2: 名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:08:06.36 ID:ZKozS+210
ある日友人から
「一ヶ月ほどでいいんだけど、この子達預かってくれない?前の飼い主が急死してこのままだと保健所行きになっちゃうのよ」
と頼まれた。
「この子達」というのは3匹の犬。もう大人になっており、犬種は雑種だと言う。
動物はなんでも好きなので「里親が見つかるまで」と言う条件でOkした。
友人に連れられて我が家にやってきた3匹の犬はぽっちゃりした体型とつぶらな丸い目が愛らしく、見たとたん、私は彼らを気に入ってしまった
実際に一緒に暮らしてみても人なつこく可愛らしいので、里親がみつからなければこのまま一緒に暮らしてもいいな、と思えた。
ただ彼らには奇妙な癖があった。
それはドッグフードがあまり好きでないらしく与えてもあまり食べないこと。以前は何を食べていたのだろう?
もうひとつは、一緒に遊んでいる時本気で噛み付いてくること。
甘噛みというレベルではなくかなり痛い。他のことはききわけがいいのだが、これだけはいくらしかっても直らなかった。
ある日父親が焼き鳥を買ってきた。
「あの子達にもあげよう。喜ぶかもしれない」
といって、父は鳥を串から外して犬の口元に持っていった。
そのとたん、犬は目の前に差し出された鳥ではなく父の手に噛み付いた。
「やめなさい!」
とアタマを叩いても犬は手から離れない。
それは今までの愛らしいわんこの顔ではなく一匹の獣の顔だった。
父の傷は5針を要するものだった。病院で父は私に言った。
「あの犬たちおかしいぞ。私が鳥をあげようとした時、鳥肉ではなく、まっすぐに私の手に噛み付いてきた。」
父はあの件ですっかり彼等3匹がイヤになったらしい。当たり前かもしれないが。
私は友人に
「もうこれ以上は預かれない。早く迎えに来て」
と言った。
彼女は
「わかってる。貰い手、今、さがしてるのよ。悪いけどもう少し待って。」
と答えた。
ある晩、両親とも旅行に出かけてその夜は私一人となった。
リビングで深夜映画を見ているうち寝入ってしまい、ふと気がついて薄く目を開くと3匹の犬達がじっとこちらを見つめていた。
(あぁ窓開けっ放しだったんだ…閉めなきゃ…)とは思ったが、眠くて体が動かない。
そうしているうちに睡魔に負けた私はまた眠ってしまった。
耳元で聞こえる荒い息と何者かの気配で、私は再び目を覚ました。
3: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:09:46.46 ID:ZKozS+210
繋いでおいたはずなのになぜか犬達が私の周りに集まっていた。
一匹が私の上にのり私の顔をじーーーーっと見ていた。それはついこの間父親の手に噛み付いたときと同じ表情だった。
「!」
本能的に身の危険を感じた私は飛び起きようとした。
が、彼らのほうがすばやかった。私の上に乗っていた一匹が私の顔と首にソファの下にいた2匹が腕や脚にそれぞれ噛み付いてきた。
こうなると、もう普段の可愛らしさなど微塵も感じない。
私は悲鳴を上げながらなんとか犬たちをはねのけ必死でリビングから逃げ出すと、追いつかれないように扉を閉めた。
犬達が閉ざされたドアの向こうで恐ろしいうなり声を上げながらドアを引っかく音が聞こえた…
後日、友人から訊いたところによるとあの犬達は以前は資産家の老婆に飼われていたらしい。
一人暮らしの老婆はさびしいのか彼等三匹を含む総勢15匹もの犬を飼っていた。
ある日老婆は階段から転落し死亡した。お盆の季節で家政婦達は皆帰郷しており家を訪れる者はいなかった。
犬達もはじめのうちは老婆の死体のまわりにはべっていたが、やがて食料はつき彼らの飢えは限界を超えた…。
一週間後、やってきた家政婦によって発見された死体は白骨化していたという。
一度人の肉を食べた動物はもう元には戻れない、飼うのは難しい。
と警察から言われたにもかかわらず、友人に里親を探すよう頼んだ動物愛護団体は、その事実を友人にも話していなかった。
彼等がその後どうなったのか、私は知らない。
6: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:17:39.78 ID:ZKozS+210
これは、中学の時理科の先生に聞いた話です。
あまり怖くないかもしれませんが…
その先生(以降Kとします。)が大学生だったころ、先輩や後輩や同級生などで登山にいったらしいです。
そのKの先輩は霊感があるらしく、その山を登り始めたとたん気分が悪いとうったえ、よくなるまでしばらく休憩をしてそれからまた登り始めたそうです。
頂上で、泊まることになり色々と便利なように川の近くにテントを張ったそうです。
夕飯も食べ、雑談をしながら楽しんでいたときに、また、Kの先輩の顔色が悪くなり、つかれているからだろうとお開きにして寝る体制にはいった。
テントには、Kの先輩が一番奥で、出口につれて後輩になっていくように寝ていました。
でも、皆なかなか寝付けなくて話を寝ながらしていたところ外でカシャン、カシャンと山のぼりにつかうステッキのような棒の音がして、Kは
「誰か他の登山者が来たんだな。」
と思い他のひとたちもさして気にした様子はありませんでした。
次第にその足音が聞こえるくらいまで近づいてくるのが聞こえましたが、近くにテントでも張るのかな、と気にはしませんでした。
しかしその足音とカシャン、カシャンという音はKのいるテントの周りを周りはじめました。
話していた声もやみ、みんな顔が青くなっています。
だんだんと歩く速さは、速くなり走っているようになってきました。
そこで、だれかがぽつりと言いました。
「このテントの後ろって川じゃなかったか?」
確かに走っているのなら、水音がするし滑って危ないというのに
この足音は、足音とカシャン、カシャンというステッキの音しかしません。
足音は、だんだん速度が弱まっていきテントの出口の前でとまりました。
出口の前で寝ていたKの後輩はそっと出口をみようとあけましたがそこには誰もたっていません。
テントの後ろには窓がありそこから光がすこし差し込んでいたのですが急にその光がとだえみんな振り返ろうとしたときKの先輩が
「見るなーーーー!!!」
と大声でさけびました。
その声におどろき皆ふりむきませんでした。
「もう、大丈夫。」
とKの先輩がいって皆眠りにつきました。
翌朝、Kが先輩に何がいたのか聞いてみたところ顔面血だらけの登山中に転落死したであろう男がテントのなかをのぞいていたらしいです。
この話をきいたあと、授業はまったくすすみませんでした
7: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:20:28.66 ID:ZKozS+210
俺が生まれる時の話だそうです。
父方の祖父は俺が生まれてくるのをとても楽しみにしていたそうです。
しかし、出産予定日の二ヶ月前に祖父は突然亡くなってしまったそうです。
前日まで元気だったのに、寝ている間に死んでしまったそうです。
お葬式など色々ありましたが、出産予定日になりました。
我が家は珍しく、産婆さんによる自宅出産でした。
出産は安産という言葉の例になるほど順調で、順調に終わったそうです。
その日の夜です。
母が視線を感じて目を覚ますと、天井一杯に大きく人の顔があったそうです。
普通なら恐怖に駆られるでしょうが、不思議と何も感じなかったそうです。
よく見ればそれは、亡くなった祖父の顔だったそうです。
その祖父は、眠っている俺に目をやると微笑んで何か口を動かして消えたそうです。
そのとき、音は出ていませんでしたが、母はそれが
「座椅子」
と言っていると理解出来たそうです。
翌日、父にその出来事をはなし、祖父の家の生前祖父が使っていた座椅子を調べたところ、手すりのところに引き出しが付いていて、そこに一枚の半紙が入っていたそうです。
それは生前祖父が書いたであろう、俺の名前の案だったそうです。
そして今、俺の名前はその祖父が考えていた名前です。
俺は今までにも、事故に遭いそうになって危ないところで助かった事が二回ほどあります。
そのとき確かに何かに守られているような安らぎにも似た感覚を感じていました。
俺の誕生を楽しみにしていた祖父は、今でも俺を守ってくれているのかもしれません。
8: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:27:40.77 ID:ZKozS+210
友人は4年前まで練馬区のOに一人で住んでいた。
12月も半ば過ぎた頃の明け方、彼女は妙な音で目を覚ました。
「パン…パン…」
と、ずいぶんな人数が一糸乱れず手を打ち鳴らすよう音が窓の外から聞こえてくる。
彼女はしばらくの間その音を聞くともなしに聞いていたそうだ。
時計を見ると4時少し前。外はまだかなり暗い。
彼女はベッドの中で
(ああ、ずいぶん大勢通るんだな、うるさいな~)
とぼーっとしていたが、次第に
(ん?…何か…これは…変だ。)
と思い始めた。
彼女のアパートのすぐ前が道路になっているのだが、彼女の部屋の下で道は東に折れ、さらに20メートルほど行ったところで南に曲がるクランクになっている。
彼女のアパートの右隣は2階建ての民家が道に面して建っていて、アパートとその家の間はコンクリートの塀で仕切られ、人が何人も入れるような隙間はない。
仮に入っていったとしても、その先は裏の民家の壁で行き止まりになっていて通り抜け出来ないのだ。
なのにその音は部屋の窓の下を通り過ぎ、そのまま隣家とアパートの間を直進し裏の家の方向にだんだん遠ざかって行くように消える。
しばらくするとまた北の方から音がしてくる。それがさっきから何度も繰り返されているのだ。
気になりだすと音の正体を確かめたくなったが、外を見ようかどうかすごく迷った。
何となく嫌な感じがして怖かったそうだ。しかし音はいつまでも続きそうで、このままでは気になって眠れない。彼女はベッドから起き上がりカーテンを開け窓のロックを外した。
外はすごく寒い。窓を開けて覗くと街灯の明かりに照らされて、前の道は思いのほか明るかったそうだ。
しかし路上に音の元になっているようなものは何もなかった。
が、依然手を叩くような音はしている。窓から体を乗り出して見回してみた。
音はちょうど部屋の前を行きすぎようとしている感じ。
「パン…バンッ!…ドンッ!!」
急に音が大きくなった。
同時に小さいものが彼女の顔の横にヒュッと飛んで来た。
茶色く見えたので初め鳥と思ったそうだ。だが違った。
赤茶けた髪の毛の固まりだった。
9: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:27:55.48 ID:ZKozS+210
とっさに彼女は窓から顔を引っ込めてカーテンを閉めた。
窓は開きっぱなしだが、そうするのが精一杯だったそうだ。
「どぉおおん!…どぉおおおん!…」
音はどんどん大きくなって今度はずっと動かない。
彼女はパニックになって、ものすごく怖いのに窓のそばを動けなくなってしまった。
ずいぶん長い時間が経ったように感じたらしい。
外が騒がしくなって、人の気配がした。何か叫んでいるような声もする。
(ああ、やっぱり音がしてたのみんな気がついていたんだ。)
ふっ、と体が動いた。とたんにきな臭い匂いがした。
驚いてカーテンを開けると真っ黒い煙が流れて、人が前の道に集まって騒いでいる。
「早くそこ出なさい!火事!危ないから!」
見ると同じアパートの住人が着の身着のままで逃げ出している。
彼女も慌てて外に出た。
火元は裏の家で全焼。火を消そうとした家の人が左半身に大やけどを負って後に亡くなったそうだ。
失火の原因はストーブの火の不始末らしいが、彼女はきっとあの得体の知れない音が火事に関係していると言う。
あまりにもマジな顔で言うので、その話を聞いたときは本当に気味が悪かった。
彼女はその後すぐその部屋を引っ越した。
もうあの部屋のある沿線には近寄りたくないと言う。
11: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:39:42.23 ID:ZKozS+210
私4F建てのアパートの3Fに住んでるんです。
少し前、夜中になるとアパートの上の部屋からドンドンと強い足踏みをしながら人の歩き回る音がしてたんですよ。
リビングに置いてあるテーブルの周りを回っているような感じでね。
もちろん見たわけではないので想像ですよ。自分の部屋でイメージしたらという意味ですわ。
その音が2~3日続いたので様子を確認しようかと思ったんだけど、気持ち悪いし、夜中に出て行くのもなんだかなあと思って我慢してたんです。
だいたい2~30分で止まるので我慢できる範囲だったんです。ところがね…。
音がしだして5日目くらいにあんまり寝苦しくてベランダの窓を開けて寝てたんですよ。
そんでやっぱり夜中に例のドンドンと歩き回る音がする…。
ふと気になって考えてたらこんな夜中に何をやってるんだろうか?もしかしたら頭のおかしい人なんだろうか?と言う結論に至って内心ガクブルになったんです。
そんな感じでベッドで震えてたら、その日の足音はいつも歩いてるところをひとしきり巡回した後、いつもなら消えるはずの足音はそのままベランダの方へ移動して行ったんですよ。
足音ってどこ移動してるかなんて大体分かりますよね。
ああベランダの方へ行ったなあとボケーっと考えてたんですわ。
ん?ちょっと待てよ。
ベランダって窓開けてたよなあとか思ってふとベランダの方を見ると同時くらいに
ドン!!
って物凄い音がベランダからしたんですよ。
上から物が落ちてきたような感じの音ですわ。!!!
なんかやばい。そう思った私はベッドから飛び降りると慌てて窓を閉めにいったんです。
でも気になって窓からそーっと顔を出してベランダを見渡したんです。そしたらね…。
ベランダの隅のほうでなんか黒い影が蠢いてるんです。なんだったと思います?
上半身しかない頭から血を流してる血まみれの女の人だったんです。
目があったような気がしました。
よく見るとその目は穴が開いた様に真っ黒で空洞のようになってました。
12: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:39:55.67 ID:ZKozS+210
思わず、腰が抜けてその場にへたり込んでしまいましたよ。
そんでそのまま視線をはずす事も出来ずに呆然と見ているとその女、腕を振りかぶって床にドン、また反対の腕を振りかぶってドンっと匍匐前進の状態で動いてるんです。
そのスピードの速い事速い事…。
窓際にへたり込んでる私なんかまるで関係ないかのように私の横を通過して私の部屋に入ってそのままリビングへ直行してテーブルの周りをぐるぐる匍匐全身で回り始めました。
ベランダの窓の横でへたり込んで呆然とその様子を見てるしかありませんでした。
そんでその女ひとしきりリビングを回るとなんだか納得したのかまたベランダの方へ向かってきたんです。
もう気が気じゃなかったですよ。ドンドンと音を立てて迫ってくるんです。もう私悲鳴を上げるどころかひきつけ起こしてました。
そして女が私の近くに来た時に私の方を向いて一言だけぼそっと言ったんです。
『ここじゃないし、お前でもない…。』
そのままベランダの壁を乗り越えて下の部屋へ行ってしまいました。
もうどうしていいか分からず、何が起こったのかも理解できずに呆然と放心していたら程なくして下の部屋から悲鳴が聞こえました。
そこで我に返って慌ててベランダの窓閉めてカーテン引いて布団の中で震えて朝まで過ごしました。
それからは上の部屋から音もしなくなったんですけどね。
ちなみに上の部屋明るい時に見に行ったんです。
そしたら、誰も住んでないみたいでした。
今思うとあのドンドンって音、足音じゃなく匍匐前進のときの音だったようです。
ってか場所間違ってでたんかよ…。勘弁してくださいよ…orz
まじめに怖かった……。もうベランダの窓怖くて開けれません。
14: 名も無き被検体774号+ (アウアウウー Sa3b-zBV4) 2019/12/15(日) 21:44:44.90 ID:7/2uSUPVa
病んでるのか
16: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:54:05.63 ID:ZKozS+210
>>14
|A-) みんな闇だわ
15: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 21:46:34.93 ID:ZKozS+210
会社の先輩(仮にKさんと呼びます)から聞いた話です。
その夜もKさんは会社で深夜まで残業。
帰宅するのに深夜タクシー呼びました。
家につくまでの時間つぶしのおしゃべり、という感じで話をしているうちにタクシーはKさんの家の近所の交差点までやってきました。
前方の信号が赤になり、横断歩道の手前で運転手さんがタクシーを止めました。
しばらく待っているうちに、奇妙なことに気づきました。
その信号は、歩行者がボタンを押さない限り自動的に切り替わるはずがないのです。
深夜のそんな時間に、歩行者がいるはずもありません。
Kさんも、運転手さんも、もちろん歩行者の姿なんか見ていません。
それに、赤信号がやけに長すぎるような気が…。その時です。
「バンッ!」
という大きな音が、タクシーに響きました。
誰かが、タクシーを思いきり叩いたかのような妙に腹の底に響く音。
運転手さんが、Kさんに尋ねました。
「信号、ムシしちゃっていいですか?」
Kさんがこくりとうなずくと、そのままタクシーはタイヤをきしませながら猛スピードで走り出しました。
あとはひとことも口をききません。
しばらく走ったところで、運転手さんは急に車を止め
「お客さん、ちょっと屋根の上を見てもらえませんか?」
とKさんにたのんだそうです。
しぶしぶKさんは、窓から首を出してタクシーの屋根を覗いてみました。
なんの異常もありません。
確かに妙な音は聞いたけれどただそれだけのことと思っていたKさんは、不審に思って運転手さんに聞いてみました。
「一体、なにがあったんですか?」
「いえ、誰かがね、フロントガラスをたたいたんですよ。さっき音がしたでしょ?
あん時に、屋根の上からこう、なまっちろい腕がにゅうっと出てきて、バンッて。
本当に誰もいませんか、屋根の上…?
もう一度確認してもらえませんか?…」
17: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:05:15.37 ID:ZKozS+210
これは私が去年バイト場で体験した話です…。
かなり長いし、つまらないかもしれないので悪しからず。
私のバイト先は超大型食品スーパーで、一日11時間労働など当たり前です。社員に至っては13時間働く人も。
そんな人手不足の中、納品が79台と大変多いときがありました。(普段は30台~50台)
そのときは私がバイト仲間に電話しまくって5人が臨時で着てくれることに。
k氏、y氏、o氏、i氏、は到着したのですが、最後の一人のt氏がいつまで待っても来ない。
とうとう時間になっても現れず、その日のバイトは総勢12人で深夜3時まで続きました。
翌日は日曜日だったので朝6時から開店なのであと3時間しかありません。
y氏「あと3時間後にはまた労働かよ~…。」
k氏「辛すぎだよなぁ~。」
私「それはそうとt氏はなぜ来なかったんだろ?」
y氏「知るか!あんな裏切り者!」
i氏「つか俺このバイトやめたいよ…。」
o氏「まぁまぁ、それよりみんなこの後どうする?三時間しかないならこのままホテルで寝ない?」
私「あ!それいいかも!俺はその話乗った!みんなは?」
k氏・y氏・i氏「「「俺たちもいいぜ。」」」
o氏「よし!決まり!この近くのムーン○○ト行こうぜ」
一同「そこラブホじゃねぇかよ(笑)」
o氏「まぁいいじゃん(笑)」
などと会話は進み、ホテルへ向かう一同。
ホテルへ着き、部屋を取りみんなで川の字で床についたはずでした…。
ところが寝始めて一時間もしない内にみんながみんな起きはじめたのです。
o氏「…なぁ…t氏が夢に出てきた…。」
私・y氏・i氏「「「俺も…。」」」
そこでみんなは自然と口ごもって何も言わず固まってまた寝始めました。
後日この話をこの面子でしたとき、みんな見た夢は一緒だったのです。
t氏「79台かよ~…。何時になるかわかんねぇな~」
などと呟くt氏私たちはバイクを運転するt氏の斜め後ろで一部始終を見る羽目に。
そこはお世辞にも見通しがいいとは言えない十字路なのですがt氏は信号が青なのでノンストップで通過しようとしたとき、信号無視のトラックの側面に突っ込んで行きました。
t氏は即死、トラックはひき逃げでそのまま闇に消えていきました。
ここでみんな目を覚ましたのです。
18: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:05:45.47 ID:ZKozS+210
日曜日になってもt氏とは連絡がつかず朝6時から働き始めて休息を入れながらもう時間はpm9時。
みんなで冷凍食品の品だしをすることになり超大型冷凍庫に入ることに。
目的の商品を取り出し私とy氏で扉を閉める。(錆びてて重いんですよ。)
品だしをすること30分ほど。
社員「おいy!ちゃんと扉閉めろ!解けちまうだろうが!」
y氏・私「ちゃんと閉めましたよ?」
社員「5cmくらいあいてたぞ」
ここでy氏と私は目を合わせ一緒に扉を閉めにいきました。
仕事に戻り5分もしないうちに同じ社員から同じことを言われる。
さすがにおかしい!という事になり休憩を貰い冷凍庫がなぜ空くのかy氏と私で見ることに。
ガチャン!と大きな音を立てて完全に閉まる重い扉。この扉は開けるときも物凄い力を必要とする。
扉を見守ること早8分。
y氏「あかねーじゃん」
私「だねぇ。」
などと談笑になり始めたそのとき、
「「ガチャ…」」
と扉が5cmほど開いたのです。
y氏と私は目を見合わせ何かの間違いだろうと再度を扉を閉める。
今度は閉めて30秒もしない内にガチャ…。と開く。
流石に怖くなったので社員に扉が壊れてると話しバイト仲間全員で商品を第二冷凍庫に入れ替える。
しかし、扉は壊れておらず、ただの骨折り損くたびれもうけとなってしまった。
このまま仕事を続け、仕事を終えた後、昨日の面子で冷凍庫を検証することに。
やはり、5分おきくらいに開く扉。
何度目だろうか…3度…いや、4度ほど繰り返し、また閉めたそのとき
「なんで俺だけなんだよ…。」
空耳ではなかった。みんな聞こえていた。
その声は紛れもなくt氏のものだった。翌日、t氏の親がバイト場に電話して来てすべての事実を知った。
t氏は土曜の夜急遽バイトが入り、バイクで慌てて出て行って例の十字路でひき逃げされて即死。
その事実を聞いたとき私たちは背筋が凍るような思いでした。
私たちはその日限りで4人一緒に辞めてそれぞれバラバラの道を進みました。
これが私が経験した唯一の恐怖体験です。
そしてこの話には続きがあります。
19: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:06:19.95 ID:ZKozS+210
私達が辞めたあとスーパーは極度の人手不足で一時閉店するほどに。
表向きは「人手不足」でしたが仲のよかった社員に真相を聞いたとき私は確信しました。
t氏が呪っていると。
話の内容は私たちが辞めて一ヶ月後店長が謎の変死。
その後3日後今度は主任が過労死。
主任の死から一週間後、食品担当の社員が自殺。
私達面子はみんなで集まりt氏のお墓参りをしてその後二度と会いませんでした。
そのスーパーは今でも営業しています…。
私達全員が辞めたあとほかの他店から派遣された新しい人達で再建したそうです…。
20: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:12:29.01 ID:ZKozS+210
|A-) あと3話くらい貼ったら終わるかね
21: あきやま ◆MIO/.JGsks (ワッチョイ 57fe-GBjH) 2019/12/15(日) 22:14:19.63 ID:tCWNsgo+0
了解どっくん(・∀・)
22: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:15:14.75 ID:ZKozS+210
うちの町内にある神社には、”日本名水百選”に選ばれた程の清水が湧き出る小さな泉がある。
週末ともなると、近隣だけではなく遠方からも評判を聞きつけて多くの人々がその清水を汲みにやって来る。
また、その水は飲んだり、患部にかけたりすることで病気やできもの、腫れものなどが直るとされる霊験あらたかな聖水としても知られており、そんなご利益を求めてやってくる人も少なくない。
だが、あまり知られていないが、その泉にはこんな逸話が残っている。
百年ほど前、泉の近くにある母娘が住んでいた。
気の毒なことに、娘には生まれたときから顔に醜い痣があった。
母親はそれをたいそう気に病んで、毎日のように昼となく夜となく娘を泉に連れて行き、その痣に泉の水をかけてやっていたのだが、いっこうに痣は消えなかった。
ある日、いつものように娘を泉に連れて行った母親は、突如何を思ったのか娘の顔を泉の中に沈めようとした。
激しく抵抗する娘の様子にも躊躇することなく、驚異的な力で母親は娘の頭を持って泉に沈め続けた。
騒ぎを聞きつけた近所の人が、急いで母親と娘を引き離そうとするが、それでも容易に離すことが出来ない。
自分だけでは埒が明かず、助けを呼びにその場を離れ、何人かを連れて急いで戻ってきた。すると…
ふらふらとこちらに向かって歩いている母親の姿が目に入った。
母親は
「直った直った」
と叫びながら、泣き、笑い、そしてあとはなにやらブツブツとつぶやきながら歩いていた。
母親を捕まえて、人々が泉のそばに駆けつけてみると、娘は凄まじい形相で息絶えたあとだった。
だが不思議なことに、その顔からはきれいに痣が消えていたのだという…
この話は神社のほんの近辺ににしか知られていない話である。
今でも、その泉には水を求めて多くの人々がやって来ている。
24: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:23:14.43 ID:ZKozS+210
私は父親が生まれた時からいなくて、ずっと母親と二人暮しでした。(現在結婚して家は出ていますが)
私がまだ母と暮らしていた17歳の頃の事です。
夜中の3時ぐらいに
「ピーー」
と玄関のチャイムが鳴りました。
丁度その日は母と夜中までおしゃべりをしていて二人とも起きていました。
「こんな遅くに誰だろね」
なんて話しつつ、私が
「はい」
とインターフォンをとりました。
そうすると女性の声で
「あの…あの…突然すみません…。今晩、あの…泊めて頂けませんか」
と。
声の感じでは40代ぐらい。その妙におどおどしていた感じが気になって
「え?泊めてくださいって母の知り合いの方ですか?」
と聞き返しました。すると相手は
「いえ…全然違うんです…あの…私近所のマンションに住んでましてあの…私会社をクビになって…あの…もう住む所がなくて…だから泊めて頂きたいと…」
話がよく理解できなかった私は
「母の知り合いではないんですね?でも泊めるのは…」
とおろおろしてしまいました。そこで見かねた母が
「私が変わるから」
といって、インターフォンで話はじめました。
私は一体なんなんなんだろ?と思って、玄関の窓越しに相手を見に行きました。
私が玄関の窓越しにみたその女性は、明らかに変な人でした。
まず、顔はもうどうみても50代なのに金髪の長髪。
白い帽子をかぶっていて、明るい緑のブラウスに赤地に白の水玉のふわっとしたスカート。
右手にはたくさんの物が入った紙袋を持っていました。
25: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:23:40.18 ID:ZKozS+210
その様子をみて、
「これは変な人だ!!」
と察知した私はまだインターフォンで話している母に
「ちょっとママ!玄関に来てる人、絶対変!怖いからもうやめよう!相手にしないで『駄目です』っていって断ろう!」
とまくし立てました。
そしたら母は
「ははははは」
と笑って
「なんかこの雨の中、傘もなく歩いてきたんだって。怖いなら傘だけでも貸して帰ってもらおう」
と言うじゃありませんか。
その日は確かに雨がざんざん振りでした。
私はもうその人の外見をみてるので泣きたくなって、こういう事にだけは度胸がある母をうらみました。
私は怖くなったので、玄関から離れた奥のリビングで玄関の様子を伺っていました。
母が玄関を開けて話している声が聞こえてきてしばらくすると
「家には入れられません!帰ってください!」
と母の怒鳴り声が聞こえました。
私は普段、母の怒鳴り声なんか聞いたこともなかったので、それだけでかなりビビッてしまい、その時点で涙目になっていました。
玄関ではガチャガチャガチャガチャ!!とチェーンの付いた扉を無理やり開けようとする女性と、閉めようとする母が出す音が大きく響き渡り、17歳の私を泣かせるだけの迫力がありました。
でも、その押し問答の最中も聞こえてくるのは母の声だけ。
相手の声はしません。
やっとバタン!と玄関が閉まる音がして、母がふぅふぅ言いながら部屋に帰ってきました。
「あの人、やっぱり○○(私の事)の言うとおりだね。頭おかしいみたい。怖かったでしょう、ごめんね。」
と母が言うので、
「なんかされたの?大丈夫??」
と聞き返しました。
すると母はまた笑って
「いやいや、全然大丈夫。今日はもう寝なさい」
と。
26: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:24:08.87 ID:ZKozS+210
しかし、この話をしている最中にまた玄関のチャイムが
「ピーーピーーピーーピーーー」
と物凄い勢いで鳴り始め、今度は玄関のドアがドンドンドンドン!!と叩かれました。
私のビビり具合はMAXに達して、
「警察に電話しようよ!」
と泣き始めました。
母は
「あとしばらく続くようなら警察を呼ぼう。あなたはもう寝なさいって。大丈夫だから。」
と言い、寝る準備を始めました。私は怖くてなかなか寝付けず、しばらく玄関の音に耳をすませていました。
玄関の音は30分ぐらいで止みましたが、それ以来しばらくは夜中のお客さんは怖くて怖くて仕方ありませんでした。
その夜の出来事から5年後、私は一人暮らしを始める事になりました。
明日から新しい部屋で暮らす事になった晩に母と話をしていて
「そういえば、あんな事があったね~私怖くて怖くてめっちゃ泣いた記憶がある(笑」
と話したら、母が
「う~ん、あれだけで怖がってるようじゃ大丈夫かしらね、一人暮らし。」
というので、
「あれだけで?」
と聞いたら母が言うには。
私ね、あの時あなたが物凄い怖がってたから、言わなかったけど、まずあの人ね、雨が降ってる中歩いてきたっていったのに、全然雨にぬれてなかったのよ。
で、左手にバットを持ってたの。
しかも、あの人、男の人だったよ。
私が腰を抜かしたのは言うまでもありません。
警察呼んでよママ…。
「なんで警察呼ばないの~!!!」
と言ったら
「なんだか逆恨みされそうじゃない、家はもう知られてるし」
と。
その次の日から一人暮らしをする事になった私ですが、怖くてしばらくは実家に帰っていました。
以上です。長々とすみませんでした。
みなさんも夜中の来客にはお気をつけください。
32: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:41:52.67 ID:ZKozS+210
もう10年以上も前になる出来事です。
叔母さんが子宮筋腫の手術のため入院し、私がそれに付き添うことになりました。
叔母さんは私の母の妹にあたる人で、私がまだ幼少時に私の母が交通事故で他界してしまったこと、そして叔母さんには子供がなかったこともあって、私のことを実の娘のようにかわいがってくれていた人でした。
だからその入院の折にも、仕事が忙しくてなかなか付き添えない叔父さんに代わって、私が高校を休んで付き添いをすると申し出たのでした。
叔母さんの手術は無事に終わり、手術後の経過も順調でした。
そして、手術した日から4日目にいよいよ歩行開始となりました。
昼食を終えると看護婦さんが二人部屋に来て、私と合わせて三人で補助しながら叔母さんはベッド脇に立ち上がりました。
そのままゆっくりとトイレまで歩き、用を済ませ、そして部屋に向かって歩き始めた、その時でした。
香織ちゃん、何だか気持ち悪い…
叔母さんが細い声で言いました。
胸が苦しいわ、息が、…コホッ…
そう言ったかと思うと、叔母さんはそのまま前向きに崩れ落ちるようにして倒れ込み、2、3度けいれんしたかと思うとそのまま動かなくなりました。
私は大声を上げて人を呼びました。
近くにいた患者さんがすぐに看護婦さんと先生を呼んできてくれたのですが、先生達の懸命な手当てにもかかわらず叔母さんはそのまま帰らぬ人となりました。
ここで、話を手術の前日まで戻します。
叔母さんが入院していた部屋は個室で、部屋に入ると左手前に洗面台、右手前に収納棚が備え付けてあり、
対面には大きな掃き出し窓とベランダ、右側の壁にはベッド、左手の壁にはベッドに向かい合うようにしてソファと簡易棚、テレビが置かれていました。
その日の午後、叔母さんと談笑しているうちに外が暗くなってきたのに気付き、窓を閉めてカーテンを引こうとした時でした。
部屋の右隅に落ちていたものに目が留まりました。近づいて良く見ると、それはわらのようなものでした。
よく、納豆をこれに包んで売っているのを見かけるような、そんな感じの長さ、太さのものが二本、そこに落ちていたのでした。
どうしてこんなものが?、とも思いましたが、その時はあまり深く考えずにそのままゴミ箱へ捨ててしまいました。
ところが翌々日、洗面台で手を洗っていた私は、今度は洗面台の右隅のところに一昨日見つけたのと同じようなわらが三本落ちているのに気がつきました。
丁度、一昨日それと同じようなものを見つけた場所とは部屋の対角線上にあたる場所になります。
不審に思ってそれを拾い上げ見ていた私に、
どうかしたの?
と叔母さんが声をかけてきました。こんな物が落ちてたから、と言ってそれを叔母さんに見せました。
叔母さんはしばしの間何か考え事をする様な仕草を見せましたが、すぐに私に顔を向け直すと、
どこか他にもこんな物が落ちていなかった?
と聞いてきました。
私は一昨日同じような物を見つけたことを話しました。
すると即座に叔母さんはあっちを探してみて、と言ってテレビの方に向き直ります。
言われた方の部屋の隅を探して見ると、そこには同じようなわらが一本だけ、簡易棚にくっつくようにして落ちているのが見えました。
叔母さんは、深く大きく息を吐くと、そのまましばらくの間黙り込んでしまいました。
やがて私の方に向き直ると、叔母さんはゆっくりと話をし始めました。
以下、叔母さんが私に語ったことです。
33: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:42:20.65 ID:ZKozS+210
いい?、香織ちゃん、落ち着いて聞いてね?
これはね、あなたのお母さんが亡くなるほんの少し前にあったことなんだけど。
生死の境をさまよっていた姉さんの枕元に、編み笠みたいなものをかぶって、錫杖のような棒を持って立っている人が見えたの。
最初は私もあなたと同じで、姉さんの足元のところにわらが落ちているのを見つけただけだったわ。
それが、姉さんが亡くなるちょっと前になって、姉さんの枕元近くの部屋の隅で、俯き加減に姉さんの方をじっと見つめて立っているのに気がついたの。
私、この人はきっと姉さんを連れて行こうとしているんだと思って、
「お願い、連れて行かないで!」
…って叫んだの。
そしたらその人、私の方にゆっくりと振り向いて、俯いたまま首を横に振ったのね。
その時、かぶっていた編み笠のようなものから、さらさらとわらが落ちていくのが見えたの。
丁度、今あなたが見つけたのと同じようなものだったのね…。
今、その姿は私には見えないけど、でもきっと今度は私を連れて行こうとしてここに来ているんだと思う。
こんなところに落ちているはずのないわらが、だんだんと私の枕元に向かって移動してきている感じがするでしょう?
ごめんね香織ちゃん、突然変な話をして。
こんな話、信じられないでしょうけれど…
部屋に運び込まれた叔母さんの周囲で、看護婦さん達がめまぐるしく動いています。
先生達が懸命に叔母さんを救おうと努力してくれています。
震えながら呆然と立ちつくしていた私を、看護婦さんが促すようにして部屋の外に連れ出してくれたのですが、その部屋を出て行くまでのほんの一瞬のことです。
私は、はっきりと見てしまいました。
お遍路さんのような姿、枕元、覗き込むようにして叔母さんのことをじっと見つめたまま立っているその姿を、恐らくはかつて母の枕元に叔母さんが見たものと違わないであろう、その姿を。
私は、お盆が明けたら帝王切開のため入院する予定になっています。
この入院が、私は今何だかとてつもなく不安です。
マタニティブルーだとか考えすぎだとか妄想だとか、単にそんな類のものなのかもしれません、が、
最近妙に叔母さんが入院した時の出来事を思い出してしまうことが多くて、こんなに不安になり胸騒ぎを覚えるのは三年前に盲腸で入院した時には全くなかったことなんです。
もしも部屋の隅に何かが落ちていたら…?
そしてもしも、私には見えないその姿が枕元に立ってしまったら…?
「案ずるより産むが易し」
悪しき予感を覚えながらも、本当に文字通りそうであることを願っている、今日この頃です…。
34: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 22:55:13.51 ID:ZKozS+210
従妹が九州の名家ってのに嫁にいって妊娠したら、さみしかろーって、私とか姉とか他の従妹立ちが順繰りに呼ばれたことがあった。
夏休みの高い時期なのに飛行機代とかお小遣いまで出してもらって、でも、一人づつで変だとは思ったけど。
家は獄門島とか犬神家みたいに古くて大きかった。
九州らしく男尊女卑でゲーって家だったけど若い人は親切だった。
とにかく行ったら上げ膳据え膳だし、お金バンバンくれるし料理も酒も旨いし、着物までもらったりねーちゃん玉の輿だなーって従妹連中みんな驚いてた。
そしたら、あとで聞いてびっくり
従妹の結婚した家は、長男の嫁の産む子は男だと流産とか嫁ごと死んじゃうから、一緒の部屋に嫁の親族寝かせてそっちを連れて行かせようとする風習らしい(でも子供死んでるんだって)
でも、私を含めて遊びに行った従妹連中みんな元気。
金品いっぱいもらってウハウハでした。
でも、あのいい着物とか帯って生贄用の晴れ着??やべー
従妹は普通に男の子産んで今は3児の母。
貰った着物と帯で写真館も行ったけど、あれ遺影用??
でも、5人分も招待があったのは誰か死ぬまでやる気だったのかねぇ…
私は招待された5人目。
招待されてる間、心霊体験はなかった。
食事が魚ばっかでハンバーグとスパゲティ食べたかったことしか覚えてない。
35: cat ◆TUKUMO3rAI (ワッチョイW e74d-AHxn) 2019/12/15(日) 22:57:19.25 ID:Pk3DKDxR0
>>34
|ω・` ) おおーこういう話は興味深いー
36: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 23:06:16.50 ID:ZKozS+210
>>35
|A-) うまくいってないなら他の方法にすればいいのにねw
37: cat ◆TUKUMO3rAI (ワッチョイW e74d-AHxn) 2019/12/15(日) 23:07:20.88 ID:Pk3DKDxR0
>>36
|ω・` ) お金とかバンバンもらって無傷なら行きたいw
語り手さんの家の方が強かった説w
40: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 23:13:57.98 ID:ZKozS+210
>>37
|A-) いいよねー
リスクほぼ無しで不労所得w
38: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 23:08:03.32 ID:ZKozS+210
彼はエレベーターの管理、修理をしている。
ある日、病院のエレベーターが故障して止まってしまった、と連絡を受けた。
すぐに車を飛ばしたが、到着した時には2時間がたっていた。
現場へむかうと、人だかりがしている。中には看護婦が閉じ込められているらしい。
「大丈夫ですかあっ!」
彼が呼びかけると、怯えた女性の声が返ってきた。
「出してください。はやくここから出して!」
がんがん扉を叩く音がする。
「待ってください。今すぐに助けます」
道具を並べ、作業に取り掛かった。
「扉から離れていてください!」
と叫ぶ。
「はやくはやくはやく!」
がんがんがんがんがん!!
「扉から離れて!」
彼はもう一度叫んだ。
がんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがん!!!
扉は狂ったように内側から叩かれている。ちょっと尋常ではない。
パニックになっているのだろうか…。周りの人も不安げに顔を見合わせている。
見かねて院長が扉に近寄って、怒鳴った。
「扉から離れなさい!危険だから!」
「離れてます!!」
女の悲鳴のような声が聞こえた。
「暗くてわからないけど…ここ、なにかいるみたいなんです!」
彼はぞっととした。じゃあ、今目の前で扉を殴打しているのはなんだ?
つとめて考えないようにして大急ぎで作業にかかった。
扉を開けたとき、看護婦は壁の隅に縮こまり、しゃがみ込んで泣いていた。
彼女曰く、電気が消えた後、何者かが寄り添って立っている気配がしたという。
気配は徐々に増え、彼が来る頃には、エレベーターの中はそいつらで一杯だったそうだ。
45: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 23:33:35.47 ID:ZKozS+210
つい最近、経験した、俺的に洒落にならない怖い話。幽霊とかじゃないんだけど。
バイクが趣味でお盆休み一杯、帰省もかねてあちこちをウロウロしてた。
で、休みの最終日の夕方、また一人暮らしのワンルームマンションに帰ってきた。
一週間、誰一人入る者のいなかった独身男の部屋は、むわっと蒸し暑い。
クーラーをつけて熱いシャワーを浴びて、ビールのカンを空けてソファーに座り、ひといきついたその時。
ジジジジジジジジジジジジジジジジ!
部屋の中に大音量で奇妙な音が鳴り響いた。
音がした方向を見て、俺は
「え!?」
と固まった。
白い壁に、蝉、蝉、蝉。蝉が10匹ほどとまっていた。
そのうちの一匹が、人の気配を感じてか、急に鳴きだしたのだ。
気持ち悪い。だが、俺も男だ。別に、虫が怖いわけでもなし。
どこから入ってきたのだろう?換気扇?
などと思いながら、壁の蝉の群れに近づいて、ぞっとした。
その蝉の、一匹一匹が、壁に虫ピンで固定されていた。
鳴いた蝉以外の他の蝉は、既に死んでおり、すっかり乾燥していた。
とりあえず、警察を呼んだ。盗られたものなし。
変質者の仕業であろう、と言う結論に。
カギをかけ忘れた小窓から進入した可能性あり、と。
5Fなんだけどね、俺の部屋。
蝉の乾燥の具合の程度が異なることから、何日にもわたって変質者が俺の部屋に居座った可能性もある、とのこと。
あらかじめ、死んだ蝉を持ち込んだ可能性もあるけど。
生きた蝉もいたことから、最悪、その日の朝くらいまで変質者が居た可能性も…。
さすがに気持ち悪かったので、冷蔵庫の中のもの、飲みかけのウィスキーのボトルの中身、全部捨てた。
蝉と虫ピンは、警察が全部持っていった。
55: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 23:48:08.75 ID:ZKozS+210
ある家に引っ越した家族の話
引っ越してから3日目くらいに、深夜にガタガタガタ!とすごい地震がした。びっくりして家族全員とびおきてTVをつけたがまったく地震の速報などやっていない…
ほかにも寝煙草してタバコを消したあと消灯すると、漂っていたもやがライトに照らされ人の首の形になっていたりとか、人の話声とも雑音とも区別つかない中高音が
「キーーーー」
と部屋に一晩中聞こえたりして満足に寝られない状態でいた
しかしその原因も1月程度ですぐ判明した
冷蔵庫を別の場所にうつそうとしていたところ、ガリガリッ!と威勢良く壁をひっかいてしまった。
すると壁紙の向こうには梵字みたいな御札がビッシリはりつけてある「本当の壁」が浮かび上がった。
その日のうちに仲介業者を呼びつけて問いただしたところ、その家は数年前に一家心中があり、一家全員を殺した後父親が血文字で遺言を壁に書き付けたらしい
売りに出すためになんども壁を塗り替えたり壁紙をほどこしたりしたが、そのたびに文字がしみのように浮き出てくる。そこで御札を間にはったらしい
いまその家はふたたび売りに出されている
むろん壁紙を張り替えた状態で…
56: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/15(日) 23:50:52.82 ID:ZKozS+210
|A-) 次で今回の最後
57: cat ◆TUKUMO3rAI (ワッチョイW e74d-AHxn) 2019/12/15(日) 23:51:46.92 ID:Pk3DKDxR0
>>56
|ω・` )はい!
66: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/16(月) 00:07:52.54 ID:+ncWR7nt0
A子さんには高校時代好きな男の子がいました。
お互いの気持ちも知れていて、淡い予感を秘めていた卒業前。
彼は彼女を残して交通事故で死んでしまいました。
その5年後。
A子さんは同級生のB子さんを連れて母校を訪れました。
懐かしそうに、しかし少し困ったような顔をしながら校内を見て回るA子さんと、それを不安気に気遣うB子さん。
その時、廊下の奥を誰かが横切りました。
A子さんの視線を捉えた先には、見覚えのある少年がありました。
「…君!」
青ざめるB子さんを置いて、A子さんはすでに走りだしていました。
追いかけてはいけない!B子さんの制止を振り切って、A子さんは彼の姿を探しました。
階段を曲がったと思ったら、そこにはもう姿がなく、やっと目線の端で捉えられるような所に一瞬だけ現れるのです。
二人はいつのまにか、以前自分たちが使っていた階にいました。
その視線の先には、ひとつの教室がありました。ドアからひらひらと手招きする手を見て、B子さんは鳥肌がたちました。
あの教室の中に入れば、一体どこに繋がっているというのか。
しかし、A子さんにとってそんなことはもう頭の中にありませんでした。
例え、この先に何があっても、あの時掴めなかった手を今とれるなら。
A子さんがあと一歩という瞬間、B子さんが叫びました。
「お願い、連れて行かないで。A子結婚するの」
教室にA子さんが飛び込んだその時、教室には陰ひとつなく、一通の古びた手紙が机の上に置かれていただけでした。
彼の出しそびれたラブレターが彼女の許に届けられたのは、5年の歳月を経た後でした。
67: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/16(月) 00:08:32.10 ID:+ncWR7nt0
|A-) 今回はここまでー
おつかれさまでしたw
68: cat ◆TUKUMO3rAI (ワッチョイW e74d-AHxn) 2019/12/16(月) 00:10:08.66 ID:q9KhQV6i0
>>67
|ω・` ) 毒男さんお疲れさまー延長ありがとうございました!
楽しかったー!
69: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/16(月) 00:14:58.23 ID:+ncWR7nt0
>>68
|A-) 楽しめてなによりでしたw
70: 毒男 ◆B.DOLL/gBI (ワッチョイ 6f3a-nd85) 2019/12/16(月) 00:15:13.74 ID:+ncWR7nt0
|A-) 音楽も終わりー
こちらもおつかれさまでしたw