775: 暁 2006/10/04(水) 04:42:10 ID:PBcqns6hO
その時、小生の部屋は恥ずかしながら大変散らかっており、真っ暗な部屋の中を何も踏み付けずに歩く事はまず不可能だという事です。
その事に小生が気付いた時には身体が動かなくなっていました。
しかし、身体中の力を振り絞り起きてみると、そこには小生が生まれる前に他界した母方の祖父が枕元に立って小生を無言で睨みつけていました。
776: 暁 2006/10/04(水) 04:55:48 ID:PBcqns6hO
その祖父の顔は遺影の姿そのままですが、顔は鉛色で眼が紅くなっており怒っているという感情が見ただけで伝わってきました。
しかし、いきなり祖父は踵を返し仏間のある方へと物凄い勢いで走って行きました。
思わず、小生は祖父を追いました。そして、仏間に駆け込む祖父を追い小生も仏間へと駆け込むと祖父はそのままヒョイと仏壇へと飛び込む様に消えてしまいました。
777: 暁 2006/10/04(水) 05:09:01 ID:PBcqns6hO
そして、小生が仏間で見た物は!!
仏間の鴨居に掛けられたおびただしい遺影の数々!
右を見ても左を見ても!
前後の鴨居にもズラリと並んだ遺影!
そして、その遺影全ての視線が小生に向けられているのです!!
あまりの事に小生は気を失いました。
そして、雨音に目を覚ましました。
しかし、これもまた夢でありました。
778: 暁 2006/10/04(水) 05:23:24 ID:PBcqns6hO
雨音に目を覚ました小生が玄関に行ってみると、まるで泥水に浸したバスタオルでも引きずったかの様な水と砂に近い砂利の跡が仏間へと続いていました。
小生が仏間に駆け込むとそこにはずぶ濡れの弟が窓際に横たわっていました。
顔色も悪く、まさに弟は死人そのもの。
小生がどうしたと問い掛けても、「あぁ、兄貴か…、まぁな…。」としか答えませんでした。
782: 暁 2006/10/04(水) 05:38:28 ID:PBcqns6hO
気がつくと、小生の背後に妹が正座しており、妹に説明を求めると「○○兄ィ(小生)、××兄ィ(弟)が…、××兄ィが…。」とうなだれ泣き出しました。
この時点で小生は弟は死んで帰って来たのだと悟りました。
今度こそ本当に目を覚ましました。
あまりの悪夢の連続に只事ではないと直感し、ふと時計を見ると4時半を過ぎたところでした。
783: 暁 2006/10/04(水) 05:48:28 ID:PBcqns6hO
仏間から父方の祖母の読経が聞こえてきたので、すぐさま今見た悪夢の内容を話しました。
すると祖母は父が子供の頃、鉄道自殺を図った父の姉がいた事を話してくれました。
当時16歳だった彼女は貧しかった為、文房具を卸す問屋に奉公に行っておりましたが、そこの主人に強姦された挙げ句妊娠してしまったのでした。
事実を家族に告げる事が出来なかった彼女は悩みました。
784: 暁 2006/10/04(水) 05:56:18 ID:PBcqns6hO
悩み抜いた挙げ句、彼女は大好物だった牛乳を母にねだりました。
今思えば、お腹にいた赤ちゃんに自分が飲み干す事により、その赤ちゃんに与えるつもりだったのでしょう。
牛乳を飲み干した後、鉄橋の上で鉄道自殺を図り死にました。
彼女とこの世に生を受ける事なく死んだ赤ちゃんの念がまだ残っているのがまず原因のひとつでした。
786: 暁 2006/10/04(水) 06:10:29 ID:PBcqns6hO
そして、もうひとつの原因が当時、宗教上の理由から仏壇と墓を菩提寺にて永代供養にするか否かで論議されており、長男の小生は全く先祖供養について無関心であった事だと祖母は言いました。
祖母曰く10月31日には小生の一族に凶事ばかり起こっており、父の兄である叔父の交通事故死や父や弟の大怪我、妹の中絶。
それら、全ての凶事が10月31日に起こっているのです。
788: 暁 2006/10/04(水) 06:21:25 ID:PBcqns6hO
この悪夢を見た夜が明け、日付は替わり10月31日の昼に小生も危うく交通事故に巻き込まれそうになりました。
そして、この話を霊感のある友人知人の類いに話したところ、お祓いを薦められると共に、二度とこの話はするなときつく咎められました。
何故ならば、この話は事実故に、その辺にいる不成仏霊を確実に引き寄せるとの事でした。
長文及び駄文大変失礼致しました。
875: 暁 2006/10/04(水) 15:35:01 ID:PBcqns6hO
【武道館から聞こえてきたもの】
それではお話致します。
あれはもう10年以上も前の事です。
当時、小生は大阪の信太山にある陸上自衛隊にて勤務しており、阪神淡路大震災の時には災害派遣で多くの被災者の方々の救護活動に従事しておりました。
あの地震が発生して2週間程経った頃、事態はある程度鎮静化し救助活動にあたっていた部隊の2/3は駐屯地に戻ってそれぞれの勤務にあたる様にとの事となりました。
つづく
876: 暁 2006/10/04(水) 15:45:32 ID:PBcqns6hO
その震災発生後、被災地で亡くなられた方々で他府県の方と判明された遺体は信太山駐屯地にある武道館に一時安置し、後程輸送ヘリにて最寄りの駐屯地に空輸し遺族の方々に引き渡すという事をしておりました。
そんなある日、小生は木曜日から日曜日まで中隊の当直陸士としての勤務が割り当てられました。
そして、土曜日の夜11時前の事です。
879: 暁 2006/10/04(水) 15:57:47 ID:PBcqns6hO
「おぅ暁士長、隊員クラブにある自販機でビール買ってきてくれ。」
と、当直幹部に命ぜられ小生は駐屯地内にある隊員クラブまで行きました。
ビールを購入し隊舎に戻ろうとした時、小生はある異変に気付きました。
武道館の方から般若心経が聞こえてくるのです!
普段は無信心の小生にも、すぐに般若心経と判りました。
883: 暁 2006/10/04(水) 16:07:27 ID:PBcqns6hO
そういえば、確か昼間に本部管理中隊から被災者の遺体を武道館に安置している為、その勤務に従事していない隊員は近寄らない様にとの連絡があった事を思い出しました。
些か腕に自信のある小生は、くだらない悪戯をする奴がいるものだと思い懲らしめる為に武道館へとむかいましたが、その途中ある事に気付きました。
885: 暁 2006/10/04(水) 16:18:07 ID:PBcqns6hO
隊員クラブから般若心経の聞こえてくる武道館まで、優に200m以上は離れています。
そんな距離から聞こえてくる音は相当な大音量の筈ですが、武道館に幾ら近付いていっても200m以上離れた隊員クラブで聞こえた音量と全く同じ音のボリュームなのです。
武道館の前に着きましたが、隊員クラブで聞こえてきた音量のままです。
こんな事は人為的にまず不可能です。
890: 暁 2006/10/04(水) 16:28:23 ID:PBcqns6hO
小生は武道館に辿り着いたは良いものの、武道館には施錠がされており中には入れませんでした。
仕方なく武道館の周囲の窓から中の様子を見ました。
相変わらず般若心経は聞こえてきますが、ラジカセ等のランプが点灯している様子はもちろん人影もありませんでした。
中に入る事も出来ませんし、当直幹部に使いを命ぜられていた事もあり仕方なく小生は隊舎へと戻りました。
895: 暁 2006/10/04(水) 16:39:46 ID:PBcqns6hO
隊舎に戻り先程体験した事の顛末をさっそく当直幹部と当直陸曹に話しました。
当直幹部は「明日の朝、本部管理中隊と当直司令に問い合わせてみるので、今夜はもう武道館には近寄らない様に。」と言われました。
そして明くる朝、当直陸曹が小生に言いました。
「本部管理中隊に問い合わせてみたが、その時間に武道館には誰もおらん筈だし、ラジカセで般若心経なんて流してないとの事だ。」
899: 暁 2006/10/04(水) 16:46:42 ID:PBcqns6hO
以上でこの話は終わりですが、長文及び駄文そして連投大変失礼致しました。
もし宜しければ感想を聴かせて頂ければ幸いです。
ちなみに自衛隊の駐屯地は元々旧・日本軍の施設が多いので怪談には事欠きません。
皆様方が御希望でしたら、また次回お話させて頂きますので、何卒宜しくお願い致します。
901: 本当にあった怖い名無し 2006/10/04(水) 16:58:23 ID:j3IyAv9JO
>>899
楽しく読ませていただきました。
長文お疲れ様です。
次回作も期待してます。
949: 本当にあった怖い名無し 2006/10/04(水) 22:12:19 ID:xz3LxNFk0
【ナビゲーター】
長野県のある峠で夜な夜な暴走行為をやってた若者がいました。
仮にAといい、同じ車好きのBとともに
いわゆる峠の走り屋をやっていたそうです。
二人とも熱狂的なラリー好きで、世界ラリー選手権(よく砂利の峠道をセダン型の四駆車に
乗った二人が、助手席の相方が地図をみながら進路の指示を出し、運転手はそれ従いつつ
ハイスピードで砂利道や木々に覆われた狭い峠道を駆け上がっていき、
たまに人が轢かれる衝撃映像とかありますよね)を見にいったりするぐらいの熱の入れようでした。
ある日二人はとうとう見るだけでは飽き足らず、実際にラリーの真似事をして見たくなり、
警察の目もあるということで、今は新しい舗装された峠道のおかげで廃道になった旧道の
まさにラリーで使われるようなふるい舗装されていない峠道を夜中に訪れることにしました。
950: 本当にあった怖い名無し 2006/10/04(水) 22:15:13 ID:xz3LxNFk0
Aが自慢の愛車の運転席に座り、Bがナビゲーターとして助手席に乗り込み、いざ廃止された
旧道の峠に車を走らせました。峠の中ごろに近づくにつれて道がよりいっそううねり始め、
雰囲気が徐々に出てくるとAは徐々にスピードを上げていきました。この旧道はガードレールもほとんどなく
街頭も数えるほどしかないため非常に事故が多い峠として地元に名をはせていました。
こうなるとBのナビゲーターとしての指示が非常に重要になってきます。
右に左に鋭く切れ込むようなカーブがこれでもかと続く地帯に突入してきました。
Bの「右、左、…右、…左」というある一定のリズムの掛け声を頭に叩き込みつつ Aは同じく「右、左、右‥」と
まるで追っかけ漫才のようにBの指示に従いハンドルをせわしなく切り込んでいきます。
B「左」A「左」、 B「右」A「右」、B「左」A「…左」 B「右」A「‥右」、 B「‥‥‥右‥」 A「‥‥…右」 B「…右!!」 A「……、……!?_」
‥Aは急ブレーキを踏みました。
A「‥‥左‥だろ‥?」 B「‥‥ちくしょう‥」
最後のは女性の声だったそうです。 完
964: 1/2 2006/10/05(木) 00:52:02 ID:qfZAUOA00
【二人部屋の男】
俺が中学の先生から昔聞いた話。
戦時中に、負傷した男が病院に運ばれたらしい。
といっても軽傷で、ほとんど日常生活に支障はない程だったみたいだけど、大事をとって一時入院することになった。
そこで二人部屋に入ることになった。
その部屋には前からずっと入院している男がいて、そいつは事情は知らないが両手両足がなかった。
ベッドに寝たきりの状態で口数も少ない男らしく、しかし数日間一緒の部屋だったから少しずつ打ち解けていった。
それから数日経って、深夜にぼんやりと目が覚めて隣を見ると、動きそうにもなかった男の姿が見えなかった。
まさかそんな馬鹿なことはないだろうと思って、その夜は再度寝た。
朝起きるともちろん手足のない男はベッドで寝ているので、夢だったのかとすぐ理解した。
だがこの深夜の不思議な出来事は何度か起こり、男はやっぱりおかしいのではないかと興味を持ち始めた。
その真相を暴くために、男は眠ったふりをして薄目を開け、手足のない男がどうなっているのか確かめようとした。
消灯され、病院中が静かになって男は薄目を開けて寝たふりをした。
その状態が数分過ぎると、手足のない男は動けないので首だけこちら側を向き、月明かりの中で男が本当に寝ているかどうかをじっと見ていた。
本当に眠ったと思ったのか、手足のない男は変な行動に出た。
自分の体を左右にゆすり始めたのだ。
ちょうど揺り篭のように左右に体をふって、勢いがついたところでそのまま回転してベッドから落ちた。
ベッドはある程度高さがあるので、重い音が少しだけ響いた。
男はやはり薄目を開けたまま、その手足のない男の動向を見ていたが、手足のない男は器用に顎や途中までしかない腕や脚を使って、そのまま這いずるように動いた。
器用に引き戸を開けて、廊下へと消えていったのを見てから、男はベッドから起き上がってそのあとをこっそりつけた。
暗い廊下をどんどん進んでいく手足のない男を追いかけながら、どうやら地下へ行こうとしていることが分かった。
階段も苦ともしないように降りた手足のない男は、地下の廊下を歩いて、ある部屋の扉を開けて入っていった。
男が後から追って確かめると、その部屋は遺体安置室だった。
965: 2/2 2006/10/05(木) 00:53:13 ID:qfZAUOA00
続きです。
男はこっそり扉の隙間から中を覗いた。すると遺体の前で何か動いている影があることに気づいた。
もちろんそれは手足のない男なのだが、何をしているのかがよく見えない。
もっとよく見ようと扉に手をかけると、思ったほか大きな音がしてしまって男は「しまった」と思った。
それからおとなしくしていたが、部屋の中からの音も聞こえなくなってしまった。
もう一度こっそり見てみると、手足のない男は遺体の前で動いていなかった。
様子を見ていると、一向に動く気配がなく、これは何かおかしいと思った男は、勇気を出して思い切って近づいてみた。
近づいて男が確かめると、手足のない男はすでに舌を噛み切って死んでいた。
もう手遅れだと分かり、改めて周りを見ると、男の前にある遺体の肉がかじられていることに気づいた。
なんと手足のない男は遺体の肉をかじっていたのだ…
男はすぐに病院の人間を呼んで、手足のない男を手厚く葬った。
その後今は1人になってしまった二人部屋で、男はベッドに腰をかけて脚をぶらつかせながら考えていた。
死んだ人の肉を食うという、恥ずべき行為を見られてしまったという羞恥からこの男は死んでしまったのではないか…
いや、恐らくそうに違いない。
わざわざこのことを突き詰めずに、何の興味も持たなければ、この男は死ぬことはなかったのに。
男は後悔して、手足のなかった男に冥福を祈った。
ふと、男は何かがおかしいことに気づいた。
そしてよく考えみたところ、その違和感に気づいてしまった。
手足のない男はベッドから出るために、左右に体をゆすってベッドから落ちた。
朝になると男はベッドでまた寝ていた。
このベッドは自分でも座っていれば足が床につきそうでつかないぐらい高いのだ。
いったいどうやって毎朝自分のベッドへと戻っていたのか…
…
967: 1/2 2006/10/05(木) 01:09:30 ID:TjN4sYwc0
【女の子の声】
中学生の頃の話。
俺は授業中にいつも机にうつぶせになって寝ているのだが、時折その状態の時に「周囲の風景が360度見渡せる状態」になることがある。
体中が目になっているようなもので、まあそれも夢だろうと言われればそれまでなのだが。
ところがその状態の時はどうも霊に対して弱いらしくて、この日はタチの悪いのに背後にくっつかれてしまった。
そいつは俺の中学の制服を着た女子で、背後に多いかぶさり、どういうわけか俺のうなじに何かを呟き続けている。
それをされると全身が総毛立ち、何ともいえない嫌な気分になるのだ。しかも動けない。
だが丁度その時、教師が近くに歩いてきたのを切欠にして無理やり金縛りを解くことに成功した。
そこまではよかったんだ。
それで終わったと思ったんだけど、その後の休み時間に背後から「○○さん」と苗字で呼ばれたんだ。
「ん?」と振り返ったら、そこにはロッカーがあるだけ…誰も居ない。
それは、「きいたこともない知らない子の声」だった。つづく。
969: 2/2 2006/10/05(木) 01:19:34 ID:TjN4sYwc0
その日の放課後、友達が「また明日ー」と言いながら下の階へ降りていくのを見送った。
その直後だった。「ねえ、○○」…友達の声だ。あだ名で呼ばれた。
そいつが戻ってきたんだと思い「どうした?」と声をかけたのだが、そいつは下の階できょとんとして「何が?」…
二度目は「友達の声」だった。
なんだか嫌な感じがした。不気味な話なんだが、段々と近しい存在になってきているみたいでさ。
コレ最終段階になるとどうなるんだろう、って思ってたら、数週間後の日曜にそれは来た。
部屋で布団も敷かずにゴロ寝してたら、来たんだ…あの「360度見える状態」が。そして、ヤツもそれを狙っていたように現れた。
ゾッとしたよ。だって、俺と背後の押入れの間の、凄い細い隙間に密着して挟まってるんだよ。
そいつの顔が見えた時はもっとゾッとしたけど。そいつ、俺の母親の顔になってたんだ。しかも水死体みたいに青くブクブクに膨れてて、唇がカサカサにめくれ上がってる。
自分の母親のそんな顔を想像してみろよ。
…で、そいつは、最初の時と同じように俺のうなじに唇を押し付け、前よりも聞き取れないぐらいの高速で喋っていた。なんかの呪文っぽいのを。
これまでにない強さで息が出来ないくらい金縛られてたんだけど、その呪文が続くにつれて俺の方がなんか耐え切れなくなってきたんだ。
それで決死の覚悟で跳ね起きたら、嘘みたいに居なくなってた。
あいつ、何しようとしてたんだろう。俺なりにこれが一番怖い話ですた。
3: 本当にあった怖い名無し 2006/10/05(木) 19:20:09 ID:4JugQ73x0
【一枚の紙】
これは自分が2年くらい前の話なんだが、当時色々親と揉めて一人暮らしをすることになった。
とにかく金がないので家賃が月2万3千で1DK、トイレバス付きってところをうまく見つけたので
そこにもぐりこむように生活を始めた。
自分にはIとKっていう友人がいて、よく三人で遊んでた。
引越しのときもその二人に付き合ってもらったんだけど、Iのほうがなんか気乗りしないというか
妙にピリピリしてる。
「手伝ってもらってマジで悪い、あとでなんか奢るからさ」
というと
「いや、そういうことじゃないんだ。気にしないでよ。」
と返すばかり。
部屋の掃除とかいつもやってもらってるIは、こういうことで怒るような性格ではないと分かっていたの
で
最初は何か向こうのほうでトラブルでもあったのかな?程度にしか考えてなかった。
4: 2 2006/10/05(木) 19:21:11 ID:4JugQ73x0
で引越し作業も終わって、深夜料金覚悟で3人でファミレスに行ったとき、
「本当はこういうこと言いたくないんだけな」
っていきなりIが語り始めた
「おまえらさ、あの部屋で何か感じたりとか、何かみたりしなかった」
「は?」
「いや、別に。」
もう寝耳に水というか、最初は悪い冗談かと思った。その時の自分は幽霊否定派だったし。
「あそこでさ、見たんだよ。手。バスのところから伸びてる手」
「オイ、マジそういう冗談笑えないって」
ぶっちゃけ半ば切れて怒り半分でそういうと。
「いや、ごめん。そういう意味じゃないんだ。Dには悪いと思うけどさ、あとでなんかあったとき後悔し
たくないから
一応注意ってことで、何もないなら別にいいんだ。」
自分としても気味は悪いが、これ以上話して空気が悪くなるのは嫌だったし、
そこで打切ってさっさと忘れようと努めた。
でファミレスで解散して戻ったのはいいんだけど、どうにもさっきの言葉が頭から離れなくてこまる。
仕方が無いのでPCの電源をつけて、メッセ始めたんだけどそこからだった。
どういうことか漢字に変換できなくなる。
IMEの故障かと弄ってみたけど変化なし。
引越しの作業でどっか悪くなったのかと思うと、Iに学校が終わったらPC見てくれ。とメールしてその日
は寝る事にした
(IはPCが得意で、自分のPCのメンテとかも勝手にやってもらってる)
その日の夜はそれで問題なく終わった。
5: 3 2006/10/05(木) 19:22:18 ID:4JugQ73x0
翌日、Iが来てPCをつけてみると、何の問題もなく変換できる
「別に問題なさそうだけど?」
「えー、いや昨日はマジでつかなかったんだけど。」
「まぁ、治ったから別にいいじゃん」
その後は適当にゲームの話してIは帰って行った。
途中まで見送りにいって、家に帰ると、不思議な光景が待っていた。
何故かテーブルの上にノートサイズの真っ白い紙とボールペンがちょこんと置いてある。
確かにボールペンは自分のものだけど、紙に関しては記憶に無いし、そもそもこの家に来てからペンを
握った試しが無い。
IはずっとPCの前にいたのでこんなことするはずないし、と思うとなんだか背筋が寒くなってきた。
気味が悪かったので紙をゴミ箱にいれて、ボールペンも机の引き出しにいれ、布団を頭から被るようにして寝た。
それからなんだけど、毎日のようにバイト先から帰ってくると、机の上に紙とボールペンが置いてある。
本当にただただそれだけなんだけど、日に日にストレスが溜まってしようがなかったので、休日におりをみてKとIに相談した。
Kはただのビビリなのでただ驚くだけだったんだけど、Iのほうは話が終わるとすぐに
「分かった。明日休みだからお前の部屋をウェブカメラで監視してやるよ。
もしストーカーとか泥棒の類だったらすぐにおまえに電話するから」
なんでもネット経由でテレビ電話のように監視ができるらしく、3000円もあれば十分だというのでそのまま家電屋に直行。
その日はIやKも泊まっていった。
6: 4 2006/10/05(木) 19:23:39 ID:4JugQ73x0
そこには確かに自分の部屋が写っていた。そして冗談でもなんでもなく、自分の部屋にいた女の姿も・・・
いわゆるブ女。見れたもんじゃない体型に、ビチビチのジーパンとTシャツ。
そして、何故かぼやけて良く見えない顔。
Iが無言で次々と画像を送っていく。
廊下から出てきたそれが、自分の部屋をぐるぐると、何かを探すように回り、そして引き出しからボールペンを取り出して
置いたあと、満足そうにさっていく様子が。
「分かったろ?まじでいたんだよ。とにかくおまえはもう家に帰るな。今までは平気だったけど、これからも何もないって保証はどこにもないぞ?」
恐怖で泣いたのはこれが生まれて始めてだった。
体がガクガク震えて、顔が熱くて溜まらない。失禁寸前のところでIに支えながらトイレに連れて行ってもらい、そこで喚き散らした。
一暴れして落ち着くと、Iはこういった。
「まぁ、あれだよ。こういうのはマレにいるんだ。そういうことにしとけ。
これはこの家から出てくることはないはずだから、おまえはもう家に戻るな。
で新しい家を探せ。その間くらいはこっちで面倒みれる。
新しい家見つかったら、俺とKで引越し作業するから。それでいいだろ?」
翌日のバイトは休みをとって、自分は不動産屋を駆け巡った。
もう怖くてしょうがなく、一秒でも早くあの家から縁を切りたかった。
幸いにも午前中には契約が取れて、午後には向こうの家の解約手続きに踏み切ることができた。
何か問題でもあったのか?とやたらとしつこく聞かれた辺り、こういうことは始めてだったのかもしれない。
とにかく今よりいい条件の家を紹介されたから、先着だから時間がなくて思わずそっちに申し込んだ。
といって何とか切り抜け、2日後には引っ越すことができた。
その間何の問題もなく、突然引越しの手伝い(しかも当の本人が不在)で一日をフイにしたKも
多少モンクはいいつつも特に問い詰められることはなく、無事にあの家から離れることができた。
新しい家に変わってから、しばらくはビクビク怯えていたけど、何事も1週間も過ぎるとようやく調子を取り戻してきた。
7: 5 2006/10/05(木) 19:25:32 ID:4JugQ73x0
それから少し経って、再びファミレスで集まることになり、Kにようやく今まで起こったことを説明した。
Kは学校で怖い話(SFC)を本当にあった話だと信じてしまうような人間なので、むしろ
「それヤバクね?」「次は俺らがのろわれるんじゃねーの?」
とかいちいちこちらを不安にさせるようなことをいう。
そんなときにIが一枚の紙をテーブルの上に置いた。
「この紙、なんだかKは分かるよな?」
「ああ、引越しのとき机の上においてあった奴でしょ?」
「これさ、真っ白い紙に見えるけどよくみると文字が書いてあるんだよ」
Iはもう一枚似たような紙を取り出すと、さっきの紙の上に重ねて、バッグから取り出した鉛筆でガリガリ擦り始めた。
そうして出来上がったものは
『さびしい、いたい、さびしい、いたい』
そんしばらく続いてたが単語がノートの半分を過ぎたあたりで
『さびしい、いない、さびしい、いない』
に変わり、最後のほうになると
『しね、しぬ、しね、しぬ、しね、しぬ』
見ていて頭が痛くなるような文に変わっていた
最初のほうは薄くて全部は読めないものも多かったが、最後のころにはしっかりと文字が浮かび上がっていた。
「一応調べてみたんだけどさ、あのアパートで死んだとか自殺した。って奴は新聞とかネットではいなかったよ。
あいつが何だったのか?って聞かれると困るけど、多分Dと馬が合ったっていうのかな?多分そんな感じだと思う。
事故みたいなもんなんだよ。きっと。」
それから誰が言ったわけでもなく、三人ともその話を止めてカラオケに行き、3人でまた一晩泊まって終わった。
あれから今まで、何の問題もおきてない。
Iが一度だけ、詳しくその手に関する話しをしてくれたけど、これ以上長文はうざいと思うのでここで終わり。
最後まで付き合ってくれてありがとう。
55: 1 2006/10/06(金) 11:54:08 ID:qK3g+dFy0
【体育館から聞こえてくる音】
これは私が小学生のときの話です。
当時は所謂「学校の怪談」がブームになった時期で「七不思議」といった怖い話が非常に盛んな時期でした。
子どもだった私達は、「自分達の学校に七不思議がないのはつまらなから、七不思議を作ろう」と考え
仲の良い友達6人で、休み時間になると校内探検にでかけ、立て付けの悪いドアを見つけてはいじめて死んだ男の子。
奇妙な染みがあれば幽霊、行き詰ると「深夜の2時に~」といった方法で次々とデッチ上げの七不思議を作っていきました。
そんな中で自分たちの傑作が、放課後に体育館から聞こえてくる「トントン トントン」という金槌で何かを叩くような音でした。
これを私達は「体育館の建設中に死んだ作業員」として「実際に確かめられる七不思議」としてスパイスし
たったひとつの真実だけであたかも他の全ても正しいというような錯覚に陥らせることができました。
私の作った七不思議の噂は2週間程で学校の大部分に広まりました。
しかし、ある日先生が朝のホームルームで、こんな警告をしました。
「この学校に七不思議なんてものはありません。誰かが作った性質の悪い悪戯です。
最近七不思議を確かめようと遅くまで残る生徒も出ているようですが、決してそんなことはしないように。
見つけた生徒は厳しく注意します」
しかし私達はそこであることに気がつきました。
私達が実際に確かめることができるような噂は、真っ赤な夕焼けの日に階段を落ちる生首と
例の体育館の話。この二つしかなかったのです。
どちらも他愛のない話でしたし、別に危険な場所でもありません。
今考えてみれば放課後に遅くまで残ることを危惧しただけと考えたのでしょうが、私達はそれを
「きっとどちらかがほんとうのことで、それがばれてしまってはまずいからだ」
と思い込み、むしろ確かめてやろうと思いました。
56: 2 2006/10/06(金) 11:55:07 ID:qK3g+dFy0
まず私達も実際に聞いている、体育館を調べようと決めました。
音はいつも聞こえるわけでなく、週に1度か2度、全く聞こえないときもままありました。
そこで私達は放課後サッカーやバスケットに興じながら、密かに耳を澄ませその機会を伺いました。
それは以外にも早く、調査開始から4日目。
「トントン トントン」とあの音が聞こえてきます。
私達は興奮しながらも、一度校門から外に出て、裏のフェンスの間からまた学校に忍び込み、体育館に向かいました。
幸いにも鍵はかかっておらず、重い扉を横に押しやり、まんまと中に侵入することができました。
「トントン トントン」
果たしてこの音はどこから聞こえてくるのか?
用具入れ、トイレ、それとない場所を探しますが、どこもはずれです。
「ステージとか、その裏じゃねーの?」
祐介がそう提案します。
「えー、それはまずくないか?」
ステージに一般の生徒が上がることは普段めったになく 先生に見つかったら激しく怒られると思いました。
「俺、放送委員だからよくあそこにいくよ。大丈夫大丈夫、もし見つかったら鉛筆落としたから探しにきた。って言えばいいんだよ」
結局彼に押された形で、私達はステージへと足を運びました。
心なしか、音が近くなっているように感じます。
「ほら、やっぱり。こっちでいいんだよ」
得意げになる彼を見て、少々イラつきながらカテーンの裏や放送室の辺りを探ります。
しかし、なかなか見つかりません。
そんなときでした、1人が上を見つめながら呆然としているのです。
「おい、上になんかあるの・・・・!?」
私達は一斉に上を見つめ、そして戦慄しました。
ステージの上には、2階から更に上に、2.5階とも言えるスペースになっています。
そこには体育祭や卒業式などで使う用具など、今では殆ど使わない類のものが置かれています。
そこは丁度いたを張り合わせたような床で、その感覚が広く間に隙間があるため、下から覗くこともできますし
逆にあちらから下を覗くとかなり怖い思いをしました。
57: 3 2006/10/06(金) 11:56:19 ID:qK3g+dFy0
その場所で、何かがいたのです。
人でした。それは間違いありません。白い布を被った誰か。
それは私達をみていました。
人のような、人ではないようなそんな何か。
それが私達をじっと見つめ、そして動き出しました。そう、奥ではなく手前に。
そちらには降りるための階段が・・・
「逃げろ!」
誰かが叫びます。
私達は蜘蛛の子を散らすように「わー」
と叫びながら、一目散に出口へと走りました。
「追ってきてるよ!!」
後ろから純一の声がしました。
「急げ!」
靴も履かずに、渡り廊下を駆け抜け校舎に入ると私達はすぐさま職員室に駆け込みました。
驚いたのは先生達で、6年生の問題児達がドアを壊しそうな勢いでなだれ込んできて
「体育館に幽霊がいた!」だの「やばいよ、先生やばいよ」などと要領を得ない言葉で騒ぐのですからたまったものではありません。
男の先生達が変質者か何かが紛れ込んだのかと職員室を出てゆき私達は、女の先生達に慰められながら、先生達が帰ってくるのを待っていました。
特に何もなかったのか、先生達が返ってくると、今度は責められる番でした。
なんで体育館に行ったのか?何を見たのか?と質問され、学校の怪談を調べに言ったことがわかり
強烈な一撃を喰らって、その日は帰されました。
翌日、放課後になって担任の先生から呼び出しを受け、私達は図書準備室に集められ、
そこでこんな話を聞かされました。
体育館から聞こえてくるあの音の原因は、先生達の間でもはっきりとはわかっていないそうです。
しかし、8年ほど前にこんなことがあった、教えてくれました。
58: 4 2006/10/06(金) 11:56:59 ID:qK3g+dFy0
体育館の壁には、収納式のボックスのようなものがあり、そこには式典などで使うパイプ椅子がしまってあります。
8年前、あるクラスでいじめがあり、その中にいじめらっこ1人を閉じ込めて一晩放置した事件があったそうです。
夜になっても帰ってこない子どもを心配しご両親から電話があった学校側は
すぐに校内をくまなく探しました。しかし、どこにもみつかりません。
生徒達の中で知ってるものはいないかと、緊急連絡網を使って調べたところ
いじめっこの1人が体育館のパイプ椅子入れに閉じ込めたことを白状しました。
体育館は一度調べてあり、いたら助けを呼ぶのではないのか?と思いつつも先生達はもう一度、体育館に行き
その場所を調べました。
するとそこにはその少年が、小さく体を丸めて脂汗で背中を濡らしながら、ガクガクと震えていたそうです
その子は酷く何かに怯えていて、何のショックが声が出せなくなっていたそうです。
始めは暗い闇の中に何時間も閉じ込めらていたことが原因だと思ったそうですが、その子の話を聞くと
体育館に誰かいて、何かを叩いている。そして笑っていた。もし自分が少しでも声を出したら
きっと自分もそうなると思った。
そんなことを筆談で伝えたそうです。
しかし、夜の学校に何者かが侵入したとしたら警備会社に連絡がいくはずです。
ですが、機械の故障もなにもなく、警備会社からの答えはその子の聞き違えかなにか。ということでした。
「きみ達が見たのはそれかもしれない。先生もそんなこというのはばかげているとは思うが
先生はきみ達のいうことも信じてる。だからこそこのことも、それから七不思議のことも言わないで欲しい。」
それからというもの、火付け役だった私達が一切七不思議のことを口にしなくなったせいか
噂は自然と消えていった。
体育館に住んでいる、あの霊はいったいなんだったのか?
あそこで何をしていたのか?私にはもう分からないし、知ろうという気もない。
ただ、あの後教えてもらったのだが、純一がこんな声を聞いたらしい
「あなたも?」
それにどんな意味があるのか。それは私達の誰一人としてわかるものはいませんでした。
123: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 19:16:39 ID:TzkWtbq7O
【バザーで買った鏡】
10年くらい前にバザーで大きめの鏡を買った。
婆ちゃんがどうしても「買ってあげる」って言うので…
右下に子犬の絵が付いてるんですが、正直可愛い鏡ではありません。
家に帰って気が付いたのですが、裏に小学生が書いたような名前が
ありました。それは友人の名前でした。仮名で「アキ」とします。
私は高校生なのですが、アキもずっと同じ進路で同じ高校です。
アキに鏡の事を聞くと、中学の頃には家になかったそうです。
なぜか突然なくなったそうです。
124: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 19:24:56 ID:TzkWtbq7O
友人の鏡だったこともあり、自分の部屋に置くことにしました。
私は深夜にラジオをつけたままじゃないと眠れないんですが、
時々三時を過ぎても眠れない時があります。
何となく鏡のほうを見たとき、鏡に何かが写っているのがわかりました。
ポスターがうつってるなって感じで何気にずっと見つめてると
それは正座した知らないお婆さんでした。
ビル掃除をするような作業服を着ています。
125: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 19:30:51 ID:TzkWtbq7O
気持ちが悪いことに、部屋の電気は消してるのに鏡の中がハッキリ見えます。
暗闇でテレビを観ている感じです。
二秒位しか見てないのですが、いまだに脳裏に焼き付いてます。
薄緑の作業服を着たお婆さんが正座して、赤ちゃんを抱いてます。
抱くというより、両脇を持ってこっちに赤ちゃんを見せつける感じです。
128: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 19:38:52 ID:TzkWtbq7O
翌朝すぐに鏡を倉庫にしまいました。
夜のことは誰にも言いませんでした。
一年後修学旅行でアキと一緒の班になりました。
夜に鏡の事を話しました。まず遠まわしにお婆さんの事から…
お婆さんは一年前に亡くなったそうですが、マンションの管理人だったそうです。
私は鏡の人はアキのお婆さんと確信しました。そしてあの夜の事を詳しく話しました。
135: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 19:57:48 ID:TzkWtbq7O
結局アキは赤ちゃんを抱いてる意味がわからないと言ってました。
旅行から帰って数日後、アキが深夜に電話をしてきました。
お母さんに何気に鏡の事を話したそうです。
お母さんはその話を聞いて号泣して詳細を教えてくれたそうです。
アキが中学生の頃、お母さんは妊娠したそうです。アキも今知ったとか…
妊娠が分かった日、アキの祖母(鏡のひと)、父、母の三人で
朝まで話し合ったこと、
父はとにかく「おろせ」の一点張りだったこと、
祖母は部屋の隅で鏡の前でずっと泣いていたこと…
くわしく教えてくれました。
144: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 20:25:01 ID:TzkWtbq7O
アキは三人姉妹で、お婆ちゃんは「男の子だったらいいね」と
前向きだったそうで…
アキのお母さんは鏡にうつる祖母の泣き顔が忘れられず、
鏡を手放したそうです。
鏡はまだ持ってます。アキがどうしても持ってて欲しいと言うので…
きれいごとのようになりますが、いつかアキが子供を産んだときに
その子を鏡にうつしてお婆ちゃんを喜ばすって言ってます。
138: 本当にあった怖い名無し 2006/10/06(金) 20:01:45 ID:NSx6Kk3cO
>>145
こわせつないね