21: ひろりん 2006/11/30(木) 18:18:06 ID:FGtNAaMx0
Hさんは2つ年上だったけど、俺に優しく接してくれていたのでとても慕っていたんだ。
Hさんが着替えをしに4階まで行くというので、俺も付いて行くことにした。
着替えている最中も、カーテン越しに他愛も無い話をしながら着替え終わるのを待っていた。
着替えてから1階に下りる時に、俺はふとした悪戯を思い付いた。
3階の階段の踊り場から和食の食堂の厨房が覗けるのだが、
俺はその厨房を覗き込んで、「今、お化けがいた!」 って言ってHさんを驚かせてやろうと思い立った。
階段を俺が先頭になって降りて行った。頭の中は悪戯のことでいっぱいだった。
覗き込んですぐに 「お化けがいた!」 って言ったのでは信憑性に欠けるな。少し間をあけなければ・・・
などと思いながら階段を降りて行った。悪戯が大好きな俺はワクワク気分で厨房を覗き込んだ。
誰もいない厨房の中は真っ暗だったけど、中には色々な機械があって、冷凍庫みたいな機械のパイロットランプが点灯していた。
階段の明かりも手伝って、おぼろげながら中の様子が見えていた。
22: ひろりん 2006/11/30(木) 18:19:45 ID:FGtNAaMx0
当然だけど辺りはシーンと静まり返っている。
そのパイロットランプで少し明るくなっている機械の前を、
両手を真っ直ぐ前に突き出し、手首から先をダラリと下げた黒い人影が横切ったのが見えた!!!
距離にして俺から3mくらい離れていただろうか、ビル内で人がいるのはMDだけのはずなのに・・・・・・・
『・・・お化け・・・?』
“嘘から出たまこと”とは、まさにこの事だ。俺はいま自分の目の前で起きた出来事がうまく飲み込めないまま、
一瞬たじろいだ。そばにいたHさんの方を振り向き、「今、お化けがいた!!!」 って呟くように話すと、
俺の言った言葉を信じてくれたのか、Hさんの目がみるみる大きく見開かれ、驚いているのが表情で分かった。
驚かせて喜ぶつもりだったけど、全然そういう気分にはなれなかった。
驚きと困惑で何をすれば良いのか判らない状況だった。
23: ひろりん 2006/11/30(木) 18:22:01 ID:FGtNAaMx0
お化けがいると判った以上、一刻もそこにはいたくない。
ふと我に帰り、Hさんの顔を見上げ、二人で 「ワァァ~ッ!!」
と悲鳴を上げながら一目散にMDに逃げ帰った。
MDに逃げ帰ると、その日の製造担当だった先輩であるKさんが、
息を切らしてハァハァ言っている俺たちを見て 「どうした?」 と尋ねてきた。
するとHさんがKさんに今起きた出来事を説明してくれた。
その後、一通り話を聞き終えたKさんはとんでもない一言を口にした。
「よし!今からもう一度行ってみるぞ!」
「はぁ?・・・」
恐怖を感じて逃げてきた現場にもう一度戻れと言うのだ。
俺はすかさず 「嫌ですよぉ(泣)」 と応えた。するとKさんは
「もし泥棒だったらどうする?今この会社には俺たちしかいないんだぞ。
俺たちで捕まえなくちゃいけないんだ!」
と言うものだから、しぶしぶ3階まで戻ることにした。
24: ひろりん 2006/11/30(木) 18:24:06 ID:FGtNAaMx0
今度はKさんもいるので前よりは幾分心強い感じがしていた。
3人ともほふく前進をするような姿勢で、階段の踊り場の一歩手前で這いつくばっていた。
3階の踊り場付近は相変わらずシーンと静まり返っている。物音一つしない。
3人ともお互いの顔を見合わせて、固唾を呑んで息を潜めていた。
泥棒がいるのであれば気配を感じるはずだ。だけど、そういった気配はしていない。
静かなことに安心したのか、Kさんが目で突入の合図をした。
そこで3人一斉に厨房へ足を踏み入れようとした・・・その時!!!!!!!!!
「うっ、ううぅぅぅ・・・うっうっうっ・・・ううぅっ」
「!?」
「ううっ・・・うっ・・・・うっ・・・」
「!!!!!!!」
絶妙なタイミングで女の人のすすり泣きが聞こえてきた。
25: ひろりん 2006/11/30(木) 18:25:10 ID:FGtNAaMx0
その場にいた3人とも背筋に冷たいものが走った。
それぞれにその声が聞こえているのか、お互いの顔を見て伺った。
全員が驚いた表情でそれぞれの顔を覗き込んでいることから、
その声がその場にいる全員に聞こえていることはすぐに理解できた。
そこに存在するはずのないものが存在している恐怖を3人とも感じていた。
お互いの目を見て、全員にそのすすり泣きが聞こえている事実が理解できた途端!
「わああぁぁぁぁっっっ!!!!!!!!!」
と悲鳴を上げて一斉に階段を駆け下りて逃げた。
26: ひろりん 2006/11/30(木) 18:26:54 ID:FGtNAaMx0
話はそれだけなんだけど、後日Kさんが戸締りをする総務部の主任に
「Sが幽霊を見たって言うもんだから、この間Hを含めた3人で 見たっていう現場に行ってみたんだけど・・」
と話し始めると、
「あぁ!3階でしょ?」
と、あっさり階数まで当てたのには驚いた。
どうやら戸締りをする人の間では、3階の幽霊は有名な存在だったようだ。
そのビルも倒産の影響で取り壊されて、今は新しくホテルが建てられた。
そのホテルの3階で、彼女が今もすすり泣いていなければ良いのだが・・・。
おしまい、とっぴんぱらりのぷぅ。
129: 渓流釣り 1/4 2006/12/01(金) 02:15:54 ID:JMo2loL4O
【渓流釣り】
大学時代に友人から聞いた話。
釣りが大好きだった友人はその日も朝から釣りに出かけていた。
場所は川の上流域で、かなりの山奥である。
ここから先は、友人の語り口調で書かせていただきます。
「車で行ったんだけど、途中からは獣道すらなくてな。
仕方なく歩いたんだよ。かなりの悪路だったな。
崖も越えたし、途中クマが木をひっかいた痕もあったな。
で、やっと釣れそうなポイントにたどり着いてな。
早速、そこらへんの石をひっくり返して川虫を集めたのよ。」
俺「餌ぐらい買えばいいのに。」
131: 渓流釣り 2/4 2006/12/01(金) 02:23:31 ID:JMo2loL4O
「いや、現地でとった餌は食いつきが違うんだよ。何よりとるのも楽しいしな。」
俺も現地で餌を調達したことがあるが、あの作業は虫が嫌いな人間にとって
地獄である。それ以来、俺はもっぱらイクラ派だ。
そんなわけで不本意ながら同意し、話の続きを催促した。
「虫を確保して、早速釣り始めたんだ。
そしたら面白いぐらい釣れてな。ものの3時間で十五、六匹は釣れたんだ。
でも朝まずめが終われば流石に途絶えるだろうなって思ってたのよ。」
知ってる人も多いと思うが、釣りは朝と夕方の「まずめ時」が最も釣れる。
132: 渓流釣り 3/4 2006/12/01(金) 02:30:54 ID:JMo2loL4O
「けど爆釣モードは昼を過ぎても全く終わる気配がない。
生涯で最高の一時だったね。時がたつのも忘れて夢中になったよ。
気付いたら辺りは薄暗くてな。もう夕方になってたんだ。
身の危険を感じて、帰り支度を始めたんだよ。
ふと背後に気配を感じて振り返ったら、小さい女の子が背を向けて立ってる。
少し近づいて「こんなとこで何してんだい?」って聞いてみたんだよ。
振り向いた顔を見てギョッとしたね。顔がお婆さんだったんだよ。
しかも、顔がひきつるぐらい満面の笑顔だったんだ。」
俺もギョッとした。
133: 渓流釣り 4/5 2006/12/01(金) 02:42:35 ID:JMo2loL4O
「でも病気か何かだと思って、同じ質問を繰り返したんだ。
今度は丁寧語でな。
そしたら笑顔を崩さないまま、「いつまで」ってつぶやいたんだよ。何回も。
キチ〇イだったんかなあと思って、軽く会釈して帰ろうとしたんだ。
134: 渓流釣り 5/5 2006/12/01(金) 02:46:02 ID:JMo2loL4O
「そしたら、急に婆さんの声が合成音声みたいになって、
「いつまで生きる?」って言ったんだよ。背筋がゾクッとして、
こいつはこの世の人間じゃないと思ってな。
凄い勢いで下山したんだよ。途中、婆さんのつぶやく声が何度も聞こえた。
薄暗い山奥でだせ?発狂寸前だったよ。あ~あ、最高のポイントだったのにもう行けねえなぁ…。」
俺は自分の膝がガクガク震えているのを感じた。
話の途中から友人は気持ち悪いほど満面の笑顔だったのだ。
それからしばらくして友人は自殺した。
283: 本当にあった怖い名無し 2006/12/01(金) 22:11:56 ID:KgxlMPp0O
【未熟児】
えっと…母から聞いた話を。
母は祖母の胎内に居る時、医者のミスでレントゲンを浴びてしまった。
そのせいかどうかは知らないが異常に霊感って奴が強い。
しょっちゅう何も無い所を見ては「…出てって」と呟いたり、「死んだじいちゃん、あんた高校落ちるって言ってたよ。」と言ってきたり。
実際に合格確実とされていた高校落ちたし。
そんな母が俺を産んだ時の話。
母は体がかなり弱く、俺を産んだ時もギリギリだった。36時間以上粘って自然分娩で産んだらしい。
で、産まれてきた俺は2100gの未熟児。保育器に10日ほど入った。
そして、やっと保育器から出た日の夜のこと。
287: 本当にあった怖い名無し 2006/12/01(金) 22:42:19 ID:KgxlMPp0O
母の病室は個室で、入り口から入って母のベッド、ベビーベッド、身の回りの物みたいな順番で並んでた。
お腹を痛めて産んだ子供と初めて過ごす夜と言うことで眠れなかったそうだ。
ベビーベッドに寝かされた俺を見ながら幸せに浸ってたらしい。
しばらく経って、母もうつらうつらし始めた時。廊下の方から猫の鳴き声が聞こえた。
母は驚いて振り向こうとしたが、体が動かない。所謂金縛り。
徐々に鳴き声は大きくなり、それは猫なんかじゃなく、赤ん坊の声だと気付いた。
冷や汗がダラダラ流れて、本気で怖くなったらしい。
静かに病室の戸が開くのを感じた。
その時瞼が勝手に閉じて映像が流れだした。
自分は便器の中にいる。便器を覗き込むのは、不健康そうな女。
汚物を見るような目で自分を見ている。
女はレバーを引いた。
勢いよく流される。
短い映像だったが、それが何だが気付いた。トイレで産み落とされた未熟児。そのまま、流されたようだ。
頭が割れるように痛む。瞼が開く。
289: 本当にあった怖い名無し 2006/12/01(金) 22:52:23 ID:KgxlMPp0O
目の前にピンポン玉ほどの頭があった。
ひしひしと考えている事が伝わってくる。
(僕は生まれてすぐ死んだ。ママも僕をゴミくらいにしか思っていなかった。なのに…コイツはお姉さんに大切にされている…)
俺の寝ているベビーベッドの方を見る。
(なんで…?なんで…?なんで…?なんで…?)
よく分からなかったが、凄く悲しくなってその小さな小さな赤ん坊を手のひらで包み込んだ。
その瞬間、フラッシュが焚かれたように部屋が明るくなった。
母はそこまでしか覚えていないそうだ。
俺は生まれつき心臓が悪く、運動制限をかけられている。脈動が二重に打つらしい。まるで、もう一つ心臓があるように。
因果関係は良くわからない。
長文と駄文申し訳ありません。
371: 本当にあった怖い名無し 2006/12/02(土) 13:14:01 ID:eOeEEO9u0
【カセットテープ】
1/4
何年も前の話。
当時中学生だった私は夜、いつものようにベッドへ入りました。
違う箇所があるとすれば枕の位置を普段とは逆にしていたくらい。
これが関係あったのかは分からないけれど、普段北枕で寝ていたことに
気付いたから怖がりの自分は向きを変えたんです。
ちょうど、普段は窓へ向けていた頭を部屋のドアの方に向ける形
(距離的にもすぐ傍がドアです)になりました。
私は寝るときに曲を聞くのが好きで、CDの時代ではあれど
お気に入りの曲はカセットテープに入っていたのでその日も頭の傍でテープを
流して眠りにつきました。
372: 本当にあった怖い名無し 2006/12/02(土) 13:15:28 ID:eOeEEO9u0
2/4
どれくらい経った頃でしょうか。
急な息苦しさに目を覚ましましたが体がまるで動きません。
四肢が痺れ、強い圧力に押さえられている。
真っ暗で何も見えないなか妙な汗をかき、拍動は速く大きく頭の奥へ響いてきます。
周りの空気が高速で渦巻くようなかすれた耳鳴りが襲い、体がいきなり極度の
興奮状態にされたような感じでした。
霊感などまるでない私ですが、そのときはヤバイ!ヤバイ!と必死にもがきました。
しかし金縛りはとける兆しもなく、
追い打ちをかけるようにドアを激しい叩く音が。
373: 本当にあった怖い名無し 2006/12/02(土) 13:16:49 ID:eOeEEO9u0
3/4
ダン!ダン!ダン!ダン!
無意識に歯を食いしばり、助けて!止めて!と心の中で叫びました。
音は耳元で鳴っているというより部屋全体に響いているというのが正しいです。
完全にパニックしてしまって目を開けているのか閉じているかもわかりません。
ただ、その音は激しくなりついにはベッドをガクガクと揺らされる感覚。
もはや何も考えられず、ここから先は覚えていません。
やっと体が軽くなったのと同時に意識が戻り、起き上がりました。
震える手で電気をつけ辺りを見渡します。ドアは閉じたままでした。
参った。電気つけたままテープでも大音量で流して寝直そう…と思い
ラジカセを開けて、絶句しました。
中のテープはわかめ状態で巻き絡まって溢れていたんです。
それを見た瞬間背筋が逆撫でられました。
374: 本当にあった怖い名無し 2006/12/02(土) 13:17:52 ID:eOeEEO9u0
4/4
当然それ以上この部屋にはいられず、逃げるように母と父の部屋に
飛び込みました。
母を起こし落ち着いてから、念のためにと「大きい音がダンダンって鳴って
なかった?」と聞いてみましたが、やはり頷いてもらえませんでした。
それからしばらくも経たないうちのこと。
風呂から上がり私が何の気無しにテレビの前に立った瞬間、プツッとテレビの
電源が落ちたんです。
そんな不具合は今までなかったので、前述の夜を思い出して体が震えました。
今となってはもう何も起きていませんが、
当時は本当に何かに憑かれているのではないかと心配していました。
以上です。
422: 1/3 2006/12/02(土) 19:02:09 ID:7JBBZSOg0
【着物を着た女性】
学生の頃聞いた話で怖くて2,3日忘れられなかった。
中学のときに国語の先生に聞いた話で、今考えるとリアルな幽霊話とはとても思えんが。
場所はN県(造船で有名と言ったらピンとくる人いるだろう)でその先生の友人が
体験した話(女性)。時代は多分昭和の30~40年代だと思う
仮に先生の友人をA子さんとしよう。A子さんはN県N市の割と繁華街近辺に勤めていて
通勤はバス通勤。しかし、街といって少し離れると、今で言う田舎と変わりなく、
それはこじんまりしたものだったそうだ。現在のように街灯とか整備がされていない。
夜中になると闇一色になる場所のほうが多かったという。
ある日、A子さんは慣れない残業に追われ、一通り区切りはついたが時間は深夜近くになっていた。
最終バスの時間もとっくに過ぎていた。
会社からA子さんの自宅までの距離は、そう離れてはいないが歩くと少しキツイかなといった
感じ(確か2時間?くらいかかると先生は言っていたかもしれない)
しかたないな。A子さんは自宅までの道のりをポツリポツリと歩いていった。街の街灯が途切れ
しだいに闇の世界へ飲み込まれていく。
423: 2/3 2006/12/02(土) 19:03:32 ID:7JBBZSOg0
強烈な腹痛がA子さんを襲った。まだ自宅までかなり距離がある。次第に早足になってゆく。
額にじんわりと汗が出ているのが自ずとわかる。A子さんは当てのない闇をさまよって
もうどうしてよいか分からなくなっていたそうだ。ふと前方を見るとほのかに裸電球の
光が見えた。
-公衆便所-
A子さんは安堵の息を漏らし、「助かった・・・」そうつぶやきながら、そこへ向かった。
昔の公衆便所というのは今のそれとは全然違い、木造の掘っ立て小屋に裸電球が一つ付いてる
だけのお粗末なものがほとんどで、いわゆる水洗ではなくボッタン便所、汲み取り式が
当たり前だった。陶器製の便器などは当時は普及してなくて木の床を適当にくり抜いて
その下はコンクリで固めた便壷という簡単な造り。だから事故がかなり多かったらしい。
便壷に落ちて命を失う幼子の話などよく聞かされた。よくわからないが便室は広かった。
畳み3畳くらいの広さのものも結構あった。
A子さんは迷うすべもなく手前の個室に入った。間に合ったという安堵感にほっとして顔を
床に向け目をつぶり呼吸を整える。額だけではなく体全体が汗でじんわりしているのがわかる
424: 3/3 2006/12/02(土) 19:05:08 ID:7JBBZSOg0
A子さんは、段々おさまってゆく腹痛に安堵しながらうっすらと目を開けた。暗闇に近いと
いっても、裸電球が小屋の中心にあるせいでほんのりと自分の手元などは確認できる。
・・・・・? なにか違和感がある。何かが見える・・・あるはずの無いもの・・・・・・
目の前にうっすらとそれは見える。・・・・・足?
それは着物を着る女性が履く履物(何というかわからん)で履物だけではなかった。
長じゅばんのような着物の一部も見える。それと何か変なものが・・・・・?
明らかに誰かが立っている。
A子さんの心臓は凍りつきありえない状況に混乱している。しかし恐怖とは関係なく目は
そのありえざるものを確認するように上へと視線が行ってしまう。
そこには着物を着た女性が立っていた。しかしこの世の者では無かった。舌が口元から
床まで伸びていた。さっき見た変なものとは舌先だったのである。
566: 1 2006/12/03(日) 10:46:08 ID:fJaZu2+r0
【図書館】
これはつい先週あった話です。
ようやく気持ちが落ち着いたのでひとつ書いてみようと思います。
自分は大学4年生でとある私立大学の図書館でアルバイトをしていました。
地下1階と地上2階まである結構出来のよい図書館で、深夜の職員がいない時間帯に貸し出しや整理をするのが仕事でした。
テスト時期や卒論の〆切りが迫る時期はともかく、日頃は夜8時を過ぎるとガランと静まり返り、特に地下フロアは節電のためにエアコンを切ったりしているときには何か薄気味悪い感じを受けました。
私達は毎週交代でこの地下フロアに返却と整理を行うのですが、どうにもいつも誰かに見られているような、誰かがいるようなそんな気がするのです。
特に集密書架と呼ばれる電動式で動く棚のある場所に行くと、まるで本全てが私を見ているような、そして棚と棚の間から誰かが私を見つめているような、そんな気になります。
本当に稀に現れる集密書架の利用者にばったりあうと、思わず息が止まりそうになりました。
567: 606 2006/12/03(日) 10:47:13 ID:fJaZu2+r0
この図書館ではよく不思議なことがあり、本を送るためにあるエレベータが夜には閉鎖してある2階に行っていたり、椅子がとんでもなく遠い場所にポツンとおいてあったり、開けた記憶のない窓が開いていたりすることが度々ありました。
私達は利用者がやったものだと思い指して気に止めたりしなかったのですが、7月を境に私はそれらに対しての認識を改めざるをおえませんでした。
7月の中旬。いつものように地下の業務に向かうと、集密書架の棚の上から白い手が数本、まるで何かを掴もうとしているかのうようにわらわらと動いているのです。
え!?と思わず凝視するとそれはふっと消えてしまい、始めは目の錯覚が疲れているのだろう。
そう思って済ませていました。
しかしそれからはそれらが度々見えるようになり、もうそんなことは言ってはいられませんでした。
本を整理していると本と本の間から誰かの顔のようなものが遠くの棚から見えたり、足音がするので誰か来たのかな?と思ったらどこにもいなかったり、あるときには本を降ろすためにエレベータを使おうとしたところ、
エレベータの僅かな隙間から、真っ黒い闇の中で目だけがじっと私を見ていることがありました。今でもその光景を忘れられそうにありません。それからというもの私はエレベータから本を出し入れする際、
重い扉をそぅっと持ち上げて、常に後ろに逃げる体勢を撮とるように心がけました。
私はそれらのことを実害がないのだし、言ったらきっと笑われる。と思い今までアルバイトを続けていましたが、ついに先日命の危険を感じるような出来事が起こったのです。
私にとってそれはもうトラウマとなって心に深い爪痕を残すこととなったのです。
568: 3 2006/12/03(日) 10:48:22 ID:fJaZu2+r0
先週の水曜日のことでした。
私はいつも通り集密書架の本を返却していました。その日は一段と「感じる」ようで、どうにも纏わりつくような視線に耐え切れず、
早く終わらせて戻りたい。戻りたいと手早く整理を済ませていました。
すると足音が聞こえてきたのです。少しづつ近づいてくる足音に私はきっと誰か来たに違いない。
とほっと胸をなでおろしたのですが、それが皮肉にも恐怖の始まりとなるのでした。
集密書架はABCDと分類されており、それぞれ20程度の棚がありボタンを押すことで棚が動いて、本を閲覧するスペースが生まれます。
各書架につき1つしかスペースが作れないので、もし整理中に利用者がきた場合には
私達は一度作業を中断して別の書架に向かわなければなりません。
そのため私はこれから来る人がこの場所の利用者だったらと考え、手を止めて通路側を見ていました。
すると1人の方がまるで覗き込むように体を半分ぬっと出してきたのです。
私は思わず心臓が止まるかと思いました。その方の服は真っ白で、凹凸やつなぎ目が一切ないワンピースのように思えました。
しかしそれよりも驚いたのは顔で、ホラー映画にでも出てきそうな、横に広がったパーマのかかった髪、
何よりも一昔前に話題になったグレイのような真っ黒な瞳が私をじっと見ているのです。
それはニヤリと笑ったように思いました。
569: 4 2006/12/03(日) 10:50:20 ID:fJaZu2+r0
次の瞬間にあろうことか棚が動き始め、私を挟みこもうとしているのです。
書架には人が挟まれないように足元にバーがついており、これに何かが触ればすぐに止まるようになっています。
私は咄嗟に蹴るようにガン・ガンとバーを蹴ったのですが一向に止まる様子はありません。振り返るともうそこに先ほど人はいませんでした。
思わずパニックになった私は「助けて!誰か助けて!」と叫び続けました。
手を強引に棚に突っ込み、足をガニマタにして、顔も横に向けすこしでも長く保とうとしましたが、それも空しい抵抗でした。
お尻や胸から順に棚に挟まっていき、骨がミシミシと悲鳴を上げているような気がしました。
もうだめだ!
そう思った刹那。ふっと体が楽になりました。ゆっくりと棚が遠ざかっていくと力の抜けた私はその場にペタンとしゃがみこんでしまいました。
「大丈夫ですか!先輩!?」
騒ぎをききつけた同じアルバイトの後輩が助けてくれたようでした。
もう泣いていいのやら怒っていいのやら分からず、とにかく無事だったことで気が緩んだのか、もう力なく笑いながら
「アハハ、大丈夫、大丈夫。ちょっと挟まれちゃったみたい」
「いや、全然大丈夫じゃないですよ!何言ってるんですか!」
むしろ私よりも後輩の方が興奮しているみたいでした。
ゾロゾロと数名のギャラリーが集まり、私は後輩とギャラリーの1人に肩を貸してもらい1階まで戻ると、突然書架に挟まれてパニックになった。
落ち着いてバーに触ればよかったのにそれを忘れてしまって思わぬところまで挟まれてしまった。お騒がせして申し訳ない。
と経緯と謝罪を述べて納得して頂きました。
しかし後輩だけはどうにも納得がいかないようで、「本当にそれだけなんですか?」と聞かれましたが、
まさか「幽霊だか何かに襲われてボンレスハムになりかけた」ともいえず、なんとかやりすごしました。
570: 5 2006/12/03(日) 10:51:32 ID:fJaZu2+r0
翌日、一応職員に報告して実際に安全バーが効いてるのかテストし、異常なし。という結果がでたところで、気をつけてね。といわれました。
しかし課長と主任だけがどうにも納得しないようで、別室に連れて行かれこんな話を聞かされました。
「実は5年前にも似たような事故があってアルバイトの学生が1人挟まれたことがあったんだよ。
そのときにも大事には至らなかったんだけど、2度目ともなるとやっぱり何かあると思うんだけど何か変わったこととかなかった?」
私は思わずぞっとしました。昨日のアレは、やはり本当にいたんだ。
書いていて自分でもよくわかりませんが、それが確かにこの図書館に存在する。そう心の中で何故か確証しているのです。
私は就職活動を理由にアルバイトを辞めることにしました。
勿論本当の理由は図書館が怖くなったからです。
しかし、果たしてあれは何だったのでしょうか?うちの大学で自殺者が出た、という話は聞きませんし、ましてや図書館なんてそういた話とは無縁といっても過言ではありません。
私はなんとなくですが、何十万冊とある図書館の蔵書の中に、本来あってはならない本が紛れ込んでいるのではないか?
もしくはただそこにあるだけで手にとってもらえない。そんな本たちの念ではないか?
そんな風に思いました。
587: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 15:58:56 ID:prT8EEy70
【ジェットコースター】
大学2年生の時の話。
サークルの合宿の中日、とある遊園地に行った。
その遊園地は、絶叫マシンがたくさんあったんだけど、急斜面を駆け下りるのがウリの
ジェットコースターがあって、同期のみんなで乗った。一
列につき、二人座れるタイプの車両だった。
その日は天気が悪くて遊園地自体が空いていたので、そのジェットコースターも、
自分たち以外に客はいなかった。
そのとき事件が起こった。
ある列のセーフティーバーが降り切ってないのに、発車。
そこに座っていた二人の友達は、絶叫系は結構いけるほうだったのだが、
そのときばかりは、二人とも半開きのセーフティーバーにしがみついていたそうだ。
二人とも、降りてしばらくは興奮しっぱなしで、「リアルで死ぬかと思った」と繰り返し話していた。
591: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 16:21:03 ID:C+izBkeA0
>>587
リアルコワス(((゚д゚)))
危うく新たな都市伝説が出来るところだった
622: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 21:54:50 ID:h1Rdw5lx0
【何度も引っ越した理由】
私自身まだ信じられないことなのですが、実際にこの身に起こった事なので
書き込ませてください。
出身は北陸でしたが私は物心つく前から色々なところを転々としていました
それというのも借金取りに追われているわけでもないのにまるで何かから逃げるように
両親が昼夜問わずで夜逃げまがいの引越しを繰り返している所為でした。
小さな頃から行く先々で除霊師や霊能力者に相談し、
そのたびに首を横に振られていたのを覚えています。
頻繁な引越しに終止符が打たれたのは私が働ける年になったのと同時に
母が病に倒れたからです。心労から来るものでした。父もこれ以上引越しを
するのは無理だと言い、「母さんだけ奴らに渡すわけにはいかない」などと言っていました。
幼い頃何度も引越しの理由を聞きましたが、その話題になるたびに両親が無言になり、
また食い下がれば普段はやさしい母が狂ったように怒鳴るので聞けませんでした。
母が倒れた後、私は理由を聞かずとも悟ることになりました。
623: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 21:55:20 ID:h1Rdw5lx0
一箇所に留まるようになって半年以上経った頃だったと思います。
始めは気のせいだと思っていたのですが何処からともなく重い金具を引き摺るような
音が聞こえてきたのです。がしゃん、がしゃん、と。それもたくさん。
日に日に近付いてきている事を父に言うと、すっかりやつれた父が
「そうか…お前だけ逃げてもいいんだぞ」と言います。
一箇所に留まる事をしなかった私達家族に帰る場所などなく、私は何があっても
父と一緒に居る事に決めました。その頃母はあまりに暴れると言われ通常の病棟から
重度の精神病患者が入れられてしまう病室に移されていました。
父も見る間に痩せて、いつも何かに怯えるように目をギラギラさせながら過ごす事が
多くなりました。そんなある日の朝、いつもよりも多くあの音が聞こえた日の事です。
父が突然「A子!逃げろ!」と叫んで私をたたき起こし家から追い出したのです。
何がなんだか分からずぽかんとしていると、家の中からあの音が大量に聞こえてきて、
まるで家の中にびっしり鎧武者が歩いているように感じました。
家の中からは血の匂いも漂ってきます。
624: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 21:56:21 ID:h1Rdw5lx0
切羽詰った父の「逃げろ」の言葉と、その音が怖く気付くと私は
始発電車に乗って隣の市街まで出ていました。
パジャマのまま、しかもサンダルでです。どうする事も出来ず寒さに震えながら灯りのついている
お店に入りました。当然お財布など持っていなかったので、ただ入るだけでした。
日が昇り始めた頃、不審に思ったのか店員さんが話し掛けてきました。
何も言えない私を見て、店員さんは優しく諭しながら暖かい飲み物を奢ってくださいました。
失礼ながら店員さんはパっと見男か女か分からないような方でした。
ただ優しくあと少しで仕事が終わるので
その後警察に連れて行ってくれると言いましたが私は断りました。
警察に行っても意味などないからです。その時またあの音が聞こえました。
逃げようとした私の腕を店員さんが掴んだので驚いて顔を見ると、店員さんも驚いた顔で
私を見ていました。どうやら店員さんにも私が聞いているのと同じ音が聞こえているようでした。
今までそんなことがなかったので驚きと不謹慎ではありますが僅かな嬉しさがありました。
それでも店員さんに迷惑をかけるといけないので手短に話をして離れようとしました。
しかし店員さんは友人になんとかできる心当たりがあると言って私に説得してきます。
今思えば彼が悪人でないという保障はなかったけれど、その時の私は飲み物の温かさと
彼にも音が聞こえたという安心感で何も考える事はできませんでした。
625: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 21:57:54 ID:h1Rdw5lx0
その安心感を信じた事が私にとっての幸いでした。
彼が紹介してくれたのは彼よりも少し若い男性に見えましたが、彼よりも落ち着いていて、
私を見るなりにっこり笑って「今まで辛かったですね」と言ったのです。
その途端に涙が溢れました。泣きながら今まであったことを告げると少年は無言で頷いて
店員さんに色々指示を出していました
(あまり覚えていないのですが、塩、水、月、という単語が聞こえました)
店員さんは少年にしぶしぶという感じで従いながらも泣いている私を慰めようとしてか
明るい歌を歌ってくれました。気付くと、少年の言う「処置」は終わっていました。
泣きながらその場に居るだけだった私には何を行っていたのか分かりませんでしたが
それが終わる直前に大量の血の匂いと恐ろしいほどの鎧の音が聞こえたのは確かでした。
終わってすぐに私は家に電話をしましたがつながりません。店員さんは学校をわざわざ休んで
私と一緒に家まで来てくれました。
家の中に父は居ませんでした。ただ、昔の人が履くような藁の履物の跡が家中にびっしり
あって、それこそ踏み場もないような状態だったのです。震える私を支えながら店員さんが
家中を探しましたがやはり父はおりませんでした。どことなく血生臭さも感じました。
それ以来私はあの音も、血の匂いも感じません。父はいまだに見つかりませんが
母は暴れるのを止めたらしく近々通常の病棟に移ることが出来、うまくいけば年越しは
家で迎えることができるそうです。
母が退院をしたら、店員さんや少年にお礼をしたいと思っています。
今でもあの音や血の匂いの原因はわかりません。母が落ち着いたら改めて聞いてみようと思います。
長々と失礼致しました。
627: 本当にあった怖い名無し 2006/12/03(日) 23:32:02 ID:ShI5WMQ3O
>>625 一気に読んだらテラコワス
真相判ったら教えてね。お母様を大切に…