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    本日のおすすめニュース
    27

    ガキの頃にあった幽霊の女の子の話wwwwwwwwwww



    4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:12:42.625 ID:6VbvpacA0
    おkパンツ脱いだ

    5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:12:50.108 ID:OtGM2Nfx0
    取り敢えずイデア界を想起した

    6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:13:32.552 ID:Lx9VMq510
    当時俺は10歳の小学5年生で、半分成人式をやった次の日の出来事だった。
    大雨が降った後のその日は、真夏のように晴れていて、とても気持ち良かった。
    しばらく続いてた雨のせいで、活力が体の中で燻っていた俺は我先にと外に出ると、新鮮な空気を吸い込む。
    大きくできた水たまりが太陽を反射して、街中がキラキラと輝いて見えた。
    天気の神様も粋な事をするじゃないか!
    生意気にも、そんな事を思いながら近所の公園に俺は向かった。
    公園に来れば誰かいると思ったのだが、俺の視界に映るのは水溜まりの奥にいる人だけだった。

    7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:14:08.180 ID:Lx9VMq510
    「つまんねーの」
    そもそも時間が早すぎたのだが、当時の俺にはそんな事わからず、久しぶりの外出で高ぶっていた気持ちを落とされただけに感じた。
    適当にブランコでも漕いでから帰ろう。
    そう思いながら顔を上げると、そこに彼女はいた。
    「ねぇ、遊ぼう?」
    雪のように白い肌と、漆のように艶やかな髪、それから、それから少し寂しそうな瞳に、一気に俺は吸い込まれた。

    8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:14:39.230 ID:Lx9VMq510
    「ねぇってば」
    「ねぇ!聞いてるの?」
    「あっ、ゴメン!えっと・・・」
    「だから、遊ぼう~って言ってるの!」
    彼女によって動けなくなった俺は彼女の言葉で戻ってきて、それでまた彼女の言葉に頭をこんがらがせた。
    君は?いつからいたの?
    色々な疑問が脳裏に留まるが、それを飲み込むように首を縦に振った。
    「いいよ、遊ぼう」

    9: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:15:10.757 ID:Lx9VMq510
    「やった!決まりね!」
    彼女は嬉しそうに笑ってみせるとピョコピョコ跳ねた。
    そのたびに彼女と同じく白い色のスカートが跳ねて、俺は顔を赤くした。
    「まずは、ブランコしようよ」
    ピンクのカーディガンの袖をまくりながら彼女は言った。
    「うん、いいよ」
    変わった子だな。そう思った。
    なんだか外よりも中が似合う子に見えたからだ。

    10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:15:34.056 ID:Lx9VMq510
    公園よりも、図書館、図書館よりも病室・・・。
    そこまで単語を並べて俺はそれを振り落とした。
    なんだかそれはイケない想像だと感じたからだ。
    「どっちが高くこげるか勝負しようよ!」
    自分を誤魔化すために俺は明るく言った。
    「よーし!負けないよ!」

    11: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:15:58.312 ID:Lx9VMq510
    彼女は意気揚々とブランコに座ると、足を大きく降り始めた。
    女の子には負けられない!
    子供ながらに芽生えたプライドに火を灯して、俺もブランコを漕ぎ始めた。
    「ねー」
    「なーにー」
    「まけたら罰ゲームやろー」
    「いいよー」
    彼女の提案によって、ますます負けられなくなった。
    俺は足を先ほどまでより大きく降った。
    ブランコが前にいく度、空が少し近くなった。

    12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:16:34.391 ID:Lx9VMq510
    「うー悔しいー」
    「へへっそれじゃ君が罰ゲームね!」
    両手でほっぺを押して、ムンクの叫びみたいになりがら彼女は聞いた。
    「罰ゲームは何をすればいいかな?」
    「え?考えてなかったの?」
    「うん、だから君が考えていいよ」
    「って言われてもな・・・」
    そこで俺の頭に浮かんだのはさっきの疑問だった。

    13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:16:57.963 ID:Lx9VMq510
    一体誰なのか、いつのまに公園にきたのか。
    特に罰も浮かばないし、質問でもしよう。
    そう考えた訳だ。
    「それじゃあ君の名前を教えてよ」
    「それが罰?」
    「うん」
    「変な罰~」

    14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:17:18.980 ID:Lx9VMq510
    愉快に笑うと彼女はいった。
    「ミキ」
    「ミキって言うの」
    丁度風が優しく吹いて近くの木々を揺らした。
    葉に乗っていた雨粒が少し落ちて俺の頭に落ちる。
    「つめてっ」
    一瞬視界を閉じて、開けると彼女は、ミキはいなくなっていた。
    「あれ?」
    「ミキ・・・?」

    15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:17:54.627 ID:Lx9VMq510
    それから少し待ったがミキが戻って来なかった。
    俺は恐怖や心配や興奮よりも、満足感のようなモノに浸っていた。
    ミキにはまた会える。なんだかそんな予感がして、この日は帰った。

    それから1週間後の日曜日。
    俺はいつもより早く目が覚めた。
    しっかり顔と歯を洗うと一丁前にドライヤーで髪を整えた。

    16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:18:20.869 ID:Lx9VMq510
    まだミキに会えると決まった訳でもないのに、俺はワクワクを抑えられずにいた。
    母親は寝てるため朝ごはんは食べずに、俺は公園にかけていった。
    時間は先週来たときよりも早かった。
    誰もいない公園で、一人立っていると後ろから声を掛けられた。
    「わっ!」
    「うわっ!?」
    驚いて振り返ると、そこいたのはミキだった。
    「驚かすなよ」
    「ごめん、でも面白いかなって」

    17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:18:43.829 ID:Lx9VMq510
    ケラケラ笑いながらミキは答えた。
    「別にいいけどさ」
    どうしてこの前は突然いなくなったの?
    そう続けようとしてやめた。
    なんだかその問はよくないモノのように感じた。
    それを言ってしまうと、ミキとは会えなくなってしまうような。
    「今日は何して遊ぶ?」
    「うーん、ジャングルジム!」

    18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:19:00.399 ID:Lx9VMq510
    「また勝負する?」
    「勿論!今度は私が勝つよ!」
    「じゃあまた負けたら罰ゲームね!」
    「うん!それじゃ~はじめ!」
    「あっズルい!」
    「ズルくない~」
    前回の負けが悔しかったのか、ミキはスタートを言いながらジャングルジムに走りはじめていた。
    ただ、ミキは足が遅かった。ちなみに、ジャングルジムを上るのも下手だった。

    20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:20:33.783 ID:Lx9VMq510
    「うー悔しいー」
    なんだか先週も聞いた気がするフレーズだ。
    「また俺の勝ちだね」
    「今回の罰ゲームはなによー言えー」
    「うーんとね~、それじゃあ~」
    ワザとらしく俺は勿体振った。

    21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:21:10.474 ID:Lx9VMq510
    実は3日前くらいから決めていたのだが、それを言うと「最初から勝つつもりだったんだな~」
    とか怒られそうな気がしたのだ。
    「ミキは何歳なの?」
    「それが罰?」
    「うん」
    「変な罰~」
    彼女はどこか嬉しそうでいて、寂しそうだった。
    花のような笑顔を向けると答えた。
    「9歳だよ、小学校4年生」

    22: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:21:42.448 ID:Lx9VMq510
    直後、大きな音が俺の背後で響いた。
    実際には響いてなかったかもしれない。
    何故なら振り返っても何もなかったからだ。
    事故が起きた訳でも、モノが落ちた訳でもないようだ。
    「びっくりしたね」
    言いながら振り返ると、ミキはいなくなっていた。
    この日は待たずに帰った。

    23: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:22:16.100 ID:Lx9VMq510
    また一週間がたった。
    俺は目が覚めると、そのまま動かずに考え始めた。
    実は先週ミキに会ってから、学校の先生にミキの事を聞いてみたのだ。
    俺の住む街は大きな小学校が一つあるだけだから、ミキも当然そこに通っている筈。
    だが、結果としては大外れだった。
    ミキという名前の小学4年生は数人いたがどれも違う子だったし、ミキとういうあだ名の子も、あの公園であったミキとは違った。
    彼女は一体何者なんだろう。ほんの少しの不安が、俺の心に突き刺さった。

    24: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:23:01.913 ID:Lx9VMq510
    俺はそれを抜こうとせずにベッドから起きて着替えた。
    風船に針を刺しても、抜かなければ割れない動画をテレビでやっていて、俺の頭ではそれが再生されていた。
    この不安は無理にとったらダメなのではないだろうか、俺の心も風船のように割れてしまうのではないだろうか。
    針の痛みを誤魔化したくて、冷水でよく顔を洗った。

    25: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:23:41.428 ID:Lx9VMq510
    それから公園に行ってミキと遊んだ。
    決まってミキは気づくと傍に現れて、勝負をする。
    決まって俺が勝つけど、俺はもうミキの詮索をやめていた。
    ミキが何者かより、ミキと一緒に遊ぶ事のほうがずっと大事だったから。
    変顔を10秒だったり、三回回って犬の真似だったり、そんな普通の罰ゲームをした。
    ミキは悔しそうでいて楽しそうに罰ゲームした。
    そして、罰ゲームをするのがミキとのその日のお別れの合図だった。
    必ず一瞬俺は視界を奪われる。
    砂が目にはいったり、足元で虫が飛んだり、くしゃみをしたり。
    するとミキは消えた。
    最初からそこに居なかったかのように、心綺楼が晴れて消えるように。

    26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:24:23.537 ID:Lx9VMq510
    5回もミキと遊ぶころには、このルールのような決まりにも慣れてきて
    10回遊ぶころには、俺は自ら目を閉じてミキが帰るのを邪魔しないようにした。
    傍から見ても、自分から見ても不思議な関係だとは分かっていた。
    だけども、ミキとの時間が俺にはとても愛しくて、謎は謎のままで良かった。
    15回遊んだくらいで気づいた、俺はミキに惚れていた。
    毎週1度きり、それもたったの数時間だけしか会えない。

    27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:24:56.962 ID:Lx9VMq510
    そんな状態に俺は焦ってしまった。
    年が明けて少したある寒い日。
    この日も俺は勝負に勝った。
    ミキはホッペを膨らませて悔しがってみせた。
    「また君の勝ちか~悔しいなー」
    「ねぇ」
    「なに?」
    ミキは少し身構えた、様に見えた。
    「ミキはさ、一体誰なの?どうしていつもいきなり現れていきなり消えるの?」

    28: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:25:27.019 ID:Lx9VMq510
    俺はミキを直視できなかった。
    言いたくない事の一つや二つ誰にだってあるじゃないか。
    俺は言った事を後悔した。
    「ごめんミキ、今のはやっぱなしで・・・」
    ミキはそこに、いなかった。
    「ミキ・・・」
    「ミキっ!!」
    名前を呼んだって出て来る筈ない。頭でわかっていても心はわかっていなかった。
    針は抜けおちて、俺の風船は割れてしまっていた。

    29: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:25:55.128 ID:Lx9VMq510
    それから一週間がたって、俺は公園にいった。
    ミキが来たらまず謝ろう。そう思った。
    でも、ミキがくる事はなかった。
    ここで初めてミキに嫌われてしまったんだと、言ってはいけないことを言ってしまったのだと実感した。
    涙が、溢れて止まらなかった。
    零れおちる涙を必死に拭って、きつく口を噛みしめて堪えようとした。
    悪いのは俺だ。俺が余計な事を言ったから。
    悔しさと、悲しさがグチャグチャに混ざりあって、涙はやっぱり止まらなかった。

    30: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:27:36.097 ID:Lx9VMq510
    ミキと会えなくなってからも俺は日曜の朝は公園に行った。
    数分ベンチに座ってミキとの日々を思い出して、それから家に帰る。
    そんな日々を過ごしていた。
    俺がミキと再会したのは半年後。
    その日の前日は大雨で、沢山の雨を降らしたお詫びをするかのように空は澄み切っていた。
    水溜まりに反射した光を一杯に浴びながら、公園に入るといつものようにベンチに座ろうとする。
    この日は先客がいた。
    「ミキ!?」

    31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:28:07.817 ID:Lx9VMq510
    ミキがいた。いつも俺が座ってる場所の隣に、静かに座っていた。
    「ミキおれ!俺ずっとお前に!」
    言葉が溢れて支離滅裂になってしまっていたが、それでもなんとか言おうとするとミキが口を開いた。
    「ねぇ、遊ぼう?」
    「え?」
    「だから、遊ぼう~って言ってるの!」
    ミキはニコッと笑う。その笑顔を再びみれただけで、何もかもどうでもよく感じた。
    「今日はブランコしようよ」
    「いいよ、勝負するでしょ?」

    32: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:28:37.788 ID:Lx9VMq510
    「もっちろん!今日こそ私が勝つよ!」
    「こっちだって!」
    まずちゃんと謝れよって思うけど、当時の俺はまたミキに会えた喜びですっかり忘れてしまっていた。
    なんとも単純な子供だった訳だ。

    この日初めてミキに負けた。
    別に手を抜いた訳とかじゃなく、純粋に負けてしまった。
    「まっ、負けた」
    「わーい!初めて君に勝ったね!」

    33: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:29:05.865 ID:Lx9VMq510
    ミキは嬉しそうにピョンピョン跳ねた。
    その度に白い色をしたスカートが跳ねて、俺は顔を赤くした。
    「罰ゲームは何をすればいい?」
    「夕日を見せて」
    「夕日?」
    「そう夕日」
    この街で一番夕日が綺麗に見える所に連れて行って。
    そうミキは付け加えてた。

    34: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:29:36.694 ID:Lx9VMq510
    「無理かな?」
    「ううん、無理じゃないよ」
    「一緒に行こう」
    俺の差し伸べた手を、ミキはそっと触れて、それからギュッと握ってくれた。
    なんで夕日だとか、そういう疑問は捨てた。
    ミキといられる。それだけで俺は十分だったんだ。
    「それで、どこに向かってるの?」
    「山の家だよ」
    「山の家?」
    「うん、学校のお泊りなんかで使う大きな家があるんだ。そこの近くにある小さい広場が一番夕日が綺麗に見えると思うんだ」

    35: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:30:07.614 ID:Lx9VMq510
    「おぉ~それは楽しみ!」
    山の家ってのは正式名称じゃなくて別にちゃんと名前はあったけど、10歳の俺には読めない漢字が使われてたりして、結果山の上にあるから山の家
    と呼んでいた。
    その山の家自体は特別高い所でも特別遠い所でもなかった。
    大人の足で30分程度くらいだろう。
    それでもその時の俺には一番高くてとっても遠い場所に感じていた。
    「少し休憩しよっか」
    「うん、疲れたね」
    俺はミキの足がゆっくりになると休憩をはさんだ。子供ながらに気づける疲れのサインがそれくらいだったのだ。
    「腹へったなー」

    36: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:30:32.704 ID:s9r7dCf2d
    モロ創作だけどいいのか

    39: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:32:31.192 ID:Lx9VMq510
    >>36

    気づいてないフリで読んでよ・・・

    37: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:30:58.934 ID:Lx9VMq510
    近くにある工場の壁掛け時計を見たら時間はおやつ時を回っていた。朝も昼も食べてない俺はもうクタクタでぺこぺこだった。
    「ごめんね」
    ミキが下を向いて謝った。
    「ちがっ、ミキのせいじゃないよ!」
    「でもお腹すいたでしょ?」
    「別にっ!ハラヘッタナーってのは、頑張るぞ!って意味の言葉なんだ」
    「ふふっなにそれ、へんなの」
    「さっあと少しでつくから頑張ろう」

    38: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:31:47.422 ID:Lx9VMq510
    「うん!ハラヘッタナ~」
    「うっ、それはやめて」
    ミキと軽口をたたくと、少し疲れが取れた気がした。少し空腹が紛れた気がした。
    それから足をひたすら動かして坂道を上った。
    俺もミキもなぜか笑顔だった。
    広場へつくとミキはベンチに座り込んで「ついた~」と叫んだ。

    40: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:33:22.581 ID:Lx9VMq510
    俺もすぐにでも座りこみたかったけど、近くにある自販機へ行って500mlのジュースを1本買った。
    全財産が16円になった。
    「ミキ飲んでいいよ」
    「ありがとう」
    ミキは砂漠を旅してきた人みたくジュースを流し込んだ。
    一通り飲んで満足したのか、ぷはぁ~なんて言っている。
    「君は飲まないの?」

    41: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:34:10.745 ID:Lx9VMq510
    「俺はのど乾いてないから大丈夫だよ」
    「うそだ」
    うそだった。喉の砂漠化問題は非常に深刻で今ならお風呂一杯の水も飲み干す自信があった。
    「うそじゃない」
    それでも我慢しようとしたのは、子供ながらの恥ずかしさだった。
    具体的に言うと、間接的な口と口の重ね合わせになってしまうというもの。
    「君のお金で買ったんだよ?君が飲まなきゃ変だよ」

    42: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:35:06.078 ID:Lx9VMq510
    「俺はもとから変だ」
    「へりくつ!」
    「ねぇ、なんでいじはってるの?」
    ミキの表情は段々心配そうに変わっていって、俺は根負けした。
    「いや、間接キスになるから恥ずかしいし・・・」
    「へ?」
    ミキの間抜けな反応に少しイラついた。こっちは死ぬほど真剣なのだ。のどが干からびる程真剣なのだ。
    ミキは間抜け面を優しい笑顔に変える顔をこっちに寄せて、そっと口と口を合わせた。
    「これで間接キスは恥ずかしくないでしょ!」

    43: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:36:09.045 ID:Lx9VMq510
    顔を真っ赤にしてミキはジュースをこちらに向けた。
    「うっ、うん」
    俺も同じく顔を真っ赤にしながらジュースを受け取ると、すぐさま流し込んだ。
    本当に生きかえったような気分になって、ほとんど飲んでしまった。
    それから二人で笑いあってベンチに座って手をつないだ。
    「あっ!見て!」
    「うん、凄い綺麗だ。本当に、凄い綺麗」
    「ね!綺麗!!」

    44: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:36:57.382 ID:Lx9VMq510
    凄いと綺麗しか言えなくなっていた。俺もミキも。
    でも本当にその時見た夕日は、この世で最も綺麗だった。
    夕日が沈んで、静かに黒色が広がっていく。
    等間隔に並んだ灯りがそれぞれ暗闇を照らして、それがまるで終わりを告げているように感じた。
    「ミキ、ごめんね」
    「ううん、私こそごめん」
    俺はミキの手を少し強く握った。ミキも俺の手を少し強く握った。
    「私ねお化けなんだ」
    ミキは震えてた。俺はミキに肩を寄せた。少しでも震えを抑えてあげたかったんだ。

    45: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:38:12.808 ID:Lx9VMq510
    「なんとなくわかってたよ、ミキいきなり消えちゃうもんね」
    俺は少しでも明るく冗談っぽく言ったつもりだったが、俺の声も震えていた。
    別にミキがお化けだからじゃない、なんだかミキが遠くに行ってしまいそうに感じたから。
    「私もね、私がよくわからないんだ。ミキって名前と年齢、これしかわかんないの」
    「それに君以外の人にはちゃんと話したり触れたり出来た事ないんだよ」
    「俺は特別だったんだね」
    「うん、君は特別」
    俺は空いてる片手でミキの頭を撫でた。ミキはくすぐったそうに笑ってくれた。
    「どうしていつも罰ゲームが終わると消えちゃったの?」

    46: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:39:01.306 ID:Lx9VMq510
    「あんま長くいると他の子も公園に来ちゃうでしょ?そしたら君が独り言いってるようにしか見えないじゃない」
    だから罰ゲームが終わった帰るって決めてたんだ。そうミキは続けた。
    「まだ、私に聞きたい事あるでしょ?」
    「あるにはあるけど・・・」
    「ちゃんと答えるから、今日は逃げたりしないから」
    ミキは震えながら笑顔をつくった。それは笑顔というよりも泣き顔のそれだった。
    「それじゃあ一つだけ聞かせて」
    「うん」

    47: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:39:52.953 ID:Lx9VMq510
    「好きです、俺と付き合ってください」
    「え?え!??」
    驚いて、え?え?と繰り返すロボットになってしまったミキの頭にチョップを入れる
    「うぐっ」
    「答え、聞かせてよ」
    「だっ、だって他に聞きたい事ないの?」
    「ないよ、それよりも告白の返事を教えてよ」
    本心だった。ミキの正体も過去も無理に聞く気はなかった。ただこの子が好きなんだと。

    48: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:40:34.970 ID:Lx9VMq510
    それだけだった。
    「やっぱり君って変だね」そういうとゴホンとミキは整える。
    「私も、君の事が好きだよ」
    多分俺の顔は真っ赤だったと思う。でも同じくらいミキの顔も真っ赤だった。
    俺は握っていた手を緩めるとミキをそっと抱きしめた。
    ミキも俺の背に腕を回すと優しく抱きしめた。
    「でもね、君とは付き合えないんだ」
    「なんでさ、お化けだから?俺はそんなの気にしない!」

    49: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:41:43.534 ID:Lx9VMq510
    「ふふっ、君は優しいね。でもそれだけじゃないんだ」
    「今日でお別れなの」
    「おわかれ?」
    その四文字が重く全身にのしかかる。
    「なんとなくわかるんだ。私は今日が終わると消えちゃう」
    「貴方とはもう会えないんだ」
    ミキは笑おうとして、笑えなくて泣いた。
    俺も泣いた。こんなのあんまりだ。せっかく想いが伝わったのに。
    「ねぇ、私貴方と会えてすごく良かった」
    「俺もだ、ミキと過ごした日々絶対忘れない」
    それから俺とミキは強く抱きしめあって、ミキは消えた。

    50: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:42:30.911 ID:Lx9VMq510
    終わり

    お目汚しすまそ

    51: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:45:00.701 ID:q1NpCXlR0
    おつ
    こういう切ない話好き
    10歳〜14歳くらいくらいのこういう感覚って長い人生の中でもう味わえないよね

    53: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 02:46:37.860 ID:Lx9VMq510
    >>51

    ありがと
    中学卒業するまでって本当に不思議だよな

    59: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 03:00:02.041 ID:6bCnrdFm0
    それくらいの頃は問題起こしまくって引きこもってネットサーフィンし始めた時期やわwww

    60: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 03:02:09.761 ID:Lx9VMq510
    >>59

    陽キャだか陰キャだかわかんねーなおい

    61: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 03:11:09.111 ID:X3P1RNn1a
    良い創作でした!久しぶりにVIPで読んだ気がするなー何故かミキの声が水瀬いのりで脳内再生余裕だった。寝る前に読めてよかったお休みー

    63: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 03:19:02.748 ID:Lx9VMq510
    >>61

    ありがとう!
    水瀬いのりかw確かにあってるかもw

    62: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 03:18:11.701 ID:I1iTgJwN0
    嘘松!!!キィィィィィ

    64: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/06/02(土) 03:19:44.999 ID:Lx9VMq510
    >>62
    おちついておちついて

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    コメント一覧

    1  不思議な名無しさん :2018年06月02日 20:50 ID:w.45b.lo0*
    俺連発
    2  不思議な名無しさん :2018年06月02日 21:04 ID:QIz.mJOA0*
    おもしろーい棒
    3  不思議な名無しさん :2018年06月02日 21:11 ID:Rmmx31vU0*
    情景描写臭
    4  不思議な名無しさん :2018年06月02日 21:39 ID:TiNIyu0P0*
    出会った初回はいいとして
    それ以外の日は他に誰か公園にいるはずだろう
    御都合主義もいいとこ
    5  不思議な名無しさん :2018年06月02日 21:47 ID:OpBXmYwo0*
    むかつく文章だわ
    6  不思議な名無しさん :2018年06月02日 21:59 ID:HpP8AZCV0*
    創作言うてるのにご都合もくそもねぇだろw
    この会話内容だったら年齢設定もうちょっと上のが良くないかな
    13、14歳くらいで
    7  不思議な名無しさん :2018年06月02日 22:03 ID:xcYnSUsp0*
    幽霊がジュース飲めるの?
    8  へそ吉 :2018年06月02日 22:05 ID:vrwk0Wqp0*
    >当時俺は10歳の小学5年生で、

     それにしては――よく言えば大人びた、悪く言えばませたお餓鬼様ですね。投稿者殿は他の男児よりも早熟だった可能性もありますが、せめて中学生くらいにしたらもっと素直に受け入れられる話になったと思います。
    9  不思議な名無しさん :2018年06月02日 22:47 ID:UBURKcEC0*
    少し特殊な顔立ちで苛められて小学~中学まで「幽霊」と呼ばれていた女の子がいた。俺もみんなと一緒になってからかったけど、今はその子に謝りたいな...。関係ない文面で失礼。
    10  不思議な名無しさん :2018年06月02日 23:03 ID:oEmOGetr0*
    自己の内面描写からしたら中学生にした方が良いと思うけど、公園で女児と二人で遊ぶってシチュエーションからしたら小学生にするしかないのかなと
    11  不思議な名無しさん :2018年06月02日 23:05 ID:LIYwJ0Sz0*
    最初の三行で無理だった
    12  不思議な名無しさん :2018年06月02日 23:13 ID:t2yaCGkT0*
    こういう話は小説風に書くよりエッセイとかドキュメンタリー風に書いた方が臨場感があっていいと思う
    13  不思議な名無しさん :2018年06月02日 23:34 ID:izGDSs.z0*
    後日談があれば印象よくなったかも
    14  不思議な名無しさん :2018年06月02日 23:36 ID:fuzS9a4d0*
    SS臭で無理でした
    自分は嘘松でも心霊怖い話しが好きとです
    15  不思議な名無しさん :2018年06月02日 23:45 ID:pE4HbMXK0*
    ポエム臭くて読んでて少ししらけた
    作者の自己陶酔に終始する恋愛小説みたいだった
    16  不思議な名無しさん :2018年06月03日 01:25 ID:9vLLGQMd0*
    ぼくは好きです…(半ギレ)
    17  不思議な名無しさん :2018年06月03日 02:26 ID:KOYrmauh0*
    あの花みたいで好き
    てかあの花かこれ
    18  不思議な名無しさん :2018年06月03日 11:01 ID:ITwgP6zm0*
    気持ちわりぃオタクの妄想だな
    19  不思議な名無しさん :2018年06月03日 11:04 ID:NDzBZ0vl0*
    文章が気持ち悪くて読めなかった
    20  不思議な名無しさん :2018年06月03日 11:37 ID:FCEyggOY0*
    スレタイで短編小説って事ぐらい分かるだろ
    21  不思議な名無しさん :2018年06月03日 12:11 ID:5I9U3lbV0*
    きもいでしゅ
    22  不思議な名無しさん :2018年06月03日 13:46 ID:zkcM1x4I0*
    情景描写が下手な奴が上手い風に書いてる感じで気持ち悪かった
    23  不思議な名無しさん :2018年06月03日 18:10 ID:xfeH2qMJ0*
    素人のラノベ未満なんぞ2レス読んで限界
    痛々し過ぎて共感性羞恥持ちはのたうち回るレベル
    24  不思議な名無しさん :2018年06月03日 23:39 ID:h73TAxAP0*
    ごめんなさい。
    2レス目で読むのやめちゃいました
    だって最初からクサイんだもの
    25  不思議な名無しさん :2018年06月04日 10:21 ID:RZlpzIHM0*
    自分語り風SS
    26  不思議な名無しさん :2018年06月04日 12:38 ID:mC7EzLVN0*
    不適切なコメントが多いですね
    「泣きそうになった」って言えやカスども
    27  不思議な名無しさん :2018年07月05日 00:10 ID:i3hSmajA0*
    10歳だと小4だし

    なんなら小4の3学期とかにやるし

     
     
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