6: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:22:24.05 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「おい!おっさん!あれ?」
老人はそう言うと、人ごみに紛れて消えてしまった
夜
彡(゚)(゚)「おっさんの言ってたことなんやったんやろ」
彡(゚)(゚)「暇やし、掘ったろ」 ザッ ザッ
彡()()「な、なんやこれは!!土の中に大量の金があるやないか!!」
19: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:26:42.41 ID:p6mFuw7+0
1ヶ月後
彡(゚)(゚)「おっさんの言うとおりにしてたらまた大金持ちや!」
彡(゚)(゚)「周りの国の王様の暮らしぶりにも負けてへん贅沢ぶりや!」
彡(゚)(゚)「友達もまた沢山遊んでくれるし、彼女も可愛いし!最高やで!」
( ´・ω・`)「流石おにいちゃん!お小遣いちょうだい!!」
彡(^)(^)「もってけもってけ!」
34: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:31:42.43 ID:p6mFuw7+0
3ヶ月後
彡(゚)(゚)「また一文無しや」
(●▲●)「お前は何をしている」
彡(゚)(゚)「あの時のおっさんやないか」
(●▲●)「お前は何をしている」
彡(゚)(゚)「豪遊しすぎて、金無くなったんやでー」
彡(゚)(゚)「金無くなった途端、皆離れてしもうたで」
38: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:33:53.90 ID:p6mFuw7+0
(●▲●)「ならば、俺の影の先っぽ、夜になったら掘ってみろ」
彡(^)(^)「わかったでー、ありがとナス!」
夜
彡(●)(●)「また大金持ちやな!」ザックザック
1ヶ月後
彡(^)(^)「また沢山の友達が相手してくれる最高やで!」
44: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:36:40.31 ID:p6mFuw7+0
( ´・ω・`)「お金ちょうだい!」
彡(^)(^)「もってけ!もってけ!今日は俺のおごりやー!」
またしてもやきうの華々しい生活は続いた
邸宅の庭では踊り子が踊り、毎日宴が繰り広げられた
46: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:38:09.60 ID:AsC78KzM0
うわー、、、バッドエンドな気がする
48: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:39:39.09 ID:AsC78KzM0
まだか
50: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:40:01.67 ID:p6mFuw7+0
ただ、そんな生活もつかの間、湯水のように使われた大金はすぐに無くなった
またしてもやきうは一文無しになった
(時代設定は中世の中国でイメージしてくれ)
彡(。)(;)「お金なくなったわ!みんな相手してくれんやんけ!」
彡(。)(;)「どいつもこいつもくそったれや!!」
(●▲●)「お前は何をしている」
彡(。)(;)「おっさん!」
53: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:41:53.09 ID:p6mFuw7+0
彡(。)(;)「お金なくなったわ!皆優しくしてくれへんで!」
(●▲●)「ならば」
彡(。)(;)「まて!金はもういい!」
彡(。)(;)「おっさんに頼みがあるんや!」
彡(。)(;)「おっさんが普通の人間やないってのは知ってるで!」
56: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:44:00.23 ID:p6mFuw7+0
彡(。)(;)「きっと仙人か何かや!」
(●▲●)「いかにも、おれは峨眉山の仙人だ」
彡(。)(;)「人間の世界にはもうこりごりや!」
彡(。)(;)「俺を仙人にしてくれんか?頼むで!」
(●▲●)「いいだろう!俺の後に続け」
57: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:45:18.67 ID:nl1hUNLc0
彡(●)(●)「また大金持ちやな!」ザックザック
親近感湧いてくる
55: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:42:49.35 ID:pXAvdsRA0
羨ましいンゴ
59: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:46:02.48 ID:p6mFuw7+0
老人はそう言うと、近くの落ちていた木の葉に魔法を掛けた
すると、木の葉は一本の丸太になった
老人とやきうはそれに乗ると、峨眉山の方へ飛んで向かった
60: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:46:25.95 ID:UjeF00ww0
草
61: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:46:31.13 ID:AsC78KzM0
タオパイパイかよ
63: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:48:49.30 ID:UjeF00ww0
落ちるぞ
65: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:49:40.55 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「はえーすっごい!」
丸太は大空を飛び、中国の山々を進む
やきうの足元には壮大な山々が広がる
山々の奥深くまで進むと、ある山頂で降りることになった
67: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:50:40.49 ID:/ErJimaN0
何で仙人は散財するようなアホのドラ息子を憐れんだんや
74: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:53:08.99 ID:fPQukTZAd
>>67
中国の故事とか昔話は意味がわからん内容が多いで
役人が猫眺めたら猫が龍になって飛んで行った(完)
みたいな困惑する話もあるし
71: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:52:11.26 ID:p6mFuw7+0
(●▲●)「じゃあ俺はここで降りて晩飯の準備をしてくるけど、お前はここで待っていろ」
彡(゚)(゚)「おかのした」
(●▲●)「ただ、俺が戻ってくる間、絶対に声を出すなよ」
(●▲●)「絶対にな、分かったな」
彡(゚)(゚)「…」
老人はそう言うと、山頂を降りていった
72: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:52:23.86 ID:FvNdtuXW0
あっ…
77: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:54:32.09 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「(けどきっと仙人になるための試練やな!)」
彡(゚)(゚)「(こえ出さなくていいなんて、楽勝やないか)」
彡(゚)(゚)「(暇やなぁー)」ポチー
〈イキスギィ!イクイク
79: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:55:47.26 ID:nl1hUNLc0
>>77
笑ってもうてアウトやろうな…
81: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:56:54.86 ID:FvNdtuXW0
>>77逝きそう
82: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:56:57.75 ID:pXAvdsRA0
>>77
なぜここに
83: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:58:05.54 ID:p6mFuw7+0
一時間後…
ドドドドドド!!
彡(゚)(゚)「(なんや!この地響きは)」
ガシャーン!ピュー!ピュー!ゴロゴロゴロ!
晴れ渡る山頂は一変、大風、雷、土砂降りと天変地異が起こり始めた
彡(゚)(゚)「(ヒェッ!これくらい大丈夫や!せんにんになるためにはこれくらい)」
87: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:01:34.03 ID:LY+IdjlJ0
なんか怪談レストランに似たような話しあったな
90: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:02:32.69 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「(止んだか…)」
天変地位は束の間、また山頂はまた快晴に戻った
彡(゚)(゚)「(おっさんまだ来ないのかー?)」
はっはっはっはっはっー!!
???「お前は誰だ!俺はこの山の主だが、殺されたくなければ早く去れ!!」
突如霧が立ち込め、般若の様な顔の男が出てきて、やきうの首元に刺股を突きつける
彡(゚)(゚)「(な、なんやこいつは!ワイは殺されるんか!?)」
93: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:05:45.24 ID:p6mFuw7+0
???「早くたちさらんか!!!」
彡(゚)(゚)「(怖いけど無視や無視!どうせ殺されても別にええんやで!)」
???「強情な奴め!!引き裂いてくれるわ!!」
般若の様な男はそう言うと、刺股をやきう目掛けて振り下ろした
ひゅーん!!
彡(。)(;)「(うわぁぁぁぁ!!!)」
96: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:08:33.37 ID:p6mFuw7+0
ーーーーーーー
彡(゚)(゚)「(あれ?ワイはどうなったんや!?)」
彡(゚)(゚)「(もしかしてもう死んでしもうたんか?かなしいなぁ)」
彡(゚)(゚)「(目の前が真っ暗や、ただ、向こうに光が見えるから向かってみるか)」
97: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:08:47.81 ID:dtI8RLqC0
杜子春か?
100: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:11:45.26 ID:dtI8RLqC0
嫌いやないで
103: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:12:24.23 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「(まてよ…もしかしたらまだ生きていて、仙人がワイを試してるんやないかな)」
彡(゚)(゚)「(とりあえずまだ、何があっても声は出さんとこ)」
(*^○^*)「ここは地獄なんだ!お前はなんて言う名前なんだ!?」
彡(゚)(゚)「……!」
(*^○^*)「僕はえんま様なんだ!答えないと地獄の業火で焼いてしまうんだ!」
111: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:16:04.57 ID:jZrmh5JAa
みてるぞ
がんばれいっち
112: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:16:07.98 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「(まだ無視や!絶対に声は出さんで!)」
(*^○^*)「もう怒ったんだ!お前を地獄のグルメコースに突き落としてやるんだ!」
彡(゚)(゚)「(ヒェッ!やべぇよやべぇよ!)」
やきうは地獄のグルメコースに落とされた
彡()()「(ぁぁあ!!!ブチブチブチフボボブリィ!)」
針で串刺しにされ、血の海に沈められ、業火に焼かれた
ただ、やきうは必死で口を噤み、苦しみに耐えた
122: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:20:22.57 ID:p6mFuw7+0
彡()()「(なんとか耐えたで!これからどうなるんやろうか?)」
(*^○^*)「お前には関心したんだ!そうだ!もっといい罰を与えるんだ!」
(*^○^*)「お前ら、こいつの両親を連れてこい!!」
小鬼「おかのしたー」ずっずっ
小鬼「早く来ねえか!」バチーンバチーン!
小鬼は綱を引き、馬を2頭引き連れて来た
126: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:21:11.75 ID:hyWHFHA10
>>122
馬が両親なのか...
129: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:22:14.75 ID:vITbsK670
はよはよ
132: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:24:14.87 ID:hNYvDOfM0
あくしろ
135: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:25:17.87 ID:p6mFuw7+0
彡(。)(;)「(なんや、両親?ワイのパッパマッマは人間やで)」
彡(。)(;)「!!!!!」
138: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:26:51.05 ID:zCnX5dUW0
名作劇場ほんとすこ
139: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:27:12.31 ID:p6mFuw7+0
やきうがみたものは、体を馬にされた父と母親だった
J( 'ー`)し「やきう!やっと会えたわね!」
140: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:27:34.25 ID:jZrmh5JAa
えぇ…
141: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:28:21.41 ID:LY+IdjlJ0
シュールすぎるやろ
142: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:28:56.13 ID:V/wj8aUD0
ヒエッ
144: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:30:19.99 ID:p6mFuw7+0
彡()()「(マッマ!ワイが子供の頃に死んだマッマとパッパやんけ!!)」
彡(。)(;)「(マッマ!!!パッパ!!!)」
(*^○^*)「おっと、感動の再会のところ悪いんだ」
(*^○^*)「お前の罰にために連れてきたんだ!」
(*^○^*)「小鬼ども!こいつの両親を殴り殺すんだ!!」
小鬼「おかのした」ボコッ!ボコッ!
151: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:34:26.10 ID:p6mFuw7+0
J( 'ー`)し「ああ…やきう…!」
グチャ!ボゴー!
彡(。)(;)「(やめろ!!ワイのマッマを殴るんやない!!)」
(*^○^*)「泣いている暇があるんだったら喋ったらどうなんだ?お前がやめてくれと言わない限りやめないんだ!!」
ぐちゃー!ブチー!
J( 'ー`)し「やきう、事情があるんでしょう?声を出さなくていいわ」
ボコッ!ボコー!!
J( 'ー`)し「あなたのためなら、私はどうなっても良いわ…」
157: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:36:21.23 ID:jZrmh5JAa
悲しいなぁ
167: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:38:33.99 ID:p6mFuw7+0
彡(。)(;)「(やめてくれ…やめてくれよ…)」
やきうの目の前にはやきうのために痛みに耐える母の姿があった
金棒で体を殴られてても、足蹴りされても、やきうに心配を掛けさせまいと必死に耐える母の愛があった
どうだろう
金があれば媚びへつらい、金が無くなったら挨拶もしてくれない奴らとは大違いであった
178: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:41:21.40 ID:p6mFuw7+0
彡(。)(;)「(マッマ!マッマ!)」
(*^○^*)「ほらほらあく声をだすんだ!」
(*^○^*)「出さないともっと酷い目に合わすんだ!」
ぐちゃーー!!ブチチィ!!!!!ミキョミキョ!!
J( 'ー`)し「あ、…く、くぅ!」
彡(。)(;)「…」
彡()()「マッマァァォァォァァア!!!!!!!!!!!!!!!!」
180: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:41:51.02 ID:v5T0ADUZ0
あっ…
183: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:42:19.23 ID:jZrmh5JAa
出たわね。
185: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:42:31.16 ID:v5T0ADUZ0
とりあえず最後まで見たい
190: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:43:18.92 ID:v5T0ADUZ0
はやくしてくれよ
197: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:44:12.33 ID:p6mFuw7+0
ーーーーーーー
彡(゚)(゚)「…」
(●▲●)「お前は声を出したな」
彡(゚)(゚)「はい、出しました」
(●▲●)「仙人にはこれでもうなれないぞ」
彡(゚)(゚)「はい。分かってます。」
彡(゚)(゚)「ただ、これでよかったんです」
(●▲●)「何故だ?」
214: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:46:59.22 ID:p6mFuw7+0
彡(゚)(゚)「本当に大切なことが、分かったからです…」
(●▲●)「そうか…」
(●▲●)「まあ、これで俺は消えることにする
もうお前とは会うことはないだろう」
老人は山頂を後にする
(●▲●)「実はな…」
220: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:48:04.03 ID:jn4umRGm0
面白い
231: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:50:28.61 ID:p6mFuw7+0
(●▲●)「お前があの時声を出さなかったら、お前を殺した」
彡(゚)(゚)「…」
(●▲●)「お前は聞き分けの良い奴だと思ったから試させてもらったが、もともと仙人にしようとは考えてなかったよ」
(●▲●)「あ、そうだ!峨眉山の麓に俺の使っていない家がある」
(●▲●)「今なら畑に丁度作物が育っているだろう」
242: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:52:59.46 ID:p6mFuw7+0
(●▲●)「お前の好きにするんだな」
彡(゚)(゚)「ありがとナス!」
ーーーーーーー
彡(゚)(゚)「本当の愛、本当の優しさを教えてくれてサンキューやで…」
the end
253: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:54:39.09 ID:jn4umRGm0
>>242
無償の愛を注げるのは親だけ
世知辛いけどええ話やな
239: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:52:16.22 ID:FtIY5JcoM
貰った家売って豪遊せいや
そうしたらまた友達できるやろ
241: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:52:50.09 ID:WJuWdJA3a
欲望をさんざん煽っといて自分の望み通りにならなかったら殺すのか・・・
まあいい思いしたししゃーない部分もあるか
255: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:55:41.93 ID:p6mFuw7+0
やっと終わったわ
実はなー、初めて投稿したんや
読みにくい文章だったが、許してクレメンス
中々早足で進めたから途中作業感でてしまったわ
今度は書き溜めて投稿することにするよ
まさかここまで残るとは思ってへんかったで!
今度はもっと良いの投稿するから見とけよみとけよー!
245: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:53:30.47 ID:d8o/N+4w0
おもろかった
249: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:54:01.25 ID:pXAvdsRA0
良かったやん
247: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:53:43.23 ID:FvNdtuXW0
おつやで
20: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:27:13.44 ID:kBZuz07Yp
『杜子春』(とししゅん)は、1920年(大正9年)に雑誌『赤い鳥』にて発表された芥川龍之介の短編小説や
https://ja.wikipedia.org/wiki/杜子春 牛僧孺[1]編の『玄怪録(中国語版)』及び李復言[2]編の『続玄怪録(中国語版)』双方に収録された伝奇小説『杜子春』[3]を童話化したものであるんやで
唐王朝の洛陽の都。ある春の日の日暮れ、西門の下に杜子春という若者が一人佇んでいたんや。彼は金持ちの息子だったが、親の遺産で遊び暮らして散財し、今は乞食同然になっていた。
そんな彼を哀れんだ片眼すがめ(斜視)の不思議な老人が、「この場所を掘る様に」と杜子春に言い含める。その場所からは荷車一輌分の黄金が掘り出され、たちまち杜子春は大富豪になるで。
しかし財産を浪費するうちに、3年後には一文無しになってしまうが、杜子春はまた西門の下で老人に出会っては黄金を掘り出し、再び大金持ちになっても遊び暮らして蕩尽するんや。
3度目、西門の下に来た杜子春の心境には変化があったで。金持ちの自分は周囲からちやほやされるが、一文無しになれば手を返したように冷たくあしらわれるで。
人間というものに愛想を尽かした杜子春は老人が仙人であることを見破り、仙術を教えてほしいと懇願するんや。
そこで老人は自分が鉄冠子(小説『三国志演義』などに登場する左慈の号)という仙人であることを明かし、自分の住むという峨眉山へ連れて行くで。
峨眉山の頂上に一人残された杜子春は試練を受ける。鉄冠子が帰ってくるまで、何があっても口をきいてはならないのというんやのだ。虎や大蛇に襲われても、彼の姿を怪しんだ神に突き殺されても、地獄に落ちて責め苦を加えられても、杜子春は一言も発しなかったで。
怒った閻魔大王は、畜生道に落ちた杜子春の両親を連れて来させると、彼の前で鬼たちにめった打ちにさせたんや。無言を貫いていた杜子春だったが、苦しみながらも杜子春を思う母親の心を知り、耐え切れずに「お母さん!」と一声叫んでしまったんや。
叫ぶと同時に杜子春は現実に戻される。洛陽の門の下、春の日暮れ、すべては仙人が見せていた幻だった。これからは人間らしい暮らしをすると言う杜子春に、仙人は泰山の麓にある一軒の家と畑を与えて去っていったンゴねぇ…
27: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:29:10.40 ID:NkbTmReD0
>>20
ええはなしや
30: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:30:03.72 ID:OQoe/06Ir
>>20
元ネタあったんだ
69: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 04:51:55.41 ID:qLhgmf7Q0
>>30
え?めっちゃ有名やんかこれ
ワイ学校で習ったで
258: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:56:17.12 ID:V5Y7sFRPr
彡(゚)(゚)「仙人にもなれんかったし金もなくなったわ現実は辛いンゴねえ」
彡(゚)(゚)「ファッ!!」
(●▲●)「お前は何をしている?」
彡(゚)(゚)「ワイはこの町の御曹司やったんやが、豪遊しすぎて金が無くなったんや」
彡(゚)(゚)「金があったあの頃は皆優しくしてくれてたくせに、無くなった途端誰も近寄って来なくなったんやで」
彡(゚)(゚)「だからこの大手門にもたれ掛かって、何をするわけでも無く途方にくれてたんや」
265: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 06:00:24.38 ID:VV5RxGqh0
>>258
草
260: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:56:40.22 ID:V5Y7sFRPr
彡(゚)(゚)「それにしても、おっさん誰や?
」
彡(゚)(゚)「見るからに、金持ちには見えへんで?」
(●▲●)「……」
(●▲●)「ワシの影の先っぽの部分、夜になったら掘ってみろ…」
彡(゚)(゚)「ん?どういうことや?」
(●▲●)「じゃあ俺は行くから」
262: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:57:30.13 ID:V5Y7sFRPr
彡(゚)(゚)「おい!おっさん!あれ?」
老人はそう言うと、人ごみに紛れて消えてしまった
夜
彡(゚)(゚)「おっさんの言ってたことなんやったんやろ」
彡(゚)(゚)「暇やし、掘ったろ」 ザッ ザッ
彡()()「な、なんやこれは!!土の中に大量の金があるやないか!!」
264: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 05:58:32.41 ID:V5Y7sFRPr
1ヶ月後
彡(゚)(゚)「おっさんの言うとおりにしてたらまた大金持ちや!」
彡(゚)(゚)「周りの国の王様の暮らしぶりにも負けてへん贅沢ぶりや!」
彡(゚)(゚)「友達もまた沢山遊んでくれるし、彼女も可愛いし!最高やで!」
( ´・ω・`)「流石おにいちゃん!お小遣いちょうだい!!」
彡(^)(^)「もってけもってけ!」
266: 風吹けば名無し 2018/02/25(日) 06:00:58.57 ID:d8o/N+4w0
ループしていくんやなぁ…