7: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:07:59.72 ID:MVM9NCzC0
「しかもその中学生・・・・」
女子社員が続ける。
「吉村さんのお金も盗ったらしいよ~w」
確定・・・。
この件は吉村しか知るはずが無い。
吉村に裏切られたのか・・・。
あんなに信頼していたのに・・・。
何度も何度も飲みに行っては
2人で楽しんだ仲なのに・・・。
俺は正直いって華に裏切られた時よりも
ショックを受けていた。
吉村とは付き合いの長さが違う。
約6年の付き合いだ。
会社を離れれば先輩後輩の関係ではなく
「親友」そう思っていた・・・。
14: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:14:43.26 ID:MVM9NCzC0
それから会社内は地獄となった。
大人社会にイジメはある。
無視。陰口。冷たい視線。
それも耐え難いものだった。
吉村は平然と仕事をしている。
しかし俺から吉村に近づく事は無かった。
吉村も徹底的に俺を避けた。
俺と吉村の関係は華によって終焉を迎えた。
吉村に対しての怒りは確実にあった。
殴ってやりたいとも思った。
しかし・・・。そんなことをしたところで所詮
俺はただのロリータ・・・。
会社内での立場が悪くなるだけだ。
それに吉村じゃなくても同じことをする人間はいるだろう。
それが世間の見る「中学生と29歳の恋愛」だと思う。
俺は段々鬱になっていき会社に行くのが嫌になってきた。
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:16:41.80 ID:yCq2K4EiO
So!俺はただのロリータ
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:22:16.11 ID:O7EmFKIT0
ロリータかよww
18: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:22:24.94 ID:MVM9NCzC0
華が吉村の金を盗んで1ヶ月が過ぎていた。
俺と華の連絡は皆無になっていた。
もちろん華のことは毎日思い出す。
「また人様の金は盗んでいないか?」
「学校には行ってるかな?」
「飯はちゃんと食ってるかな?」
「まさか警察に捕まってやしないか?」
色々考える。しかし・・・この時の俺は
自分の会社での立場を考え心の余裕は皆無だった。
そんなある日・・・。
俺は会社にいると吐き気を覚えるようになり
早退して部屋のベットでゴロゴロしていた。
「もう会社辞めなあかんなぁ・・・」
そんな事を考えていた。その時!
メールの着信音がなった。
誰だろう??
表示された名前を見ると・・・。それは華からのメールだった。
23: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:26:21.04 ID:MVM9NCzC0
華・・・。どうしたんだ一体。
この時、華との関係は終わっていた。
俺の認識では華と別れていた。
その華からのメール・・・。
なんの用事だろうか??
メールを開く。俺の目に飛び込んで来た文字。
「今から死ぬ」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:27:21.67 ID:GRnfAhL3O
ぎゃああああああああ
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:28:55.82 ID:abKvDXX8O
吉村許せない
俺も吉村みたいなやつのせいで優しくて頼りになる先輩を失い俺も職を失った
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:32:14.48 ID:1j0aMAxW0
つうか6年も付き合いのある友達をよくもそう簡単に裏切れるよな・・・
しんじらんねえぜ。
33: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:33:49.65 ID:MVM9NCzC0
え・・・??「死ぬ??」
驚いた。
なんで死ぬの?意味が理解できない。
しかしこのメールを送りつけてきたからには俺に
何かを求めてきているのだろう。
俺が散々華を無視し続けたことに対する「脅し」??
それとも華なりのSOS??
それともヘンヘルにありがちな構ってちゃん行為か??
なんにしてもこんなメールを送られて平気ではいられない。
本当に死なれたら・・・。困る・・・。
いや・・・困るというより。
華が死ぬなんて嫌だ!!
俺は華の携帯に電話を掛けた。
出ろ!早く出ろ!!
しかし華は電話に出ない。何度も何度も掛け直す。
まさか・・・まさか・・・。既に華は自殺したのか??
しかし10回程度掛け直した時、華が電話に出たのだ。
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:39:04.72 ID:2HZVgH7b0
吉村が酔ってて
「1さん中学生と付き合ってるんだぜwwwしかも窃盗癖ありww俺も盗まれたwww」
とか言って広まっちゃって
気まずいやら申し訳ないやらで避けて・・・と予想
そうじゃないなら1が嫌いだったんじゃね?
39: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:40:50.87 ID:MVM9NCzC0
「・・・ふぁぃ・・・」
久しぶりに聞いた華の声。
しかしそれは寝起きのような・・・酔っ払ったような・・・。
そんな声だった。
「華??華??」
俺は必死で呼びかける。
華はボーっとした声で
「ふぁぃ・・・1・・なん??1・・・??」
と答える。
華のこの反応。これはどんな状況を意味してるのか?
俺は聞く。声が大きくなる
「華いま何してんのや??答えろっ!!」
すると華がグスグスと泣き出した。
「ぅん・・・なんもして・・なぃ・・。ぅち・・・ぅち・・・」
うちなんだ???
「・・・ぅち・・1とぁぃたぃ・・・ねん」
「お前酔ってんか?自殺とかしてないか??それ答えてくれ」
「・・・ぅち。お酒飲んでなぃ・・・」
華はそう答えるものの、それならなぜここまで呂律がまわっていないのか?
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:42:34.68 ID:x90VhKsh0
ここへ来て弟のシンナー使用か
48: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:47:40.02 ID:MVM9NCzC0
俺は優しく聞いてみた。
「華はいまどこにおるんや??」
すると華はシクシク泣きながら何かを考えている様子。
「ぅち・・はぁ・・ぃま家にぉるでぇ」
この状況ではラチがあかない。俺は華に言った。
「華。今から家出れるか?いつもの公園に来れるか?」
すると華は急に泣きやんで
「1・・・ぅちとぁってくれるのん??1とぁぇるのん??」
そう返してきた。
「うんうん。会う。だから今から出てこれるか??」
「ぅち・・・1とぁぇるんや・・。ぁぇるんや・・・」
どうにも要領を得ない。
「せや。華と会うからあの公園に来てほしいねん。これるか?」
すると華は
「ぅち公園ぃける・・・。1とぁぅ」
よし!俺は電話を切るとすぐさま家を飛び出した。
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:49:43.33 ID:tJQgvxGdO
これはシンナーだな
キノコや草だとここまでいかない
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 06:51:00.94 ID:SGz8ppmT0
お い つ い た
52: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 06:55:17.60 ID:MVM9NCzC0
例の公園までは華の家からの方が圧倒的に近い。
しかもあの公園は会社にも少し近い。
会社の人間には会わないだろうか??
そんなことを考えながら電車に揺られる。
もう日が暮れてきた。
駅に着くまでの時間がもどかしい。
駅の到着し華の待っている公園まで走っていく。
しかし・・・。華はいなかった。
華が家にいたとすれば十分についている時間。
俺はベンチに座って華を待った。
携帯を掛けてみるが一向に出ない。
待つしかない・・・。
公園に到着して30分ほど経った時入り口に小さな人影が見えた。
フラフラしている・・・。華だ!!
俺は走って華の元へ駆け寄った。
56: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:01:25.72 ID:MVM9NCzC0
「華!!」そういって駆け寄る俺。
華は痩せていた。1ヶ月前と比べ物にならないくらいに。
顔色も悪い。青白くすらある。
その時強烈な臭気が鼻を突いた。
華から発せらている刺激臭・・・。間違いない。
シンナーだ!!
華は俺に話掛ける
「1・・・ぅち1にぁぃにきたで・・・。1にぁぃたかったんやで」
涙目で俺を見る華・・・しかし・・・。
「華お前ラリってんのか?」
「ぅち・・ラリってないよぉ・・・」
「嘘つくな!シンナー臭いねん!!ラリってないわけなぃやろ!!」
すると華は地面に座りこんで泣き出した
「ぅちは・・・1にぁぃたかっただけやねんーーー!!」
そういって地面に寝転がってしまった。
62: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:07:08.78 ID:MVM9NCzC0
「華!!華!!」
呼びかけても反応がない。地面でグッタリしている。
抱きかかえて呼びかけてみる。
「華!!華!!」
それにしてもシンナー臭い。吐き気がする臭気だ。
揺さぶってみるが反応はない。
なんだろうこれは?
ラリって気を失っているのか?
寝ているのか?
これは深刻な状況なのか?
なにも分からない。
しかし息はしている・・・。
安心はするが危険な状態かもしれない。
まさか病院に連れていくこともできない。
シンナーがバレるに決まっているし
医者にバレた場合どういう華がどういう状態になるのかも想像できない。
とりあえあずベンチに寝かせることにた。
76: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:15:08.28 ID:MVM9NCzC0
30分ほどして華は目を開けた。
眠っていたのか?とりあえずホッとした。
「華・・・分かるか?俺やで1やで」
呼びかけてみる。すると・・・
「ぅん・・・わかるで」
反応が返ってきた。
「お前なんでラリっとんや?めちゃくちゃシンナー臭いぞ」
「ぅちなぁ・・・弟の部屋にぁったなぁ・・・シンナー吸ってもてん・・」
そう言うと華は俺の膝に頭を乗せてきた。
「ぅちなぁ・・・1とぁぃたかって・・・。寂しくて・・・。シンナー吸ってもてん」
胸を締め付けられる言葉だ。
「ぅちはなぁ・・・。頑張って人のぉかね盗るのん・・・やめたねん」
「もぅ人のぉ金とってなぃでぇ・・・」
俺は涙が出てきた。
あの最悪の母親。最悪の家庭環境。華は14歳の子供だ。
でも子供は子供なりに必死に現状を打破しようと頑張っていたのだ。
俺は華に言った。
「華・・・ごめんな・・・」
そういって華を頭をそっと撫でた。
「ぅち・・・がんばったやろ・・・?」
「うん。頑張った!」
俺は涙を流しながらそう答えた。
82: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:24:30.95 ID:MVM9NCzC0
華はだんだんと正常に戻ってきた。
まともに話せるようになってきた。
「飯はちゃんと食ってんか?」
「学校は行ってんのか?」
「母親の様子はどうや?」
俺は気になることを質問する。
華は華なりの言葉で一生懸命返してくる。
もう華はあの家に帰さないほうがいいかもしれない。
そんな思いが沸いてきた。
しかし・・・。どんな方法があるのだろうか?
施設・・・しかし華には一応ではあるが親もいて家もある。
そんな子供でも引き取ってくれるのか?
俺はその辺の情報に疎い。全く分からない。
それに審査があるだろう。そうすれば華の今までの生活や犯罪が
明るみにされるに違いない・・・。
そしてなにより・・・。華がそんな施設に自ら入るとは思えない。
ネットで調べよう。なんか解決方法があるはずだ。
役所にも聞いてみるか・・・。
そうこうしているうちに夜の8時ごろになった。
今日は一旦華を家に帰そう。
「華・・・。今日はもう遅いから家に帰りやぁ」
すると華は俺のシャツを掴んで
「ぃやや!ぃやや!!ぅち家にかぇりたない!!」
そう言って駄々をこねる。
88: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:31:21.70 ID:MVM9NCzC0
いくら説得しても華は聞く耳をもたない。
仕方がない・・・。この方法だけは今までためらっていたが。
「俺の家に来る・・・か?」
すると華は笑顔になって
「ぅち・・・1の家にぃってぇぇのん?」
「ああ。そのかわり明日はちゃんと家に戻るんやで?」
「ぅん。わかった」
そして電車に乗って華を自宅に連れていく。
途中コンビニで適当な食事が買った。
華に何か食べさせなければ・・・。
俺の部屋は1ルーム。8畳あるが狭い。
華は俺の家に入ると
「綺麗にしてるなぁー」と関心していた。
俺は割りと綺麗好きである。
そして
「1の匂いがするなぁ~この部屋」
そう言って笑っていた。
94: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:38:03.97 ID:MVM9NCzC0
俺は華にコンビニで買った弁当を食べさせた。
あまり食欲は無かったが、それでも旨そうに食べていた。
「華・・・一応お母さんに連絡しとき」
俺は一応社会人。29歳だ。それなりの常識もあるつもりだ。
しかし華は断固拒否
「心配なんかしてないからぇぇ。電話なんかしたらまたケンカになる・・・」
それもそうかもしれない。
あの母親だったら娘の心配もしないで
酒を飲んでいてもおかしくない。
それ以上無理強いはしなかった。
俺は華に自分のTシャツとパンツを貸して風呂に入らせた。
シンナー臭くてたまらい。
華が風呂に入っている時に考えた。
布団1組しかないし・・・俺はどこで寝ようかな??
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 07:40:18.30 ID:SGz8ppmT0
やっとお泊りか
この後の展開にwktk
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 07:42:52.45 ID:RmCTyw2p0
親が警察に連絡してて>>1がタイーホされる予感!111
102: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:46:50.12 ID:MVM9NCzC0
風呂上りの華は
「やっぱり1の服はぉぉきぃな~」と言って
ブカブカのTシャツに身を包んでいた。
やっぱり子供だな。
そう思うと無性に華が可愛かった。
俺も風呂に入った。
また金ぬすかれるかな?
そう考えないことも無かったが俺は華を信じることにした。
ってかここで金を盗まれたら、気づかないフリをして
その金をあげよう。どうせ大した金額でもない。
そう思っていた。
風呂上り華とTVを観てジュースを飲んだ。
華は久しぶりにリラックスした様子で
楽しそうに笑っていた。
そろそろ眠くなってきた。
「華は俺のベットで寝ていいから。俺座椅子倒して寝るわ」
華は俺のベットにもぐり込むと嬉しそうな顔で
「ぅちベットなんかで寝たことぁんまりないねん」
「1も一緒に寝よ」
そういって俺の腕を引っ張ってきた。
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 07:51:58.23 ID:lOSLSiFQO
さて、パンツぬg…
ふぅ…。
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 07:55:48.39 ID:DJD8M87r0
>>106
どうしたwwwwまさか脱いだ刺激でwwwwwwwm9(^Д^)プギ・・うg・・ふぅ
108: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 07:56:12.36 ID:MVM9NCzC0
「ええわ。シングルやから狭いし」
そういって俺は自分の寝床の準備を開始した。
華は嬉しそうに
「大丈夫やて!ぅちちいさぃから♪」
華は強引に俺をベットに引き寄せた。
口元まで掛け布団を被って俺の顔を見ている。
嬉しそうな華の表情・・・。
俺は華と寝ることにした。
華はそれからも色々と話しかけてきた。
「ぅちほんまにもぅ人のぉ金とってなぃで」
「またちゃんと学校ぃくからね」
「ぅちがぇぇ子になったら・・・1はまた好きになってくれる??」
俺はそんな華は愛しくてたまらなくなった。
吉村に裏切られ、会社に居場所が無い俺。
そんな俺を華は必要としてくれている・・・。
子供だが子供なりの愛情を全力で俺にぶつけてきている・・・。
華は俺のTシャツの胸元を掴みながら目を瞑った。
俺は前から考えていたことを華に言おうと決心した。
「華・・・ちょっと話があんねん」
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 08:15:45.58 ID:Q9g8px/90
父性を求めてるようにしか見えない
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 08:19:04.94 ID:tJQgvxGdO
ふぅ…
170: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 08:50:35.05 ID:MVM9NCzC0
華は不思議そうな顔で俺の目を見る。
「なに??話って??」
俺は以前から思っていたことを意を決して華に伝える。
「華。俺と一緒に病院に行こう」
キョトンとする華。
「病院・・・??ぅち体は元気やで??」
「うん・・・」
俺は唾を飲み込んで言った。
「病院は病院でも・・・心の病院や」
華が目を大きく見開く
「心の・・・病院・・・??」
「せや・・・」
華が急に不安そうな表情になる
「それって・・・せぃしん・・・病院??」
「いや・・・。精神病院というか・・・病院の精神科や・・・」
なにが違うのだろう・・・。
それは分からないが「精神病院」という言葉は
華の不安を更に煽ると判断したのだ。
華は目に一杯の涙を溜めながた俺の目を見つめてこう聞いた。
「・・・ぅち・・・ぅち・・・。精神病なん??」
178: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:00:25.04 ID:MVM9NCzC0
「精神病やない・・・心の病気や。俺はそう思ってる。まだ分からへんけど・・」
華は自分の心が病と言われ怖かったのか
目から涙をポロポロこぼした。
そうだ華はまだ14歳なんだ。
そんなことを言われて怖くないはずがない。
「ぅち・・ぅち・・。精神病なんかとちゃぅ。病院なんかぃきたくない・・・」
そういって俺の胸にすがりついてくる。
俺は華の頭を撫でながら
「華・・・落ち着いて聞いてや」
「華も俺も風邪ひいたりするやろ?それは体の病気やな?」
華は「ぅぅぅ・・・」と泣きながら俺の胸から顔を上げない。
「でもな。人間は心が病気になることだってあるねん」
「それは恥ずかしいことでも、特殊なことでもない。よくある話やねん」
「そうやって心が病気になった時。体の病気と同じように病院にいくねん」
華はシクシクと泣き続ける。
俺は続ける
「それで元通り元気になるんよ。心も」
「だから華。俺と一緒に病院に行こ・・・」
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:08:10.24 ID:NG69tBSZO
華カワイソス
181: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:09:40.02 ID:MVM9NCzC0
それから華は5分ほど俺の胸で泣いていた。
顔を上げた華は俺にこう聞いてきた。
「こわぃこと・・されへん??」
俺も精神科は行った事が無かったが大体はどんな所か知っている。
「怖いことなんかされへん。先生と話するだけやで」
そう言って華の頭を撫でる。
「ぅちが・・・病院ぃって病気なぉしたら・・・」
「1はまたぅちの彼氏に戻ってくれる・・・??」
まっすぐに俺の目を見る華。
「ああ。戻る」
俺はそう答えた。
「ぅち・・・病院・・・ぃく」
華も自分の窃盗癖に苦しんでいたに違いない。
ダメなことと気づいていたに違いない。
しかし14歳の華には・・・周りに信頼できる大人が
皆無の華には、それを辞める術が分からなかったに違いない。
「俺ちゃんとした病院探しとくからな」
華は「ぅんぅん・・・」と言いながら目を瞑った。
そして「キスしてほしぃねん・・・」
そう言った。
191: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:17:27.48 ID:MVM9NCzC0
俺は一晩中華の頭を撫で続けた。
いつのまにか華は眠っていた・・・。
その顔は14歳の子供の寝顔だった。
次の朝俺は会社に行くため華と電車に乗った。
昨日は病院行くことを納得した華だったが
口数は少ない・・・。やはり不安なのだろう。
華を自宅の最寄駅へ送って出社。
俺の会社での立場はもう無いに等しかった。
仕事は1人でできるものではない。
色々な人間に助けられ支えられできるものだ。
しかし・・・。俺の周りには助けてくれる人間も
支えてくれる人間もいなかった。
それならそれで割り切った。
今は会社の仕事より華を病院につれて行くことが大事だった。
会社のPCで「精神科」でググってみる。
近所に精神科の病院は山ほどあった。この中からどれにするか・・・?
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:18:31.35 ID:71NkAxsm0
キスの話をすっとばしてんじゃねえww
どうやてはぐらかしたんだよ
194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:23:47.31 ID:sL/hqn4u0
俺は一晩 中華鍋を撫で続けた。に見えた
キスはどうなったんだ!
200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:26:36.35 ID:MTMreOTb0
やっと追いついた
華がかわいくてしょうがない
201: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:29:03.96 ID:MVM9NCzC0
病院を極端に怖がっていた華を思うと
大病院の精神科はキツいかな??と思った。
精神科にもクリニックというものがあった。
精神病院には違いないのだろうが
写真を見る限りでは清潔感があり
アットホームで温かな感じがした。
医者も女性で小綺麗な人だ。
この方が華も精神的に楽に違いないと考えた。
会社の外から病院に予約を入れる。
2日後の午後に予約を取った。
会社があったが既にどうでも良かった。有給でもとろう。
俺はその日の夜華に電話をし、そのことを伝えた。
「華。保険証あるか?」
「わからへん・・・ぁるかもしれんけど・・・ぉかんがどっかにしまってるかも・・・」
もしかしたら華の家庭に保険証などないかもな・・・?
それなら仕方ない。満額払ってでも行くのみだ。
「なぁ・・1・・・」
「うん?」
「ぅち・・・病院ぃったら・・もぅ人のぉ金盗んだりせんようになるよね・・??」
「なる。そのために病院にいくんやで!」
「わかった・・・」
2日後俺は華と一緒に病院を訪れた。
第五部終了。フゥー
202: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:30:06.32 ID:MVM9NCzC0
書き溜めてないないw
マジにw
204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:31:57.64 ID:RmCTyw2p0
くっ! >>1に書き溜める才さえあれば!!1
207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:35:39.80 ID:Q9g8px/90
すごい勢いでタイプするんだろうきっと
書き溜めてないとしたらそこそこ早いとは思うが…
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:37:45.62 ID:P/B294Kq0
気長に待ちますよ
昼には出なきゃいけないが
211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:38:00.77 ID:6I76k45aO
はやくつづき
215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:42:04.83 ID:eqduld3vO
精神科なのか・・
この症状は心療内科だろうに・・
221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:48:17.55 ID:5hmL98EPO
>>215
心療内科は精神科が世間体を考えて変わった言い回しだったはず
217: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:44:27.11 ID:MVM9NCzC0
【第六部 病院~そして俺の実家へ~】
俺は予約時に華の兄貴と嘘をついた。
精神科といった場所がどういう所か分からないが
俺も華と一緒に医者の話を聞こうと思っていたからだ。
もしかすると華と他人の俺にはプライバシーの観点から
立ち合わせてもらえない可能性を考えたからだ。
2日後・・・。病院の前。
華にもそのことを伝えておく。
「華。先生に俺のことを聞かれたら兄貴って言うんやで」
「ぅんぅん。」
「病院では俺のこと1って呼んだらあかんで!お兄ちゃんと呼べな」
「ぇ~~ぉにぃちゃん(笑)恥ずかしぃわぁ~」
「それに15歳も離れてんのにぉにぃちゃんって。。。ぁつかましぃで(笑)」
そう言うと華は俺と腕を組んできた。
「ぃこか?ぉにぃちゃん♪」
精神科・・・。俺でも少し緊張している。
華の不安はもっと大きなものだろう。
だからこそ、こうしておどけて不安をかき消そうとしているのかもしれない。
病院のドアをくぐった。
218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:45:54.42 ID:dxTJzsMB0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:52:26.79 ID:MnENXncF0
おいついた~
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:53:17.09 ID:3HJQgqC50
昨日から見てるよ
>>1 ガンバって書ききってくれ!
229: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 09:53:56.10 ID:MVM9NCzC0
案の定、華は保険証を手に入れることは出来なかった。
病院の待合室は非常に清潔感があり落ち着いた雰囲気だった。
俺は受付で華の兄だと伝えた。看護師から用紙を渡された。
華は用紙に必要事項を書き込み俺の横に来て座った。
二人で並んで座り診察を待つ。
華は無言だった。
15分くらい待たされたか・・・。
その時間はやけに長く感じた。
看護師が華を呼びにきた。
診察の番が回ってきた。俺も立ち上がろうとした。
すると看護師が
「まず華さんだけで先生と診察しましょうね」
「お兄さんは少しお待ち下さいね」
華の目にサッと不安の色が走る・・・。が仕方がない。
俺は華に
「いっておいで。待ってるから」そう言った。
華は不安気な表情を浮かべながらも看護師について診察室に入った。
なんとなくドナドナを思い出していた。
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 09:56:26.28 ID:71NkAxsm0
はなはなはーなーはーなー
精神科ーへーとー・・
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 10:01:40.52 ID:raQlAJ300
追いついた。
まぁなんだ、オレの同僚の吉村殴っとくわ。
>>1がんばれ。
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 10:03:33.77 ID:isgNivkU0
>>237
テラ理不尽wwwwwwwwwwwww
242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 10:04:13.16 ID:dxTJzsMB0
>>237
吉村逃げて~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!!!!1
238: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:02:15.55 ID:MVM9NCzC0
俺は1人で診察が終わるのを待っていた。
長い・・・それにしても長い。
人の診察を待つのってこんなに時間を感じるものなのか?
30分が過ぎたころだと思う。
華の入った診察室から先ほどの看護師が出てきた。
「お兄さん。どうぞお入り下さい」
そう言われ看護師のあとに続いて診察室に入る。
想像と全く違った診察室に驚いた!
俺は風邪で訪れる時の内科のイメージを持っていたが。違う。
そこには白いベットも無機質な医療器具も無かった。
おしゃれなお宅のリビングをいった感じだ。
そこに華が医者と向き合ってポツンと座っていた。
華は俺の顔をみると安心した表情で
「1ぃぃ~~」と言った。
「お兄ちゃんと呼べ」と言ったことを華は完全に忘れていたみたいだ。
240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 10:03:48.40 ID:dxTJzsMB0
いいじゃないかww
名前で呼びあう兄妹も現にいるしww
245: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:09:18.52 ID:MVM9NCzC0
「お兄さんどうぞ。華さんのお隣へ」
先生は上品に優しさを兼ね備えた感じの女性だった。
年は40代半ばくらいか。
「失礼します」
そういって俺は華の隣に腰掛ける。
先生は俺をジッと見つめる。もしかして・・・。
既に気づいているのか?
俺が兄貴では無いことを・・・。
医者はニコっと笑うと俺に質問してきた。
「お兄さんは独立なされているのですか?」
「はい。実家を出て華とは今別々で暮らしています」
「なるほど・・・」
医者は何か考えている様子だ。
俺と華を交互に見て医者は口を開いた。
「今華さんとお話させて頂きまして・・・かなり複雑な家庭環境とお聞きしました」
250: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:18:02.05 ID:MVM9NCzC0
俺は答える
「はい。その通りです」
医者は続ける
「そして華さんは自分の意思に反して人の物を・・・特にお金を盗んでしまう癖がある」
「その通りです」
華はじっと下を向いて動かない。
俺は業を煮やして聞いてみた
「華は・・・心の病なのでしょうか?」
医者は華をじっとみつめながら静かに答える。
「まだはっきりとした事は言えませんが・・・。
そうですね。心の病・・その可能性は非常に高いです」
華の体がビクンと反応した。
医者は続ける
「話を聞く限りでは・・・。華さんは愛情に恵まれていないと感じました。
それがストレスになっています・・・そして」
「失礼ですが華さんは経済的に非常に苦労をなされていますね?」
華は下を向いて答えない。
俺が変わりに「はい」と答える。
256: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:23:55.78 ID:MVM9NCzC0
医者は難しい顔で話す
「ストレスの捌け口が金銭欲を満たしたい・・・。その方向に出ていると思われます」
そうだったのか・・・。
俺は隣の華を見る。
ピクリとも動かない。
髪に隠れてその表情を読み取ることもできない。
俺は聞いた
「その窃盗癖は・・・治りますか・・・?」
医者は俺の目を真っ直ぐに見つめて答えた。
「この病は非常に治りにくいものです」
衝撃的な言葉だった。
目の前がクラっとした。
それまで無言だった華がすすり泣く・・・。
268: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:32:47.12 ID:MVM9NCzC0
医者が立ち上がる。
そっと華の横に立ち華の肩をさする・・・。
華の髪に隠れた顔からは涙がポロポロと流れ落ちる・・・。
「でもね。お兄さん・・・華ちゃん。よく聞いて下さいね」
「先ほども言いましたが華ちゃんには愛情という栄養が不足しています」
「そしてこの病は治りにくいかもしれませんが・・・治らないわけではないのですよ」
華の肩をさすりながら医者は続ける。
「お兄さん。できる限り華ちゃんのそばにいてあげて下さいね」
「そして・・時間を掛けてゆっくり愛情を感じさせてあげれば・・・・」
「華ちゃんの病は治りますよ」
華は泣いている
「ぅぅぅ・・・ぅぐ・・・」
その声を聞きながら華のこれまでの境遇を考えた。
どこの世界に愛情に満たされながら、リーマンを1人で襲撃する14歳の
女の子がいるのだろうか・・・?
それほど・・・それほど・・・華は愛情に飢えていたのだ。
278: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:41:00.88 ID:MVM9NCzC0
医者は華の手を握って華にこう伝えた。
「もし・・・お金を盗みたい気持ちになったら、その時はグッと我慢してね!」
「そしてすぐに先生に会いに来てくださいね」
華は涙をポロポロ流しながら
「ぅち・・わかった・・・」とだけ答えた。
そして医者は俺の目を見て言った。
「お兄さん。いつも華ちゃんのそばで愛情を注いであげて下さい。それがお薬ですよ」
恐らく・・・いや間違いなく。
この医者は俺が兄貴で無いことを確信しているであろう。
俺は華と手を繋いで病院を出た。
すっかり元気が無くなった華・・・。
俺は華が前に言っていたことを思いだした。
「ぅちぁんまり海にぃったことがなぃねん」
俺は華に声を掛けた
「海見に行こうか?」
294: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:55:52.56 ID:MVM9NCzC0
電車に乗って大阪南港に向かった。
この広大な場所はいつきても閑散とした雰囲気がある。
いや。きっと人はたくさんいるのだろうが
広すぎてそう感じてしまうのだろう。
俺はこの場所が好きだった。
華と並んで岸壁に腰かける。
華は泣き疲れたのだろうか、頭を俺の肩に乗せてボーっと海を眺めている。
俺は考えていた
どうやって華に愛情を注げばいいのか・・・を
297: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 10:56:49.39 ID:MVM9NCzC0
そんなことを考えているとそっと華が喋り始めた。
「ぅち・・やっぱり精神病やったんやなぁ・・・」
「・・・・・・・・」
俺は言葉に詰まる。
「ぅちの病気は治らへんねんなぁ・・・大人になっても・・・お婆ちゃんになっても・・・」
「そんなことないで!先生も言うてたやろ?治りにくいけど時間掛けたら必ず治るって」
「ほんまに・・なぉるん・・・かな・・・??」
「治る。絶対治るで!華があの先生に会いたくなったら俺が連れていったるからな!」
「ぅち・・・ぅち・・・自分がこわぃねん・・・」
そう言って華は目に涙を溜める。
これは華の特徴の一つかもしれない。華は滅多なことでは大泣きしない。
まずは目に涙を溜めて堪えようとするのだ。
俺はそんな華を見る度にたまらない気持ちになっていた。
華の頭をそっとなでてあげる。
「思いっきり泣いてもええで?」
そういうと華はまるで子供みたいにワンワンと大泣きをしたのである。
307: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 11:08:26.76 ID:MVM9NCzC0
その日から俺は終始
どうすれば華が愛情に満たされるのかを考えた。
あの家ではダメだ。あの母親ではダメだ・・・。
華はまだ14歳。家族や家庭の温もりが必要な年の筈・・・。
俺はある考えに行き着いた。
華を俺の実家に連れて行こう。
1度家族の団欒というものを味あわせたらどうだろう?
俺は5人家族で育った。
まじめで仕事熱心な父親。料理好きの母親。
よくケンカもしたけど比較的仲の良かった兄貴2人。
俺は末っ子だった。
愛情たっぷりかどうかまでは分からなかったが
比較的普通の家庭で育ったとは思う。
しかし・・・。実家に華を連れていくには
それなりの段取りがある。
そう・・・華のことを家族に伝えなければならない。
華がまだ中学生であること。
華の家庭環境。
窃盗癖があること。
心の病であること。
そして鉄パイプで頭をカチ割られた出会い・・・。
親がこれを聞いて腰を抜かさないか?非常に不安であった。
322: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 11:22:29.83 ID:MVM9NCzC0
俺は先に華に聞いてみることにした。
14歳の子供が果たして29歳独身男の実家になど行きたいだろうか?
例の公園で華に聞いてみた。
すると・・・
「すごぃ!1の実家にぃけるのん??ぃきたぃ!!絶対ぃきたぃ!!」
意外なくらい喜んだ。
「1のぉっちゃんとぉばちゃんに気にぃられるよぅに。。ぉしゃれせなぁかんな!ぅんっ!」
まぁ程々のお洒落にしてくれた方が助かる。
はしゃぐ華を見て決意した。
うっしゃ!がんばって親に話してみますかっ!!
その夜、華を送って自宅に帰ると早速実家に電話をした。
父親が電話に出る。
「久しぶり~1やけど。元気にしてる??」
「おお~。1か。元気やぞ!どしたんや?電話なんか珍しい」
「うん・・・。実は次の休み女の子連れてそっち行きたいねん」
親父は少し驚いた様子だったが、それでも嬉しそうに
「分かった母さんに言うとく!ご馳走作ってもらっておく」
俺はこの父親の喜びを今からブチ壊すのか・・・。
そう思うと少し心が引けた。
「実は親父・・・。その子の事で少し話があるねん」
327: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 11:27:24.80 ID:MVM9NCzC0
俺は華の事を包み隠さず父親に話した。
14歳であること。
窃盗癖があること。
母親や弟のこと。
病院に行ったこと。
そして・・・鉄パイプで殴られたこと。
全てを矢継ぎ早に話した。
あとは父親の度量に委ねる。
父親はさすがに最初のテンションは消えていた。
でも黙って俺の話を最後まで聞いてくれた。
そして親父は言った。
「分かった母さんには話しておく。とりあえず1度連れてきなさい」
YESともNOともとれない反応だった。
351: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 11:45:05.32 ID:MVM9NCzC0
次の土曜日。
俺は華と実家に帰ることにした。
華とは駅で待ち合わせ。
お洒落すると張り切っていたが果たしてどんな格好をしてくるのか?
駅で待っていた華は・・・。
グレーのワンピースに黒のブーツ。
華のスカート姿は初めて見た。
それは小さなお嬢様だった。
俺は華に声を掛ける
「そんな服持ってたんや!?」
華は不安そうに俺の顔を見る?
「変かなぁ~ぅち・・??」
俺は首を振って答える
「めっちゃ可愛いよ。今までの華の中で1番可愛いわ」
その言葉で華のテンションは上がりまくった。
「ほんまぁ~♪めっちゃぅれしぃわぁ♪♪」
「やっぱり1のぉっちゃんとぉばちゃんにぁぅんやから
マジメなカッコせなぁかんと思ったねん~」
そう言って恥ずかしそうにハニカム華は本当に可愛かった。
374: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 11:55:50.73 ID:MVM9NCzC0
俺の実家までは電車で2時間。
途中2度の乗り換えがある。
華は終始ご機嫌だった。
「1とこんなに電車乗ったことなぃなぁ~!なんか旅行みたぃで楽しぃなぁ♪」
しかし実家の駅が近づくにつれさすがの華も緊張してきたようだ。
「ぅわ・・・。めっちゃ緊張するぅ。1のぉっちゃんとぉばちゃん
ぅちのこと気に入ってくれるかなぁ~」
子供の華にとって今回の件は婚約者の紹介だと認識しているのだろうか??
そんな華が可愛かったのでまぁ良い。
とうとう実家に到着した。
家の玄関を開けようとしたら華に止められた。
「1・・・ちょっと待って。心の準備する・・・」
そう言って深呼吸する華。
俺は華の心の準備が出来るまで待った。
「ぇぇで。心の準備・・・できた」
さて・・・。両親が華を見てどんな反応をするのか??
それは俺にも分からない。
いざっ!!実家の玄関を開けた!!
381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 11:58:42.08 ID:eIb34a3LO
wktk
389: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 12:04:02.05 ID:MVM9NCzC0
「ただいま~帰ったで~」
俺は玄関でそう言った。
靴を脱ぐ俺。
華はカチカチになってまるで人形のように動かない。
相当緊張している様子だ・・・。
奥から母親の声がする「おかえり~」
そう言いながら母親が走ってきた。
華は俺の母親を見て必死に挨拶をしようとした。
もしかして家で練習をしていたかもしれない・・・・。
「ぅち・・ぅち・・華です。」
華はやっとこさそう言った。
これが華なりの最大限丁寧な挨拶なのだ。
ちなみに華の敬語「です」はこの時初めて聞いた。
俺の母親はそんな華を見てニコッっと微笑むと
「華ちゃんいらっしゃい。さぁどうぞ上がってね」
そういって華の荷物を持ってあげた。
391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 12:04:54.00 ID:jye3DAvt0
です・・だと・・・
396: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 12:11:32.15 ID:MVM9NCzC0
リビングに入ると母親は紅茶を出してくれた。
そして母親が華に話掛ける。
「華ちゃん小さくて可愛いね~。」
華はなんと答えていいのか分からず
モジモジしている。
そんな華を見て母親は話続ける。
「おばちゃん男しか子供おれんかったから
華ちゃんみたいな女の子が欲しかったんよ」
華は
「ほ・・・ほんまですか・・??」
と言いながらも顔を真っ赤にしている。
そういえば父親がいない
「親父は?今日休みやろ?」
母親に聞いてみる
「なんか休日出勤らしいわ。6時には帰るみたいやで」
ふ~ん。そうなのか。
父親と母親。
対面を一気に済ませられなかった華を少し気の毒に思った。
華はまた緊張しなければならないのだ。
399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 12:14:09.83 ID:vZQfmtGTO
華…うっ…
ふぅ…
453: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:08:27.58 ID:MVM9NCzC0
それにしても・・・。
こんなに緊張している華を見るのは初めてだ。
俺の頭を鉄パイプで割った華。
それがまるで借りてきた猫状態。
今日のタメに一生懸命お洒落して
ワンピースを着て張り切っていた華が今は恥ずかしそうに
下を向いてモジモジしている。
なんかそんな華がとても可愛く思えた。
「あ~。そやそや。おばちゃんなぁ。
華ちゃんのタメにケーキ焼いておいたんよ。食べてくれる??」
緊張する華に母親が言った。
456: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:09:19.33 ID:MVM9NCzC0
華は驚いた顔で母親の顔を見つめた。
「ぇ・・ケーキ・・・??ぅちのために・・??」
「そうそうちょっと待っててなぁ」
そう言って母親は台所に消える。
「ぅちのためにかぁ・・。」
華が嬉しそうにそう呟いたのを聞き逃さなかった。
母親がケーキを持ってきた。
俺には特別珍しいものではない。
しかし華は目をキラキラさせてそのケーキを見つめる。
「ケーキってほんまに家で作れるんゃ~」
母親が切り分けたケーキを食べる華
「ぉぃしぃ。ぉばちゃんのケーキはコンビニのヤツより全然ぉぃしぃ」
まぁ。華なりの褒め言葉なのだろう。
460: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:11:01.81 ID:QiJNHXDu0
おかんいいひとやな
461: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:11:21.63 ID:dxTJzsMB0
おかん優しいなぁ。・゚・(ノД`)・゚・。
462: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:11:34.33 ID:IbQiEdGA0
語りスレは「うぜええええ」としか思わない俺がここからは離れられない・・
464: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:12:41.74 ID:GRnfAhL3O
いい家族だなぁ
481: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:19:29.14 ID:MVM9NCzC0
きっと華の母親は親は子供にケーキなど焼いたことは無いのだろう。
そんな華が少し可愛そうに思える。
14歳の女の子といえば母親と台所に立って
料理を覚えたり、お菓子を作ったりするものじゃないのか?(よく分からないが)
母親は華の反応に気をよくし
「華ちゃん。お皿貸してみて。もう1個いれたげるから」
華も少し緊張が解けたのか
「ぅん♪ぁりがとぅ!ぉばちゃん」などと言っている。
ケーキを食べ終わると俺は自室に華を連れていった。
さすがにリビングで母親とずっといたら華も疲れるであろう。
俺の部屋は高校まで使用していた当時のままであった。
両親が独身の俺のため「いつ戻ってもいいように」と
時々掃除をしてくれている。
リビングを出る時母親が華に
「おばちゃんおいしい晩ご飯作るからね!食べていってね」と声を掛ける。
「ぅん♪ぉばちゃんぁりがとぅ」
華はちゃんとお礼が言える子なのだ。
敬語は使えないけれど・・・。
491: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:27:19.15 ID:MVM9NCzC0
「1のぉばちゃん優しぃなぁ♪」
「ぅちのことちぃさくて可愛いってぃぅてくれたで♪ぅれしぃなぁ~♪」
華はご機嫌の様子だ。
俺のスーファミを発見して嬉しそうに「FーZERO」をやっている。
さて・・・。
母親は当然父親から聞いていただろう。
華の素性を
それでもあのもてなしを華にした。
それは母親が少なくとも華の素性に対し嫌悪感を抱くことがなかった証だ。
俺は自分の母親の器のでかさに感謝した。
あとは・・・。父親だな。
父親は役所勤めで少々堅物なところがある。
一言で言えば「マジメ」なのだ。
その父親が華にどういう態度で接するのか??
これは俺にも未知であった。
521: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:38:35.34 ID:MVM9NCzC0
夜6時。部屋で華と桃鉄をしていると1階から物音がした。
「ただいま~」
父親の声だ!帰ってきた!
すっかりリラックスしていた華の表情も引き締まる。
再び緊張した様子だ。
俺と華はリビングへと向かった。
華が俺の後を付いてくる。
リビングに入ると父親はネクタイを緩めていた。
俺は父親に
「おかえり」と声を掛ける。
父親は俺に気づき
「おお1!ただいま~」と返事をする。
そして父親の目線は俺の後ろにいた華を捕らえる。
さて・・・。華はうまく自己紹介できるのか?
「ぅち・・ぅち・・華です・・」
母親の時と同じ挨拶だった。
しかも今回の声は消え入りそうな声。
やはり父親がいない華には男親はさらに緊張すのであろうか?
548: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:47:09.28 ID:MVM9NCzC0
父親は華をジッっと見つめて口を開いた。
「こんばんわ。華ちゃん。よく来てくれたねぇ~」
親父・・・。
華もホッっと緊張が解けた顔をする。
父親は
「小さくて可愛いなぁ~。華ちゃんは」
と母親と同じことを言っている。
恥ずかしそうにする華・・・。
父親は
「1と華ちゃん15分後に隣の洋間においで」
と言った。
はて・・なんだろう??
15分後洋間に行くと着替えた父親がいた。
そして「華ちゃん。そこに座り」と華をソファーに座らせると
嬉しそうにマカダミアンナッツの箱を出してきた。
父親は
「もうすぐ晩ご飯やからなぁ。母さんに見つかるとうるさいからここでチョコ食べ」
と言って華に勧めた。
550: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:47:52.17 ID:IbQiEdGA0
>>548
いい父ちゃんじゃないか・・
554: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:48:13.43 ID:vpKVcJ2Q0
説教タイムだな
566: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:50:22.84 ID:uz4HK0g+O
ぉゃι゙……
600: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 13:59:01.29 ID:MVM9NCzC0
華はチョコを一個摘むと口に入れた。
「ぅち。こんなおいしいチョコレートはじめて食べたわぁ」
確かにマカダミアンナッツは旨い!
親父はそんな華を嬉しそうに見つめながら
「そうか。おいしいか?いっぱい食べてええんやで」
と華に勧める。
父親・・・そして母親・・・。
この2人が華に接す態度。
なぜ偏見を持たないのだろう?
普通は偏見の目で華を見るだろう・・・当然と思う。
しかし父親も母親もできる限る華もてなそうとしてくれている。
両親は女の子が欲しかったとこぼしていた事がある。
俺を産むとき正直女の子を期待していたそうだ。
だが残念?ながら俺が産まれ両親はとうとう女の子の親になる
事ができなかった。
そんな両親にとって華は
「もし女の子がいればこんな事がしてみたかった」と思わせる存在なのだろうか?
それとも・・・自分の息子が連れてきた彼女を
必死に理解しようとしているのだろうか?
答えは解らないが自分の親の器の大きさはヒシヒシと感じることができた。
601: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 13:59:27.04 ID:vpKVcJ2Q0
ん・・・?説教じゃないのか・・・?
610: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:02:01.56 ID:1byijzRx0
>>1は随分いい家で育ってんのな。
息子を信頼してるいい親だなぁ
638: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:11:16.47 ID:MVM9NCzC0
4人で夕食を囲んだ。
サラスパにから揚げ、コロッケにグラタン、味噌汁にご飯。
母親も気合を入れてたのだうが洋食ばっかりである。
母親なりに中学生の好みを考慮したのか?
「ぅわ~♪めっちゃぉいしそぅ」
「華ちゃんいっぱい食べてね」
母はそう言って華の小皿にから揚げとコロッケを乗せてあげる。
俺と父親は久しぶりの晩酌だ。
「華。先食べや!」
俺がそういと華はコロッケを一口かじって
「しまった!!」と言う顔をした。
コロッケを小皿に戻し一旦箸を置くと、恥ずかしそうに
「・・・ぃただき・・・ます・・・」
と言った。
華の家庭ではきっと「いただきます」なんて言葉は使わないのであろう・・・。
それを見た母親は
「はい!どうぞっ!」と笑顔を見せた。
677: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:22:39.25 ID:MVM9NCzC0
華は全てのおかずを食べる度に
「ぉぃしぃ。ぉぃしぃ」と言った。
そんな華を見て俺の両親も目を細めていた。
夕食が終わって実家を出る。
玄関先まで見送ってくれた両親は
「華ちゃん。またいつでも遊びにきてな!」
そう声を掛けた。
華は精一杯の感謝の気持ちを込めて
「ぉっちゃん・・・ぉばちゃん・・・。ぁりがとぉ!!」
と言った。
両親はニコニコして俺と華を見送ってくれた。
帰りの電車・・・。
華は興奮が冷めやらない様子だ。
「1のぉばちゃんのケーキぉぃしかったなぁ~。ぉっちゃんも優しかったなぁ~」
と嬉しそうに話した。
そのうち余程疲れていたのか俺の肩に頭を乗せ眠る体勢に入る。
華は呟く
「ぁんなに優しいぉ父さんとぉ母さん・・・華も欲しかったわ・・・」
「華も1もの家にぅまれたかったわ・・・」
そう言って華は眠った。
682: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:24:18.86 ID:GRnfAhL3O
>>677泣いていいですか?
693: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:27:16.13 ID:By7Cz/cVO
>>682
いや。泣くにはまだ早い
うぅぅ…
689: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:27:01.81 ID:MVM9NCzC0
えーともうすぐ終わる予定です。
皆さんもう少しのお付き合いを・・・
699: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:28:07.43 ID:mgiyfiiQ0
>>689
応援してる
719: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:36:42.77 ID:AAR+KYiP0
>>689
wktkして見てるよー
696: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:27:43.21 ID:TP4bQNXBO
wktk
706: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:30:41.68 ID:MVM9NCzC0
翌日の夜父親から電話が掛かってきた。
「昨日はありがとう。華も喜んでやわ」
「そうか。ちゃんと華ちゃん送ってあげたか?」
「うん。送った」
「そうか・・・」
沈黙が流れる・・・。
「親父・・・華はどうやった?」
俺は聞いてみた。聞かねばならない事だった。
「・・・・・・・・・うん」
父親は慎重に言葉を選んでいる様子だった。
717: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:36:22.46 ID:MVM9NCzC0
「可愛くて、素直で、いい子やと・・・思う」
父親はそう答えた。
しかし・・・。歯切れが悪いのは丸解りである。
「思うけど・・・なに?」
俺は聞いてみた。
父親は言う
「華ちゃんはええ子や・・・。しかしお前に華ちゃんの人生を背負えるか?」
そうか・・・。親父は華を1人の人間をして認識しようとしている。
息子の彼女として迎え入れる覚悟をしようとしている。
しかし・・・しかし。父親が気にしているのは
他でもない。その息子の覚悟なのだ。
726: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:41:36.27 ID:MVM9NCzC0
「お前にその覚悟・・・あるんか?」
俺は・・・俺は・・・。
恐らく覚悟をしていたと思う。
この時には・・・。
「覚悟はしてる・・・」
俺はそう答えた。
華の事を・・・心から愛していた。
父親は
「そうか分かった。今度また華ちゃんと遊びに来なさい」
そう言って電話を切った。
俺は心の中で「親父ありがとう・・・」
そう呟いた。
第六部終わり!!
732: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:43:02.25 ID:e1BykaZjO
どーなるんだこれわ…
733: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:43:11.44 ID:Q9g8px/90
この時には…だと?
735: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:43:23.51 ID:/OtJM9aY0
親父「また華ちゃんに会える…!」
741: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 14:44:28.05 ID:cY2i9Q9y0
>>735
親父wwwwww自重しろwwwwwwww
762: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 14:56:56.02 ID:MVM9NCzC0
【最終章 俺と華】
俺と華はその後も順調に付き合いを続けた。
俺の実家にもその後何度か遊びに行った。
華の要望だった。
「ぅち1の実家にぁそびにぃきたぃ!ぉっちゃんとぉばちゃんに会いたぃ!」
実家の両親はいつも華を温かく迎え入れてくれた。
回を重ねる毎に自分の娘が来たように喜んでくれた。
華との日常は特別な変化はない。
会える時は公園で話して、その帰り道に定食屋でご飯を食べた。
電話は毎日した。
華は毎日報告する
「今日も人のぉ金とってなぃよ」
まぁ当然の行為なんだけどね。
華にしてみれば毎日毎日が積み重ねなのだろう。
毎日毎日俺に報告をすることで積み重ねたい「何か」があるのだろう。
それでも2~3回は華から
「ぁの病院ぃきたぃねん・・・」と言ってくることがあった。
恐らくストレスが極限に達した時、あの女医に話をしたくなるのだろう。
俺はその度に華を病院に連れていった。
医者はいつも親身に話を聞いてくれた。
華もそれにより安心感を得ていたに違いない。
767: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:00:35.84 ID:X8DEXvFbO
ついに最終章か
769: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:01:04.94 ID:U94sd94I0
昨日の夜中から読み始めて、途中寝ちゃったけどやっと追いついた
776: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:04:08.59 ID:MVM9NCzC0
華に鉄パイプで殴られてから1年が経った・・・。
華は中学3年になっていた。
俺は会社を辞める決意をしていた。
もう俺の居場所は会社になく給料を貰うため惰性で出勤していた。
そんな生活はもう終わりにしよう。
会社を辞めよう!!
ある休日の昼下がり、俺と華は淀川の河川敷を歩いていた。
ポカポカして非常に気持ちのいい天気だ。
華と会うのは夜が多い。
俺は華に昼間の草の匂いや風を感じさせてあげたかった。
2人で手を繋いでブラブラと歩く・・・。
遠くで草野球をする声が聞こえてくる。
俺と華は川べりに腰を下ろした。
795: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:12:40.17 ID:Lky4RmAO0
なんていい話だ・・・
797: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:14:48.66 ID:MVM9NCzC0
華は俺の肩に頭をもたげてきた。
華はこの体勢が好きだ。
1番安心するそうだ。
華は川を見ながらポツリと言った。
「なぁ~。華はちゃんとがんばってるぅ??」
華は時々こういう質問をする。
自分の頑張りを他人に確認することで安心しているのだ。
「頑張ってんで」
俺は答える。
2人でボーッと川を眺める。
華が俺の手をギュっと握り締めてきた。
「1・・・。ぉねがぃがぁんねん・・・」
「なにお願いって??」
華はゆくっりとこう切り出した。
「ぅちなぁ。もぅ絶対人のぉ金とれへんよぉ・・・」
「だからなぁ・・・1」
「ぅちが・・・ぁと1年。中学卒業まで頑張ったら・・・」
華はさらに手を強く握り締めてきた。
「ぅちと一緒に住んでほしぃねん・・」
806: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:21:34.33 ID:MVM9NCzC0
今までの華との出来事を思い出す・・・。
USJで金を盗られたこと・・・。
華の母親のこと・・・。
吉村の事件・・・。
華がシンナーでラリッたこと・・・。そして・・・。
2人の出会いは俺が華に鉄パイプで殴られたこと・・・。
それら全てのことを踏まえて俺は言った。
「ええよ。俺と一緒に住もう!!」
華は目を閉じて静かに呟いた・・・。
「ぁりがとう・・・。ぅれしぃで・・・。1・・・。」
最終障終わり。
エピローグ書きます!!
816: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:25:12.02 ID:rTW/pZU90
悪い奴なのに、悪くないように書いてるのはベタ惚れだからなのだよ…
悪口を言っても惚気に聞こえる理論と一緒だ!
つーか、こんなロマンチックなのいいなぁぁぁぁぁぁ
829: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:31:17.39 ID:8i84SqlwO
追いついたぜ
852: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:46:14.76 ID:MVM9NCzC0
【エピローグ 俺と華のいま】
俺がこのスレを建てたのが昨日の夜中でした。
俺はその時ネットで仕事を探していました。
俺の隣では・・・。
華がスヤスヤと寝息を立てていました。
華はこの春、中学を無事卒業し俺の家にやってきました。
そして現在は介護福祉の学校に通っています。
(奨学金制度を利用。俺も少しは援助しました)
華は毎日忙しそうにバイトと学校に精を出しています。
華はあれ以降人様の金銭を盗むことは一切していません。
(お前に全て把握できるかよ!というツッコミが来ると思うので
あえて僕の知る限りは・・・としておきます)
華の寝顔を見ながら
息き抜きにVIPを覗いたことがこのスレを建てた動機です。
出会った時より少し大人になった華の寝顔・・・。
もし僕と華のこの奇妙な出会いを皆さんに伝えたら・・・。
果たしてどんな反応が返ってくるのだろう??
想像も出来ないくらいに煽りが少なく、とても驚いているのが現在の感想です。
853: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:46:32.93 ID:MVM9NCzC0
俺と華はこの先どうなるのか??全く解りません。
華はもうすぐ16歳。
色々な出会いもあると思います。
そして様々な楽しみも見つけると思います。
そんな時果たして僕の側にいてくれるのか?
こればっかりはどうにも解りません。
でも今は毎日楽しく過ごしていければいいかな?そんな感じです。
そして早く就職してバリバリ働きたいと思っています。
こんな長いスレになるとは僕自身想像していませんでした。
応援して付き合ってくれた皆さんお疲れさまでした。
そしてありがとう。
これで俺と華のお話は終了です。
完
864: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:48:44.78 ID:WoW3wywW0
>>853
おつかれー
がんばってさっさと仕事みつけろよー!
854: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:46:42.82 ID:1j0aMAxW0
おいついたあああああああああああああ
は、早く続きを・・・
857: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:47:36.32 ID:t/DGUZY20
>>854
おわったっぽいぞwww
881: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:51:10.57 ID:e2E7Q0qI0
>>854ハハッワロス
859: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:47:56.93 ID:1j0aMAxW0
お疲れ。
んで?ベッドシーンは?
868: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:49:26.45 ID:X8DEXvFbO
乙!
楽しませてもらったぜ!
873: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:50:18.58 ID:8i84SqlwO
乙
仲良くな
879: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:50:57.25 ID:cG4S7aKI0
まあまだいろいろあるだろうけど、大切にしてやれよ
882: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:51:18.72 ID:A82OZO0bO
せっかく追いついたのに終了とな
888: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:51:41.64 ID:MVM9NCzC0
まぁベッドシーンの話は勘弁して下さい。
「華」という名前が本名なんで・・・。
みんなありがとう。
少し疲れました。履歴書書いて寝ます。
あとパー速に張ってくれた人もありがとう。
お疲れ様でした。
895: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:52:19.95 ID:MDcjQjlw0
1乙!
こんな出会いがあるのか・・・
ちょっとパイプで殴られてくる
896: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:52:19.93 ID:9kWOhSuDO
映画化決定………?
898: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:53:00.03 ID:mgiyfiiQ0
頑張れ言わない、頑張ってるだろうから
幸せにおなりよ
885: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:51:28.12 ID:b11OXU7/O
おつー!
結婚の意志があるのか教えてくれ
パンツはけない
904: 1 ◆hxOL7r2r.Y 2008/04/16(水) 15:53:57.89 ID:MVM9NCzC0
結婚の意志ですか?
それは序々に芽生えてきています。
しかし俺の就職が決まって
華の将来をキチンろ見定めてからだと考えています。
ではノシ
919: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:56:24.10 ID:i0S8a7c60
お疲れ様
楽しめたよ!
925: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:57:33.40 ID:u64H1mZqO
やっと終わったか。
1乙
久々に楽しんだ。
926: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 15:57:42.17 ID:GoXS7rwnO
素晴らしいスレをありがとう
ぅち・・・ぃま・・・めっちゃぅれしぃ!!!!
956: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:03:43.94 ID:jSDmRKkVO
>>1乙!
最初から見ててよかった。
感動したよ。
969: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:07:51.17 ID:S245eqqrO
>>1 お疲れ様でした♪これからも華ちゃんには、変わらない愛情を注いでやって下さい。
987: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:15:20.66 ID:yQBO+Fsl0
1000なら俺は華の父親
993: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:16:51.91 ID:axkZpM/z0
>>1乙ノシ
994: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:16:59.92 ID:vpKVcJ2Q0
1000ならみんな幸せになる
996: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:17:17.23 ID:pcK7ET5U0
一乙
幸せになー
999: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:17:34.75 ID:dxTJzsMB0
1000なら華浮気発覚!
1000: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2008/04/16(水) 16:17:36.23 ID:kpDsoXI10
1000なら俺も後頭部をかわいいおにゃのこに鉄パイプで殴られる!!