566: 2/3 2007/01/17(水) 22:52:01 ID:4E1Axeip0
コツッ・・・ コツッ・・・コツッ・・・
と言う音・・・。
「誰かいてるぞ。」
とA君が小声で言いました。それに続いて、私たちは木の後ろから隠れるようにしてその『誰か』を見るようにしました。
その『誰か』は、丑の刻参りをしている最中でした。白い服を着て、ロウソクを鉢巻で頭に巻き、木にわら人形を打ち付けていました。
よくテレビなんかで見るけどホンとにあんな格好をするんだと思いました。
見た感じ、23歳~26歳くらいのショートカットの女性でした。
私たちは無口になりその光景をジッと見ていました。しばらくして、B君が
「あの顔見てみぃや・・・。」
と言いました。私はB君の言うとおり、わら人形を木に打ち付けている女の顔を見ました。
・・・はっきりいって、人間の顔をとは思えない形相でした。貞子がかわいく見えるくらい・・・。
「うわ・・・。」
567: 3/3 2007/01/17(水) 22:52:58 ID:4E1Axeip0
A君も気持ち悪そうに言いました。
その時。その女は突然、私たちのほうに顔を向けたのです。その女は私たちのほうに向かって走って来ました。
「逃げろ!」
A君かB君かどちらが言ったのかわからなかったけれど、私たちは夢中で走って逃げました。
気がつくと山を抜け、自動販売機のところに三人で息を切らし立っていました。女はもう振り切ったみたいでした。
「けっ・・・警察行こう・・。」
B君が言いました。
私たちは急いで警察に行きました。内心、信じてもらえるか心配でしたが警察の人はこういいました。
「ああ・・・。あそこの山か?で?君ら丑の刻参り見たんか?逃げて正解やで、丑の刻参りって他人に見られたらそいつを殺さないと
自分に呪いかかるらしいからなぁ。」
私たちはゾッとしました。あの女に殺されるところだったんだと・・・・。
568: 1/5 2007/01/17(水) 22:53:35 ID:4E1Axeip0
【一匹の猫】
その夜、俺は拾ったばかりの仔猫を病院へ連れて行っていた。
アメリカンショートヘアの胴体部分の模様をかき混ぜてしまったような、
白地に黒い毛の混じった銀色っぽい毛並みの猫だ。
ストレスで体調を崩したらしく、点滴を打っただけで帰ることができた。
疲れているのか、うとうとしているそいつを寝室に置き、
飛び出さないように窓とドアを閉めて手早く晩飯を作って食った。
30分ほどで様子を見に戻ると、ドアをあけた途端、寝ていたはずのそいつが
パソコンデスクの影から慌てて飛び出して来ながらミィミィと鳴いている。
普段は何があっても鳴いたり暴れたりしない大人しい奴なのにどうしたんだろう。
部屋の中は月明かりでぼんやりと照らされ、どこかから耳慣れない音が聞こえてくる。
ジィーッともシャァーッともつかないその音は、
例えるならいつかテレビで聞いた蛇の威嚇音のようだ。
この音に怯えたんだろうか?
裏で工事をやっているらしいから、そのせいかもしれない。
569: 2/5 2007/01/17(水) 22:54:58 ID:4E1Axeip0
視界の隅で何かが動いた気がしてそちらに目をやった。
薄暗くてわかりづらいが、米粒ほどの大きさの黒いものがもぞもぞと這っている。
ゴキブリの幼生だろうと思い、近くにあったティッシュを掴んでそれを押しつぶした。
その時、妙なことに気づく。
マンションの真裏で、こんな夜遅くまで工事なんてやっているものだろうか。
大体、今夜は 月 な ん て 出 て い な か っ た んじゃないか?
反射的に立ち上がって明かりをつける。
いつの間にか音は止んでいた。
外に視線を向けると、窓から 覗 い て い た 顔 がさっと隠れた。
慌てて駆け寄って勢いよく窓を開ける。
ベランダなんて気の効いたものはなく、5階の高さの先にある地面は
星すら雲に隠された闇の中では見えなかった。
握り締めていたティッシュを開くが、そこには何の痕跡もない。
いつの間にか仔猫は穏やかに寝息を立てていた。
570: 3/5 2007/01/17(水) 22:56:06 ID:4E1Axeip0
数日が経ち、仔猫の体調もすっかり良くなっていた。
俺はクーラーを効かせるため部屋を閉め切ってパソコンデスクに向かっていた。
電源を入れて、立ち上がるのを待つ間に背後で眠っているはずの仔猫を振り返った。
……なにやら熱心に俺の足元を覗いている。
その先は、デスクの下の空間しかない。
猫が見つめるものと言えば大概虫だ。
蚊かゴキブリかと確かめようとしてひょいと覗き込んだ。
人 の 顔 がさっと隠れた。
俺はその苦しい姿勢のままで固まった。
デスクの下には、部屋の壁とデスクの細い脚しかない。
いったいどこに、誰が隠れたというんだ?
う、と呻いて口を押さえた。
急いでキッチンへ駆け込み水を汲む。
571: 4/5 2007/01/17(水) 22:56:40 ID:4E1Axeip0
以前、極度の怖がりだと自認している後輩をお化け屋敷へ無理矢理連れ込んだことがあった。
中間地点を越えたあたりで恐怖のピークを超え、そいつは通路の真ん中で嘔吐してしまった。
つまり、俺もその得体の知れない何かに慄いて吐き気を催してしまったんだ。
心の中でそいつに詫びを入れるが、あの時はお化け屋敷、これは現実だ。
実際にそんなものがいるわけがないじゃないか。
幸い吐き出さずに済んだが、気を落ち着かせるために軽く水を飲んで部屋に戻った。
何か危害を加えられたわけでもない。
見えたとしても、見えなかったと思えばいい。
それからも幾度か変なものは見えたが、俺は徹底的に無視を決め込むことにした。
572: 5/5 2007/01/17(水) 22:57:54 ID:4E1Axeip0
ある日部屋へ帰ってきて玄関を開けると、勢い良く銀色の仔猫が飛び出した。
今まで外へ興味を持ったことすらなかったから油断してしまった。
後を追おうとすぐに振り返るが、長い廊下のどこにも猫の姿など見当たらない。
俺は逆に部屋に飛び込み、仔猫の名を呼んだ。
何度も呼ばないうちにいつもの部屋からひょっこりと顔を出す。
ほっとしたが、ではさっきの猫はいったいなんだったんだ。
いい加減限界に来ていた俺は、どうせ事実など教えてもらえないだろうと思いながらも
管理人室に押しかけた。
俺が入居する前に自殺や殺人事件はなかったかという問いには、当然強く否定が返ってくる。
何度も念を押す俺の勢いに負けたのか、おっさんはひとつだけ教えてくれた。
俺が入居する少し前、部屋の掃除や壁紙の張替えをするために部屋に入ると、
中で一匹の猫が死んでいた。
どこから侵入したのかはわからないが、
窓も玄関も厳重に締められ飢え死にしてしまったようだ。
気になった俺はどんな猫だったか覚えているか、と聞いた。
白と黒が混じりあって生えたような、銀色に見える毛をした仔猫だったそうだ。
俺はその日以来、自分が部屋にいる間は廊下に面した小窓を少しだけ開けておくようになった。
変な音や月明かり、顔などとの関連性はさっぱりわからないが、
今のところ変なものは見ずにすんでいる。
573: 本当にあった怖い名無し 2007/01/17(水) 23:03:53 ID:13SGZCnRO
正直に怖いな…。
うち廊下通んないとトイレいけないから怖くて行けない…orz。
575: 1/15 2007/01/17(水) 23:25:12 ID:4E1Axeip0
【天井裏にあったもの】
これは友人に聞いたとかではなく、マジに俺自身が体験した話バイトで知り合った友達が、引越しをするというので手伝った。
そいつは一人暮らしで荷物もそんなにないし、引越し先も、元の家から車で30分くらいの距離な上、
俺もそいつも引越しの経験が有るので段取りは大体解っていたから、要領よく済ませることができた。
レンタカーを借り、朝から始めて夕方にはほとんど終わっていた。
その日はそいつの新居に泊まるつもりだったので、外で飯を食った帰りに酒を買ってきて、
荷解きしたり駄弁ったりしてたが、昼間の疲れが出たのだろう、
576: 2/15 2007/01/17(水) 23:25:51 ID:4E1Axeip0
10時位にはかなり眠くなってきたので、2人とも雑魚寝ですぐに寝付いた。夜中に天井からドタドタいう音で目を覚ましたが、眠かったのでまたすぐに眠りに落ちた。3日後、そいつとバイトで一緒になったが(バイト先はシフト制なのだ)なんだか少し元気がない
まぁ、引越し自体は終わっても、その後手続きやら何やらで結構忙しいから、多少疲れてるのだろうと思い
仕事が終わった後で一緒に飯を食べに行った。新居はどうだ?と水を向けると、
「あの部屋さぁ・・・(暫し沈黙)・・・あー、まだ慣れてないなぁ。」と、ちょっと変なお返事。
俺自身は枕が変わろうとベッドが変わろうとすぐ慣れる性格なので この返答に違和感を感じたわけだが
まあ性格なんて人それぞれだし、環境の変化に敏感な奴はたくさん知っている、
こいつがそうだというのはちょっと意外だったけど、てな感じでその日は別れた。さらに4日後、一緒に飯でも食おうと会って見たところ 明らかに顔色が悪い、なんか有ったのかと尋ねると
577: 3/15 2007/01/17(水) 23:26:37 ID:4E1Axeip0
「あの部屋、絶対ヤバイよ。最悪だ・・・。」と、身内の不幸を語るときみたいに深刻な顔でため息を漏らす。
明らかに洒落や冗談ではない空気をつくっていたので、こちらも半信半疑ながら真剣に話を聞いてみると、
天井裏を駆け回る音(そいつの部屋は2階建てのコーポの2階にありマス)に始まり、壁を引掻く様な音やら
照明の紐が揺れたり、お皿がカタカタ鳴ったり、ボソボソと独り言のような声が聞こえたり、
もう絶対にお化けの仕業だと言い切ってはばからない。
オレの方はというと、話を聞いた限りではどれもこれもなんだか微妙な感じだなぁ、
えらいオーソドックススタイルなゴーストだなオイ、
てな感じで最初のほうこそ友人の真剣な様子に押され まじめに話を聞いていたのが、
詳しい話を聞くにつれねずみの足音って結構大きいらしいよ、とか
もう全然信じてませんよモード丸出しの受け答えばっかりするようになっていた。
578: 4/15 2007/01/17(水) 23:27:07 ID:4E1Axeip0
それが癪に障ったのか、そんなら家に来てみろ!と言われ、
特に用事も無かったのでそのままそいつの家に泊まる事になった。そいつの家に着いてから、軽く酒でも飲みながら
テレビ見たり駄弁ったりして何と言うことも無くすごしていたが
夜が更けゆくにつれそいつはソワソワして明らかに怯えた様子。夜中の1時を過ぎたころだろうか、突然天井からドタドタと言う足音が!
確かにかなり大きな音で、ちょうど子供が天井裏を走り回っているように聞こえる。
正直かなり驚いた。
579: 5/15 2007/01/17(水) 23:27:53 ID:4E1Axeip0
ハハハ、結構でかいねずみなんじゃねえの?と、俺が言い終わらないうちに
今度はどこからかボソボソと独り言みたいな声が聞こえてくる!
しかもよく耳を澄ましてみると、その声は部屋のまん満中あたりから聞こえてきてる!しかもかなり聞き取り辛いが、どうやら誰かを探しているご様子。
「(ボソボソ・・・)どこいった(ボソボソ・・・)ドコイッタ・・・」と
身の毛もよだつ様な恐ろしく低い声で、ブツブツ言い続けてらっしゃる!その声が聞こえてきたと同時に照明の紐が揺れだした。
いやいや揺れてるなんてもんじゃねぇ!
580: 6/15 2007/01/17(水) 23:36:53 ID:4E1Axeip0
まるで指先で紐の先をハジいてるみたいに、ピッコンピッコン跳ねている!その後もカリカリと壁を “部屋の内側から” (←これ大事なポイント)引掻く音が
ずっと続いたり(このとき独り言は止んだり聞こえたりの状態)、
ゴッゴッと壁に何か(見えないけど、たぶん頭・・・)を打ち付けるような音が響いたり。オレは部屋の隅に突っ立ったまま固まっていた。
想像してた状況をはるかに超えてんだもの!この部屋の中に、姿は見えないけど確かに誰かいる。姿は見えないけど。
しかも何か(誰か?)を探していて、でも見つからなくて、
かなりイライラしている様だ。姿は見えないけど。はっきりそれが解る。スガタハミエナイケド。しばらくして音は止み、紐も動かなくなった。それでもオレは固まったまんま。
目だけキョロキョロ。部屋の中を舐めるように眺め回し続けていた。
581: 7/15 2007/01/17(水) 23:38:30 ID:4E1Axeip0
今にもソレがまた出てくるんじゃないか、と身構えて体ガチガチ。固まったまんま。友人が「な?マジだったろ?」とボソリと言った。異議なし。マジです、これはマジでやばいです。
その後、ファミレスに緊急避難。言ってはいけないとわかっていたけど、ついポロリと本音が出た
「お前良く1週間もあんなトコにいたな。」
「いや、最初はそんなに酷くなかったんだけどな、だんだん酷くなってきてんだよ、 イ ラ イ ラ が 。」友人は、すぐにでもあの部屋を出たいといった。そりゃそうだろう、でも金が無い。
気の毒だとは思うが、オレも生憎と金を貸せるほど余裕は無かった。
そう言うと「いや、金は自分で稼ぐ。頼みたいのはソレじゃない」と言う。話を聞くと、夜家に居たくないのでコンビニの深夜勤務のバイトをはじめることにしたそうだ、
「昼間だけだったら我慢できると思ってたんだが・・・」
582: 8/15 2007/01/17(水) 23:39:50 ID:4E1Axeip0
どうもだんだん酷くなってるようで、あの部屋に居るといつ出てきてもおかしくない気がして恐ろしい、
眠れない、そこで昼間だけでいいから俺のうちで寝させてほしい。ということだった。
もちろんオレも一人暮らしだし、昼間は大体家を空けるから何の不都合も無い、
しかもあんな体験をした後だ、二つ返事でオッケーした。
「でもさ、まだ入居して1週間だろ?不動産屋に文句言えば別の部屋探してくれたり、
全額じゃなくっても少しくらい金戻ってくるんじゃねえか?」と言ってみた。
583: 9/15 2007/01/17(水) 23:40:57 ID:4E1Axeip0
あれだけ強烈にはっきりと、得体の知れないものがお出ましになっているのだ、
確実にあの部屋で何か事故が起こっているはずだ、
そういうのは新しい入居者には告知しとかなきゃいけないと言うような話を聞いたことがあるからだ。「3日前に不動産屋には言った、大家のところにも行ってみた」
あの部屋で誰かが死んだとか何か事故が起こったことは今まで一度も無い、
変な事を言って来たのも友人が始めてだ、とかなり不審がられたそうだ。
584: 10/15 2007/01/17(水) 23:42:12 ID:4E1Axeip0
「出てくのはかまわないが、契約書にも有るとおり、
退去の1ヶ月前までには出て行くことを伝えないといけない決まりだから、
来月の分の家賃は払ってもらうときっぱり言われた」と、忌々しそうに友人は答えた。
何かを隠しているようにも見えなかったと言う。「それに、もし何かあったとしても、知りたいとは思わない」と友人は言った。
それはなんとなく解る気がする、実際のところあそこで何があったのか突き止めようとか、
坊さんとか霊能者みたいな奴を呼んで御払いをしてもらおうとか言う考えは露ほども起きなかった。
とにかくかかわり合いになりたくない、できるだけ早く縁を切って、記憶からも消去してしまいたい
きっとそういう気持ちなんだろう。気持ちは良くわかる。
585: 11/15 2007/01/17(水) 23:44:36 ID:4E1Axeip0
そして実際アレはそんくらいヤバイものだ、それは確実だ。それから友人は働きまくり、2ヶ月ほどで30万近くためた。
昼間俺のうちで寝る以外はずっとバイトをしていた。その間、あの部屋に服なんかを取りに戻ったとき(当然昼間)、
家にあった食器が、すべて粉々になっていたのを発見したり、
大家から電話がかかってきて、 “夜中に” わめいたり暴れたりするのをやめろと言われたりしたみたいだが、
あまり気にしないように勤め、黙々と働き続けた。(事情を知ってるオレにだけは、報告みたいな感じで教えてくれた)
当然かなりやつれたが、金が貯まったときはほんとにうれしそうだった。引越しの日、当然今度も俺が手伝うことになった。
586: 12/15 2007/01/17(水) 23:46:30 ID:4E1Axeip0
今回は確実に、日の光のあるうちに引越しを済まさなければいけない、
もう一人に声をかけ手伝ってもらうことにし、(友人Bとでも呼んでおこうか、こいつはその部屋の話は何も知らない)
前以上に段取り良く、要領良くすすめ、昼過ぎにはほぼ終わらせることができた。引越し先の家から、件の部屋に戻り、不動産屋と大家の立会いの時間まで部屋を掃除していた、
1Kの部屋に3人がかりだったので掃除はすぐに終わった。ここでオレに魔が差した。2ヶ月が経ちあの恐怖が薄れていたのだろうか、3人居るから気が大きくなったのか、それとも明るい太陽のせいか。
お札だの、不自然な髪の毛の束だの、血の染みだの・・・原因となったものが何か無いか探してみようと思ってしまったのだ。
友人もしぶしぶ付き合ってくれた。
587: 13/15 2007/01/17(水) 23:47:44 ID:4E1Axeip0
引越しの住んだガランとした1K、探すような場所はそう多くない。押入れ、天袋、さらには畳を一枚一枚持ち上げてまでチェックしたが、何も無い。(友人Bには意味がわからないまま手伝わせた)
最後に天袋の隅っこにあったはめ込み式の板をはずして、天井裏を覗いてみることにした。
しかし、いくら昼間とはいえきっと天井裏は真っ暗な闇が広がっているに違いない、
それを想像すると、あの夜の恐怖がよみがえりさすがにちょっと腰が引ける。
そういう訳であるから、ここは何も知らない友人Bの出番ではなかろうか、と考えた私は
友人Bに懐中電灯を持たせ、天井裏を覗いて貰った。幸い、童心あふれるB君は嬉々として引き受けてくれた。・・・・・「へー、天井裏ってこーなってんのカー、んー、別に何もねーぞ?ん?あっ!待って、なんかあった、なんだろあれ?」
そう言うとBは天井裏の奥まで入っていってしまった。にわかに不安になる俺と友人。そして戻ってきたBの手にしていたもの・・・それは・・・“位牌” そうです、あの位牌です。仏壇においてある、あの位牌です。
位牌は仏壇に置くものです、天井裏に置くものではありません。
588: 14/15 2007/01/17(水) 23:49:15 ID:4E1Axeip0
でも有ったんです、天井裏に。位牌が。B君の手にしている、埃まみれのそのブツを見つめたまま、3人とも凍りついてしまった。
元気があれば何でもできるB君も、さすがに元気を無くしていた。
どのくらい固まっていたのだろうか。とりあえずこれは、ちょっと本気でヤバイなぁ・・・、
と考えるくらいの冷静さを取り戻し、未だ呆けたようにぢっと手を見るB君に、
とりあえずその物体から手を離してみてはどうか、と提案してみた。そして、B君がその位牌を床に置いた瞬間!
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタッ・・・!!!!!天井裏を、狂ったように駆け回る音が、がらんどうの部屋に響き渡った・・・!!!
全身の毛が、総毛立った。転がるように、外にまろび出た。Bも慌ててついて来た。
外に出て、太陽の光に包まれてもなお、オレと友人の肝は冷えたままだった。
藪を突っついたら、蛇が出てきた。激しく後悔した。その後やってきた不動産屋と大家に、友人は食って掛かったが、
不動産屋と大家は、最初は相手にしなかった。
589: 15/15 2007/01/17(水) 23:50:52 ID:4E1Axeip0
それどころか、友人に変なものを持ってきて因縁をつけるな、みたいな言い方をした。どうやら友人を、相当胡散臭い奴だと思っているようだった。
しかしオレと友人Bが援護して、ようやっと友人の言い分を信じたようだ。この物件で、過去に事故は起きていない、それは本当だ、
しかし友人のすぐ前の入居者だった人は、家賃を滞納して行方をくらましていたそうだ。
このご時世で、そういうことは稀にあるし、そんなことを次の入居者に報告しておく義務は無いので、言ってなかったが。
ひょっとしたらその人が置いていったのかもしれない、等と言った。結局その位牌は、大家が預かって、お寺かどっかで供養してもらうことになり、
その部屋も一応御払いしてもらうことにすると言っていた。
友人はその後、新しい家で何事も無く暮らしている。夜もぐっすり眠れているようだ。
オレにも別に、特に変わったことは起きていない。
しかしあの夜のことを夜中に思い出したりすると、ちょっと寝つきが悪くなる。
645: 本当にあった怖い名無し 2007/01/18(木) 08:51:49 ID:cpzvQzXf0
【S君の彼女】
俺が始めて経験した霊体験らしい話。
本当に作り無しの実話なので怖く無いかもしれないんで先に謝る。ゴメン。
自分は大阪から20歳で上京してきたんだが当時知り合いの部屋に寝泊りしていた。
その部屋の主の友達は一時的に薬のバイト(?)のため数週間、家を留守にするという事になり、
1人だと寂しいので故郷から友人のS君を呼ぶ事にしました。
因みにS君は幼い時代、寝ていたら凄い形相の女の霊に首を締められるという霊体験をしており、
それがトラウマなのか『俺は長く生きられない』とか『早死にする』とかを落ちこむたびに言う。
更に1度、風邪薬での自殺未遂まで起こしている。日ごろ明るい奴だったので、あまり気にしていなかったし、
ただ単に、霊体験だので自分に酔っているだけかと思っていた。
S君は彼女も一緒に連れてきたので3人で4畳の部屋に寝る事になった。
もちろん3人の内の1人はS君の彼女なので
『S君の彼女』
『S君』
『俺』
という形でS君を挟む形で寝ていた。
646: 本当にあった怖い名無し 2007/01/18(木) 08:53:00 ID:cpzvQzXf0
しばらく何もなかったんだけど、ある夜久しぶりに悪夢を見た。
悪夢の内容はというと、S君と他の友達とで小学校に肝試しに行く事になった。
学校の校舎に向かうためにグランドを横切る事になる訳だ。
グランドの丁度中間位になった所で赤い服をきた女に追いかけられる。
皆散って逃げたのだがS君と俺は延々追いかけられている。
2人死にものぐるいで逃げ、S君がフェンスを超え学校の外に逃げた。
その途端、S君は車に轢かれる。
そこで目が覚めた。
今思うと単純な悪夢なんだけど悪夢から覚めたばかりの時ってすぐに寝られない。
とりあえず落ちつく為に煙草を吸う事にした。
647: 本当にあった怖い名無し 2007/01/18(木) 08:53:50 ID:cpzvQzXf0
2人を見るとぐっすり寝ている。
でも俺が起きてからすぐにS君の彼女が『キャー!!!』と悲鳴を上げて跳ね起きた。
S君の彼女も悪夢を見ていた。
内容は違うものの、S君が異様な死に方をする夢だ。
『なんで夢でS君が死んで跳ね起きる時間も同じやねん!!!』
と2人ビビッテいたらS君も起きる。S君は特に何の夢を見ていなかった様で
『お前ら2人して変な事たくらんでるんと違うんか!!!』
と怒鳴り散らしましたが、突然静かになり『もう寝よ!』と、『寝よう!』を連呼しだしました。
とりあえず2人はまた横になったものの、俺はまだ震えているんでさっき火を付けた煙草を吸い終わってからにしようということで、
最後まで煙草を吸って寝ようとしました。
『今何時かな?』と思い時計を見ると4時49分程。不意に煙草って大体吸い終わるの5分だな・・と逆算したら4時44分起き!?
怖くなってとりあえずその時は寝る事にしました。
次の朝になってS君の彼女は買出しに行きS君と2人になった時、S君が不意に
『昨夜なんだけど、ずっと扉の方からクスクス笑う女の声聞かなかった??』とwww
その後S君達はすぐに故郷に帰りました。ちゃんと今でも生きてますwww多分
俺はすぐにそのアパートを出て1人部屋を借りました。
長い割に大した話じゃなくてすまん。でも実話。
今思うとS君の霊感のとばっちりの様な気もするし、アパートが原因な気もする。今ではそこ駐車場です。
664: 1/3 2007/01/18(木) 10:56:42 ID:jvbpjmdE0
【デジカメの一枚】
実際の体験談です
話は今から5年ほど前になります
元々、俺は幼少の頃から見るなどの経験があるためによく友人達に体験談を語ってました
そんなある日の事ですが
友人Aが「心霊写真を見てみたい」と言ってきたのが始まりです
俺はそれを聞いて、遊び半分は危ないと思い
「ふざけて見る物でもなければ、本当に危ない事も多々あるからお勧めはしない」
だがAは見たいと聞かないで一度きりの約束で承諾しました
そのAと友人Bと俺で近くの観光名所であり自殺の名所でもある場所に向かいました
駐車場に着いた途端、空気が重くなったような気になりました
「来るべきじゃなかったかもしれないなぁ」とそう思えました
自殺現場であろう場所に着くと異様な光景に驚きました
オーブのような玉が無数に飛んでる他、林の方を向くと明らかにあの木で首を吊ったであろう
青黒い男の人がいる
その近くでイチャつくカップル、家族旅行であろう観光客
「この現状で写真を撮りまくってる観光客はある意味すげーわ」
とぼやいてしまうほどでした
AもBも観光をしていて、何か感じたりする?と聞いてみると
「何も感じないし、良いとこじゃね」
と言うだけで観光を思う存分楽しんでました
665: 2/3 2007/01/18(木) 10:57:44 ID:jvbpjmdE0
俺は早々に帰りたくなったので心霊写真をこの草しかない場所で撮ろうと思いました
危険を承知で交霊しました
「私の呼び掛けに応じてください。姿を我の前に出し自身の存在を証明して下さい」
フゥ~・・・
と息を噴出し、式神もお守りとして呼び出しておきました
そして、デジカメで一枚パシャリ・・・
さて帰ろうと思い、車に乗り込み思いました
「あー、やっぱ憑いてきてるなぁ」
AとBに憑いて来てる旨を話して、祓うから話しかけないでくれという事も伝えました
俺とBには害が及ばないようしましたが体力的に
Aを完全に守る事は無理かもしれないという事も伝えました
A宅に着いていて、デジカメの一枚を見る事にしました
テレビに繋ぎ、大画面で見てみるとそこには・・・
666: 3/3 2007/01/18(木) 10:58:32 ID:jvbpjmdE0
中央には、中年の目の部分、若い女性の目の部分、そして男性の口の部分が写っていて
右端にも女性の大きな顔があり
左端には陰陽師とかが使う人型の紙・・・頭の部分だけ無い状態
左端上部にも男の顔が写り込んでいた
AもBもそれを見て
「すげー!顔に見えてる!5~6人ぐらいいる?」
とはしゃいでました
俺は見た瞬間、寒気がしました
「これはヤバイ」
得に中央に並んだ目と口がこちらを凝視している
左端の頭の無い人型の紙のような物
どう見ても俺の身代わりになった式神に見えました
これはお祓いした方がいいと思い
「近くの神社に持っていてお祓いして貰った方がいい、得にAはな」
だがAはしばらく持って置きたいと言い聞きません
「どうなっても知らないぞ?」と言うと
「大丈夫だって」と言うA
仕方ないので俺もBも帰宅しました
1週間後にAと会う機会があり、あれから何かあったか?と聞いてみると
「あの写真を撮った夜に金縛りにあい、原因不明の高熱がでて3日苦しんだ」
俺自身の力不足もあったが遊び半分ではもう言い出さなくなったので良かったです
実体験を今まで何十回もありますが、これはその一つです。暇あればまた書きますね
669: 1/2 2007/01/18(木) 11:21:28 ID:SUlaGoNV0
【私にしか聞こえない音】
まだ私が小学生の時の話。
その頃,おばぁちャんの家の近くに引っ越すということで新しい家が完成するまで私達はおばぁちャんの家に取りあえず住むことになった。
私はまだ小学校の低学年だったが,怖い話とかはわりと好きな方だった。
その日,私達はいつものように2階の部屋に家族全員 川の字になって寝ていた。隣の部屋は祖父母の部屋になっていた。
夜中の2時頃‥私はなかなか寝付けないでいた。すると階段を上がる足音がした。
どうやら男の人の足音の様だったので『父か祖父がトイレなどに行ったのだろう。
父なら部屋に入って来るだろうし,祖父なら隣の部屋の引き戸をあける音がするし‥』
と軽く考えていた。耳をすましてその足音を聞いていると,やっぱり私達の寝てる部屋の前で止まったので『やっぱり父だ』と思い,そして少し安心したからか眠気が襲った。
670: 2/2 2007/01/18(木) 11:22:13 ID:SUlaGoNV0
しかしドアノブに手はかかってるはずなのに,一向に入って来ない。『どうしたんだろう??』
と思ったその瞬間‥
ガチャガチャガチャガチャ‥とドアノブがすごい勢いで動いた。
それとほぼ同時にドアをガンガンガンガンと叩くすごい音。
しかし,それだけすごい音がしているのに隣に寝ている家族は起きる素振りもみせない‥。
どうやら私にしか聞こえていないようだった。
音は止みそうにない‥。すごく怖くてどうしようかと布団の中で半泣きになっていたが,勇気を出して電気を付けた‥。
すると,さっきまでのすごい音は止み,部屋には何事も無かったかのように父が寝ていた‥。
あれは誰だったのだろう‥。それからその部屋には盛り塩をしてある‥。
688: 1/3 2007/01/18(木) 13:49:32 ID:SUlaGoNV0
【押入れの壁】
かれこれ15年は経とうかと言うのに、いまだ忘れる事が出来ない顔がある。私は中学の時、押し入れで寝ていた。
中は当然広くも無く、体育座りをしてようやく体が入る程度の高さしかなかったが
小さい机と電気スタンド、漫画本や玩具を並べ、狭いながらもお気に入りの部屋だった。その頃の自分は無類の怖いもの好きで、肝試しや怖い話などはしょっちゅう、
付き合わされた友人には気の毒な事をしたと今になって思う。
しかしそれでいて、極度の怖がりだと言うのだから全くもって手に負えない。
その為、寝るときは電気スタンドの電気を消さず、狭い部屋を煌々と照らしていた。中学2年生のお盆も中頃を過ぎた真夏の暑い日の深夜、
上半身裸、トランクス一枚で布団を掛けて寝ていたが、
あまりの寝苦しさに足で布団を下に擦り下ろした。
689: 2/3 2007/01/18(木) 13:50:30 ID:SUlaGoNV0
半分寝ぼけた状態で「ふぅ、これでやっと涼しくなった」とでも思ったのだろうか
大きく息を吐き、再び深い眠りに付こうと試みる。・・・何か、オカシイ。
布団を掛けていた時より寝苦しい・・・。
ナンダロウ、何だ?
寝苦しいというよりも、胸が苦しい。押し入れは襖(ふすま)のある入り口と、もう片方は壁なのだが
壁に背を向けて左半身を下に寝ていた。
モチロン、押し入れは一人が横になるのが広さ的にも精一杯。電気スタンドの明かりが狭い押し入れを照らしている。
布団は既に足元まで移動しているので、照らされている自分の胸元を何気なく見た。左半身を下に向けた自分の両脇から、白く冷たい手、まるで白粉でも塗りたくった様な
真っ白く細長い手が「にゅっ」と飛び出し、自分の脇を
「ギュ~」、「ギュ~」、「ギュ~」と押しているではないですか。
690: 3/3 2007/01/18(木) 13:51:37 ID:SUlaGoNV0
自体が全く飲み込めず「なんだこれ~」と眺めていました。両脇の手は背中の方から伸びています。
多分短い時間、5秒程度だと思いますが非常に長く感じられました。
「キリキリキリキリ・・・」
本当にそんな音が聞こえ、その音に合わせて自分の首が真後ろに捻じ曲げられます。
肩、手、足は全く動かなく、首だけが。そこには、真っ白く綺麗なロングの女性が押入れの壁に半分埋まった状態でいました。
女性が口元を緩め「ニィ」と笑った瞬間、フッと意識が飛び気絶してしまったようです。次の日の昼過ぎに目が覚めました。
「ん・・・疲れた。体がダルイ。なんか、怖い夢だったな~」
ふと、自分の両脇を見ると締め付けられたような手形がくっきりと胸に残っていました。自分の体験談はいくつかありますが、その中でも一番怖かったのがこの出来事です。
以来、壁を背にして寝る事が出来なくなりました。
692: 1/2 2007/01/18(木) 13:59:27 ID:SUlaGoNV0
【扉の文字】
俺が住んでいた町に廃墟があった。
2階建てのアパートみたいな建物で、壁がコンクリートでできていた。
ガラスがほとんど割れていて、壁も汚れてボロボロだったから、
地元の人間でも、あまりこの場所に近づくことはなかったらしい。
ある日俺は、友人と肝試しをすることになって、この廃墟に行くことにした。
まだ昼ぐらいだったから、建物の2階まで上がって建物を探索した。
そしたら並んでいる扉のひとつに、文字が書いてあるものがあった。
友人と近づいて確認してみると、扉の前に
「わたしは このさきの へやに いるよ」
と書いてあった。
俺と友人は扉を開けて中に入り、先に進むことにした。
歩いて行くと分かれ道に突き当たって 、壁に
「わたしは ひだり に いるよ」
と書いてあった。
693: 2/2 2007/01/18(木) 14:00:34 ID:SUlaGoNV0
少し怖くなったけれど、俺と友人はそのまま左に進むことにした。
すると両側に部屋があるところに突き当たって、壁に
「あたまは ひだり からだは みぎ」
と書いてあった。
友人はこれを見た瞬間に、半狂乱になって逃げだした。
でも俺はその場所にとどまって、勇気を出して右の部屋に行くことにした。
部屋に入り進んでいくと、突き当たりの壁に
「わたしの からだは このしたにいるよ」
と書いてあった。下を見ると
「ひだりの へやから わたしの あたまが きてるよ うしろ みないでね」
俺は急いで、その部屋の窓から飛び降りて逃げた。
それからはもう、その場所には近づいていない。