90: 89@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 04:17:24.10 ID:p0dZXR1O0
つづきです
夜もふけていく中、皆でその遊びをしばらく続けていました
「あいあい~たー、うう~」という、言葉にならない赤ちゃん語を
「会い合い~他、右ー」みたいに表示していくIPad。
祖父母は「最近の機械はえらいもんじゃのう!」とはしゃぎ、
僕たちも笑う。
赤ちゃんは皆がうれしそうに笑うのと、田舎の家の薄暗さの中で光るIPadの画面に大喜びし、
「うあうあいい~!!わーわー!きゃあー!」と声を上げ続ける。
姉は赤ちゃんを膝に乗せなおし、
「はい、おじいちゃんって言ってごらんー!」と赤ちゃんにIPadを向ける。
赤ちゃんはその日一番長々と、
「うあうあー!きゃきゃー!!あーい~、きゃきゃ~!」とIPadの画面を叩きながらはしゃいだ声を上げた。
すると画面に、
「大宮さんがきよる」
と表示された。
つづきます
91: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 04:26:23.08 ID:p0dZXR1O0
姉が「えー、なんか文章になった!すごい~!大宮さんて誰かな~??」と笑う。
すると祖父母が「えっ」と画面に顔を近づける。
「大宮さんてこの機械に入れよるんかね?名前を入れよるんかね?」
祖父が不思議そうに画面を眺める。
姉は「えっ??」と祖父を見る。
祖母が「大宮さんて網元の、おじいちゃんのお友達じゃった人じゃが。大宮さんが来よる、いいよるね・・・」と
同じく不思議そうに画面を見る。
すると母親が、「あの」と窓を指差す。
「離れの方に_」
全員が窓の外を見ると、庭の向こうの離れの前に、日よけの帽子を被ったような人影が俯きがちに立っているように見えた。
祖父はすぐに「・・・大宮さんじゃね」と呟く。
祖母も「大宮さんじゃあ。 2月に亡くなりはったんじゃけどね、なして(どうして)じゃろうね・・」と
窓の外を見つめる。
俺たちは「え?え?」とよく分からずに窓の向こうを覗き込むように首を伸ばしていると、祖母が
「いけんいけん。いけんよ」と立ち上がり、カーテンをスッと閉めた。
おわりです、オチがなくてすいません・・。
101: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 07:17:47.49 ID:GbAyM1ml0
大宮さんの話はちょっと怖いな
308: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 06:31:22.14 ID:PXJ/cTOc0
309: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 06:37:41.85 ID:PXJ/cTOc0
すると中からいきなりおばあさんの手がスッて出てきた
俺は思わず「うわっ!!!」って飛びのいた。
それは紛れも無く、おばあさんだった。
よく見えないが、中に人が入れる空間があって、
(もしかしてこの小山の反対側にトンネル状になってるのか??防空壕っぽいし)
)
懐中電灯と座布団、それとおばあさんの後ろに障子っぽいものが見えた。
おばあさんの首の辺り、肩、腕でほとんど塞がれて覗けないけど
なんというか銭湯の番台みたいな空間の雰囲気に見えた。
おばあさん(の口元)は俺に向かって
「何ですか??お車ですか??おこころざしですか??」と言う。
俺はまったく意味が分からず、
『おこころざし?祠の賽銭を催促されてるのか?これは観光用の何かなのかな?
お遍路に関係あるのか??』と混乱した。
おばあさんは「おこころざしですか??」と続けるので、俺はとりあえず財布から500円をなんとなく取り出し、
「あ、ではこれで・・」と手渡した。
次ラストです
310: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 06:44:16.64 ID:PXJ/cTOc0
するとおばあさんの手は500円を握り締めるとスーッと中に戻っていき、
中で懐中電灯をカチカチ付けて、何かをごそごそ探してる気配がした。
お線香の束とかが渡されるのかと思ったら、
また手がスーッと出てきた。
手には砂にまみれてるけど、「TUTAYA」の青い袋。
「もう今はこないしかないんだけどね」
おばあさんは俺にその袋を手渡した。
「???」
俺がわけがわからず袋を受け取ると、おばあさんが引っ込む気配がして
障子が閉まるような音がして、穴は薄暗くなり、覗いてもよくわからなくなった。
その辺で後ろから車も来るので、俺は車に戻り、
その場を後にした。
その後、袋を開けると中から
やはり砂まみれだったが 「今、そこにある危機」という映画のレンタル落ちと思われるディスクが出てきた。
フナ虫の死骸もまぎれていた。
以上です。全部実話です。
あれが何の穴なのか、後ろがどうなってるか知っている人がいたら教えて欲しいです。
何か奇妙な空間という感じではなく、番台のような、神社の受付のような、そういうもののように感じられたんですが、
しかし中がどうなっているのか構造がまったく想像できないのです。
誰か近い人、今どうなってるのか見てきてくれませんか
45: 1/3@\(^o^)/ 2014/07/22(火) 21:12:45.00 ID:fAANnt//0
近づいてくる和服の女
初書き込みです
自分としては洒落にならない話です
良ければお付き合いください
皆さんは夢を見ますか?
たいていの場合は夢と気づかずおかしな世界を堪能し、朝目が覚めると同時に夢から覚めその夢はどこかに消えてしまいます。
しかし、私は幼少の頃からたまに「あ、これ夢だ」と分かることがありました。
夢というのはその日の記憶を整理するため見るそうで、その日あったことが混ざって出てくるそうですが、私がこの「夢だとわかる夢」はそんな私の日常とは全く無関係な内容が夢として現れます。
例えば薄暗く深い穴の中でやせこけた大人が重労働をしている夢、鬼が大勢の人を従えている夢などです。
こんな自分の生活とは全く関係ない夢を見ていくにつれ、その夢にはある共通点があることに気づいたのです。
和服の女が出てくる
それも私が成長する度、夢を見る度に近づいてきているのです。
46: 2/3@\(^o^)/ 2014/07/22(火) 21:23:25.02 ID:fAANnt//0
高校生の頃にこの「夢だとわかる夢」を見ました。
なぜか今回は日常的な夢であったのに夢だと分かったのです。
最初は自分の教室からグラウンドを見てるとグラウンドの端の鉄棒の陰から和服の女がこちらを見ていました。
「あ、またか…嫌だなぁ」と思っていた次の瞬間、祖父母の家に場面が変わり私は大広間に一人でいたのです。
祖父母の家は旅館をやっており和風な作りとなっています。
そしてこの大広間は廊下に面しており私は廊下と広間を区切る襖を見ていました。
しばらくするとそれぞれの襖がそれぞれ中央に寄り両端に隙間が生まれました。
その陰から和服の女がこちらを見ている…。
今までは遠くにただいるだけだったこの女が今回は夢の中で近づいてきている…!。
全身の毛が逆立つのを感じ急いでその場から逃げました。しかし、どこに逃げ、隠れても和服の女は追ってきます。
47: 3/3@\(^o^)/ 2014/07/22(火) 21:25:11.82 ID:fAANnt//0
夢の中の祖父母宅は間取りが現実の間取りとは異なっていましたが私は無我夢中で逃げ、やっと出口にたどり着きました。
引き戸を開け外に出る瞬間、ヌルリと首筋に和服の女の指が触れるのを感じました。
はっと目を覚ますといつもの部屋、まわりは音がしないことから時刻はおそらく深夜でしょう。
「嫌な夢を見た。水でも飲もう。」と、起き上がろうとした時、体に違和感を感じました。
体が動かない。
そして、布団が踏まれている感覚と「○○、○○」と私の名前を呼ぶ女の声が頭の中で木霊しているのです。
「俺が、何をしたんだ!もうやめてくれ!」と心の中で叫んでいると、私はあまりの恐怖に気を失ったらしく気づいたら朝になっていました。
「本当に嫌な夢だった」私は、金縛りも夢であったと思い込むことにし、家族のいるリビングへ向かいます。
そこでリビングにいた父が開口一番「お前、昨日金縛りにあったろ?」
背中に嫌な汗が染み出ます。
「なんで知ってんの?」と私は尋ねました。
父の話はこうです。父も昨日はおかしな夢を見たそうです。
その夢というのが私が黒い影に襲われているのを助けようとしているのに助けられないというものでした。そこで目が覚めると体が動かない…しばらくしたら金縛りが解け、目を開けると大きな狐のようなものが私の部屋へと向かっていったそうです。
それ以来私はことあるごとになにか違和感を感じたり、金縛りにあうようになりましたが、例の和服の女が夢に出てきたことはありません。
幼少の頃から少しずつ近づいてきてついには首筋に手が届くところまで来た和服の女…次に出てきたら私はどうなってしまうのでしょうか。
他にもいろいろおかしな経験がありますが今日はここまで
お付き合いありがとうございました
5: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/21(月) 00:42:57.81 ID:92hTlK4R0
もう少し
俺が大学4年生の時だから今から4年前の話をする
ちょっと長いんだが暇つぶしにでも聞いてくれ
当時俺は内定を貰い単位もとり終わっていたのでものすごくだらけた生活を送っていた
週4で1日5時間のバイトとたまに友達と飲みに行ったりするくらい
6月の下旬、両親がお通夜で不在だった日の夜1時頃の話
その日はものすごく暑かった
俺は札幌に住んでいるのだが北海道の6月の夜にこんな暑いのはちょっと珍しいってくらい暑かった
あまり汗をかかない俺がPCいじってるだけでじんわり汗をかいてしまうほど暑かった
俺は実家暮らしなのだが俺の家にはリビングにもクーラーがない(北海道は夏が短いから持ってる家庭はそんな多くない)
当然俺の部屋にもない
そこで俺は窓をあけ両親もいなかったので部屋のドアも開けて風通しを良くしてyoutubeを見てた
椅子にもたれかかってタバコに火をつける
その時急にPCの画面が真っ暗になった
熱暴走?と瞬時に思ったが右上のランプはついてるから電源が落ちたわけじゃない
どうしたんだろうと思い電源ボタンに手を伸ばそうとする
体が動かない
金縛りの原因とされてる体の疲労とかそういうのも一切なく部屋の電気もついてる状態で俺は金縛りにあった
霊感がない俺は当然金縛りなんてはじめての体験
まばたきもしてなかったんじゃないかと思うくらい体全体が全く動かない
頭の中がパニックになった瞬間今度は強烈な寒気が襲った
その直後に俺は体が全く動かないままだが俺の背後にいる「なにか」の存在に気付いた
玄関を直進するとすぐ俺の部屋があるんだがドアを開けていればPCが玄関から見える
ブラックアウトしてるPCの画面には玄関に立っている「なにか」をハッキリと映していた
それが男なのか女なのか、子どもなのか年寄りなのかすらわからない
ただ人型であることはわかった
6: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/21(月) 00:46:54.21 ID:92hTlK4R0
後ろを確認してそれが見間違いであることを確認してしまいたかったが相変わらず体は動かない
そうこうしている内にその「なにか」の身長が少し伸びたように感じた
けどすぐに身長が伸びたんじゃなく少しずつ近づいてきているんだと気付いた
その「なにか」は靴が置いてあるところから一段上がっていた
ゆっくりとだが確実にそいつは俺に近づいている
顔は口しか見えないが髪が長いので女の子だったのかもしれない
その口は口角があがっていてうっすら笑っているように見えた
そいつがついに部屋に入ってきた
画面に映るそいつは俺のすぐ後ろにいる
どうやら「なにか」はモニターの中にしかいないようだった
なおも近づいてくる「なにか」は画面の中では俺の横に立っているから
横にいるのなら俺の視界に少しでも入ってるはずなのにその姿は確認できなかった
俺の横に立つ「なにか」はPCの画面の中で俺とPCの間に顔を入れて俺の顔を覗きこんでいる
俺の視界は相変わらずその何かは映さずPCの画面を映している
一つ違うのは俺の顔はその「なにか」が遮っているのでモニターに映らなくなったという点
俺は強烈な寒気と恐怖を感じながら早く動いてくれ!とだけ願っていた
そんな中右手の人差し指と中指に激痛が走る
「あっつ!!!!」
ずっと持っていたタバコが俺の指に当たった
その瞬間動けることに気付いた
寒気も止まった
ホントに何事もなかったかのようにPCはyoutubeでサンドウィッチマンのコントを流している
夢…?と思ったが夢じゃない
youtubeの検索のところには打った覚えがない言葉
「もう少しだったのに」
と書かれていた
38: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/22(火) 04:55:07.89 ID:JrucCN9l0
本と髪の毛
昔あった唯一の恐怖体験
私は普段からオカルト話だとか心霊番組が好きで、
毎年夏になると放送する心霊番組なんかも毎回見逃さずにチェックしているようなオカルトマニアでした。
その夏も例外なく心霊番組を見ていたところ
ふと某ラジオで話してた心霊系の話を百物語形式で収録してある本のことを思い出し、
次の日の昼には図書館に借りにいきました。
家に帰って早々にその本を読み始めると一番最初のページに細い髪の毛が1本挟まっていました。
本に髪の毛が挟まっている事も珍しいことでもないのでどんどん読み進めて行くと、また髪の毛が1本挟まっています。
その後も数ページ読み進めるとまた髪の毛が挟まっています、これが何度か続きました。
読んでいる本の内容だけに少し気味が悪くなりましたが、あまり深く考えずにどんどん読み進めていきました。
本も残すところあと20話ほどとなったころ少し眠くなってきたので、またあとで読もうと思い一度本を置き昼寝をしました。
目を覚ますと時刻は深夜0時を少し回った頃、
妙な時間に寝てしまったなと思いつつ続けて眠ることも出来なかったので本の続きを読むことにしました。
1話読み、また1話とどんどん読み進めていくとやっぱり数ページごとに髪の毛が挟まっています。
気味が悪いなと思いつつもあと少しで読み終わると思い読み進め、ついに最後の話になりました。
そのまま最後の話も読み終わり本を閉じようとしたときドサッと数十本の髪の毛が本の隙間から落ちてきました。
その本は次の日にすぐに図書館に返却しにいき髪の毛が大量に挟まっていたと言いましたが、
図書館の人が言うには返却される度に毎回ページの間に忘れ物などがないかチェックするのであり得ないとの事でした。
58: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:38:55.69 ID:EmSjnCEWO
こっくりさんに愛された結果
中学の時全国的にこっくりさんが流行ってて、俺のクラスにも一人霊感の強い奴がいて、そいつを中心に教室で『こっくりさんやろうか』って話になったんだよ。
そいつと俺と全部で五人くらいで集まって、いよいよこっくりさんが始まったんだよ。
みんなの質問がどんなのかは覚えてはいないが、急にこっくりさんが俺の事気に入ったみたいで、『好き』『あなた』とか言い出したんだよ。
で鉛筆握ってる霊感の強い奴が『早く○○(俺ね)鉛筆を握って!』って言い出して、『嫌だよ!』って俺は拒否したんだが『握らないとヤバい事になるから!』って脅すから、俺も鉛筆握ったんだよ。
そしたら『幸せ‥』って、こっくりさんに言われて
今40何だがいまだに女と付き合った事ない‥
これってこっくりさんの呪いかな?
どうよ?
76: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/23(水) 22:42:52.14 ID:EmSjnCEWO
>>58だが
そういや『こっくりさん、この中で誰が一番好きですか?』って質問した気がする。
それで俺が選ばれたんだ。
『幸せ‥』のあとに『待ってるね』って言われた気がするな。
俺が女にモテないのは、こっくりさんがヤキモチ焼いて女を近づかせないんだよ。
誰かこっくりさんの呪いの解き方を知ってたらアドレスを。
94: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 06:53:09.37 ID:liRNog3Q0
ジャントウ
(1/6)
自分は3年くらい前にガンプラを盗みに入ったのがきっかけで
占いの勉強を始めたと書き込んだ者
最近、色々と思うところがあったので久しぶりに書き込んでみる
高校3年の受験終了後、合格発表がされて浮かれていた頃
一息ついて同級生と遊びたかったが、引っ越しの準備をしないといけない
新しく生活用品一式を揃えたりと忙しい日が続いた
そんな中、時間を見つけて先生に久しぶりに会いに行った
これは大学の合格を報告するだけじゃなく、お見舞いの意味も有った
3年前に書き込んだ時に、先生の容姿を説明したけど、
その頃の先生は伏せることが多くなっていた
元々、痩せていたけど、更に痩せたというかやつれてね
自分が会いに行った時も伏せっていたらしく、パジャマ姿だった
正直な話、そんな先生を残して遠くの大学へ行くのが少し心残りだった
けれども先生は、そんな事を気にする必要は無いと答えてくれた
一人暮らしは必ず良い経験になるだろうと
心細いかもしれないけど、多くの人達と知り合うことになる
それは人間として大きく成長するチャンスだと励ましてくれた
それに、まだ教えたい事は山ほどある、と
それを全て伝え終わる迄、自分は絶対死ねないとね
そう言うとね、先生は一度自室に入って小箱を持ってきたんだ
大きさは石鹸箱の半分程度、材質はプラスチックだった
その時点で、俺が先生から占いを教えてもらって6年以上が経過していた
だから先生は、そろそろ良いだろうと俺に渡すのを決めたらしい
95: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 06:53:57.89 ID:liRNog3Q0
(2/6)
この子はジャントウの兵隊だと、先生は説明を始めた
それまで占いの勉強で多くの用語を覚えてきたが、初耳だった
『 降頭 』と書いてジャントウと読む。
多分、日本人でその言葉を知ってる人は殆んど居ないと思う
ジャントウというのは東南アジア一帯で盛んな呪術の総称なんだね
この降頭というのは漢字圏の、つまり中国人からの呼び方
現在、台湾という国は東南アジア諸国との交流が非常に盛んでね
だからこれを読んでいる人で知り合いに台湾人がいたら、
降頭って知ってる?とか聞いてみると分かり易いね
それで、この降頭という呪術、非常に力が強いんだ
あまり日本から出ない人は知らないけど、
東南アジアの現地の人達からはとても恐れられている
だから、よく台湾の道士の方々も助けを請われてね
降頭の呪いを解くため、道士の方々が腕を振るう時も多いんだ
ただ誤解され易いので補足すると、降頭は決して悪い呪術とは限らない
これを報道するメディアが、かなり偏向していてね
降頭とは、邪悪な恐ろしい呪術というイメージが定着している
しかし実際は、使い手の術者次第なんだね
西洋でも白魔法とか黒魔法とか言われているのと同じ
現実に人を呪って殺傷する降頭もあるけど、
人を助けて幸せに導く降頭もあるんだ
96: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 06:54:30.50 ID:liRNog3Q0
(3/6)
それで先生が進学祝いにくれた木箱には、降頭の兵隊が控えている、と
遠方に行く俺を、その子が必ず守ってくれると先生は言った
その子は金銭で売り渡しするのでなく、相手の人間性を見て判断する
知り合って長くなるし、この男なら大丈夫だろう、と
先生は、この俺に降頭の兵隊を授けてくれた
( その木箱の中が何かは言えない
勿体ぶるわけじゃなく、本当に言えないから勘弁して欲しい )
そして、その子はとても強いんだよと、先生は説明を始めた
仮に悪い霊がいたとしても、その子がいれば安心だ
その辺の霊が2,3人束になっても敵う相手じゃない
滅多に無いと思うけど、今の日本にも式神を使役する人は実在する
そんな日本の式神と戦っても決して負ける事は無い
言うなれば、日本の繁華街を彷徨いているチンピラと
正規の訓練を受けた特殊部隊の精兵くらいの差がある、と
だから逆に、この子を連れて心霊スポットに行くのはダメなんだ
かなり強いから、回りに対する挑発行為にもなるからね
97: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 06:57:02.15 ID:liRNog3Q0
(4/6)
他にも先生は幾つかの注意点を付け加えた
1.自宅に迎える前に、家の神様に挨拶をすること
家には必ず家の神様が祀ってあるはずだからね
その家の神様から、その子が家を出入りする許可を頂くこと
2.毎日最低一回呪文を唱えること
先生は別紙に呪文を書いておいてくれた
夜、寝る前などに、その子に向かって詠唱すること
3.毎日お供えをすること
線香とお菓子、ジュースを少量で良いから毎日お供え
ジュースはファンタグレープが一番良い
4.決して粗末に扱わないこと
もし、その木箱を捨てたりしたら大変な事になる
これは脅しでは無く、生命をも落としかねない
5.胸から上に着けてはいけない
ウエストポーチもしくはカバンの中等に入れて連れ歩くこと
今は、その子の声が聞こえないかもしれない
だから先生は、俺にポエもくれた
そのポエを使って、その子の意志を確かめると良い、と
ポエも台湾の人なら誰でも知ってるかもしれない
自分のは赤く塗られた木の破片で、
それを使って神様の意志を確認するのに使うんだね
確か、ポエについては以前も書き込んだ気がするね
98: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 06:57:46.74 ID:liRNog3Q0
(5/6)
少なくともその子がいれば、悪い霊は近寄れないはずだ、と
そして最後に先生は、その子を可愛がって欲しいとお願いしてきた
愛情を注いでくれれば、その兵隊は君のために力を惜しまないだろう、と
俺は可愛がり方なんて分からないと訴えた
すると先生は、たまに玩具も供えてあげれば喜んでくれる、と言った
なぜなら、その兵隊は子供なんだから
子供が好きそうな玩具なら、必ず喜んでくれるってね
何かお祝いごとが有った時や節目に玩具を供えてあげれば良い、と
そうすれば、その子は単なる主人としてでは無く、
俺にとっては家族として傍にいてくれるはずだ、と
こうして俺は先生から降頭の兵隊を受け取った
先生は俺のために、最高の合格祝いを用意してくれたんだ
だから、とても嬉しかったけど、俺としては先生の方が不安だった
こんな大切な兵隊をさ、俺なんかに渡したら先生はどうなるか?
先生の方こそ悪い霊が近寄ってくるんじゃないかと
だから受け取れないと言って返そうとすると、先生は笑って応えた
そんな心配は無用だよ、と
そのくらいの事は考えてあるから大丈夫だってね
先生はやつれていたけど、自信満々の口調で答えてくれた
99: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 06:58:24.83 ID:liRNog3Q0
(6/6)
それから3年経つけど、何も感じない
先生の言いつけを守ってるんだけど、何も聞こえないね
もしかしたらそうかな?ということがあるけど確証が得ない
ただ色々な人の縁は悪くないし、大きな怪我や病気とは無縁だった
多分、この子が自分を守ってくれているんだろうと思う
根拠の無い直感だけどね
その反面、この子を何かの間違いで捨てたりしたらと思っただけで怖い
終わり
124: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 23:31:40.29 ID:I3sOSHZZ0
飛び跳ねる生首
小学生の頃、夏休みはよく母の実家に遊びに行っていた。祖父母は優しくて小遣いをしこたまくれたから毎年行くのが楽しみだった。
あれは小五の夏だった。塾に通わせようとする親を振り切るようにして田舎へ来た。
しかし親の方が一枚上手でそこから通える塾に入る手続きをされてしまい、お陰で毎日塾通いする羽目になってしまった。
朝8時に祖父母の家を出て最寄りのバス停まで10分ほど歩き駅前の塾へという日々であまり遊んだり出来ず不満だったが、祖父が交通費をたっぷりくるたので帰りに買い食いしたりゲーセン寄ったりする楽しみはあった。
田舎へきて一週間ほど経った頃だった。夕方バスを降りて家へと歩いていた。ちなみに家とバス停の間は田んぼの中の畦道で夏でも風が吹いて心地よかった。
途中に小さな神社がありその周りだけこんもりと木が繁っていた。近所の子供も寄り付かず人気のない場所だったが俺は妙に気に入ってちょくちょく境内に入って置いてあったブランコを漕いだりしていた。
その日は曇り空で夏にしては薄暗い日だった。てくてく歩いてちょうど神社の森に差し掛かったとき、前方にふと妙なものが見えた。空間の一部がとろとろと歪んでいる。例えるなら陽炎のようなものだった。
しかしこんな日に出るはずがないし、しかもちょうど道幅と同じくらいの範囲で現れている。高さは大人の身長くらい。まるで道を塞ぐ透明の壁のようだった。
最初はそれほど気にならなかったが近付くにつれて次第に気味が悪くなってきた。どうしよう。そう思った瞬間だった。
「××くーん」
背筋を悪寒が駆け上がった。振り向くと畦道をこっちへやってくる黒いものが見えた。ボールのようにバウンドしながらゆっくりとこっちへ向かっている。
「××くーん、××くーん」
また聞こえた。 しわがれてエコーのかかったような女の声。妙に甘ったるい。黒いものが発しているのか? それが跳ねるたび細長く黒いものがばらばらと広がった。
何度目かのバウンドでそれの中身がちらりと覗いた。外側とは違う白い白い何か。薄暗い中でも俺には見当がついてしまった。それは顔だった。周りは髪の毛だったのだ。つまり、生首。
女の生首が1メートル以上はありそうな長い髪を振り乱して俺の名前を連呼しながらこっちへ向かって飛び跳ねていた。
125: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 23:36:43.67 ID:I3sOSHZZ0
恐怖のあまり叫んだ。カバンを放り出して走った。生首に比べたら透明のもやもやなんて何ともないと思った。歯を食いしばって飛び込んだ。その瞬間、耳がキーンと鳴りどこか遠くで「ギリギリギリギリ」と歯車が軋むような音がした。
気がつくともやもやの前に立っていた。横には放り出したカバンがある。とっさに振り返ると生首はいつの間にかすぐ後ろまで迫っていた。俺を呼ぶ声は絶叫に近くなっていた。
髪の間から白い顔が睨んでいた。睨みながら笑っていた。唇は無かった。
俺は金縛りにあったように身がすくみ動けなかった。声も出なかった。口は半開きで涙と涎を垂れ流していた。そのままどうしようもなく接近してくる生首を見ていた。
126: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 23:44:04.88 ID:I3sOSHZZ0
ついに生首は神社まできた。そして鳥居とほぼ同じ高さまで飛び上がった。
その時、鳥居から例のもやもやがぶわっと押し出されるように大量に溢れ出てきた。そして生首は飛び上がったままもやもやに包まれ空中で止まった。
歪んだ幕を通して女の顔が引きつったかと思うと物凄い表情でこっちを凝視しており、口がぱくぱくと開閉していた。
そのまま長い時間が過ぎたように感じた。実際は一瞬だったのかも知れない。次に覚えているのは家の布団の中。心配して迎えにきた祖父におぶわれて帰宅したらしかった。
二人から根掘り葉掘り聞かれて全て話したが夢でもみたのだと信じてもらえなかった。
あの神社は戦後に出来た比較的新しいもので特に曰わくがあるわけでもないということだった。
俺自身あんな目に遭った割には不思議とトラウマなどになることもなく、残りの期間も普通に塾に通った。前ほどではなくとも神社にも時々寄った。
今では何となく見当がついたけど、生首の顔を思い出すとやはり怖くなる。
177: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 09:05:15.73 ID:wng3n+az0
寝すぎてしまう枕の中身
ウチの母から最近聞いた話。
当時、18とかそこらの母はちょっと距離のあるところで就職してた。
百貨店の接客と長時間通勤で精神と肉体の疲労は半端なく、常に肩こりが酷かったらしい。
熱い風呂とマッサージで誤魔化してたけど、流石に限界がきたらしく整体へ行くことに。
整体の先生が施術しながら、ここのコリが酷いとか片足に体重かけ過ぎだとかをお説教してきて、
すこしうんざりしてたんだけど、「枕が合ってない」って言われてドキン!とした。
そんなに裕福じゃなかった母は昔から重ねた本にタオルを巻いて枕代わりにしてたらしく、
その頃もまだ即席枕を使うクセが抜けてなかったそうだ。
なんだか見抜かれた気がして恥ずかしかったらしい。二度は来ないな、と決めた。
しっかりと施術してもらって身体も楽になった翌日、母はさっそく自分の勤め先の百貨店で枕を買う事にした。
まだその頃は、羽毛とか綿とかソバ殻しかなくってビーズやら低反発やらは置いてなかった。
母はある程度固くて高さの調節がしやすそうなソバ殻の枕を選んだそうだ。
その日、早速買ったばかりの枕を使ってみたら、自分でも驚くくらい熟睡していた。
しばらく快眠が続いて、同僚からは「最近、○子さん(母の名前)がんばってるね」みたいなこといわれて
なんとなく話の流れで肩こりとか整体とか新しい枕の事を話したんだってさ。
そしたら同僚の人も「私も枕変えてみようかなぁ」とかいってその人も同じソバ殻の枕を買ったらしい。
その日を境くらいに同僚の人はものすごい遅刻が増えたそうだ。
理由を聞くと「熟睡しすぎて起きれない」って。
かくいう母もこのところ物凄く熟睡してるせいで朝一人で起きれないことが多々あった。
当時はまだ実家暮らしで母の母(私の祖母)が起こしてくれてたからいいけど、休日は寝疲れするまで寝てた。
肩こりは以前ほど酷くもないし、なにより熟睡できるなら良いかってことで気にもかけてなかった。
だけど日に日に眠りが深くなりすぎて、今度は仕事中でも眠気が酷い事になってた。
それは同僚の人も一緒でとにかく眠くって、家に帰ったらすぐにあの枕で寝てた。
最初は疲れてるのかなーと思ってたけど、祖母が心配になって「最近寝すぎちゃうか?」って聞いてきた。
-続く-
180: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 09:35:48.98 ID:wng3n+az0
-続き-
眠かった母は「うーん」って適当な返事をしながら枕に顔をうずめた。
その時、顔をうずめた瞬間、初めてその枕に違和感を覚えたらしい。
音?におい?感覚的に「あれ、変だな」って。
ガバっと起き上がると急に眠気がふき飛んで怖気が背筋を走った。
何を思ったか、買ってそんなに使い込んでもいない枕を母は挟みで開けた。
もったいないとかそんな概念はなく、ただすぐ中身を見たかったらしい。
そしたら、ソバ殻がバッサー!!って散らかった。
それを見てた祖母が思わず「ヒィ!!」って声を上げた。
ソバ殻ってこげ茶色っぽいんだけど、中身の大半が明らかに赤黒い何かを塗ってあった。
でも祖母が声を上げたのはそれが原因じゃなくって一緒に入ってた写真。
ポラロイドで撮ったと思われるモノで全然知らないおっさんが竹林で手を振ってる写真。
それと皮のついた短めの髪の毛。
唖然とする母が枕の内側をみると同じような赤黒い何かの跡があった。
三本指で線を引くような跡。
祖母が封を切ったように勢い良く塩をもってきて部屋の中だってのにかまわずふりかけまくった。
そして母がハっとして急いで中身をビニール袋に一粒残らず入れてお寺に持って行ったらしい。
住職さんは差し出されたビニール袋の中身を確認するとすぐにお祓いしてくれた。
でもずっと薄気味悪い写真が頭の中でちらついてた。
さすがにその日は一切、眠れなかったそうだ。
翌日、そのことをすぐに同じ枕を買った同僚に話したら、その同僚はダッシュで家に帰って中身を確認したらしい。
案の定、薄気味の悪い写真(でも同僚のほうは、どこかの海で撮った手を振るおっさん)と髪の毛。
それと枕の内側に二本の線。同僚は同じようにお寺で供養とお祓いしてもらった。
すぐに職場の寝具売り場担当にその事を言うと「その枕は入荷が5個で売り切れた」という。
売り場の担当は証拠もないし、ただの冗談だと思って真剣に取り合ってくれなかったし、
出荷元もいたって普通の寝具屋だった。
いまだにアレはなんだったのか、残り3個の枕はどうなったのか、わからず仕舞いだった。
気持ちが悪いけど、別にその後害はなかったし、怪談話の十八番にしてるって母は言ってた。
だけど枕だけはいまだにソバ殻は無理だってさ。
213: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:16:14.35 ID:J7jrwpsA0
怪談投稿掲示板
大学時代友達だった奴が体験した話。
そいつ(仮名N)とはオカルトサークルの飲み会で出会って意気投合した。怖い話が好き程度の俺と違いNはホラー映画や小説にも詳しく話を聞いてるだけで楽しかった。
結局俺はそのサークルには入らなかったがNとの付き合いはその後も続いた。Nは入り浸ってるネットの怪談投稿掲示板を教えてくれて俺もよく観るようになった。
Nも時々投稿しているらしかったがどれかは教えてくれなかった。俺は主にロム専だったが一度思い切って怪談を投稿したことがある。
割と好評だったから嬉しくてNにあれは俺だと明かしたら「話運びが辿々しい」「描写が甘い」と散々ダメ出し食らってうんざりしてしまい二度と書かなかった。
Nは他人の投稿を厳しく批判するのが常だった。もちろんそれは並々ならぬ読書経験に裏打ちされていて傍から見てももっともなことが多かった。
Nに同意する書き込みもあり特におかしいとは思わなかった。やがて最初の夏休みになって俺は九州の田舎にひと月ほど帰省した。
その間Nとはたまにメールしていて掲示板もよく見てた。お盆を過ぎた頃、掲示板に変化が表れた。続く
215: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:18:57.29 ID:J7jrwpsA0
投稿に対して驚くほど敵意剥き出しのレスがつき始めたんだ。主旨はまあ妥当かなと思ったんだがとにかくきつくて。これまさかN?とメールで聞いたがそれは否定された。
しかしその日以来誰かの過激な批判レスは続いた。初めは反発もあったんだけど逆に支持する奴も出てきて、一週間もすると一つの投稿に対して複数の過激な批判レスがつくのが常態化しだした。
俺はこのままじゃマズいと思いNにメールしたがあいつはどうも反応が鈍かった。自分でも色々と書き込んでみたが流れを変えられず、掲示板の雰囲気は殺伐としたものになっていった。
休みが終わり、大学で久しぶりにNと再会した。俺は自分から掲示板のことを持ち出しこのままじゃヤバいと言った。
しかしNはこれで良いと言った。批判によって投稿のレベルが上がりよりよい掲示板になると。投稿が減ってきているとも訴えたが、過渡期だから仕方がない。いいものが残ればいいと言うだけ。
俺は愕然とした。内心の疑惑がはっきり形になった。過激な批判を始めたのはNだったんだ。続く
216: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:21:26.23 ID:J7jrwpsA0
そう悟って以来、Nと会うことが少なくなった。掲示板は投稿ががくんと減り、たまにあったかと思えば待ち構えていたように批判レスがバンバンつくといった有り様だった。
この頃になると内容がただの誹謗中傷だったり何でも当てはまるような曖昧な文言だったりするものも多く、いわゆる荒れた状態だった。
俺は楽しい遊び場をNに奪われたようで腹立たしかった。
疎遠になったまま秋が深まり、大学祭が近づいてきた。スタッフだった俺は忙しく動き回っていた。ある日の夜チラシを作るためにPCルームへ行った。入室して見渡すとまばらにいた人の中にNがいた。
何やら一心不乱にキーボードを打ち込んでいる。横顔がひきつっていた。俺はわざと後方からそっと近づいていきNのPCの画面を覗いた。
掲示板に書き込んでいる最中だった。バカだの死ねだのといった単語やwの連なりが見えた。俺は背筋が寒くなり、そのまま退室した。続く
218: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:22:52.62 ID:J7jrwpsA0
大学祭も終わり寒くなり始めた頃、Nを見掛けなくなった。週2、3コマ被ってる講義にも来なくなった。共通の知り合いに聞いても最近連絡を取っていないとのこと。
少し気にはなったがメールはしなかった。掲示板も見なくなっていた。そのまま年が明け、後期試験も終わり春休みが始まるという2月初め。Nからメールがきた。会ってくれないかという。
今更なんだと思ったが、メールを返さないでいると電話までかかってきた。よく判らないがとにかく切羽詰まった様子だけは伝わってきて、承知してしまった。
翌日大学近くの喫茶店で会った。およそ2ヶ月ぶりに見るNはげっそりやつれていてしょぼくれてザ・不健康て感じだった。開口一番、Nは言った。続く
219: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:25:45.99 ID:J7jrwpsA0
「変な夢見るんだ」
「はあ?」
「出てくるんだよ。山なんだ。ずっと道が続いて。それで俺、今にも」
「ちょっとちょっと! 意味が判らんて。一体どうしたんだよ。ちゃんと説明してくれ」
俺が言うとNはおもむろに水をガブリと飲んだ。そしてしばし俺を見つめて、さっきとは打って変わってささやくような声で訊いた。
「お前まだ掲示板観てるか?」
「いいやもう長いこと観てない」
「観てくれないか」
「……別にいいけど」
久しぶりの掲示板は相変わらず荒れていて見るも無惨だった。
「開いたよ?」
「しばらくログを遡ってみて。12月半ばくらいまで」
誹謗中傷や下らない下ネタが視界を流れていく。やがて12月に入った。
「来たぞ」
「そこに話があると思うんだ」
「何て話?」
「山でドライブしてたらとかいう出だしの……」
「ちょっと待ってね……ああ、あった」
「それ読んでみて」
続く
221: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:30:51.87 ID:J7jrwpsA0
以下その話。
…
夏に友人たちとドライブしていたとき起こった話。
行ったことのない他県の山の中を当てもなく走っていた。緑が鮮やかで風が心地よかった。野郎ばかりなのに歌まで歌い出したりして。
同じような曲がりくねった道を行くこと数十分。あるカーブを曲がったとき一人が声をあげた。
「あ、何あれ!」
少し先に待避所みたいなスペースがあってそこに妙なものがあった。
「ガラス張りの……部屋?」
「やけに細長いけど」
「行って見ようぜ」
俺たちは待避所に車を入れて降りた。
それに近づく。
「床屋?」
俺はつぶやいた。透明な外壁の全長10メートルほどの部屋の中に理容椅子と思しきものが4脚ほど並んでいる。人の姿は見えない。向かって左端に手押しのドアがあった。
「へーこれすげえじゃん」
お調子者の一人が駆け寄って行った。俺たちもぞろぞろついていく。
ドアはあっさり開いた。中にはレジカウンターやロッカー、シャンプー台などがあり明らかに理髪店のようだった。
空調が作動してる様子はなかったが不思議と暑くはなかった。
「ちょうどいいじゃん。みんな座れよ」
お調子者が言うなり一番手前の椅子に座ってみせた。
誰もいないし俺らも座ってみた。正面に車の通らない車道が見える。セミの声。小鳥の囀り。しばしボーっとしていた。続く
222: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:39:43.39 ID:J7jrwpsA0
「はっ」
不意に目が覚めた。いつ眠ってしまったのか。思わず椅子から立ち上がった。外はまだ明るい。他の連中はまだ寝ている。
「おい……おい!」
起こすと皆ぼんやりとして周りをキョロキョロしながら立ち上がった。
「何で寝たんだろ」
「何か気持ちいいんだよな。さすが床屋の椅子だけある」
俺らは外へ出た。むわっっと熱気が肌を撫でてくる。
「結局何なんだろうな」
車に戻りハンドルを握ると助手席に座りながら訊いてきた。
「期間限定とかじゃね。で昼休みに買い出しに行ったとか?」
後ろで寝そべったお調子者が言う。
それぞれ勝手なことを言いつつその後はファミレスでだべった後TSUTAYAに寄って、夜10時頃、俺は家に向かって一人車を走らせていた。
ふとルームミラーで何かが動くのが見えた。後部座席に誰かいる? 俺は思わず路肩に寄せて後ろを確認した。何もいない。
「びびらせんなよ~」
わざとらしく独り言を言いながら帰宅した。
…
223: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:45:19.86 ID:J7jrwpsA0
「読んだけど」
「その後のレスも観てくれ」
ログをスクロールしていく。例によって批判というより中傷に近いレスが続いている。曰わく「オチがしょぼ過ぎ」「地名ちゃんと書け」「セリフが不自然」「カス」「死ね」etc.
Nのものらしき長文の批判もある。不必要な煽りや罵倒を除いて要約すると「山の中にガラス張りの床屋なんてある訳ない。リアリティがない」という感じ。
「この長文お前だろ?」
「その後も読んで」
「後もっていつまで……」
言いながらログを追っていくと画像が貼ってあった。文章はなし。クリックする。雑草だらけの中に透明な部屋があった。理容椅子が2脚ばかり並んでいる。
「あ、床屋の画像があるじゃん」
「それだよ」
「語り手が証明のために貼ったってこと?」
「判んないけど、それで俺、謝れば良かったんだけど」
Nらしくない弱気なセリフに少し驚いた。掲示板に目を戻す。画像に対して不気味がるレスがいくつかついていたが、その後にまた長文で貶めるレスがあった。Nだろう。
今度はほぼ中身のない悪口だった。明らかに引くに引けなくなりムキになっているぽかった。しかしそれ以降は広がらず、また別の投稿がなされそれに対する口撃にシフトしていた。続く
225: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 22:59:25.29 ID:J7jrwpsA0
「一通り読んだけど」
「その時はすぐ忘れたんだ。でも先週になって突然夢に見るようになって」
「さっきの山道の夢ってこの話に出た山道ってこと?」
「多分そうなんじゃないかと思う。車に乗って走ってるんだ」
「お前が運転してんの?」
「その辺がはっきりしないけど多分違う。後ろに乗ってるぽい」
「他に誰か乗ってんの?」
「うん。そんな気配がする」
「それ投稿者ってこと?」
「そんなん知るかよ。で、ずっと緑の山の中を走ってるんだ。」
「カーブばっかり?」
「そうそう。同じような感じの連続なんだけど……」
「だけど?」
「判るんだよ。近づいてるのが」
「ガラス張りの部屋に?」
「ああ。もうすぐ……ここ曲がったらあれが姿を現すんじゃないかって。そしたらたまらなくなって車から飛び降りたくなって。でも体は動かなくて。掴まれてる感じもあって」
「何日も観てるのか?」
「毎日じゃないけどもう5回くらい観た」
Nは小刻みに震えているようだった。見開いた目が血走っている。
「徹夜したのか」
「今夜辺り着いちゃうんじゃないかと思ったら眠れなくて」
「呪いとか? とりあえず謝った方がいんじゃね」
「謝罪レスはした。でももう手遅れぽくて。その後も止まらないし」
その後もNは己の恐怖を切々と語っていたが俺にはとんと実感はなかった。Nが今夜一緒に居たがる感じなのを振り切って別れた。
正直信じてなかったし、俺に会いたくてでっち上げたんじゃないかとすら疑っていた。それでも帰宅してシャワー浴びてさっぱりしてみると、ちょっと気分が変わって少し真剣に考えてみようかと思えてきた。
例の話をもう一度読み直してみる。
確かに後部座席で動く影を観ただけなんてしょぼすぎるオチだ。しかし……。何度か読み返していると何やら違和感がある。どこかおかしい。続く
228: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 23:17:32.75 ID:J7jrwpsA0
気付いた時思わず声が出た。
話の登場人物がどうやら終盤で1人減っているのだ。断言は出来ないが、そう取れるような叙述がなされている。最後のくだりもこのことを暗示していたのでは……。
これが本当のオチだったのか。Nも他の誰も気付かなかった。だから……?
考えがまとまらないままとにかくNにメールして伝えた。Nからはすぐ返信がきて、すぐ掲示板に書き込んで欲しいと言ってきた。
お前がやれと返したら、怖くて無理との返事。正直面倒だったが乗り掛かった船だからと書き込んでやった。ロムってたらしくすぐ御礼メールがきた。
それからNは例の夢を観ないようになり元気を取り戻したようだったが、結局疎遠になり2年に上がってからは講義も被らず没交渉になってしまった。
237: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 23:44:21.59 ID:VJ8MEiy20
「続く」が無いので書き込んでみます。
おっさんです。体験したので記念に書き込みます。
つい最近、ある僻地系観光地の駐車場で単身車中泊をした時の事です。
駐車場は午後8時頃にはすっかり暗くなり、やることも無いので考え事をしながら眠りにおちました。
やがて、私は閉じている車窓を叩く音で目が覚めました。
助手席側の窓をギャルっぽい若い女が必死の形相で叩いています。男に追われている、助けて、ドアを開けて、と彼女は訴えています。
私には彼女が幽霊に見えませんでしたし、ナンパか拉致のトラブルに遭ったのだなと思い、慌ててドアロックを外そうとしたのですが、違和感を覚えて躊躇いました。
彼女の髪型、メイク、服装が整い過ぎているし、必死な表情の中にもどこか余裕が感じられる。訴えかける喋り口もちょっと演技くさい。
周りを見渡しても駐車場内に人影も車の影も見えません。近くの駐車場とはそれなりに距離があるはず。ふと怖くなった。
私はエンジンをかけ、比較的緩やかに移動しながらライトを点け、身をよじってバックミラーで後方を覗き込みました。
突っ立っている彼女の他に、そのすぐそばには数名の男らしき人影がしゃがんでいました。私はそのままアクセルを踏んで逃げ出しました。
寝るためにシート位置を変えていたので、とても運転し難かった。時刻を確かめたら午前2時前でした。
思うに、男たちは私の車の死角に身を潜めていたのでしょう。
ドアロックを解除したらおそらく強盗被害に遭っただろうし、殺されたかもしれない。用心して、駐車場のど真ん中に駐車しておいて良かった。
それに、曲がりながら発進したら轢いていたかもしれない。ついてた。
これからは道の駅で車中泊しよう。自販機もきれいなトイレもあるし。
ともかく、拉致被害にあった女性がいなくて良かった。
238: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/26(土) 23:51:12.13 ID:hlaZKVgK0
>>237
恐ろしい…。
すごく機転が利く方ですね。
ご無事で何より。
264: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/27(日) 20:53:56.93 ID:JDycZgAh0
2年前くらいでパート先での体験。
北の方住みなんだけど、東北大震災での影響は大きくてさ。
うちも結構な被害にあったのよ。
そんで職場の中にも家族が無くなった人がちらほら居る。
そんなの皆分ってるはずなのにキチがうるさいのよ。
キチ「うちは皆助かって良かった。信心深いからね~」
みたいなことを平気で言うの。もううんざりよ。
キチ「あなたも定例会来てみない?紹介してあげるわよ」
なんか宗教みたいのにも入ってるらしくて、勧誘もウザかった。
そんな中、職場内から数名入信する人が出た。
あんな災害の後だし、そういう気になるものなのかな・・・とも思った。その時はね。
それからパートもしばらくして辞めて、今は違う仕事してる。
なんで2年も前の話を思い出したかって言うと、例のキチが逮捕されたって聞いたから。飲み会で。
なんでも夫を殺したらしい。
そん時はパートで仲良かった人と久しぶりに会って飲んでたんだ。
そしたら笑い話みたいに言うからさ。若干ひいたね。キチは嫌な奴だとは私も思ってたけどさ。
笑ってる理由があったみたいでさ。酔いにまかせて勝手に語りだしたのよ。
実は今回の事件は私がまだパートしてた2年前に計画されてたんだって。
あの時入信した人。全員家族の誰かしら亡くなってて、その人らが結託してキチを夫殺人に追いやったんだそうな。
そんな陰謀論じゃないの?って思ったけど出るわ出るわ証拠が・・・
キチを狂わせる日程が細かく決められたエクセルの日程表もあるとか言って出してきてさ・・・
夫の不倫をねつ造して・・・とかさ。そんなんあたしに言われても・・・
もしかしてこの人も共犯なの?って思い始めてた。
でも違うのよ。なんか途中で泣きだしてさ。
止めようとしたんだって。でも、計画知った時点で半分は進行してて手遅れだったんだって。
でもその人はその人なりに頑張ったらしくて・・・
で、最近見つけたらしいのよ。
自分のためのエクセル日程表。
265: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/27(日) 21:00:26.03 ID:YDzrC79q0
>>264
確かに怖い。
でも、先ずは警察に相談だ。
336: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/31(木) 01:53:18.75 ID:xQE2aCPq0
ジャンケンの結果が気に入らない
去年の夏に起きた話を聞いてください。
当方普通の30代サラリーマンで、家族は妻と小学生の子供2人です。
丁度1年前の8月初旬に、仲良くしてる家族とキャンプに行ったんです。
相手家族もうちと同じっく、夫婦に子供2人の4人。合計8人でのキャンプでした。
そのキャンプ場では、テント2張と山小屋1件を借りました。
テントはそれぞれの夫婦で1張ずつ使い、子供たちは山小屋で寝る事にしました。
山小屋は普通のベッドが2つと、ロフトベッドが2つありました。
夜は山小屋で8人で遊んで、子供が寝たら親たちはテントに引き上げて寝るということにしました。
続きます。
337: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/31(木) 02:03:46.47 ID:xQE2aCPq0
子供たちを山小屋に連れて行くと、どちらの家族の子供たちも珍しいロフトベッドに寝たがりました。
無理もありません、子供は珍しいものが大好きですからね。
そこで、ジャンケンをして勝った2人がロフトベッドを使い、負けた2人は普通のベッドで寝ることにしてジャンケンをさせました。
何回かのジャンケンの後、うちの長男と友人家族の下の子がロフトベッドを使うことにきまりました。
その後は特に問題もなく、川遊びやバーベキュー、花火や山小屋に帰ってのトランプなどで、11時近くまで8人で過ごしました。
11時近くなり、さすがに子供たちも眠そうになってきたので、入浴や着替えをさせて、11時半頃に子供たちは床に着きました。
その後我々大人たちは酒を飲み続けた後シャワーを使い、12時半頃にそれぞれのテントに引き上げて寝ました。
翌朝7時半頃、起きて山小屋の子供たちのところへ行きました。するとうちの長男が、不思議なことを言うのです。
340: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/31(木) 02:16:52.93 ID:xQE2aCPq0
長男「昨日の夜、寝てるとき、何度もふとんを足元から引っ張られたんだ。」
えっ?と思いました。するとやはりロフトベッドで寝ていた友達の下の子供も言うのです。
わたしは眠ってるときに、何度も「ボクのだよ・・・ボクのだよ・・・」って声が聞こえた、と。
不思議に思いました。下に寝ていた子たちか?それとも部外者?
しかし、下の普通のベッドに寝ていた他の2人の子供は、何事もなく朝まで熟睡していたそうです。
何か奇妙な気もしましたが、特に実害があったわけでもないので、そのまま朝食をみんなで食べて、
その後の予定をこなすうちに、その子供たちの奇妙な話は忘れていました。
しかし、旅行から帰った翌日、友人から電話を受けたのです。
「おい、変な事があったから、うちに来てくれ!」と。
342: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/31(木) 02:27:48.33 ID:xQE2aCPq0
友達の家に行くと、「これを見てくれよ」と、ビデオを見せられました。
友達はキャンプ中、ホームビデオをずっと撮っていたのです。それを再生していました。
すると、山小屋に入って、子供たちがベッドを決める場面が映っていました。
4人の子供たちが「よーし、じゃあジャンケンで決めるよ!最初はグー、ジャンケン、ポン!!!」
とジャンケンをした場面です。もちろん4人でのジャンケンですから、最初の1回目は全員がチョキを出したので
あいこになり、2回目、3回目とジャンケンが続いていく様子が映っていました。
友達「おい、分かったか?」
私「うん?よく分からないけど・・・?」
友達「じゃあ、もう1回巻き戻すから、画面の右下をよーっく見てろよ?」
そこで、もう一度巻き戻して再生された画面の右下を注意深く見つめました。すると・・・
347: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/07/31(木) 02:35:04.96 ID:xQE2aCPq0
よーく画面を見ると、右下にうっすらと霞むようにですが、白い手がグーを出しているのです。
4人の手のはずですが、その1回目のジャンケンだけ、手が5本あったのです。
おそらくですが、ふとんを引っ張ったり、「ボクのだよ・・・」とつぶやいたのは、
その白い手のジャンケンで勝った子供が、自分の場所だと主張したのではなかったかな、と思いました。
その後は特に何もなかったのですが、1年経って友達と今年の夏の予定を話していたときに
この話を思い出したので、カキコミしてみました。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。お粗末さまでした。
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