    (´・ω・`)「よっこらしょ…腰が痛いなぁ 戦中の瓦礫運びが効いたな…」

    奴は呪われた 奴は破門された!

    (´・ω・`)「……」

    私が引き上げてやった民衆たちも、私を見捨てた

    私の幸運に集まってきた友達たちも、私を見捨てた……

    (´・ω・`)「……」

    (´・ω・`)(……)

    (´-ω-`)(……)

    510: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:24:32 ID:heO
    1956年 アウグスト・クビツェク 死去

    彼の残した著書は青年期のヒトラーを詳細に記した数少ない資料として今日も参考にされている



    アウグスト・クビツェク

    アウグスト・クビツェク(1888年8月3日 - 1956年10月23日)は、オーストリアの指揮者。 アドルフ・ヒトラーの青年時代の親友。アドルフ・ヒトラーの青年期を良く知る人物として、その回想録は非常に重要である。

    リンツで生まれる。1905年にリンツの歌劇場でヒトラーと知り合って以来、親友になる。それから1908年にウィーンで別れるまでの約3年間、ヒトラーと友人であり続けた。アウグスト自身はオーストリア=ハンガリー帝国、マリボルの指揮者になるが、第一次世界大戦の影響で失職し、戦後は役場で公務員として勤める。

    1933年にヒトラーが首相になった時には祝福の手紙を送り、またヒトラーもすぐに返事を送っている。1938年にドイツ総統となっていたヒトラーと再会した。1943年に、ヒトラーからの命をうけたマルティン・ボルマンによって地区戸籍局長に任命されている。 クビツェクは砕けた話が苦手なヒトラーが「Du」という、ドイツ語で親しい間柄で使われる二人称で呼ぶ数少ない友人であり、出世後再会を熱望する手紙でも「Dir und Deiner Mutter alles Gute wunschend bin ich in Erinnerung an unsere alte Freundschaft(懐かしい友情を思い出しながら、君と君のお母さんの幸福を願っています)」と綴っている。 第二次世界大戦後に青年期ヒトラーを描いた回想録を出版した。この回想録は記述ミスなどに批判があるが、この時期のヒトラーを詳細に記した数少ない資料として貴重である。1956年にオーバーエスターライヒ州エファーディング(英語版)で死去した。

    彼は戦後連合国軍に逮捕され、16か月にわたって取り調べを受けた。「なぜあなたは再会した時、彼を殺そうとしなかったのか」と聞かれた所、彼は「友人だからさ」と答えたという。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/アウグスト・クビツェク

    511: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:24:54 ID:CE1
    遂に完結か
    乙!

    512: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:25:01 ID:eYz
    サンキューイッチ

    513: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:25:07 ID:heO
    ほな、また…

    514: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:25:12 ID:I71
    おつかれ

    515: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:25:15 ID:NMx
    感動的やった

    519: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:26:18 ID:MdB
    当たり前だがヒトラーも人間なんやな
    お疲れ様やで

    527: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:30:40 ID:CE1
    第一次世界大戦がなければ、とかいろいろ考えてしまうな

    530: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)22:35:53 ID:xll
    ヒトラーはクビツェフと別れたあとずっと孤独やったんやな
    その孤独は今も続いとる気がする

    537: 名無しさん@おーぷん 2015/08/22(土)23:25:29 ID:CGQ
    サンキューイッチ
    もっと歴史知りたくなったわ

    553: 名無しさん@おーぷん 2015/08/23(日)11:01:45 ID:qfj
    おつ

    551: 名無しさん@おーぷん 2015/08/23(日)02:48:04 ID:RlA
    イッチお疲れ様
    なぜ彼はサイコパスなのか?ミルウォーキーの食人鬼、ジェフリー・ダーマーの生い立ち
    http://world-fusigi.net/archives/8632126.html








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    コメント一覧

    1  不思議な名無しさん :2016年11月03日 23:58 ID:C1uENxNMO*
    ジェフリーの時と違ってやきう民の顔文字間違ってるし、同じ人ではないと思うけど。
    でも面白いよね。
    2  不思議な名無しさん :2016年11月03日 23:58 ID:8E2N3XE60*
    書き方のせいもあるかもしれないが、
    頭の中で腐向けで再生した。
    3  不思議な名無しさん :2016年11月04日 00:08 ID:MKYiJY2i0*
    ヒトラーも少し時代とかが違えば立派な絵描きになっていたんだろうな
    悲しいもんだ
    4  不思議な名無しさん :2016年11月04日 00:08 ID:kTakblVW0*
    ヒトラーが、クビツェクから離れたのは、クビツェクがアパートに女を連れ込んだから・・・という説もある。
    5  不思議な名無しさん :2016年11月04日 01:10 ID:4azc9MXq0*
    >>103
    ヒトラーの身長は確か175cmあって、当時の平均以上だよ
    チャップリンの独裁者で、小さく描かれてただけだぞ
    6  不思議な名無しさん :2016年11月04日 01:45 ID:7h.4xAEe0*
    ヒトラーは空気の読めないアスペルガーぽいところがある
    7  不思議な名無しさん :2016年11月04日 01:59 ID:MkGvOVoT0*
    真夏の夜の淫夢に見えてしまった( >д<)、;'.・
    8  不思議な名無しさん :2016年11月04日 02:06 ID:7h.4xAEe0*
    一旦物事に夢中になるとそのことしか頭に入らず、その熱気は人に影響を及ぼすほどだったらしい
    9  不思議な名無しさん :2016年11月04日 04:24 ID:bilZHqYC0*
    面白かった!
    こんな時間だよ(笑)
    10  不思議な名無しさん :2016年11月04日 04:52 ID:HNckcZHo0*
    どれだけ時が流れても、二人の友情は変わらなかったんだなぁ
    11  不思議な名無しさん :2016年11月04日 05:07 ID:tt5IRZKB0*
    ちょうど今、わが闘争読んでたから、とても感情移入できた。

    12  不思議な名無しさん :2016年11月04日 05:57 ID:7iEg23ON0*
    誤字・脱字が目立つが、全然気にならん位面白かった。
    13  不思議な名無しさん :2016年11月04日 06:19 ID:ZAs9LtBs0*
    結局ヒトラーの腹がギュルギュル言うてたんは何やったん?食べなかったいうこと?
    それから別れ際に紳士が横にいたっていうのは結局ヒトラーも身売りしたいうこと?
    14  不思議な名無しさん :2016年11月04日 06:33 ID:2q8Hqom90*
    (虐殺行為はNO)
    15  不思議な名無しさん :2016年11月04日 07:14 ID:iFUXkCw.O*
    ヒトラー自身はユダヤ人虐殺など考えてもいなかった。確かに財産は没収したがね。戦争利権に翻弄された悲劇の人だよ。アメリカとユダヤの闇がナチスを通して浮き彫りになる。悲しい。
    16  不思議な名無しさん :2016年11月04日 07:23 ID:YE2aQvU.0*
    素直に原著の要約だけでいいのに何でAA劇にしちゃうんだろ
    セリフなんか殆ど捏造だし何考えてんだか

    17  不思議な名無しさん :2016年11月04日 07:57 ID:LuBkMkZT0*
    ただヒトラーについて普通に書いてたってここにまとめる意味ないだろ阿呆か
    18  不思議な名無しさん :2016年11月04日 08:49 ID:EHJH0Lhh0*
    ※14

    初カキコ…ども…

    俺みたいな中3でグロ見てる腐れ野郎、他に、いますかっていねーか、はは

    今日のクラスの会話
    あの流行りの曲かっこいい とか あの服ほしい とか
    ま、それが普通ですわな

    かたや俺は電子の砂漠で死体を見て、呟くんすわ
    it’a true wolrd.狂ってる?それ、誉め言葉ね。

    好きな音楽 eminem
    尊敬する人間 アドルフ・ヒトラー(虐殺行為はNO)

    なんつってる間に3時っすよ(笑) あ~あ、義務教育の辛いとこね、これ
    19  不思議な名無しさん :2016年11月04日 09:40 ID:iGprHCDI0*
    これ他でもまとめられてたからブクマしてるわ
    本当に良くできてる
    20  不思議な名無しさん :2016年11月04日 09:48 ID:Q0EmhaNq0*
    ほーん用済みじゃ失せろ
    21  不思議な名無しさん :2016年11月04日 10:06 ID:iFUXkCw.O*
    親友クビツェクはヒトラーがホロコーストを主導したなど信じていないだろう。そして今では、実際そうであった事がほぼ確実視されている。ヒトラーの名誉回復はユダヤ人権団体の圧力でもはや不可能なんだけれどもね。
    クビツェクの手記は、極悪人としてのヒトラーを否定する為に書かれたに違いない。はっきり言うが、金与えて戦争に引きずり込んだアメリカ、裏で暗躍する金融ユダヤこそ糞!!
    22  不思議な名無しさん :2016年11月04日 10:31 ID:0gh9heVS0*
    ※16
    ワイは去年このスレのおかげでヒトラーに興味もったしクビツェクの回想録買ったし有意義で満足やで
    23  不思議な名無しさん :2016年11月04日 11:12 ID:SC8gG0790*
    ※16 ※17
    お前らのような連中のためにあるわけじゃないんだが?
    不平不満しかないなら見なければいいんじゃない?
    24  不思議な名無しさん :2016年11月04日 11:52 ID:oH2ZoXmO0*
    ジェフリーのやつといい面白いわぁ
    新作あったらまたまとめてください
    25  不思議な名無しさん :2016年11月04日 11:58 ID:ghEYfkAC0*
    せめて参考文献は書かないと、すべてが捏造小説と言われても仕方がない
    根拠なく安易に信じる奴らが怖いわ
    26  不思議な名無しさん :2016年11月04日 12:41 ID:Bhyz9Jd90*
    なぜ今さらまとめた?
    27  不思議な名無しさん :2016年11月04日 13:04 ID:W3l3aieM0*
    関係ないけど*25見て思い出した
    昔桐生操がわりと好きだったけど、著書に灯台守が消えた謎の事件について書かれた物があって、それでアレッと思って読まなくなった
    28  不思議な名無しさん :2016年11月04日 14:10 ID:kszaQQ4I0*
    大変面白かった乙
    29  不思議な名無しさん :2016年11月04日 16:44 ID:QTQzMq.LO*
    この回想録、映像化とかしてないんかな?ヒトラーはタブーだから出来ないのかな?
    多少友人の判官贔屓を差し引いても美しい映画になりそうなんだが
    30  不思議な名無しさん :2016年11月04日 19:35 ID:OC9qHKGp0*
    欅の件と言い、恐ろしい世の中だね
    ヒトラーは、人間だった
    31  不思議な名無しさん :2016年11月04日 19:39 ID:rGjSqlmo0*
    再掲ってかかんでいいんか?
    32  不思議な名無しさん :2016年11月04日 20:19 ID:vaKSJrk30*
    ※16※17
    物語をまとめるのってね…凄い才能が必要なんだよ
    まあ君らには無いようだけどw 自分でそう宣言しちゃってるからなww
    33  不思議な名無しさん :2016年11月04日 20:43 ID:H3V.W2wF0*
    なぜ再会した時に殺さなかったのか?
    という質問に対しての「友人だから」が悲しいな
    34  不思議な名無しさん :2016年11月04日 21:19 ID:SdnV9LgU0*
    大河ドラマみたいだな。
    35  不思議な名無しさん :2016年11月04日 21:43 ID:Q3SMmNKR0*
    ワイのスマホやとホモ紳士にモーションかけられたあたりで途切れとる
    続きを読みたい…
    36  不思議な名無しさん :2016年11月04日 21:58 ID:Q3SMmNKR0*
    ※35だけどリロードしまくったら読めた
    いい話をありがとさん
    37  不思議な名無しさん :2016年11月04日 22:01 ID:tqR.QTOy0*
    いや※17は※16を揶揄してるだけだろ
    38  不思議な名無しさん :2016年11月04日 22:17 ID:a314ORpf0*
    これで映画化して欲しい。無理だとは思うけど
    39  不思議な名無しさん :2016年11月04日 23:58 ID:O7h8x4oY0*
    ヒトラーは人間だった
    だけどやっぱり総統閣下だった
    すべてが自らの思惑通りではなかったとしても、
    それでも彼が行った行為は事実である。

    ヒトラーを無実・無罪であるとするものの多くは、
    他力本願で自らの置かれた不満な状況の原因を
    他に帰結するものである。
    40  不思議な名無しさん :2016年11月05日 01:04 ID:JZFnDCKS0*
    案の定用済みじゃ失せろコメあって草
    41  不思議な名無しさん :2016年11月05日 01:26 ID:dgPPVIKjO*
    主導してなかったとしても、代表・責任者として止める義務はあったんだよね。

    んでも、普通の学生だったんだな。
    みんな昔は子供だったんだよ。
    42  不思議な名無しさん :2016年11月05日 01:47 ID:xX0NasglO*
    ヒトラーが無実、無罪なんて誰が言ってるの?耳にした事がないんだが。疲弊したドイツを救ったと考えている人でも無実なんて思ってないでしょう。
    ただ、ホロコーストは連合国側のでっち上げ、これはもはや常識レベルの話だよ逮捕されるからドイツ国民も表立っては言えないがね。ヒトラーにはロシアへの追放しか頭に無かった。それをロシアが拒否。仕方なく強制収容所を建設しそこに隔離したんだ。
    敗戦が濃厚になると軍資金の提供していたアメリカも急遽ドイツ軍攻撃に回る。収容所で亡くなった原因は病死か餓死だよ。もはや敗走するしかなかったドイツに収容所内の惨状の責任を全ておっ被せるのはどうなんでしょうね。
    43  不思議な名無しさん :2016年11月05日 02:45 ID:dgPPVIKjO*
    収容所を作って強制した以上、ある程度までは作った側が責任を持つものでしょう。
    具体的には水、食料の供給と適切な衛生環境。
    それらが困難になったら敗走途中でも解放してやればよかったんじゃないかな?

    解放された人々が即戦でドイツにダメージ与えられるとは思えないし。
    44  不思議な名無しさん :2016年11月05日 03:12 ID:xX0NasglO*
    収容したユダヤ人をこきつかったのは主にユダヤ系の化学工場だった事が判っている。その工場、表向きはドイツ企業だが、実質はアメリカの企業だった。当然、収容所内の惨状は知っていた。何故すぐに助けなかったんでしょう…。アメリカが関与している事を隠蔽するのに手間取ったからですよ。アメリカは怖い。ISに武器提供し巨大化させながら、突如ISは文明の敵だと空爆する。陰にはいつもユダヤの影。
    45  不思議な名無しさん :2016年11月05日 03:30 ID:xX0NasglO*
    アウシュビッツを例にあげるとその化学工場は敷地内にあった。もしもナチスが解放しようとしてもアメリカが許す筈がない。秘密がばれるのに。俺は内部事情に精通しているかなりの数のユダヤ人をナチスじゃなくアメリカが殺したと見ている。救出を遅らせた(むしろ救出しようとしなかった)のは、出来れば全員死んで欲しいと思っていたからだよ。
    46  不思議な名無しさん :2016年11月05日 11:32 ID:xJtbSR8h0*
    なんか、目から汗が出てきた……
    47  不思議な名無しさん :2016年11月06日 02:01 ID:LfCboHVa0*
    最新の研究じゃ、ユダヤ虐殺なんて無かったとされるのが普通。
    ところが、この研究結果が出ると、研究者が不幸になる。虐殺の証拠はないのに不幸の証拠は山ほど。
    で、最新の研究とやらは30年ぐらい前から止まったまま。
    48  不思議な名無しさん :2016年11月06日 13:03 ID:Shl3zjz.0*
    ホロコースト嘘かもしれないっていうのにびっくりして調べたら違和感ありまくりで驚いた
    迫害は本当だとしてもガス室の存在眉唾すぎてこわい
    しかもガス室の存在に疑問をぶつけると逮捕されるんでしょう?
    何それ言論の弾圧じゃんナチとやってること変わんねぇよ
    49  不思議な名無しさん :2016年11月06日 16:47 ID:125fq.xcO*
    アンネの日記も、アンネの父親に頼まれた小説だと執筆した作家が過去に証言しています。そして、その時の裁判資料を探そうとした者はことごとく消されます(笑)。
    実際ホロコーストに関しては、調べれば調べる程、胡散臭さが増すのです。
    アポロ11号の月面着陸、9、11テロ、怪しいものです。
    50  不思議な名無しさん :2016年11月06日 17:40 ID:maJnLWDPO*
    サッスン・テープがもし出てきても同じかもね
    51  不思議な名無しさん :2016年11月07日 00:40 ID:.UWsAh.H0*
    面白いなぁ。
    みんな生きてた人間だったんだよなぁ。ただの人間だったんだよなぁ。っと、この人の文章読むと思う。

    どうしても手紙とかの記録とかって苦手なんだよ。俺みたいなのにとって本当に読みやすくて面白い。
    52  不思議な名無しさん :2016年11月07日 09:56 ID:GKH6KqlX0*
    クビチェクと出会ったばかりのヒトラーの特徴ってネット弁慶によくある性格でもある。その、どこにでもあるような性格の人に、どこにでもあるような出来事が積み重なって変貌していく様に、ただただ圧倒されるしかない。言わば、瓶に貯めた雨水に日光や僅かな化学物質などの小さな要因が沢山積み重なって薬品に変化した。ただ、時代によって薬品の評価が「特効薬」にも「毒」にも変化してしまう、という感じかな。
    最後までまとめ切ったイッチ君にも感謝。
    53  不思議な名無しさん :2016年11月10日 02:33 ID:gptLB.u30*
    今日も仕事なのに一気に読んでしまった
    54  不思議な名無しさん :2016年12月06日 10:25 ID:KE1.k.pq0*
    友人だからさ

    って言われたいわ
    55  不思議な名無しさん :2016年12月10日 17:31 ID:OfqM.wtw0*
    一言言わせて 書いてくれたイッチさんありがとう
    56  不思議な名無しさん :2016年12月30日 16:10 ID:.1Dat4UG0*
    はー、大掃除中なのに読みふけってしまった…
    おもしろかった!
    57  不思議な名無しさん :2017年01月07日 04:53 ID:OaKsxr7.0*
    これはいいね。
    58  不思議な名無しさん :2017年01月11日 19:29 ID:5eZLnbgi0*
    独裁者というとエゴが肥大化した欲深人間のイメージだけど、青年ヒトラーは真逆なんだよね。
    周りが修行僧、苦行僧と呼ぶほど。
    女にモテ、高収入(クビツェクと別離後)にも拘らず。
    本当にヒトラーという人間は面白い。
    「ナチスの狂気」というサイトもオススメ。
    59  不思議な名無しさん :2017年01月20日 02:03 ID:QwcqODJg0*
    捏造小説が歴史を変えていく見本だな

    おもしろければ何書いてもいいわけない

    まじで止めて欲しいわ
    60  不思議な名無しさん :2017年02月08日 07:01 ID:PGCtxM2u0*
    ユダヤ人がバカすぎてヒトラーが評価されていく事実
    61  不思議な名無しさん :2017年02月26日 14:54 ID:.c4omBub0*
    おもしろかった。
    最後は端折らずにもう少し丁寧だったらより良かった。
    62  不思議な名無しさん :2017年02月27日 02:16 ID:08FWCHAe0*
    ヒトラーの身長は175cmと言われる。

    当時としては大きいほう(現在のドイツの平均身長も180ないぐらい)
    だが、「理想とするアーリア人」の親衛隊(183以上6フィート)
    で脇を固めたため、小さく見えた。
    63  不思議な名無しさん :2017年03月17日 07:18 ID:.m1aL9LI0*
    はえ〜一気に読んでしまった。ヒトラーって子供の頃から自我が強かったんだな。とりあえず1に感謝。
    64  不思議な名無しさん :2017年04月18日 15:57 ID:7zuxI7Nd0*
    私がヒトラーについて詳しく知らないというのはあるけど、ダーマーのよりずっと出来が良く感じる。
    クビツェクが可愛い。落ち着く。
    65  不思議な名無しさん :2017年04月19日 22:56 ID:nJ6Kj2Ai0*
    読みやすくて面白い!
    66  不思議な名無しさん :2017年05月25日 23:22 ID:rrmwzLVv0*
    まさか、最後まで読んでしまうなんて。
    67  不思議な名無しさん :2017年05月26日 09:37 ID:mVzqfBvp0*
    クビツェクさんありがとう
    68  不思議な名無しさん :2017年05月28日 06:51 ID:1c64bbb.0*
    ヒトラーさんの事、名前は知ってたけど
    何も調べないまま、とにかく恐ろしい人ってイメージしか無かった
    ガッチガチの真面目な本だと私のユルユルな頭には入って来ないので
    イッチさんによる絵本風な物語は本当に読みやすくて楽しめました。
    ありがとうございます。
    そしてこの素敵で切ないお話をupして読むキッカケを与えてくれた、
    不思議ネットの管理人さんにもありがとです☆
    69  不思議な名無しさん :2017年07月09日 16:49 ID:aI0EnEno0*
    勝てば官軍という言葉をつくづく思い知らされるンゴねえ…
    ヒトラーがやったことすべてが正しいなんてもちろん思わないが、過小評価されすぎな感じはある
    彼を祭り上げた国民たちが、自らを騙された被害者などと言い出して
    大衆なんてそんなものだけれどね
    70  不思議な名無しさん :2017年07月18日 16:08 ID:dXtlJew50*
    良まとめ
    71  不思議な名無しさん :2017年07月26日 16:26 ID:94eOkKSn0*
    前も別のサイトで読んだけどまた読みふけってしまった
    時代に翻弄されて、夢を叶えられなくても、クビツェクとヒトラーの友情は変わらなかったんだな
    我が人生最良の日々の思い出、って手紙に記してあるのが切ない
    72  不思議な名無しさん :2017年07月28日 03:33 ID:xJqZ5J2B0*
    孤立した人間は彼のようになるか天涯孤独で慎ましく生きるかの二択しかないのだとしみじみ感じた。
    73  不思議な名無しさん :2017年08月01日 04:41 ID:IbvgGttL0*
    ニンジャの国www
    これがなんか良かった^ ^
    74  不思議な名無しさん :2017年08月13日 03:59 ID:X6o0KSV.0*

    原作を良い具合にはしょって読みやすくしていて良い。
    75  不思議な名無しさん :2017年08月17日 02:29 ID:maE1u5ks0*
    これ読むとヒトラー預言とか嘘じゃね?って毎回思ってしまう
    ヒトラー崇拝じゃなくて普通にヒトラーいい奴だと思った
    こんなこと外国で言ったら即タイーホなんだろうけど
    76  不思議な名無しさん :2017年08月23日 17:39 ID:QWlDI15C0*
    面白かった!
    77  不思議な名無しさん :2017年08月30日 13:50 ID:D44T.gDZ0*
    友達思いではあるが、別段いい奴ではない様に思うが。
    78  不思議な名無しさん :2017年09月01日 12:40 ID:F.xG.rQu0*
    こういうの読むと、歴史上の人物も一人の人間だったんだなあって思うわ
    この人の回顧録はそろそろ映画とかでやって欲しい気がする、それこそ勿論脚色なしで淡々としたやつ。
    ユダヤ系から阻止されそうではあるが、いわゆるヒューマン系として色々と考えさせてくれるいい映画になりそうではある。
    79  不思議な名無しさん :2017年10月24日 01:22 ID:rM1blgqq0*
    友達殺す訳ないやろ…
    CIAもアホやな
    80  不思議な名無しさん :2017年10月28日 17:53 ID:PTHFSqzp0*
    私の友達だからですで泣いてしまった
    にしてもなんでクビツェクが逮捕されなきゃあかんねん
    81  不思議な名無しさん :2017年12月29日 00:09 ID:RK5.VX7T0*
    クヴィツェクは辛かっただろうな…
    あんなにヒトラー万歳と言ってついて行ってた民衆は国が負けるとヒトラーを叩いた。

    彼は一体なにを思って見ていたのだろう
    82  不思議な名無しさん :2017年12月29日 11:38 ID:27ihzC760*
    ヒトラーという狂人による戦争みたいなイメージが強いけど
    民族思想や戦争への流れは時代的背景があっての事
    もちろんヒトラーの責任は大いにあるけど

    83  不思議な名無しさん :2018年01月05日 19:17 ID:84GzU5e60*
    ヒトラーは歴史上最凶の大悪人という風潮があるが、当然ながら一人の人間として、良いところも、人間的な面にも溢れていることを再認識したよ
    少なくとも自分は、人間的な面ではヒトラーに親しみを感じられるかもしれない
    もっとヒトラーについて知りたいと思ったわ
    84  不思議な名無しさん :2018年01月05日 23:46 ID:e6tuzTgI0*
    本の読み方についても勉強になったし、ほんまありがたいわ。
    85  不思議な名無しさん :2018年03月14日 15:24 ID:QcHiMAA40*
    >ついにお前も他の連中と同じことを~

    笑ってるけど寂しかったんだろうな
    86  不思議な名無しさん :2018年04月02日 20:09 ID:JM6CG6I00*
    ヒトラーの親友か。初めて知った。
    普通、友人が偉くなればあやかろうと寄っていったり、あわよくば地位や
    援助を得ようとするが、クビツェクは本当に青年時代と同じに親友として
    ヒトラーと付き合っていったんだな。
    ww1が無ければこの二人も、そして世界もどういう未来になっていたかな。
    87  不思議な名無しさん :2018年04月21日 13:30 ID:u9NVBueW0*
    戦争が無ければと言うが
    ユダヤが戦争を起こした訳だからな

    結局ユダヤを滅ぼす以外に運命は避けられない
    88  不思議な名無しさん :2018年05月31日 23:11 ID:iWEWRCjh0*
    思想は別としてカリスマ性はあるな
    89  不思議な名無しさん :2018年06月09日 01:52 ID:tboI08FE0*
    戦争のあった時代に悪だ正義だレッテル貼るのは不毛、とまでは言わないが、力のある政治家指導者であったことだけは確かだわ。
    内面が少し見られて興味深かった。
    90  不思議な名無しさん :2018年06月17日 20:53 ID:VJ4gfbB20*
    オタクの友情ってこんなだよね……
    91  不思議な名無しさん :2018年06月17日 20:54 ID:VJ4gfbB20*
    ヒトラーは時代が違っても絵で食べていけるほどではなかったと言われている
    92  不思議な名無しさん :2018年06月17日 21:53 ID:VJ4gfbB20*
    同人誌ですらナチスの仮想戦記書くとすごい叩かれるこんな世の中じゃ真相なんてわかりゃしねーのさ。
    93  不思議な名無しさん :2018年06月17日 21:59 ID:VJ4gfbB20*
    ※60
    アドルフのばっちゃはユダヤ系やで
    だからトーチャン嫌い→ユダヤの血め……!!となった説があるよ
    アドルフくんこんなだし自分にたかる人に興味無いから周りに集まってくる人も悪い意味でVIPPERみたいな行動力で変なことばかりしてた。
    94  不思議な名無しさん :2018年07月09日 12:19 ID:aLwV.cGo0*
    おいおいおいおい!
    ヒトラーいい人とか言ってるやつ大丈夫か?
    こういうタイプが宗教にハマるんだね。
    びっくりしたわ。
    思想もやばいし性格もやばい。
    勝手な誇大妄想でユダヤ人根絶やしにしよう!ってなったの忘れんなよ〜
    95  不思議な名無しさん :2018年07月09日 12:27 ID:aLwV.cGo0*
    ちなみにヒトラーにユダヤ人の血が入ってる説はたしか研究の結果事実ではないと判明してたような…

    ま、普通の人ならあの虐殺行為したことを踏まえると人間味あったとかいい人だったかもとは思えないと思うんだけど。
    父ちゃん死んだ後、嫌ってたくせに父ちゃんのマネするように家族に威圧的になったそうな。
    9歳だった妹にも平気で平手打ちしてたって。
    最低じゃん。
    96  不思議な名無しさん :2018年08月01日 23:06 ID:ZkvjfWs60*
    文盲ばっかだな米欄
    上のやつとか
    97  不思議な名無しさん :2018年08月09日 16:32 ID:an9a5ydx0*
    クビツェクめっちゃ良い奴だな
    ヒトラーがやったことはどうあれ
    二人の友情は素晴らしいわ
    98  不思議な名無しさん :2018年10月16日 15:17 ID:AQSry1SX0*
    ※59
    いつ事実そのままに書く、と言ったのかな?
    お前さんが事実がゆがめられると懸念するんやったら自身で「正確な」読み物書けばいいのに
    文句言うだけだったら誰にも出来るぞ、今の俺がいい例だな!
    99  不思議な名無しさん :2018年10月25日 05:57 ID:bv62so7G0*
    米欄で文句言ってる方々へ
    嘘は嘘であると(ry

    読み物としては普通に面白かったわ
    ヒトラーについて調べて見ようとも思ったし
    100  不思議な名無しさん :2018年11月16日 16:50 ID:Q6I8KZ660*
    少なくともコレはクビツェクにとっての「事実」
    別の視点から見れば違う「事実」があるは当然だけど
    だからといってこの話を嘘とは言えない
    101  不思議な名無しさん :2018年11月16日 22:15 ID:p2Zpz5a.0*
    そして今、ヒトラーの想いは積もり、ドイツ第三帝国をEUと言う形で成し遂げた。
    なお移民のせいでゲルマン人は苦しんでる模様w
    102  不思議な名無しさん :2018年11月23日 21:53 ID:bVOtV5..0*
    泣いた。ただ泣いた。
    103  不思議な名無しさん :2018年12月02日 16:23 ID:JE773s9Z0*
    読み耽った
    読みやすくて面白かったよ
    104  不思議な名無しさん :2019年04月14日 10:51 ID:vZ6J5wOX0*
    俺も※13のギュルギュルの下りが気になるのだが
    ここら辺は元になった本読めば何かわかるのかな?
    105  不思議な名無しさん :2019年06月27日 18:41 ID:TGyIk9cC0*
    ヒトラーの友人目線で見るとついヒトラーに肩入れしてしまいたくなるな
    106  不思議な名無しさん :2019年07月03日 12:53 ID:yB7mbnTZ0*
    ユダヤ教徒やキリスト教徒など一神教は自分らを救ってくれた指導者は偉大な大帝だし、迫害した奴は世界の敵として喧伝するからなぁw
    コンスタンティヌス大帝とヘロデ王やラムセス二世の対比…(帝政ローマ初期にも迫害したせいで低評価されてる皇帝がいる)
    コンスタンティヌス1世はキリスト教を導入したせいで東ローマの屋台骨を弱くした気がするし、ラムセス二世は軍事的に優れた偉大な指導者
    奴らにとっては自分たちの集団がすべてで国家への貢献など知らんという態度だから、少なくとも連中は色眼鏡で評価してることは理解しとかないといけない
    107  不思議な名無しさん :2019年10月07日 09:54 ID:VeNehPre0*
    数年前にも見たけどやっぱりすごいわこれ
    世界史ちょっとかじってから見るとまた違って見えるな
    108  不思議な名無しさん :2020年01月05日 23:49 ID:3Z7MWP.Y0*
    ※100
    そういうことなんだよね。

    「ヒトラーがいい人という奴は許せん!ムキー」って
    結局物事を多面的に考察できない残念な頭の持ち主だわ。
    109  不思議な名無しさん :2020年01月13日 02:03 ID:OHHPj0.V0*
    おもしろくて最後まで見てしまった
    110  不思議な名無しさん :2020年04月21日 01:19 ID:H66zCngD0*
    すげええ...またこういうのバンバン作って欲しい
    111  不思議な名無しさん :2020年06月29日 17:43 ID:iMBPahRl0*
    普通に泣いた。

    たまに「タイムトラベルできるようになったらヒトラーを暗殺すべきか」
    みたいなことを真剣に議論してる海外掲示板みるけど、無意味だよね。

    ヒトラーもただの権力に踊らされただけの被害者だ。彼が総統にならなくても、別の誰かが戦争を起こし、ユダヤ人を殺した。止められる者など何処にも居なかったんだ。罪は罪だけどね。
    112  不思議な名無しさん :2020年06月30日 01:01 ID:71l9uQip0*
    ※104
    掘られたっぽいよなあの描き方w
    113  不思議な名無しさん :2020年07月16日 22:27 ID:FE8K4qAQ0*
    米リカも原爆落としたし、日本もいっぱい人殺したのに、なぜヒトラーはこんな頭おかしい人みたいな書かれ方するのかな。(実際に頭は少しおかしそうだけど。)

    このヒトラーの話を読んで、
    教科書だけじゃ知ることができないことがたくさんあるって思った。
    どこまでが事実なのかどうかは置いておいて、よく考えたらヒトラーも人間なんだと思った。


    (
    「1944年9月18日、ルーズベルト大統領とチャーチル首相は、ニューヨーク州ハイドパークで首脳会談した。内容は核に関する秘密協定(ハイドパーク協定)であり、日本への原子爆弾投下の意志が示され、核開発に関する米英の協力と将来の核管理についての合意がなされた。」
    この文章のみを見たら、ルーズベルト大統領はひどい人だとか思われるかもしれないけど、この人は偉人とかって言われている。
    )
    114  不思議な名無しさん :2020年09月24日 00:37 ID:P3YBdBRJ0*
    漢字の変換ミスで“牛が大人”だとか思ってるゴキブリAI上級国民には理解できないだろうけど老人が多く自殺する国がどうとか言うのもゴキブリAI上級国民のアドルフ・ヒトラーが日本語の駄洒落で“薬漬けの老害が自由にすることを銀の銃”だと曲解した挙句に銀の弾丸や魔法の弾丸だと言い張ったせいだしナチスなんて滅んで当然の組織だったんだろうな
    銀の弾丸になれないからマジック・バレットもとい薬に頼ってたゴキブリAI上級国民のギンズバーグがどうあがいたところで警察や公安やヤクザが使えない癌細胞を必死に守ってて自然淘汰が起こらない環境だから結局は人工妊娠中絶の権利だけじゃ足りないくらい世の中殺した者勝ちなんだよな
    アンリマユのように立場のすり替えが止められなくて十字架にかけられたホモのキリストも駄洒落で子供を司教だと曲解した挙句に麻薬で勃起させて子供を遺そうとしてたらしいしホモの誤記ブリAI上級国民が“帰れない仲間を増やすために始めたのが宗教”だから駄洒落で州境を宗教というような曲解を捨てた上で宗教を消せない限り天国とか神の扉とやらを開けてもバックドラフト現象でカリフォルニアのパラダイスみたいに炎上するだけなんじゃないの
    キリストが駄洒落で交わらざるをマジワラ猿と曲解した結果スペインにあるキリストの肖像画も猿というか爆笑ゴリラになったんだろうしな
    115  不思議な名無しさん :2021年03月04日 17:40 ID:7R9mxbvJ0*
    ヒトラーをナチス染めたのは…
    116  不思議な名無しさん :2021年03月09日 02:47 ID:WNFi5yfZ0*
    やっぱりヒトラーの方が好きだな
    117  不思議な名無しさん :2022年08月03日 04:44 ID:KnJ9iX.o0*
    二人を食事に誘った紳士がいたとしたら、田舎出身の貧しい若者を餌食にする金持ち紳士に一番虫唾がはしる
    118  不思議な名無しさん :2022年12月30日 22:08 ID:mXVyJ7Al0*
    これは本当に好き
    このまとめを見て不思議netを見るようになった
    119  不思議な名無しさん :2022年12月30日 22:48 ID:vN4nkB570*
    クビツェクを最初に知ったのは水木しげるの劇画ヒットラーだったな
    この話が好きで未読の人は是非読んで欲しい漫画だ
    120  不思議な名無しさん :2022年12月30日 23:47 ID:pb6t.MAR0*
    名作。
    121  不思議な名無しさん :2022年12月31日 08:08 ID:tisr8So40*
    おー名作っすよねコレ
    忘れた頃に読むとまた引き込まれる
    122  不思議な名無しさん :2022年12月31日 12:00 ID:f0.dl50c0*
    >>119
    既読で本棚に置いてあるよ。
    久々にクビツェクのくだりを読んでみるよw

     
     
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