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2019年03月05日：21:00

『11』という数字に取り憑かれた不思議な町がまるで異世界のよう

11時間表記の時計を見たことがあるでしょうか。
この時計が実際にあるのは、スイスの首都ベルンに近いゾロトゥルン。11の礼拝堂、11の噴水、11の塔、11の美術館など、とにかく11で占められている町です。

いたるところで11が見つかるこの町は、とても不思議なエピソードにあふれています。今回は、スイスのゾロトゥルン、11という数に取り憑かれた町をご紹介します。

11時間表記の時計

通常、私たちが使う時計は12時間表記です。
しかし、この町の時計は謎の11時間表記になっているため、多くの通行人は混乱してしまいます。

そのため、11：00、12：00、17：00、18：00になると、11個の歯車が11個の鐘を鳴らして時間を人々に教えます。この鐘の音は11という数字に取り憑かれた町の魅力を引き立たせているのかもしれません。

実際にベルが鳴っている時の動画がありました。

11に囲まれた不思議な町

2000年前にローマ人によって設立された町ゾロトゥルンは、今日も多くの観光客で賑わっています。しかし、この町の謎である11という数字は、偶然の一致ではありません。

ここでは時計の他にも、11の礼拝堂、11の噴水、11の塔、11の美術館など、11という数字がありえないほど町中にあふれています。これらは、建物に多数のシンボルとサインを入れることで有名なイタリア人建築家、ガエタノ・マッテオ・ピソニによって建てられました。

大聖堂は11段の階段があり、その後にも11段と続いていきます。
階段には2つの古典的な噴水があり、それぞれ11個の細かい栓で水を流し込みます。また、11の扉がありますが、建物の高さは3つの部分に分割されており高さはそれぞれ11mとなっているのです。

当初、建築家のピソニは反対していたものの、当時の政府に11という数字を含めるように命じられ作ったようです。祭壇にも11種類の大理石を使っています。

なぜ11にこだわったのか

1. エルフ説
ゾロトゥルン州の誰もが、11の中で生活していながら、その理由や起源については把握していません。伝説では、一生懸命働いたが決して繁栄しなかった町の住民を、近くの山からやって来た魔法のエルフが元気づけたとされています。11番、またはドイツ語で「elf」は、救世主に対する町民の賛辞だったようです。

2. 宗教説
また合理的な理由では、ゾロトゥルンの多くの住民は11の数を「聖なる」数であり予言的であるとみなす、聖書的な解釈です。一般的に、数秘術では11を信仰と霊性に関連する最も直感的な数字であると考えられています。

3. 歴史説
宗教的な意味ではないとすると、中世後期の歴史までさかのぼって、数のパターンを見つけることができます。1481年、ゾロトゥルンはスイス連邦の11番目の州となり、16世紀までに11の保護区に分割されました。その上、1252年、町の評議会に最初に投票したギルドが11人のメンバーを選出しました。中世ゾロトゥルンの考え方が今日の町に影響をもたらしているのかもしれません。

この町と11との関係はとても深く、子供たちの11歳の誕生日には特別なお祝いをしたり、創業100年を超えるパン屋には、11-iというチョコレートバーがあったりもします。

また、イレブンビールという意味のÖufi-Bierというビールを製造しており、現在は11ウィスキーも作成中とのこと。
この先もこの町では、新たな11にまつわる何かが生まれていくのかもしれませんね。

via:MyJoyOnline.com

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